【議事録】法務委員会質問(外弁法について)

平成26年04月17日 法務委員会

○行田邦子君 みんなの党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
先ほどからの質疑でちょっとかなり質問が重複してしまいますので、大臣への一番目の質問は省かせていただきます。済みません。
二番目の質問から行きたいと思います。
この度の改正法案というのは、外国法事務弁護士による法人制度を設けるということで、外国法事務弁護士のみが社員となるものでございます。一方で、これまでの外弁法の何回かの改正によって弁護士と外国法事務弁護士の共同事業というのが認められているわけです。平成十五年の改正によって自由化されました。
そこで、まず政府参考人、部長に伺いたいんですけれども、この共同事業の届出状況や、また業務提携の傾向などについて教えていただけますでしょうか。

○政府参考人(小川秀樹君) 外国法共同事業の推移について申し上げたいと思いますが、平成十七年四月一日現在、これは共同事業に関する規制が廃止された改正法が施行されたときでございますが、平成十七年四月一日時点では、外国法共同事業の数は十九、それから被雇用者も含めた外国法共同事業に関わる弁護士の数は三百十二名、被雇用者も含めました外国法共同事業に関わる外国法事務弁護士の数が九十九名でございまして、これは届出によるものでございます。
これに対しまして、平成二十五年の四月一日時点におきましては、外国法共同事業の数は三十六、被雇用者を含めました外国法共同事業に関わる弁護士数は六百七十七、被雇用者も含めました外国法共同事業に関わる外国法事務弁護士の数は百二十五ということでございまして、この間、増加傾向にございます。

○行田邦子君 この弁護士と外国法事務弁護士の共同事業という制度は一定程度ニーズがあって、また増加傾向にあるということであります。
そこで、この度の改正法案に関係する法人制度についてとそれから共同事業について、その違いについて伺いたいと思うんですけれども、まず、今回の改正法案が提出をされることに先立ちまして、日弁連と法務省の共同による外国弁護士制度研究会というものが設けられていたと承知しています。
そこで、平成二十一年の十二月二十四日に出された報告書の中では、いわゆるA法人、今回の改正法案で盛り込まれた、外国法事務弁護士のみが社員となる法人を認めるというA法人、それだけではなくて、いわゆるB法人と言われているものですけれども、弁護士と外国法事務弁護士が共同で法人をつくるということ、これも必要であるといった提言になっているわけであります。ただ、結果として、今回の改正法案というのは、B法人は認めずA法人のみということになりました。
そこで、伺いたいんですが、共同事業というのは一定程度ニーズがあり、また増加傾向にあると、共同事業は一定程度増加傾向にありニーズがあるという状況の中でのこの共同事業と、それから外国法事務弁護士と弁護士の共同法人、この違いなんですけれども、外国法事務弁護士による権限逸脱行為、またそれから弁護士への不当関与、こうしたものの防止という観点で、共同事業はよくて共同の法人は駄目という理由は何なのか、その違いについて教えていただきたいんですが。

○国務大臣(谷垣禎一君) いろんな制度、なかなか長い名前になっておりまして時々舌をかむことがございますので、弁護士と外国法事務弁護士が共に社員となる共同法人というと長過ぎます、いわゆるB法人というふうにこちらの方は申し上げたいと思います。
それで、いわゆるB法人の社員である外国法事務弁護士がその地位を利用して権限外の法律事務を取り扱うおそれというのも今まで指摘されてきたわけですね。これは、外国法共同事業の場合と比較して類型的に高いとまで言うことは難しいんじゃないかという御指摘もあることはあるわけです。ただ、いわゆるB法人は、法人内部の業務執行権や代表権の範囲も明確になってまいります。それから、組合契約である外国法共同事業と比較してより強固な組織であると、その点は先ほど副大臣も答弁をされたわけでございますが。法人の業務範囲も、弁護士法人と同様に法律事務全般を取り扱うことが可能であって、法人名義で契約の主体になることができると。それから、法人として法律事務を行うこともできる。外国法共同事業とはかなり質的に異なっている面があるわけですね。質的に異なるというふうに考えることもできるんだろうと思います。
こういうふうに、共同法人の制度につきましては、外国法事務弁護士が法人制度を利用して権限外の業務を行うことを容易にするのじゃないかという懸念が示された。そういう弊害が生じないような規定を設けることを検討してはきたんですが、その懸念を払拭するところまでは、残念というのかどうか、至らなかったというのが今まででございます。そういうことがあって、本法律案においては共同法人の制度を導入することはしなかったと。
いずれにせよ、共同法人制度の導入につきましては、今般の法改正によって設置されます、創設されます外国法事務弁護士のみが社員となる法人制度、いわゆるA法人の利用状況や活動状況を見極めた上で、必要に応じて今後また議論をしなければならないと考えているところでございます。

○行田邦子君 そこで、次の質問は、これは確認なんですけれども、外国法共同事業では行えないけれども共同法人化することによって行える事務というものがあるのかどうか、確認をさせていただきたいと思います。

○政府参考人(小川秀樹君) 今回の改正、つまり法人化は、外国法事務弁護士に対して法人を設立することを許容するものでございまして、法人化によって法律上認められる業務範囲を拡大するというものではございません。

○行田邦子君 共同事業ではできないけれども法人化だとできる新たな事務というのは特にないということを確認させていただきました。
そもそも、平成二十一年の外国弁護士制度研究会では、一旦は提言として、A法人だけではなくB法人も認めるべきではないかといった報告書になっているわけであります。今後、まずはこのA法人のみを認めるという法改正案でございますけれども、制度の運用の状況を見ながら、また、中にはB法人について否定的な意見もあったと承知していますけれども、そういった団体等の意見も踏まえながら、今後、B法人というものをどういうふうに認めていくのかということも検討していくべきではないかなというふうに思っております。
そこで、次の質問に移りたいと思います。
今回の改正法案の施行期日なんですけれども、公布の日から起算して二年以内において施行となっています。ちょっとこれは何か、二年以内というのは長いのではないかなという印象を受けるんですけれども、施行に最長二年を要する理由と、それから施行のめどを教えていただけたらと思うんですが。

○政府参考人(小川秀樹君) 本法律案の公布後、日本弁護士連合会と各単位弁護士会、これは弁護士法人ができました際に日弁連と単位弁護士会に加わるわけでございますが、この日弁連と各単位弁護士会におきまして、新たに設立される外国法事務弁護士法人についての会規あるいは会則を定める必要がございまして、そのために所要の準備期間が必要であることから公布日から二年以内と定めたものでございます。
法務省といたしましては、今後、具体的な準備事項やそれに要する合理的な期間などにつきまして、実際に外国法事務弁護士を監督する日本弁護士連合会の意見を聞いた上で、適切な時期に施行できるよう検討を進めてまいりたいと考えております。

○行田邦子君 よろしくお願いします。
それでは、外国法事務弁護士の登録それから監督について少し伺いたいと思います。
平成二十五年、昨年九月に規制改革会議の中の貿易・投資等ワーキング・グループの議論が行われました。そこでの議事録概要を見ますと、外国法事務弁護士の方からの要望として、外国法事務弁護士の承認手続の迅速化を求める、そのような声がありました。書類が整っていても大体四か月ぐらい承認されるまで掛かってしまうというような声もありました。これではビジネスのスピードに間に合わないといったことでの迅速化の要望でしたけれども、そしてまた規制改革検討項目の一つにも挙げられることになりました。
申請から承認までに要する処理期間が今は大体どのぐらい掛かっているのかと、それから簡素化、迅速化が可能なのかどうか、お聞かせいただけますでしょうか。

○政府参考人(小川秀樹君) 法務大臣によります外国法事務弁護士の承認手続は、申請者が承認をするための基準に適合しているかどうかを個別的に審査する手続でございまして、その審査の内容も一様ではないわけではございますが、法務省では、外国法事務弁護士の承認手続の標準的な期間、処理の期間といたしまして、承認申請受理票を交付した日、つまり承認の申請を受理したときから二か月以内というふうに定めております。
法務省といたしましては、これまでも承認申請手続の合理化に取り組んでまいりました結果、最近の承認手続はおおむね円滑に進んでいると認識しているところではございますが、様々な御意見ございます。引き続き必要な改善に努めてまいりたいと考えております。

○行田邦子君 改善されているという御答弁ではありましたけれども、こうした意見が出されたのは平成二十五年、つまり昨年の九月、十月なわけですね。半年前にも更にこれは迅速化できないかという要望が出されているわけでありますので、制度としてこういった外国法事務弁護士というものが認められているわけですので、それはそのニーズに応じて的確にまた承認をすると、いたずらに時間を要するようなことがないように制度の運営改善にも図っていただきたいというふうにお願いを申し上げておきます。
そこで、最後の質問になります。
これ非常に素朴な質問だと思うんですけれども、外国法事務弁護士の承認というのは法務大臣が行うことになっています。一方で、その監督というのは日弁連が行うということになっているんですけれども、日弁連というのは弁護士からすれば身内である、また見方を変えると競合他社でもあるというわけであります。身内でもあり、また一方で競合他社でもある日弁連が外国法事務弁護士の監督を行うと、承認をしている法務大臣ではないというふうな制度にしたのはなぜなのでしょうか。

○政府参考人(小川秀樹君) まず日本の弁護士の方から考えますと、弁護士法におきましては、法律事務を取り扱う弁護士としての資格を認めるか否かは司法試験などによって国が行うこととしている一方で、いわゆる弁護士自治を認める観点から、日本弁護士連合会と各単位弁護士会に日本の弁護士についての監督権が認められております。
外国法に関する法律事務を取り扱う外国法事務弁護士、それから今回の改正によりますと法人につきましても、同じ観点から、法務大臣がその承認を行うこととする一方で、日本弁護士連合会と各単位会が監督を行うこととしたものでございます。

○行田邦子君 外国法事務弁護士の承認というのは制度上法務大臣が行うということになっているわけですので、実質的な監督を日弁連にお願いすることがあったとしても、やはりその監督責任というのも法務大臣が負うべきではないかなという私の意見を述べまして、質問を終わらせていただきます。

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