【議事録】行政監視委員会質問

平成27年7月6日 行政監視委員会

○行田邦子君 行田邦子です。よろしくお願いいたします。
今日、私は、離島の保全、管理のための国有財産化、所有者把握について伺いたいと思います。
この度、総合海洋政策本部におきましては、六月三十日に海洋管理のための離島の保全・管理のあり方に関する基本方針の改正を行いました。ここでは、離島は我が国の領域保全や管轄海域の管理の観点からも重要な役割を担っているということを新たに明記をしています。
そこで、大臣に伺いたいと思います。こうしたことを新たに明記をしたその意図と、また問題意識についてお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 行田委員が何年も領域保全について取り組んでこられたことに敬意を表したいと思います。
近年、海洋における資源の確保や安全保障の観点から、各国の利害が衝突する事例が多く見られます。我が国周辺海域においても近隣諸国の海洋活動が活発化するなど、従来以上に離島の保全、管理を適切に実施していく必要性が高まっております。平成二十五年十二月に閣議決定された国家安全保障戦略においても、国家安全保障上の戦略的アプローチの一環として領域保全に関する取組を強化するため、総合的な防衛体制の構築のほかに、国境離島の保全、管理及び振興にも積極的に取り組む旨が明記されたところであります。
こうした状況を踏まえまして、今般、五つの離島の役割の一つに、我が国の領域保全や管轄海域の管理に果たす役割を明記したところであります。
○行田邦子君 離島の保全、管理の重要性ということへの認識が高まっている。こうした中で、この度の基本方針の改正の中では、新たに施策が盛り込まれているその一つとして、我が国の管轄海域の根拠となる離島、五百三十二ありますけれども、このうち持ち主がいないとされている無主の土地については国有財産台帳に登録をするといった施策が新たに盛り込まれているわけであります。
そこで、政府参考人に伺いたいんですけれども、こうした無主の土地が国庫に帰属をし、そして国有財産台帳に登録しなければいけない根拠法について教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(加藤由起夫君) お答え申し上げます。
民法第二百三十九条第二項におきましては、「所有者のない不動産は、国庫に帰属する。」とされているところでございます。また、国有財産法第三十二条第一項におきまして、「国有財産の分類及び種類に従い、その台帳を備えなければならない。」とされまして、さらに同条第二項におきまして、「国有財産につき、取得、所管換、処分その他の理由に基づく変動があつた場合においては、直ちに台帳に記載し、又は記録しなければならない。」とされているところでございます。
これらを踏まえまして、国庫に帰属することが新たに判明いたしました土地について、国有財産であることを明確にし、その安定的な管理に資することを目的として、国有財産台帳への登録を進めていく方針でございます。
以上でございます。
○行田邦子君 今御答弁いただいた民法二百三十九条第二項と国有財産法にのっとってしっかりと行っていれば、こうした重要な離島のうちの無主の土地についてはこれは全て国有財産台帳に登録されていてしかるべきであるわけであります。にもかかわらず、残念ながら、ようやくこうした我が国の管轄海域の根拠となる離島、そのうちの無主の土地がある離島、二百八十が対象となりますが、ようやく政府の方針として国有財産台帳にしっかりと登録をするということが今般なされたわけであります。そして、しかもこの二百八十の島の中には排他的経済水域を根拠付ける離島も含まれていると、極めて重要な離島も含まれているわけであります。
私は、法律にのっとってしっかり本来行われていなければいけないことがまだなされていなかったと。しかも、実は平成二十二年七月に閣議決定で低潮線周辺の無主の土地を国有財産化するということも五年前に決められているわけでありますけれども、にもかかわらずこれがなかなかなされてきていなかったということ、大臣にお伺いしたいんですけれども、なぜ国有財産台帳にこれまで登録されてこなかったのでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 政府といたしましては、まずはEEZの外縁を根拠付ける離島について、その所有状況を調査、整理し、国有財産台帳への登録を進めてきたところでありますが、平成二十五年以降、領海の外縁を根拠付ける離島の所有状況についても調査を進めた結果、所有者のいない約二百八十島が判明したというところでございます。
これを受けまして、今般、関係省庁との調整を行いまして、これらの離島の土地を国有財産台帳へ登録するための所管省庁等の考え方を整理したことから、離島の基本方針の改正を行うに至ったところであります。
委員御指摘のとおり、我が国の管轄海域の根拠となる離島を安定的に管理することは我が国の国益上極めて重要であります。関係省庁と連携しながら、これらの離島における国有財産台帳への登録、早急に進めてまいりたいと思います。
○行田邦子君 山谷大臣は、これまでも議員としてこうした重要な離島のことについて主導的な立場で事に当たられていたというふうに思っております。また、名前の付いていない島について名前を付けるといったことも、これは山谷大臣が議員の頃から取り組んできて、そして成果を上げたというふうに認識をしておりますので、大臣となられた今、是非リーダーシップを発揮していただきたいと思っております。
そこで、続けて伺いますけれども、これら二百八十の島の多くは何らかの政策目的を持つ行政財産になると思われますけれども、想定される所管府省庁はどこになるんでしょうか。
○政府参考人(加藤由起夫君) 国有財産台帳への登録に際しましては、一定の行政目的が存在する土地につきましては行政財産として登録を行っていくということにしているところでございます。
一定の行政目的が存在するものといたしましては、例えば、低潮線保全区域が指定されている土地につきましては国土交通省、国立公園の特別地域内に存する土地につきましては環境省、国有林野周辺に存する土地につきましては林野庁、こういうようなものを想定していると、こういうところでございます。
○行田邦子君 これから国有財産台帳に登録するに当たりまして、一つの島の中に、ある部分は環境省、ある部分は国土交通省、またある部分は林野庁と、複数の府省庁が関係するということになるわけであります。そうすると、私、これまでこうした国有財産台帳への登録が遅れてきたというのは、恐らくその理由の一つは、こうした複数の省庁にまたがってしまっているという縦割り行政の中で誰も動かなくなってしまっているということがあったのではないかというふうに思っておりますので、是非、総合海洋政策本部におかれましては、その調整機能を強力に果たしていただきたいと思っております。
大臣に伺いたいと思います。この国有財産台帳登録なんですが、いつまでに完了させるのか、期限をお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 我が国は、四方を海に囲まれ、領海及び排他的経済水域の面積が世界第六位の海洋大国であります。アメリカ、ロシア、オーストラリア、インドネシア、カナダ、日本と、世界第六位の海洋大国であります。こうした我が国にとって、離島の保全、管理を着実に図ることは、国民生活や経済活動の発展のみならず、領域保全や管轄海域の管理にも大きな役割を担うものでございます。このような認識の下に、先月末の総合海洋政策本部会合において新たな離島の基本方針を決定し、その際、本部長である安倍内閣総理大臣から各大臣に対し、この基本方針に定められた諸施策の実施に直ちに取り組むようにという指示がございました。
私、海洋政策担当大臣といたしましても、離島の保全、管理は、領海、EEZ等における我が国の管轄権の確保の観点から極めて重要であることから、関係省庁と連携し、この基本方針に定められた諸施策にしっかりと取り組む所存でございます。特に、国有財産台帳への登録については可及的速やかに対応したいと考えております。
○行田邦子君 是非、可及的速やかにお願いをしたいと思います。
続けての質問ですけれども、我が国の領海、そしてまた排他的経済水域の外縁を根拠付ける低潮線の保全区域、これが百八十五指定されていますけれども、そのうちの七割は離島にありますが、残りの三割は本土にあります。
この本土にある低潮線保全区域について伺いたいと思うんですけれども、これも離島と同じく重要な土地と認識をしておりますけれども、この土地の所有者の把握状況と、そしてまた所有者がいない無主の土地の場合であったときの国有財産台帳登録は完了しているかどうか、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(加藤由起夫君) 本土にございます低潮線保全区域の周辺の土地につきましては、現在のところ、土地所有者や国有財産台帳登録の状況を把握するにはまだ至っておりません。離島は本土よりも人目が届きにくく、管理する必要性がより高いことを踏まえまして、これまで離島における土地所有者の把握や国有財産台帳への登録を優先して行ってきたことによるものでございます。
今後、関係省庁と連携協力して必要な検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 離島の、こうしたEEZやまた領海の外縁を根拠付ける島々というのももちろん大切ではありますし、また人目が行き届かないので今までは優先順位として高かったということであろうかと思いますけれども、ただ、低潮線保全区域、本土にあるものについてもこれは重要だと思っておりますので、是非、早急にその計画を立て、そして実行に移していただきたいと思っております。
そこで、最後の質問、大臣に伺いたいと思います。
領海を根拠付ける離島のうち、何らかの所有者がいらっしゃる、登記簿に所有者が登録をされている、こうした島が約百五十ぐらいあるというふうに理解をしておりますけれども、こうした島々、つまり無主の土地でもなく国有財産でもないこうした島についてなんですけれども、その所有者の把握状況についてお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) EEZや領海の外縁を根拠付ける離島のうち、所有者のいない離島については適切な管理を行う必要性が特に高いことから、これまで優先的に国有財産台帳への登録を進めてきたところであります。一方、今般、国有財産台帳への登録を行うこととしている離島以外についても、その所有者を把握するということは、領海、EEZ等における我が国の管轄権の確保の観点から重要であると考えております。このため、引き続き関係省庁と連携を図りながら、既に所有者がいる離島についても、その所有状況等について把握するように取り組んでまいりたいと思います。
最初に御答弁させていただきましたけれども、この度の海洋管理のための離島の保全・管理のあり方に関する基本方針、五つの役割を明記したところでありますが、我が国の管轄海域の根拠、我が国の領域保全や管轄海域の管理、広大な海域における様々な活動を支援・促進する拠点、海洋の豊かな生物多様性の確保及び生態系サービスの提供、人と海との関わりにより形作られた歴史や伝統の継承ということでありまして、海に守られてきた日本から、海を守り、また海の恵みに感謝しながら発展していくためにも、こうした関係省庁と連携をしながら、その所有状況等について把握しながら、海の価値の創造ということにも尽くしてまいりたいと思っております。
○行田邦子君 EEZそして領海の面積というのは国土面積の十二倍にも広がっているということで、そしてそこには未使用のエネルギーや鉱物資源もあるということが確認されているわけであります。こうした離島の保全、管理というのはこれからますます重要性が増してくる中で、総合海洋政策本部におきましては、また大臣におきましては、しっかりとこの改正された基本方針にのっとって実行していただくことをお願い申し上げまして、質問を終わります。

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