【議事録】経済産業委員会質問(一般質疑)

平成25年11月5日 経済産業委員会

○行田邦子君 みんなの党、行田邦子です。

経済産業委員会には初めて所属をいたします。委員長始め委員の皆様の御指導をよろしくお願いいたします。

私は、三十分の時間をいただきまして、成長戦略におきまして海外展開が期待される産業について今日は質問させていただきたいと思います。

大臣も所信表明の中で述べられましたけれども、インフラシステム輸出、成長戦略の中で非常に重要なキーとなっていると私は考えております。その中でも私が関心を抱いておりますのが水ビジネス、上下水道などを含む水ビジネスについてであります。

まず伺いたいのは、世界においての水ビジネスの市場の規模なんですけれども、上下水道、それからまた海水淡水化、工業用水、再利用水、全て含めてどのぐらいの規模となっているのでしょうか。

○政府参考人(宮川正君) お答え申し上げます。

世界の水ビジネス市場は、アジアの新興国や中東諸国などにおいて、人口増加や経済発展によりまして大きく成長すると見込まれております。

市場規模でございますけれども、二〇〇七年三十六兆円の規模から二〇二五年には八十七兆円に成長すると推計をしております。

○行田邦子君 二〇二五年には八十七兆円という大きく成長が見込まれる市場であるということでありますけれども、ここで大臣に伺いたいと思います。このインフラシステムの輸出、水ビジネスについてなんですけれども、成長戦略としての水ビジネスの海外展開の可能性について、また、日本企業、自治体も含めてということですが、日本企業等の市場参入の可能性をどうとらえていらっしゃいますでしょうか。

○国務大臣(茂木敏充君) インフラシステム輸出、これはまさに我々が展開しております国際展開戦略の大きな三つの柱の一つでありまして、そこの中で水ビジネス、これも極めて有望だと、このように考えております。

世界市場全体につきましては今答弁を申し上げたところでありますが、我が国の企業、これは水処理膜などの要素技術に強みを擁しております。また、地方自治体、これは上下水道の運営管理、耐震化等で世界でも優れたノウハウを蓄積をしているところであります。

他方、国内の水事業、これまで公営で行われてきたために、今後の国際展開に当たっては、コスト競争力を高めて、技術開発、設備の設置から運営管理まで含めた一貫した水ビジネス市場への参入が課題であると考えております。

このため、地方自治体が有する運営管理ノウハウと民間企業が有する水処理技術や事業運営効率化ノウハウを組み合わせて海外の水市場への参入を図っていくことが必要だと考えております。

経済産業省としては、こうした取組、これを加速していく上からも、JICAによります海外投融資や産業革新機構を通じた金融面での支援や水処理技術の標準化支援等を実施していくこととしておりまして、今後とも、関係各省とも連携をして、官民一丸となった我が国企業の海外展開を支援をしてまいりたいと思っております。

若干、地方自治体、いい技術を持っているんですよ、でも、どうしてもやっぱり自分のところの自治体での事業運営、こういったことを中心に考えていますから、自治体も含めて海外に目を向けてもらう、こういったことは極めて私重要だと思っております。

○行田邦子君 日本においては水ビジネスは自治体が運営をされているということで、せっかく自治体がそういった管理運営のノウハウを持っていても、それを海外展開になかなか今生かし切れていないという状況かと思います。

また、日本の企業は極めて高い水ビジネスに関する技術も持っているにもかかわらず運営のノウハウがないということで、なかなか外に打って出るということがしにくい状況にあったかと思いますけれども、これだけ成長が見込まれる市場でありますので、是非、経済産業省としても、自治体のノウハウとそれから民間の技術、これをうまく、シナジー効果を期待して、取り組んでいただきたいというふうに思っております。

そこで、今大臣からも答弁の中で少しありましたけれども、このような中で、今年の六月にISOで新たに設置された専門委員会、水の再利用に関する専門委員会なんですけれども、ここで日本が、中国と二国にわたってなんですけれども、幹事国となりました。私、これは日本企業の水ビジネスの海外展開において非常に大きなことだなというふうに思っていまして、このチャンスをフルに生かすべきだと考えていますけれども、その点、どのようにお考えでしょうか。

○大臣政務官(磯崎仁彦君) 今、行田委員の方から御指摘ありましたように、今年の六月にISOの中に水の再利用に関する委員会が設置をされまして、日本と中国が幹事国になったということでございます。ちなみに、議長国はイスラエルということでございます。

イスラエル、日本、中国、共にそれぞれの分野で関心があるということでこういうことになったということでございますが、先ほど大臣からもありましたように、我が国、再生水に関する水処理技術、非常に高いものを持っておりますので、これから国際的に水ビジネスにおける国際競争力、市場競争力、これを高めていくためには、戦略的に標準化を取っていく必要があるというふうに思っております。

幹事国になるということは、一つはその委員会の主宰をしていくことができるということとともに、標準化のいわゆるライティングといいますか、文書を書くと、そういったことに参画することができるということで、幹事国というのは非常に大きな意味を持っているというふうに思っております。

今後の委員会でございますけれども、来年の一月に我が国で第一回目の専門委員会が開催をされるということでございまして、これを皮切りに審議が本格化していくというふうに思っております。今後、幹事国として、我が国からその標準化というものを提案するとともに、審議がしっかりなされるように注力していく必要があるというふうに思っております。

○行田邦子君 是非このチャンスを十二分に生かしていただきたいと思います。

特に、今回は幹事国が日本と中国と、二国で引き受けているわけですけれども、これも考えようかと思いますけれども、中国は自らも水ビジネスを積極的に展開していこうと恐らく思っていると思います。一方でまた、中国というのは特に水の再利用という分野においては非常に顕在的また潜在的にも成長が見込まれるマーケットであると思いますので、ということは、日本の企業においても、我が国においても、中国というのはやはり今後の水ビジネスの展開を考えたときに最大のマーケットではないかなと思っていますので、その中国とともにうまく幹事国として仕切っていただけたらなというふうに思っています。

そこで、国際標準化について今話をさせていただきましたけれども、もう少し質問を進めさせていただきたいと思います。

国際標準化について、政府として、経済産業省としてどのような戦略を持っていらっしゃるのか、具体的な目標数値があればお聞かせいただきたいと思います。

○大臣政務官(磯崎仁彦君) 具体的な数値目標ということでございますけれども、この数値目標につきましては、二〇〇六年の十一月、当時は甘利経済産業大臣でございましたけれども、大臣のイニシアチブの下に国際標準化官民戦略会議というものが開催をされまして、ここには産業界のトップ等もお招きをして数値目標というものを設定をしております。具体的には、二〇一五年までに欧米諸国に比肩し得るように国際標準化を戦略的に推進するために国際標準化の戦略目標を官民で合意をしたということでございます。

具体的には二つございまして、一つは、国際標準化の機関としては、先ほどお話ありましたように、ISOと、電気・電子技術分野においてはIECという二つの機関がございますけれども、ここにおける国際標準化の提案件数、これを倍増していくというのが一つの目標でございます。もう一つは、このISOとIEC、約九百の専門機関がございますけれども、先ほど水については日本が幹事国になったという御指摘がございましたけれども、この二つの国際標準化の機関の専門委員会の幹事国の引受け件数を欧米並みに増加させると、この二つを目標として掲げているということでございます。

○行田邦子君 政府としても国際標準化というのが非常に成長戦略においても重要であるという認識かと思っています。

こうして専門委員会での幹事国を引き受けていく、これを倍増させる、また欧米並みにさせるということ、それからあとISO、IECでの提案件数を倍増していくということ、これを達成するためにはやはり人材育成が大変に重要かと思いますけれども、その点についてどのようにお考えでしょうか。

○大臣政務官(磯崎仁彦君) 委員おっしゃるように、非常に人材というものは重要だろうというふうに思っております。

国際標準を獲得するためには、やはり交渉力とか調整力、こういった能力も非常に重要視されるということと認識をしておりますので、そのための人材育成として、私ども経済産業省としましても、昨年の七月から、即戦力を育成する観点で企業の二十代、三十代の若手の社員を対象としましてヤングプロフェッショナル・ジャパン講座というものを開催をいたしております。この中には、これまで例えば議長あるいはその幹事、こういったものを務めた経験者の方を講師としてお招きをして講座を行っているということでございます。

実際、標準化ということになりますと、いわゆる手順というものもありまして、どういう手順で規格開発が行われていくのかというその技術的な事項、あるいは国際標準化の一般的な概要、こういったことにとどまらず、例えば英語力であるとか国際交渉力であるとか、こういったことにつきましても、今まで三期この講座を実施をしておりますけれども、毎期十回以上の講座を行いまして、OJTも含めてこれまで五十二名の履修生を送り出しているということでございます。

もう一つ、こういう即戦力を養成することと相まちまして、やはりこれから社会に出ていくという意味では大学の中にこの国際標準化に対する教育の充実ということも重要だと認識をしておりまして、昨年度は十九校で当省から講師を派遣するなどしまして大学における国際標準化についての教育の充実ということも図っているところでございます。

○行田邦子君 技術の知識、これはもうベーシックなものとして必要だと思いますけれども、特にこの標準化の世界では、それだけではなくて、今政務官もおっしゃられましたように、コミュニケーション、それから交渉能力というものも広く求められるというふうに思っております。座学でもある程度は学べるものかもしれませんが、やはり現場での経験というのが必要かと思います。

そこで、私が調べさせていただいたんですが、じゃ、そのISOやIECに日本人の職員がどれだけいるのかといったことなんですけれども、実は両方ともゼロです。日本人の職員は全くいないということなんです。これは公募を取っているのでたまたまいなかったということなんですけれども、やはりこれは経済産業省だけではなくて政府全体としても国際機関での日本人の職員数というのをもっと増やしていくような、そのような取組をすべきではないかなというふうに思っています。近い将来にはISOやIECにも日本人の職員が公募でもきちんと出てくるような、そのような体制を取っていくべきかというふうに思っております。

それから、国際標準化の推進なんですけれども、大企業はその必要性というものを自ら認識していれば自前でできるというふうに私は思っております、人材育成も含めてなんですけれども。ただ、国際標準化に適するような、そのような技術を持っている中小企業の場合は、やはり何らかの後押し、支援が必要なのではないかなと思っていまして、その点、いかがでしょうか。

○大臣政務官(磯崎仁彦君) まさに委員おっしゃるように、中小・小規模企業におきましても非常に高い技術を持った企業があることは事実でございますので、これらの製品を製造するグローバルニッチトップ企業を目指す中小企業にとっては、やはりこの国際標準化というのは非常に重要な課題だろうというふうに思っております。

ただ、やはり国際標準化がどうして必要なのかという知識であるとか、あるいは取得するためにはどうすればいいのかということについて、なかなかその知識が十分ではないということがあるかと思いますので、やはり広報活動であるとか国際標準化を推進していくために支援をしていくということが必要だろうというふうに思っております。それにつきましては、広報活動であるとか周知についても私どもとしても十分に今実施をして検討をしているということでございます。

例えば、従来であれば国際標準化の提案をしていくために業界ごとにコンセンサスを取って初めて例えば提案をしていくという、こういうプロセスを一般的に取っておったわけでございますけれども、例えばその業界ごとでコンセンサスを取るということになりますと、それだけで二年から三年掛かってしまうという時間的な問題もございまして、現在におきましては、国際競争力のある中堅の企業の提案を直接迅速に審査、提案するトップスタンダード制度というものを新たに創設をしているということでございます。

これは、各業界団体においてコンセンサスを取るということなく、直接これは日本工業標準調査会というところで審査をすることによって、これまで二年から三年調整に掛かっていた期間を二か月から三か月に短縮するということも含めて、このトップスタンダード制度というのを導入しているということでございます。

実際、今年の四月に、いわゆる中小の企業が開発をした金属とプラスチックのナノテクの接合技術について国際提案が正式に承認されたという具体的な中小企業の事例もございますので、こういった制度も活用しながら、積極的に中小・小規模企業の標準化に対する支援、これを行ってまいりたいというふうに考えております。

○行田邦子君 業界のコンセンサスを得てから国際標準化の提案をするということでは非常に遅くなってしまうと。特に中小企業の技術の場合は非常に難しいと思います。これからも、トップスタンダード制度ということで始まっているようでありますけれども、中小企業で極めてすぐれて高い技術を持っている、その技術の標準化ということについても是非お取組を進めていっていただきたいと思います。

そこで、大臣に伺います。国際標準化の重要性について、成長戦略の中での重要性について大臣の御見解をお願いいたします。

○国務大臣(茂木敏充君) 国際標準化は極めて重要だと考えております。

ただ、例えばスタンダード若しくはデファクトスタンダードをつくっていく、こういう観点に本当に国が、若しくは民間の企業が最優先で取り組んできたかということを考えると、少なくとも第三世代までの携帯を見れば、かつてはそうではなかったということは明らかなんだと思います。

今、この国際標準化、この重要性が高まっている。これは、企業が自社の技術を国際標準化することができましたら、自社製品、スペックの変更をしないでそのまま市場に投入することができる。また、顧客や市場から見ても国際的な信頼を獲得することにもつながるわけでありまして、ひいてはそれが我が国企業の国際競争優位につながっていくと考えております。

ここに来て、我が国の標準化活動、欧米諸国に追い付いてきた側面はあります。ただ、委員から御指摘がありましたように、例えばこれは国際機関、ISOだけじゃなくて国連もそうなんですよ。いろんな国際機関で日本の人材が少ない、こういった問題も解消していく必要があると思っておりますし、同時に、日本の製品が国際標準に適合しているかどうか、この認証に関しても、国内の体制、欧米に比べて日本の場合脆弱でありますために、日本企業の中には海外で認証を受けざるを得ず、競争上不利になっていると、こういう状況もあるわけでありまして、幾つかの施策、今集中的に実施をしております。

時間の関係で一つだけ申し上げますが、今までは業界のコンセンサスを得てこの標準化に取り組むということでしたけれども、それではスピード的に間に合わないと、こういうケースも多いわけでありまして、国際競争力のある中核企業の提案を直接かつ迅速に審査、提案するトップスタンダード制度、こういったものも一層活用していきたいと思っておりますし、委員御案内のとおり、この国際標準化、大きな国でも小さな国でも一国一票と、こういう形で議決が行われるわけでありますから、我が国の提案、これをサポートしてもらえるような国、特にアジア諸国ということになってくるかと思いますけれども、そういった国を中心にして二国間関係の強化ということも進めていかなければいけないと、このように思っております。

○行田邦子君 かつて、DVDですけれども、日本の企業の技術がフォーラム規格として事実上の世界のスタンダードになったわけですけれども、じゃ、そのDVDの市場で日本企業はどれだけシェアを維持しているのかというと、今必ずしもそういう状況ではなくて、それを考えると、やはり国際標準化、何をオープンにして、あえて標準化して、何をあえて標準化しないのかといった戦略も必要かなというふうに思っていまして、今日ちょっと認証の話も触れられませんでしたし、また特許の話も触れられませんでしたけれども、特許と、それから国際標準化と、またそれに付随する認証ということを併せて知財戦略として是非経産省で取り組んでいただきたいというふうに思っております。

そこで、ちょっと、もう一つの私が注目をしております、海外展開をしてほしいと思っている産業について質問させていただきます。コンテンツビジネスなんですけれども、特に今日はその中でもテレビ番組の海外展開についてお伺いしたいと思っております。

まず、大臣に伺います。私は、コンテンツ産業、特にアニメ、またテレビ番組といった産業については、大いに日本の独自性を発揮して、また成長が見込まれるというふうに思っています。なぜならば、若い人たちが非常にこの業界で働きたいという熱意を持っている方が多くて、求職ですね、求職者も非常に多いわけです。こういった産業というのはやはり成長がまだまだ見込まれるというふうに思っています。

けれども、一方で、残念ながら、日本の市場、国内市場というのはもう余り伸びないと、頭打ち状況であります。すばらしいコンテンツを持っているにもかかわらず、産業のパイ、規模として頭打ちになってしまって非常にもったいないと思っていまして、やはりここで海外展開、海外での、輸出といったことをすべきではないか、もっと振興すべきではないかなというふうに思っていますけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。

○国務大臣(茂木敏充君) 日本のコンテンツ、やはり海外から注目をされております。テレビ番組ということですけど、もう二十年ぐらい前なんですけれども、タイに行ったときに、「一休さん」をやっているんですね。ちょっと向こうの番組でやっているんですけど、ああ、やっぱり仏教が盛んな国なんだなと思いましたし、今、インドにおきましては、「スーラジ ザ・ライジングスター」、これは「巨人の星」のリメークなんですけれども、スーラジというのはヒンズー語で太陽のことなんですけれども、まさに「巨人の星」そのもので、この主人公のスーラジが星飛雄馬の役なんですね。それで、お姉さんの明子さんも星一徹も出てくるんですよ。花形満も出てくると。まあ乗っている車はスズキの車なんですけれどもね。唯一違うのは、これが野球ではなくてクリケットにしているということなんです。クリケットはやっぱりインドの国民的なスポーツということでありまして、ローカライズさせていくということも極めて重要だと思っておりまして、日本のコンテンツ、国内市場十二兆円あるわけであります。これはアメリカが三十二兆で、世界で第二位ということになるんですけど、どこまで国際展開できているかということでいいますと、アメリカは一七%、それに対して日本は五%と、大きくやっぱり劣後をしていると思っております。ポテンシャルが十分に発揮をできていない。

そんなことで、現在、経済産業省としては、クール・ジャパン戦略、こういうものを展開しておりまして、三つの段階に分けてこれを進めていきたいと思っております。

まずは、日本の魅力、これはアニメもそうでありますけれども、それを海外において発信することにおいて海外で日本のブームをつくると。二段階目は、そういったブームに乗って現地での関連商品であったりとかサービスの販売というものを伸ばしていく。そして第三段階目は、ビジット・ジャパンとも関連をしてきますけれども、そういったことで日本に、また日本の食であったりとか文化に、さらにはコンテンツに興味を持っていただいた方に実際に日本に来ていただいて、本当の体験をしてもらい、更なる消費をしてもらうと。

こういったことが極めて重要だと思っておりまして、第一段階の海外におけるブームの創出につきまして、平成二十四年度の補正予算で、日本の番組に字幕や吹き替えを付ける、日本のコンテンツの現地ローカライズ費用や事業のプロモーション費用を補助いたしまして、コンテンツ輸出を一気に加速させることとしております。また、第二段階として現地での関連商品、サービスの販売につなげることが重要でありまして、クール・ジャパン推進機構、今月中にも本格的に稼働させる予定でありまして、クール・ジャパンに関心を持ちます民間企業にヒアリングを行いましたところ、大体三千五百億円規模の投資案件があります。そのうち、機構には千二百億円程度の出資状況があると、こういう状況でありまして、官民を挙げてこうした資金需要に対応することが必要でありまして、国としては、平成二十五年度予算におきまして財政投融資計画で五百億円を計上したほか、平成二十六年度予算において三百億円要求をしているところであります。

○行田邦子君 今大臣からも御答弁ありました補正予算ですけれども、このような海外展開支援の施策の補正予算、こういったことを今まで組まれたことはなかったのではないかなと思っているんですけれども、ただ、これはあくまでも単発のものでして、じゃ、これだけの補正予算を組んで、一体本当に持続的にというか、テレビ番組などのコンテンツが本当に輸出できるような構造となっていけるのかどうかというのは私はちょっと疑問を感じていまして、補正予算を組まれたわけですけれども、その効果というものもしっかりとこの後検証していただきたいというふうに思っています。

また、特にテレビ番組については、私は、これは是非、放送局がきちんと自前で海外展開できるように環境を整えて、国の支援がなくても放送局が自ら海外展開をできるようにしていくべきだというふうに考えているんですけれども、いかがでしょうか。

○政府参考人(南俊行君) 先生御指摘のとおり、放送番組の海外展開につきましては放送局が主体となって積極的な役割を果たすべきだというふうに思っております。

ただ、今私どもの放送コンテンツの展開策として有望視されます東南アジア等の新興国におきましては、中国や韓国との競争も非常に激しい中にありまして、非常に高い制作費を掛けて作りましたドラマでありましても非常に価格を抑えないと受け入れてもらえない、あるいは吹き替えや字幕を自らする、あるいは先ほど大臣から御紹介ありましたリメーク版を作るといったような様々な工夫と手間が求められるところでございますので、それらが収益の圧迫要因となると、それによって海外展開が進まない原因の一つとなっている面も否定できないかなというふうにも思っておりますので、経済産業省さんと連携をして補正予算で一定の支援を実施をさせていただいているところでございますけれども、それが軌道に乗りまして一定の持続をするためにはやはり権利処理もスムーズに進めていく必要があるというふうに思っておりまして、権利者団体の方の権利処理の円滑化と車の両輪となって必要な環境整備を実施してまいりたいというふうに考えてございます。

○行田邦子君 コンテンツの中でも、アニメは比較的海外展開ができています。というのは、最初からアニメ業界においては海外展開というのを見込んでコンテンツを作るというようなことをやっているので、既にアニメの方は比較的海外展開ができているんですけれども、一方でテレビ番組の方はできていません。国内市場しか想定しないで番組を作っているという状況がいまだにあります。

放送局というのは、これは免許事業で、言ってみれば免許を持っていれば守られた環境の中でビジネスを行っているわけです。特に、キー局というのはいまだに、いまだにというか経営基盤が非常に安定しています。

ところが、今後、国内市場というのはこの放送業界も伸びないでしょう。そうした中で、やはり放送局が自ら、特にキー局が自ら、自らの将来的な経営基盤を強くする意味も含めて海外展開、今こそ積極的に自前でやるべきだというふうに私は思っております。補助金を出すということ、ちょっと言い方はあれですけれども、余り甘やかしてはいけないのではないかなというふうにも思っております。その点、いかがでしょうか。

○政府参考人(南俊行君) 国内市場が広告収入が非常に頭打ちになっております中で、海外の方に販路を求めていくべきであるというのは先生御指摘のとおりでございまして、放送会社の方の経営者の意識の方も次第にそこは変わりつつあろうかなというふうに思っております。

いずれにしましても、海外展開、一定の軌道に乗るまでの必要最低限の支援は必要かなというふうに思っておりますけれども、軌道に乗りました暁には海外展開を放送事業者自らの責任と努力において積極的に進めていくべきであろうというふうに思っております。

いずれにしましても、クール・ジャパン戦略の先兵としての役割を放送コンテンツは果たしていかなければいけないということで、先般定められました日本再興戦略の中におきましても、五年後に放送コンテンツの売上げを現在の三倍近くに増やしていくという国家目標も定めさせていただいているところでございますので、この実現に沿った形で、例えば放送事業者同士、東南アジアの放送事業者と共同で番組を制作していくというような取組も実施させていただいておりますし、そのような様々な工夫と努力を積み重ねる中で国家戦略の実現に貢献してまいりたいというふうに考えてございます。

○委員長(大久保勉君) 時間が過ぎておりますので、簡単に。

○国務大臣(茂木敏充君) 実際、キー局の意識も、私もこのクール・ジャパン戦略を今進める中で変わってきていると思います。アニメと一般の何というかテレビ番組を比べると、アニメはそんなに著作権の関係とか権利関係が複雑じゃないわけですね。例えば「巨人の星」を作ったときも、最初に長嶋さんが出てくるんですけれども、梶原一騎さんが一言、使っていいというので済んじゃうんですよ。ところが、普通のテレビですとなかなかそういうふうにいかないということがあったわけですけれども、これからはもうテレビの制作の最初の段階から国際展開する、こういうことはある程度前提に置いて作るということも必要になってくるのじゃないかなと思います。

○行田邦子君 コンテンツの輸出というのを私は振興してほしいと思っておりますけれども、政府として、どこに手を差し伸べて、そしてどこに手を差し伸べないのか、自力でやらせるのかといったことも見極めていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

タイトルとURLをコピーしました