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【議事録】東日本大震災復興特別委員会

2018年07月19日

2018年7月11日

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
この度の豪雨の被災地の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
そしてまた、今日はお忙しい中、四人の参考人の皆様には貴重な御陳述をいただきまして、ありがとうございます。
まず最初に、大西参考人に伺いたいと思います。
大西参考人は、日本学術会議原子力利用の将来像についての検討委員会、また分科会の委員長を務められて、そして提言をまとめられていらっしゃいます。その提言の第一番目に、東電福島第一原発事故の被災者の健康管理、生活再建と被災地域の復興ということを挙げられています。
先ほどの陳述の中でも人の復興ということが重要であるということをおっしゃっていらっしゃいましたけれども、原発事故からの被災者、これ、区域外に住む方も含めての健康管理、また生活再建、具体的にどのようなことが、どのような視点で国は政策を選択を行っていくべきか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(大西隆君) 今引用していただいたのは、追加資料としてお配りしてあるものの日本学術会議の提言ということで、昨年の九月にまとめたものであります。その中にも提言が七つあるわけですが、一番目が今御指摘の提言であります。
ただ、今日私が述べました人の復興と場所の復興という用語については私の独自なものですので、学術会議のこの提言の中に入っているわけではありません。考え方は共通しているものがあるというふうに認識しています。
それで、今の点ですが、人の復興と場所の復興を分けたのは、例えば津波被災地の場合には多くの方が津波の翌日から復興に加われる、あるいは復興の作業に入れるという、極端に言えばそういうことではないかと思うんですが、原子力災害の場合には影響が長く残るためにそういうわけにはいかないということで、復興が実際に始まる、場所の復興が始まるのがかなり時間を経過してしまうので、その間、それぞれの人々はどこかで、最初は避難者かもしれないけれども、自立したそれぞれの希望に応じた生活を始めていく人も出てくるということであります。
それも、原因としては原発事故が原因になっていますので、もちろん自立的に生活していく人はまさに自立的に生活されるわけですけれども、制度としては、そういう方々が従前の生活レベルに匹敵する生活ができるような一定の、支援をするような仕組みというのが必要になるというふうに思います。
それが十分であるかどうか、私は詳細な分析をしておりませんので、ここではそれ以上は申し上げませんけれども、調査をした上で、それが実際にそれぞれの地域で人の復興にふさわしい再建というのができているのかどうかということについて把握をして、対策を講ずるべきだということではないかと思います。
特に、その中で健康問題というのが心配になっているわけであります。現状でも、福島以外でも検査を受けられる制度というのがあるというふうに理解しておりますけれども、不安に思われる方がどこでも検査を、各地の医療機関で検査を受けられるような制度というのをつくることで、安心してどこにあっても暮らせるという状態が望ましいと。
ただ、これをいわゆる被曝手帳のような格好で本人を証明するようなものを発行するのがいいのかどうか、ここはいろいろな議論があり得ると思いますが、かなりある意味で息長くそうした健康管理というのをしていく体制というのは必要なんだろうというふうに思っております。そういうことを集約的に書いたのがこの提言の一でございます。
以上でございます。
○行田邦子君 ありがとうございます。

【議事録】国土交通委員会

2018年06月22日

2018年6月12日

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
今日、ちょうどシンガポールでは米朝首脳会談が行われておりますけれども、そのお隣の国のマレーシアのマハティール首相が昨日から来日をされておりまして、ちょうどこの時間でしょうか、国会内でも講演をされているということで、お聞きできないのが残念ではありますけれども、そのような状況であります。
政権に返り咲いたマハティール首相でありますけれども、大型のインフラプロジェクトの見直しということを進めております。例えば、日本政府が注目をしているプロジェクトに選定しているクアラルンプール―シンガポール間の高速鉄道、HSRについては中止を表明をしていますし、また、中国が既に受注している東海岸高速鉄道も、これも中止の交渉に入っているというふうにも聞いております。
マハティール首相の政権復帰が今後の日本のインフラ輸出にどのような影響を与えるとお考えなのか、また、どのような戦略で取り組んでいくのか、大臣にお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) マハティール首相は、政権公約であります外国企業からの支援を受けた大型インフラプロジェクトの見直しに従って、記者会見等の場でマレーシア―シンガポール間高速鉄道計画の中止やマレー半島東海岸鉄道線の再交渉について発言を行っていらっしゃいます。
マハティール首相の就任が今後の日本のインフラシステムの海外展開に与える影響は必ずしも明らかではありませんけれども、今後とも、我が国の知見、ノウハウを生かしてマレーシアの課題解決に貢献していくことが重要と考えております。
このため、日本の高い技術、ノウハウを生かしつつ、維持管理まで含めたライフサイクルコストが低廉で環境面、防災面にも配慮をし、人材育成や制度構築支援も併せて行う日本の質の高いインフラのコンセプトによって、競合国と差別化を図りながら、インフラシステムの海外展開を引き続き推進をしていきたいと考えています。
○行田邦子君 日本の質の高いインフラということをしっかりと理解をしていただくと同時に、また、マレーシアがどのようなインフラを望んで、また必要としているのかといったこともしっかりと把握をしていただきたいと思っております。
それでは、シップリサイクル法でありますけれども、船舶の解体作業は、人件費やスクラップ鉄の価格やまた需要といった観点から、現在はバングラデシュ、インド、パキスタン、中国の四か国で九七%を占めているということでありまして、環境保全やまた労働災害といったことが国際問題化されております。
こうした中、二〇〇九年に採択されたシップリサイクル条約でありますけれども、これは先ほどからお話があるように、日本が主導して作成されたものということでありまして、日本におきましても締結に向けての国内法の整備が急がれているという状況で、今日の審議に至っているということであります。
一方で、この条約発効のためにはインドと中国の締結が必要であるということでありますけれども、これら二か国においての締結に向けての状況をお聞かせいただきたいのと、また、インド、中国での締結を促すための日本の取組についてもお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
シップリサイクル条約の発効のためには、インドや中国といった主要解体国の締結が必要不可欠でございます。このうち中国に関しましては、既に関連国内法の整備を終えており、早期の締結が見込まれるというふうに聞いております。また、インドにつきましても、二〇一七年九月の日印共同声明におきまして早期締結の意思を確認しております。このほかにも、トルコも締結の最終段階にあると聞いておるところでございます。
シップリサイクル条約の作成を主導した我が国では、これら主要解体国の条約締結に向けまして、官民を挙げた取組を行ってまいりました。
具体的には、我が国は、二〇一七年九月に、インドにおける解体施設を改善するため、ODAによる支援を決定いたしました。さらに、二〇一六年二月にはロンドンで、中国を含む各国からの官民の関係者を対象に、我が国がシップリサイクル国際セミナーを主催し、条約基準に適合する解体施設のモデルケースの紹介や、締結に際しての課題の意見交換等を実施いたしました。このほか、民間におきましても、日本海事協会が二〇一二年から、インド、中国等の解体施設に対し、条約適合に関する認証や改善に向けたアドバイス等を実施しているところでございます。
今後とも引き続き、主要解体国への可能な協力を行いまして、シップリサイクル条約の締結を働きかけてまいりたいと思います。
以上でございます。
○行田邦子君 条約の作成に主導的な役割を果たした日本におきましては、発効においてもやはり積極的に取組を行っているということであります。
先ほどの御答弁にも少しありましたけれども、インドに対する円借款ODA事業について伺いたいと思います。
昨年九月十四日に合意した円借款ODAですけれども、グジャラート州アラン、ソシヤ地区シップリサイクル環境管理改善計画であります。インドは原則、タイド援助、いわゆるひも付き援助は国の方針として受け入れないということでありますけれども、本件についても国際競争入札となっておりまして、日本企業が応札また落札するとは限りません。
このODA事業は、私は、シップリサイクル条約のインドの早期締結を促し、発効要件を満たすために意義のある事業だと、援助だと思ってはおりますけれども、ただ、日本とインドの関係強化とか、あるいは成長するインド市場をしっかりと取り込むというような日本の成長戦略といった視点からはどのような意義があるとお考えでしょうか。
○政府参考人(塚田玉樹君) 委員御指摘のとおり、本事業を通じてインドでのシップリサイクル条約の実施体制の整備を後押しするということは、この条約の早期締結をインドに促していくという上で非常に重要な意義があるというふうに考えております。
また、この事業はインド側の要請を受けて実現したものでございまして、昨年九月の日印首脳会談では、モディ首相から安倍総理に対しまして、本事業に係る日本の協力に対し深く謝意が示される等、首脳間あるいは二国間の関係を強化する上で非常な重要な意義を果たすものというふうに認識しております。
さらに、この事業は、インドにおける船舶解体施設を活用する船舶あるいは海運業界からも高い評価を受けているところでございまして、また、インドにおける船舶解体施設を利用する本邦の船舶あるいは海運業界に裨益するものでもありまして、我が国企業が海外で経済活動をしていくという上で、こうした活動を後押しするという意義もあるというふうに認識しております。
○行田邦子君 よろしくお願いいたします。
ODA、こういった事業を日本がやっているということ、もちろん政府間での認識共有ということだけではなくて、やはりその相手国の国民にもできるだけ知ってもらうということが重要だと思っております。また、そもそもODAは、日本企業が受注するためにやるという、そもそもそういうものではないということでもありますけれども、やはり日本の経済にも寄与するようなもので、そういったことであってもほしいなというふうにも思っております。
それでは、質問を続けさせていただきます。
二〇一三年十二月三十日に発効されたEU域内法ですが、先ほどからも質疑がありましたけれども、最も遅くて二〇一八年末に適用される予定ということであります。
このEU域内法なんですけれども、シップリサイクル条約の規制から上乗せがされているということです。例えば、施設整備についてとか、あるいはEUリストという、EUの船、EU籍船を受け入れるシップリサイクル施設に対しては審査をして承認をするという仕組みであるとか、あるいはインベントリーの対象となる有害物質など、こういったことが上乗せされているわけでありますけれども、また、この条約内容に上乗せ規制を加えることについて中国が懸念を示しているということもお聞きをしております。
これに対しての日本政府の見解、つまりEU域内法が条約の上乗せをしているということ、そして、それに対して懸念を示している国もあるということについての見解をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
EU加盟国によるシップリサイクル条約の締結及び実施を可能とするため、二〇一三年に関連のEU域内規則が採択されており、本年にも施行が見込まれると承知しておるところでございます。他方、このEU域内規則は、基本的にはシップリサイクル条約の要件に沿ったものであるものの、委員御指摘のとおり、一部におきまして上乗せとなっている規制がございます。
我が国といたしましても、海運、造船という世界単一の市場におきまして、国際統一ルールである本条約と異なる独自の地域性が設けられることに関しましては、我が国海運事業者にも混乱を招きかねないものでありますことから、好ましくないというふうに考えておるところでございます。
このため、これまでも我が国からEUに対しましてEU域内規則を本条約に沿ったものとするよう働きかけを行ってきており、引き続き、このような働きかけを継続してまいりたいと考えておるところでございます。
以上でございます。
○行田邦子君 海の上での、海洋での保全、また利用というのは、これは国際的な統一ルールを作るということが、これがお互いにとっての望ましいことであるというのがこれまでの人類が生み出した知恵だと思っておりますし、それを日本もしっかりと、やはり共通ルールであることが意味があるんだということをこれからもしっかりと打ち出していただきたいと思っております。
それでは次に、質問をさせていただきます。
日本は世界の中で造船が三位、そして海運業で二位という地位を占める海運国であります。そして、海事分野における国際的ルール作りにおいて主導的な役割を果たす責任があると感じております。
こうした中で、シップリサイクル条約も日本が主導的な役割を果たして作成されたわけでありますけれども、この国際海事機関、IMOにおいて、日本はどのように自らの影響力を高めて、そしてリーダーシップを発揮しているのか、具体的にお聞かせいただきたいと思っております。
それからまた、IMO職員が今二百二十人ほどいらっしゃるということでありますけれども、そのうち日本人職員は現在五名というふうに聞いています。これはIMOだけではないんですけれども、国連などの国際機関で日本人の職員の比率が低いということを私は問題視をしておりますけれども、IMOにおいても低い状況でありますが、日本人職員を増やすことも重要ではないでしょうか。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。
我が国は世界有数の海運・造船大国として、国際海事機関におきまして、その設立以来理事国の地位を維持するなど、強い影響力を有しております。昨年十二月に開催された理事国選挙でも、最多の得票数で理事国に再選されたところでございます。また、IMOにおける主要ポストの獲得等を通じまして人的ネットワークを形成し、我が国の国際的プレゼンスの向上を図ってまいりました。
例えば、シップリサイクル条約や船舶からの二酸化炭素、CO2排出基準などを扱う海洋環境保護委員会の議長を国土交通省の職員が、また、船舶の安全に関する小委員会の議長を海上技術安全研究所の職員がそれぞれ務めているところでございます。
このように、我が国はIMOにおきまして高いプレゼンスを発揮しながら、シップリサイクル条約を含めて、安全や環境に関する効果的かつ合理的な様々な国際ルール作りに貢献してきたところでございます。
委員御指摘のIMOの事務局職員につきましては、現在、部長職を含め五名の日本人職員が勤務しておりますが、引き続き、産学官公の連携によりまして、IMOにおいて活躍できる人材の更なる育成に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
○行田邦子君 終わります。ありがとうございました。

 

【議事録】決算委員会

2018年06月22日

2018年6月4日

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
私は、今日は官民ファンドについて伺いたいと思います。
まず、会計検査院にお越しいただいていますので、伺いたいと思います。
平成三十年四月の会計検査院随時報告では、官民ファンドにおける業務運営の状況について報告をされています。官民ファンドについて横断的に検査を行ったのは今回が初めてということでありますけれども、会計検査院として自らの判断で検査を行ったその理由をお聞かせいただきたいと思います。
また、今回の報告の中で、たくさんあるとは思いますけれども、特に一点だけ強調するとしたらばどのような点でしょうか。
○説明員(堀川義一君) お答え申し上げます。
官民ファンドにつきましては、平成二十五年一月に閣議決定された日本経済再生に向けた緊急経済対策を背景といたしまして、二十四年度から二十七年度にかけて多くのものが創設されるなどしております。そして、官民ファンドの業務運営に関する政府出資等の額は多額に上っており、官民ファンド運営法人が行う支援に損失が生じていないか、政策目的に沿った支援が行われているかなどについて国民の関心が高くなっております。
このような状況を踏まえまして、会計検査院は、官民ファンドにおける業務運営の状況について検査を実施し、本年四月に会計検査院法第三十条の二の規定に基づき、国会及び内閣に対して報告したところであります。
今回、官民ファンドにおける業務運営の状況について、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から検査を行ったところでございまして、所見といたしまして、最終的に国が政府出資等の額を回収できるように、繰越損失を解消するまでの計画等について必要な見直しを継続的に行い、必要な施策を講じていくことに留意する必要があることなどを記載したところでございます。
○行田邦子君 それでは、個別の官民ファンドについて見ていきたいと思います。
まず、農林漁業成長産業化支援機構、いわゆるA―FIVEですけれども、お手元に資料をお配りをしておりますので御覧いただきたいと思いますが、資料一、平成二十八年度の決算では、資本金等に対する実支援額の割合が二〇・五%と非常に低い状況です。ファンドが設立されてから、平成二十八年度末ですので四年以上が経過している時点で、支援案件の件数、そしてまた金額共に低調な理由を、農水省、どのように分析をしていらっしゃいますでしょうか。
そして、これ見ますと、ファンドを設立して四年以上たっているわけでありますので、本当にこの六次産業化を支援する方法として官民ファンドというものが有効なのかどうかといったこともこれは検証しなければいけないと思っております。私、資本金の一部でも国庫に返納すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。
農林漁業成長産業化支援機構による出資が低調であった理由につきましては、出資対象が地域の農林漁業者を起点とする小規模な六次産業化の取組であったため一件当たりの出資額が小規模であったこと、昨年五月までは農林漁業者が主体となって設立された新設法人に出資対象を限定していたことなど、出資ニーズに柔軟に対応し得なかったこと、さらには、サブファンドを主体とした案件発掘に注力し、機構による直接出資の案件取組が十分でなかったこと等があると考えております。
このような状況を踏まえまして、農林漁業成長産業化支援機構におきましては、現在、出資の拡大に向けまして、昨年五月の運用改善により可能となりました農業法人等への直接出資のスキームの積極的な活用、大型、広域案件の機構からの直接出資の拡大、農業競争力強化支援法によりまして昨年八月に支援対象として追加されました農業生産関連事業者への事業再編等への積極的な出資に取り組んでいるところでございます。
こうした取組によりまして、平成二十九年度におきましては、機構の直接出資を通じた大型案件の組成が進んだことから、今御指摘がございました資本金に対する実支援額の割合は、平成二十八年度末の約二〇%から平成二十九年度末には約三〇%と着実に増加をしております。
農林水産省といたしましても、今回の会計検査院の報告も踏まえまして、農林漁業成長産業化支援機構に対し出資の拡大が図れるよう必要な指導を行っていくとともに、効率的な運営や組織体制の必要な見直し等についても幅広く検討してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 平成二十九年度末には三割の資本金等に対する実支援額の割合ということで、二割から三割に伸びているではないかということですが、それでもまだ非常に低調だと思っております。六次産業化の支援は必要だと思いますけれども、本当に官民ファンドという方法が適切なのかどうかということも含めて見直しをするべきだと思っております。
それでは、続きまして、クールジャパン機構について伺いたいと思います。
平成二十八年度の決算では、支援を終了した案件が一件となっています。クールジャパン機構が設立以来初めてのエグジットでありますけれども、これは何かというと、恐らく日本アニメを海外に動画配信する事業に対して平成二十六年度に機構から十億円の出資をした案件というふうに思われますけれども、このエグジットの方法と、それから十億円出資したわけでありますけれども、機構として、回収額はどうだったんでしょうか。
○政府参考人(小瀬達之君) お答え申し上げます。
クールジャパン機構が平成二十八年度に支援終了した案件でございますけれども、議員御指摘のとおり、株式会社アニメコンソーシアムジャパンによる正規版日本アニメの放映を通じまして、日本アニメの海外流通拡大や海賊版駆逐を図るために、平成二十六年十月に支援決定を行い、機構より十億円を出資支援した案件でございます。
本案件につきましては、事業を行う中で、アマゾンプライムなど海外の動画配信プラットフォームでの日本アニメの取扱いが急速に拡大しまして、結果としてアニメの海外流通が進展し、アニメコンソーシアムジャパンが果たすべき役割を再検討する必要が生じました。このため、筆頭株主でありますバンダイナムコホールディングスが、自社事業との連携を強化した発信など事業方針を検討するために一〇〇%子会社化することとなり、機構からバンダイナムコホールディングスに株式売却されました。
なお、本件は企業間の取引でございまして、バンダイナムコホールディングスの要望もあることから、具体的な金額については回答を差し控えますけれども、アニメコンソーシアムジャパンの監査法人の議を経て確定されたものというふうに聞いてございます。
経済産業省としても、適切なプロセスを経たものというふうに考えているところでございます。
○行田邦子君 官民ファンド全部に言えることなんですけれども、機構も株式会社で、そして出資先も株式会社と、民民の関係ということで個別案件についてはなかなか明らかにされておりません。ただ、私が疑問に思いますのは、こうして個別の案件において多額の損失が出た場合、どうなんでしょうか。やはり国民に対してしっかりと情報開示をすべきだと思っております。
このクールジャパン機構なんですけれども、平成二十八年度の決算では、いわゆる会計検査院の報告では赤字と。投資倍率が八五・六%というわけでありますので、やはり個別の案件についてもできる限り情報開示をすべきと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(小瀬達之君) お答え申し上げます。
クールジャパン機構は、国からの資金が投入されている官民ファンドという性格上、情報開示は積極的に行っていくことが必要だというふうに考えてございます。
他方、個別案件の損益の開示につきましては、投資先企業を他の企業との競争上不利な状況に置き、ひいては機構の今後の案件組成や業績に影響を及ぼすことが懸念される場合もあることから、個々の案件の状況も踏まえ判断していきたいというふうに考えてございます。
なお、政府出資を受けた官民ファンドとして、機構全体で収益を上げることは運営の大前提でございます。そのため、クールジャパン機構では、運営費を加味した上で機構全体の長期収益性を一・〇倍超とするという全体KPIを設定しており、エグジットの段階で案件ごとに設定された個別KPIの総合的な達成状況を官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議幹事会に報告し、その内容が公開されることとなってございます。
国としても、こうしたKPIの達成状況を注視しながら、政策的意義を踏まえつつ、機構全体での収益性の確保が達成されるよう監督していきたいというふうに考えてございます。
○行田邦子君 官民ファンドに任せておけば大丈夫だからということで情報開示がなされなくて、気付いたときにはもう大赤字というふうにならないようにお願いしたいと思います。
それでは、石井国土交通大臣にお越しいただいていますので、大臣に伺いたいと思います。
海外交通・都市開発事業支援機構についてです。JOINについてなんですけれども、私はこの機構、必要だと思っております。
海外インフラの輸出目的の機構ですけれども、相手国によってはやはりこうしたインフラというのは長期にわたりますし、また政府の影響が非常に強いということも聞いております。ですので、こうした機構は必要だと思いますけれども、特にこのJOINにつきましては個々の案件において出資額の規模が大きく、そしてまた案件終了まで非常に長期となるわけであります。ですから、機構全体の財務状況だけではなくて、個々の支援中の案件の状況についても可能な限り情報開示をすべきというふうに思っております。
また、投資決定とか、それから投資のエグジット、終了を決定するプロセスについても後々に公開できるようにしておくべきではないかと思いますけれども、その点、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 株式会社海外交通・都市開発事業支援機構、JOINの業務の透明性の確保を図っていくことは重要であり、JOIN法及び会社法に基づきまして、JOINの財務状況の公表、JOINが支援を行うに当たって従うべき支援基準の公表、毎年度行う業務実績評価の公表などの情報開示の取組を行っております。
また、平成二十五年に関係閣僚会議で決定をされました官民ファンドの運営に係るガイドラインでは、投資決定時のみならず、投資実行後も情報開示を継続的に行うこととされております。
一方で、支援中の案件の情報開示に際しまして、JOINが支援している企業に現地の法令等の定めを超えて情報開示を行うよう求めることにつきましては、関係者との信頼関係を損ねたり、支援企業を他の企業との競争上不利な状況に置き、ひいてはJOINの案件形成や業績に影響を及ぼすおそれがあることなどから、慎重に対応する必要があると考えております。また、JOINによる支援決定や終了等のプロセスの公開につきましては、JOIN法におきまして、支援決定等を行うJOINの事業委員会の議事録の作成と保存を求めているところであります。
国土交通省といたしましては、以上のような状況も踏まえつつ、引き続きJOINの業務につきまして透明性の確保が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 海外へのインフラ輸出というのは非常に私は夢のあるものだと思っておりますので、しっかりと情報開示をして、また国民にも逆に知ってもらいたいというふうに思いますし、また大臣もトップセールスを更によろしくお願いをいたします。
それでは、続きましてもまた大臣に伺いたいと思います。
もう一つの国交省の官民ファンドですが、耐震・環境不動産形成促進事業について伺います。これ昨年も決算委員会で伺わせていただきました。
平成二十八年度決算での資本金等に対する実支援額の割合は二三・六%と低いですが、その後、少し頑張られたようでして、平成三十年四月末現在では四四・九%まで伸びていますけれども、その案件を見ますと、これほとんど都市部の案件です。上野、新横浜、大阪、大阪、大阪、六本木、錦糸町、横浜、渋谷ということで、ほとんどが都市部です。私は、これを見ますと、本当に真に国のリスクマネーの投資がなければならない案件なのかと疑問を感じております。
大臣に伺いますが、今後のファンド運営についての御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 本事業は、耐震・環境性能が不足をしております老朽化したビルなどにつきまして、耐震性や省エネに優れたビルへの改修、建て替えを促進する事業であります。
平成二十五年の官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議幹事会におけます地方への貢献も考慮した指標設定についての議論を踏まえまして、本事業全体におけます地方物件数の割合を平成三十四年度末時点で二割以上とすることを目標としております。
地方物件に対する出資実績につきましては、平成二十八年度まではゼロ件でありましたが、平成二十九年度におきまして地方五物件に対する出資を実行いたしまして、現在の事業全体における地方物件の件数の割合は二六・三%となっております。
地方における本事業の活用を図るため、これまで地方において本事業の普及セミナーを五十三回開催をいたしまして、また、不動産証券化に詳しいファンドマネジャーの地域の事業者への紹介を十四件行うなどの取組を進めてまいりましたが、引き続き、地方における案件形成に向けまして積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 出資額をとにかく消化してというか、投資実績を増やすことが目的化してはいけないというふうに思いますので、是非その内容についてもしっかりチェックをしていただきたいと思います。
それでは、財務省にこの後伺いたいと思いますけれども、官民ファンド十四のうち九ファンドにおいて財政投融資特別会計の投資勘定からの出資を受け入れています。
平成二十八年度の投資勘定の決算、資料三ですけれども、を見ますと、予算にはなかった歳入として、二次補正の未来への投資を実現する経済対策として一般会計から二千五百九十億円受け入れています。これを財源とした産業投資の予算上の内訳を見ますと、どういう内訳になっているかと、これ予算上なんですけれども、国際協力銀行への一千九十億円、石油天然ガス・金属鉱物資源機構一千五百億円のほか、いわゆる官民ファンドのクールジャパンに三十億円、JOINに五十二億円、海外通信・放送・郵便機構二十二億円となっていますが、決算を見ますと年度内に運用されたのは国際協力銀行だけです。それ以外は全て翌年度に繰り越しています。
この資料三の平成二十八年度のこの投資勘定の決算を見ますと、結果論としてというか、決算を見ますと、一般会計第二次補正からの二千五百九十億円の受入れって、これ要らなかったんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(市川健太君) お答え申し上げます。
二十八年度第二次補正予算におきましては、日本企業の海外インフラ展開支援やクールジャパン戦略推進等を盛り込みました経済対策の方針に基づきまして、財投特会投資勘定から御指摘の国際協力銀行、JOGMEC、ほかクールジャパン以下の三ファンドに合計二千六百九十四億円の補正追加を行ったところでございます。
これらの補正追加のうち、国際協力銀行向けは自己資本の拡充を目的としたもので、年度内に執行されました。一方、JOGMECや三官民ファンドについては投資資金を追加提供するものでありましたが、これら機関におきまして、海外出資先の選定や現地事業者等との調整が年度内では整わず、なお時間を要すると見込まれたことから、大宗を二十九年度に繰り越すこととなりました。
海外投資業務を行うファンドにつきまして、私どもとしても、予算編成時にできるだけ確度ある案件に絞って所要の投資資金を計上しているところでございますが、一般の役所の仕事とは異なる投資業務の特性上、市況の変化や相手方事業者の事情変更など、様々な事情により計画どおりに執行できないということも間々あることに御理解賜れば幸いでございます。
なお、決算剰余金の御説明をしてよろしゅうございましょうか。
投資勘定の前年度決算剰余金でございます。これは、例年、前年十二月時点で確実に見込める金額を当年度予算に計上して、七月末の決算で剰余金を確定後、残額を翌年度の産業投資の歳入として活用してございます。
二十八年度につきましても、補正予算編成時点で既に二十七年度決算剰余金五千三十六億円のうち二千八百五十七億円は二十八年度予算に計上済みでございまして、残りの金額はこの補正予算と同時に編成中の二十九年度の産業投資計画に使うことを既に見込んでおりまして、このため、追加出資の必要額につきましては、一般会計から二千五百九十億円を受け入れたところでございます。
○行田邦子君 御答弁聞いていて、やっぱり二千五百九十億円の一般会計二次補正、要らなかったなという思いを強くしております。
最後、簡潔にお答えいただきたいと思うんですけれども、この決算見ていても分かるんですけれども、この財政投融資会計投資勘定ですけれども、JT株とNTT株の配当金の収入があります。これ、元々昭和六十年までは一般会計で持っていたものです。この投資勘定の目的というか原則からしますと、やはり、投資をし、出資をし、それを回収し、そして収益を得て、それを国に返すということでありますので、その原則からしますと、私は、JT株それからNTT株は一般会計に戻すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(市川健太君) JT株式及びNTT株式につきましては、両社からの配当金の一部を産業の開発及び貿易の振興のために還元することとして昭和六十年六月に産業投資特別会計に帰属させ、以来、両株式からの配当は産業投資の貴重な財源となっております。産業投資におきましては、現在、政府系金融機関や官民ファンドを通じて、民間だけでは十分に資金が供給されない分野に呼び水としての長期リスクマネーを供給しておりまして、成長戦略の上でも重要な役割を担っております。
理想的には、委員御指摘のとおり、こうしたリスクマネーが十分な規模のリターンを生み、官民ファンド等から産投等への配当等の形で還元され、産業投資の安定的かつ十分な財源となることが望ましいと考えております。このため、各官民ファンドにおいては、今回の検査院の指摘も踏まえ、効率的な運営や収益性の確保を図ることが重要であります。
しかしながら、現実には、ファンドの歴史の浅さや投資回収期間の長さなどにより、いまだ官民ファンドは安定した利益を生み出す状況にはなく、一方、日本経済における民間のリスクマネー供給もいまだ十分とは言えない状況でございます。このため、引き続き産業投資においてリスクマネー供給に努める必要がありますが、その際には、安定財源として、産投支出の約六割に当たりますNTT株式やJT株式の配当が今後とも重要であることに御理解賜れば幸いでございます。
○行田邦子君 財源がだぶついているから余計なことに使うんじゃないかと思います。
これからも、会計検査院におかれましては、定期的に官民ファンドの検査をお願いしますことを要請しまして、質問を終わります。ありがとうございました。

【議事録】国土交通委員会

2018年06月18日

2018年6月7日

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
所有者不明の土地の問題がクローズアップされている背景には、土地は財産であるという前提に立っている現在の土地制度が社会の変化に対応できていないということが指摘をされているわけであります。
そして、今回の法案は、その社会の変化に合わせた土地制度の大改正の第一歩という位置付けというふうに認識をしております。人口減少、また人間関係の希薄化、それから都市への人口集中と農村の過疎化と、それから農業や林業の抱える課題などなど、今日の日本社会の現状を踏まえれば、全ての国土をひとしく管理して、また保全をし、そして利活用するということは、これは現実的ではないというふうに考えております。そして、むしろこれまで以上にめり張りを付けることが求められているのではないかというふうに思っております。
例えば、安全保障上重要な土地につきましては、利用権の規制だけではなくて所有権の規制を講じるとか、また、国土の保全という視点で重要な土地につきましては、今もやっていますけれども、利用規制をしっかりと効かせるといったこと。それから、経済資源として利活用しなければいけない土地については、今回の法案もその一つだと思いますけれども、その利活用を促す仕組みとか制度を設けていくと。それから、最低限、やはり管理だけは何とかしていかなければいけない土地というのは、いかに効率的に管理をしていくのかと。それから、優先順位の低い土地などなどといったような具合に、国土の管理、保全、そして利活用について、これまで以上にめり張りを付けていかなければならないと考えておりますけれども、まず大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 本格的な人口減少社会に初めて取り組む国土計画といたしまして、平成二十七年八月に閣議決定をされました第二次国土形成計画におきましては、人口減少や産業構造の変化により開発圧力が低下をし、国土利用の選択肢が広がることを契機として捉え、より安全で快適かつ持続可能な国土を形成することを目指しております。
この計画を推進するため、現在、国土審議会におきまして、人口減少下における新たな国土管理、利用への対応といたしまして、適切な管理を続けることが困難な土地への対応も含めた検討を進めております。
具体的には、地域の事情や土地の条件も踏まえながら、粗放的な管理などの管理コストを低減させる工夫とともに、新たな用途を見出すことで国土を適切に管理していくための方策について、来年度、一定の取りまとめを行う予定であります。
今後、国土交通省といたしましても、こうした検討の成果も十分に踏まえながら、適切な国土管理の実現に向けた施策を推進してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 人口減少社会における土地制度の在り方、これ大変重要な議論だと思いますので、よろしくお願いいたします。
そして、私が先ほど申し上げました安全保障上重要な土地の中に国境離島があると思っております。安全保障上重要であり、また、我が国の海洋権益をしっかりと守るために重要な国境離島でありますが、四百八十四の島があります。この国境離島というのは、我が国の領海、また排他的経済水域の外縁を根拠付ける島ということで使わせていただいている言葉です。そのうち、四百八十四の国境離島のうち私有地があるのは九十八島ということです。人が住んでいる有人離島は五十九島、そして無人離島が三十九島という現状になっております。
今日は内閣府総合海洋政策推進事務局にもお越しいただいていますけれども、伺いたいと思います。
これらの九十八の私有地がある国境離島の所有者の状況を把握することというふうになっておりますけれども、これは海洋基本計画、先月出された、ここにもきちんと記されていますけれども、これら国境離島の所有者の探索を具体的にどのように行っていく予定でしょうか。
○政府参考人(北村知久君) お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、先月閣議決定されました第三期の海洋基本計画におきまして、国境離島の保全上重要と考えられる土地について、その所有状況の把握を行うというふうにされているところでございます。
私有地が存する九十八の離島でございますけれども、このうちの、無人の国境離島が三十九島ございまして、こちらにつきましては不動産登記簿等の情報を既に収集しているところでございます。一方、有人の国境離島五十九島につきましては、これは島全体ということになるとかなり膨大になりますので、そのうちの領海等の基点となる重要な海岸の土地、これが全部で三百七十か所ございますけれども、こちらを対象に不動産登記簿を現在収集中というところでございます。
全ての不動産登記簿をまだ収集できておりませんので、これにつきまして、その登記簿を収集するに当たり必要となる情報を関係市町村に現在確認をしておりまして、この情報を確認でき次第、不動産登記簿を全て取り寄せた上で、有人、無人を問わず収集した不動産登記簿の内容を確認し、当該所有者の把握を行ってまいりたいということで進めているところでございます。
○行田邦子君 無人離島については不動産登記簿をまずは収集したということで、有人離島は領海、EEZの外縁を根拠付ける領海基点のあるところだけこれから不動産登記簿を収集するという、まだその段階ということでありますけれども、この後、これらの有人の私有地のある国境離島の所有者を探索する作業というのは、これもう次長はよく御存じだと思いますけれども、とても大変なんじゃないかなというふうに思います。
先般も決算委員会でこの点取り上げさせていただきましたけれども、無人離島の場合は、これは住民票もないでしょうし、それから恐らく固定資産課税台帳もないでしょうということで、どうやって探索するのかと。不動産登記簿に載っている人が本当に所有者であればいいですけれども、お亡くなりになっている場合も可能性としてあると思うんですけれども、どうするのかと。とても大変だと思います。
先ほどから、午前中からもずっと言及されていました、不動産登記簿上で所有者の所在が確認できない土地が二割で、それをしっかり探索すると〇・四一%に下がるということでありますけれども、国境離島の場合、この〇・四一%ぐらいまで下げるまでのその探索というのは物すごく大変だと思いますし、これ私の推測ですけれども、〇・四一%くらいまで行かないんじゃないかと。探しても探しても真の所有者が分からないままの国境離島というものが出てくると思います。
どこかでやはりその所有者の探索を諦めなければいけないと思うんですけれども、そのときのことについて伺いたいんですけれども、所有者不明の国境離島を円滑に国有財産化といいますか、土地収用というんでしょうか、どちらでもいいと思うんですけれども、するような仕組み、それから国が管理できる仕組みなどを今のうちからやはり検討しておくべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(北村知久君) 先ほどお話し申し上げました第三期の海洋基本計画にもありますとおり、国境離島は領海等の保全や海洋権益確保の観点から極めて重要であるというふうに認識してございます。
先生御指摘のそういった土地についてのいろいろな制度の導入ということでございますけれども、そういった制度を考えるに当たりまして、まずは国境離島の保全上重要と考えられる土地につきまして、そういった土地がどのような土地利用が行われると具体的にどのような問題が生ずるのかといったことを、そういった場合にいかなる措置が必要となるかということを具体的に検討する必要があるということで、関係省庁の協力の下、有識者の意見を聞きながら今後検討を進めてまいりたいと思っております。
なお、検討の対象は私有地でございますので、個人の財産権にも関わるものでございますので慎重な対応が求められると、こういったことにも留意しつつ、国境離島保全のための施策をしっかりと検討してまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 今日こうして審議されているこの法案の国境離島版のような制度や仕組みの検討が必要であるというふうに考えておりますので、様々な問題点を踏まえながら検討していただきたいと思っております。
それでは、この法案には所有者の探索を合理化する仕組みも盛り込まれておりますけれども、局長に伺いたいと思います。
市町村が行う地籍調査において、不動産登記簿上で所有者の所在が確認できない土地が約二割、二〇%というところですけれども、それを探索すると最終的には〇・四一%に減少すると、先ほど申し上げたとおりであります。
では、この探索で具体的にどういう作業を行っているのか、教えていただきたいと思います。それからまた、こうした探索作業は非常に労力を要するということはよく言われていますけれども、具体的にどのぐらいの労力を要するのか、分かりやすくお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(田村計君) お答えします。
地籍調査におきましては、土地の境界を明確にするため、土地所有者等の立会いを求め、境界の確認を行っております。この際、まずは不動産登記簿上の土地所有者について調査をいたしますが、平成二十八年度に地籍調査を行った千百三十地区の六十二万筆のうち、不動産登記簿の調査により所有者等の所在が判明しなかった土地の割合は、議員の御指摘のように、筆数ベースで約二〇%となっております。
このような場合には、住民票、除かれた住民票、又は戸籍、付票等の謄本等の公簿に基づく調査、親族等や近隣住民からの聞き取り調査などによる追跡調査を実施して所有者等の把握に努めることとしております。
このような調査の負担でございますけれども、各地区の対象の筆数や地籍調査を行う市町村の実施体制、それから相続の状況やその登記への反映状況など、様々な条件によって変わり得るため一概には申し上げられませんが、その上で、平成二十八年度の地籍調査におきまして、先ほど千百三十地区と申しましたが、そのうち追跡調査を実施した千四十四地区におけるその追跡調査の期間は一地区当たりの平均で四・六月でございます。これは、一般的な地籍調査に要する全期間のおおむね一割から二割程度となっております。
○行田邦子君 大変な手間の掛かる仕事だと思います。必要ではありますけれども、手間の掛かる仕事だと思います。
この労力をいかに少なくするにはどのようなことが考えられるのか、また探索作業の簡素化というのは可能なのか、続けてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田村計君) お答えします。
地籍調査におきましては、土地の境界を明確にするため、土地所有者等の立会いを求め、境界の確認を行っております。そのために必要となる所有者探索を目的とした追跡調査は、先ほど申しましたように、住民票、戸籍謄本等の公簿に基づく調査、親族等や近隣住民からの聞き取り調査等により行うこととしておりますが、現行制度におきまして、その探索範囲は必ずしも明確になっておりません。
また、近隣住民への聞き取り調査は、多大な労力を要するにもかかわらず、地縁の希薄化等を背景に情報を得られにくくなっております。これらが地籍調査に時間や経費を要する一因となっており、特に近年、所有者不明土地の増加がこのような傾向に拍車を掛けているものと考えております。
これらの課題に対応するため、平成三十二年度から始まる次期第七次国土調査事業十箇年計画の策定に向けまして、一つは、本法案において想定している探索方法を参考に、聞き取りの調査範囲を一定範囲の親族等とするなど地籍調査における所有者探索範囲を明確化すること、それから、探索作業の結果、全部又は一部の所有者等が不明な場合に、立会い等の手続を合理化するために必要な客観的資料の範囲とその活用方法を明確化することなどにつきまして検討することにより、法務省と連携しながら、市町村等の負担を軽減し、地籍調査の推進を図ってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 地籍調査、なかなか進んでいないというか、半分でしょうか、ということだと思いますけれども、この地籍調査は大変大切な事業だと思いますので、これをしっかりと進めていくためにも、今の御答弁にあったようなことを是非とも進めていっていただきたいと思っております。
それで、地籍調査が行われていないと民間の再開発事業など土地の利活用を行う際に非常に事業に支障を来すということは、これはよく指摘をされていることであります。こうした事態を避けるために、現状における解決策は何でしょうか。そしてまた、今回の法改正も含めて、今後の検討について伺いたいと思います。
○政府参考人(田村計君) お答えします。
民間の再開発事業が都市再開発法に基づく法定の再開発事業である場合には、過失なく探索をした上で所有者の所在が不明である場合におきましては、権利変換計画の通知を公示送達により行うことなどによりまして、所有者不明の土地等の権利につきまして施行地区内に確保することが可能となっております。境界が不明な場合にも、土地収用法の手続を準用して土地調書等を作成することにより、対応が可能となっております。
また、今般の法案により、所有者の探索において、原則として登記簿、住民票、戸籍など客観性の高い公的書類を調査することで足りることとすることを踏まえ、法定の再開発事業につきましても同様の措置を講じ、所有者の探索の合理化を図ることといたします。
他方、法定の再開発事業に該当しない場合につきましては、従来どおり、所有者の探索や財産管理人制度の活用等によりまして、境界を確定し、所有権を取得する必要があります。
今後、所有者不明土地の発生抑制や解消に向けて、土地所有者情報を円滑に把握する仕組み等につきまして政府全体で検討を進めてまいります。これによりまして、法定の再開発事業に該当しないものも含めて、事業が円滑化するように努めてまいります。
○行田邦子君 民間の再開発事業にも支障を来さないように、今後も更に土地所有者の所在の把握の円滑化ということ、検討していただきたいと思います。
それでは、法務省にお越しいただいていますので伺いたいと思いますけれども、無主の土地というのはどんなものがあるのか、そしてまた、どの程度あるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(筒井健夫君) お答えいたします。
お尋ねがありました無主の土地、すなわち所有者のない土地は、例えば海底隆起によって新たに土地が発生することなどにより生ずるものでございます。このような無主の土地がどの程度存在するかにつきましては法務省としては把握しておりませんけれども、民法上、所有者のない土地は国庫に帰属することとされております。
また、土地の所有者が死亡し、その者について相続人のあることが明らかでない場合にも、先ほどの無主の土地と類似の状況が生じます。この場合につきましては、相続財産管理制度による手続を経た上で、最終的に残余財産が国庫に帰属することとされております。
この相続財産管理制度と申しますのは、相続人のあることが明らかでない土地等の相続財産につきまして、家庭裁判所が管理人を選任し、相続人を捜索しつつ、相続財産を管理、清算し、最終的には残余財産を国庫に帰属させる制度でございますが、その残余財産中に土地があれば、その土地は国庫に帰属することになります。
相続人のあることが明らかでない土地、これがどの程度あるかにつきましても、申し訳ございませんが、法務省としては把握しておりません。
○行田邦子君 相続人不存在による無主の土地についてですけれども、最後、大臣に伺いたいと思います。
私は、この相続人不存在の土地というのは今後増えてくるのではないかなと思っておりまして、特に経済価値が低い土地は放置される傾向にあるのではないかと思っております。今後このような無主の土地が増えることについての大臣の御認識と、また取り得る対策についてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 将来的には二〇四〇年まで死亡数は増加するとの推計がありまして、相続機会も増加するものと考えられることから、何の対策も行わなければ放置される土地が増加してしまうおそれがあるものと考えております。
政府としては、そのような土地を増加させないため、土地を手放すことができる仕組みを導入すべきであるとの御意見があることは承知をしております。土地を手放すことができる仕組みにつきましては、その要件や手放された土地の帰属先等、検討すべき点は多岐にわたります。現在、法務省の研究会において、土地を手放すことができる仕組みの在り方について検討が進められているものと承知をしております。
国土交通省といたしましても、六月一日に関係閣僚会議で決定をいたしました基本方針に基づきまして、法務省など関係省庁と連携をしつつ、引き続き検討を深めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 終わります。ありがとうございます。

【議事録】決算委員会

2018年06月18日

2018年5月21日 決算委員会

 

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
今日は、私は働き方改革に関して何点か質問をさせていただきます。
この度の、今ちょうど衆議院で審議が行われています働き方改革関連法案の中には、同一労働同一賃金が盛り込まれております。自民党政権というか安倍政権というかで同一労働同一賃金ということをやるというのは、本当に、率直なところびっくりいたしましたけれども、歓迎いたしますし、また、これが実効性のあるものになってほしいと思っております。
同一労働同一賃金は、元々、ヨーロッパでは男女の待遇格差を解消するという文脈の中で出てきたというふうに認識しておりますけれども、この度の法案におきましては、正規雇用者と非正規雇用者の間の不合理な待遇格差を解消するという目的となっております。
ただ、本来、同一労働同一賃金を日本でも導入するというのであれば、まさにこれ安倍総理がおっしゃっているように、今回は戦後七十年ぶりの大改革とおっしゃっているわけでありますので、そうであるならば、これは、正規、非正規雇用間に対してだけではなくて、正規雇用者の間に対しても同一労働同一賃金という考え方をしっかりと導入するべきではないかと、そういう改革をやるべきではないかと思いますけれども、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の法案の中で政府が導入しようとしているのは、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指して、正規雇用者、労働者の待遇の改善を図っていくということであります。
他方で、今、委員からも自民党政権でというお話がありまして、これまではなかなか難しいということを申し上げてきましたけれども、それは、ヨーロッパでは職務給、我が国ではよく言われる職能給という、仕組みも違うのでなかなか難しい、しかし、ヨーロッパのドイツ、フランス等の事案を含めても、必ずしも職務だけではない、能力等々、経験等々も含めて判断されている、そういった幅を持って考えれば、我が国は、我が国のこの人事雇用慣行において、長期雇用の中で配置転換しながら幅広い職務能力の向上を促し、そしてそれと対応した賃金とするなど、人を大切にするという優れた面等もあるわけでありますので、そういった我が国の人事雇用慣行も踏まえながらも、そうした同一労働同一賃金ということは導入し得るのではないかということで、今回、この点も含めて法案を出させていただいたところであります。
今委員お話しの、多分それから先の話も含めてということなんだろうと思いますけれども、働き方改革実行計画とか同一労働同一賃金のガイドライン案においては、各企業が非正規雇用労働者を含む労使の話合いによって、職務や能力等の内容の明確化、そしてそれに基づく公正な評価を推進し、それにのっとった賃金制度など、処遇体系全体を可能な限り速やかに構築していくことが、まあ望まれるという書き方ではありますけれども、そうした方向についてもそれぞれ明示をさせていただいているところであります。
○行田邦子君 私は、日本においても、広い意味での職務による人事評価また賃金決定という仕組みへと変えていく、変えざるを得ないというか変えていくべきだというふうに思っております。
なぜならば、今、人口減少また労働力が減少するという中で、これまで、労働市場というんでしょうか、というのは、日本の企業を支えていたのは、主に男性の猛烈正社員、いつでも働く、どこまででも働くというような猛烈正社員が中心でした。こういった方たちによって成り立っていたわけでありますけれども、今は労働力が足りないわけでありますので、女性の皆さん、そしてまた高齢者の皆さん、そしてまたワーク・ライフ・バランスを重視する若い皆さんにもしっかりとそのサークルの中に入っていただいて、そして意欲や能力を生かしていただかなければいけない、こういう局面にあるわけですので、当然、これまでのその男性中心の猛烈正社員のルールの中、ルールを変えないで、じゃ、女性も高齢者も働いてくださいというわけにはなかなかいかないと思うんですね。
そういう意味では、私は、これは次のステップとして、これ正社員の賃金決定、そしてまた人事評価ということも大きくやはり変えざるを得ないというふうに思っておりますけれども、大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からは同一労働同一賃金を取り上げていただいておりますが、いわゆる長時間労働の是正も同じことが言えるんだろうというふうに思います。
こうした働き方を通じて、やはり高齢者、また女性、男性、そして若者、また障害、難病のある方、あるいは様々な制約条件はあるけれどもその中で、それの中において働いていきたい、実際、今パートで働いている方も、不本意という方、まあこれは統計の取り方もあるかもしれませんけれども、二割を切っています。しかし一方で、処遇に対してはいろいろなお話も聞かせていただきますので、それぞれの働き方の中において納得しながらも働いていける、こういう環境をつくっていくということが私としては是非とも必要だというふうに思います。
それから、その上において、やはり今回は正規と非正規の間の合理性ということになりますけれども、そうすると、じゃ、正規の方はどういう形になっているのかというところも問われていくわけでありますから、当然、先ほど申し上げたような流れということにもつながっていくのではないかと、こういうふうに考えております。
○行田邦子君 私も、次のステップ、すぐにということではないかもしれませんけれども、そのようになっていくというふうに思っております。
安倍総理がたしかこの国から非正規雇用という言葉をなくすというふうにおっしゃっていましたけれども、つまり、正社員というのは、正規雇用者というのは無期、フルタイム、直接雇用ということではないというふうに私は徐々になっていくし、そうならざるを得ないんだろうというふうに認識をしております。
それで、同一労働同一賃金なんですけれども、中小企業の経営者の皆さんから、はっきり言って余り評判が良くないなと思っておりまして、もういろんなお声を私もお聞かせいただいております。ただ、しっかりとこれを成果を上げていくためには、中小企業の皆さんの理解と協力も必要であります。
そこで、事業主の皆さんが納めている雇用保険料を財源としている雇用二事業の中でキャリアアップ助成金というのがありますけれども、過去にもこの決算委員会でも取り上げさせていただきましたが、その中に処遇改善コースというのがありまして、ここで最近、平成二十八年度、平成二十九年度辺りから、いわゆる同一労働同一賃金を導入した企業に対してのインセンティブということがメニューとして盛り込まれております。
厚生労働省さんから平成二十九年度のこの速報値をいただいたんですけれども、処遇改善関係コースなんですけれども、予算に対して三割しか実績がないということでありました。これは、せっかく予算を付けたのに七割要するに使っていない、余らせてしまっているということでありますので、ここをもっとしっかりと周知徹底して使ってもらうようにするべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。
キャリアアップ助成金は、非正規労働者の処遇を改善あるいは正社員化するために助成する措置でございますが、そのうち、今先生御指摘の非正規労働者の処遇を改善するためのコースといたしましては、賃金規定等改定コース、あるいは賃金規定等共通化コース、諸手当制度共通化コースなどを設けているところでございます。
キャリアアップ助成金の予算額に対する実績額の比率は、先ほど先生の方から御指摘がありましたように、処遇改善に係るこれらのコースにつきましては、平成二十九年度速報で、御指摘のとおり、二九・二%にとどまっているところでございます。現在御審議いただいております働き方改革関連法案について、これが成立した場合には、この正規雇用労働者と非正規雇用労働者の不合理な待遇差の解消に対応するという観点から、賃金規定等共通化コースあるいは諸手当制度共通化コースのニーズが高まるものと期待しているところでございます。
今後とも、このキャリアアップ助成金の周知啓発に努めてまいりまして、非正規雇用労働者の処遇改善、特に商工会議所や商工会などとの連携、あるいはセミナー、出張相談会など様々なツールを通じまして、情報を必要とする中小企業等への周知、活用を強化、推進していきたいと考えております。
○行田邦子君 是非、中小企業の経営者の皆さんに、こういう助成制度を厚生労働省用意しているんだということをきちんと周知していただきたいと思います。
次に、これずっと私が気になっていました労使委員会について伺わせていただきます。
今回の法案に盛り込まれている高度プロフェッショナル制度、それから既にある企画業務型裁量労働制におきましては、これを各事業所、企業で導入するには労使協定ではなくて労使委員会の決議が必要というふうになっています。
労使協定ではなくて労使委員会にあえてしたその理由をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありましたように、企画業務型裁量労働制、これは今現行制度であります。そして、今提案させていただいております高度プロフェッショナル制度の導入に当たっては、半数以上労働者で構成する労使委員会の五分の四以上の多数による議決により、健康確保措置の実施、本人が同意を得なければならないことなどを決議し、行政官庁に届け出る必要があるということで労使委員会を位置付けているわけでありまして、これは、事業所における労働の実態を熟知した労使関係者が話し合って、実情に即して決議をするということが求められていることでありますし、実際、先ほど申し上げたように、労使協定に比べて、労働者側から指名された複数の委員及び使用者委員による決議において、しかも五分の四以上の多数が必要だと、こういうことになっておりますので、こういった厳格な手続を定める労使委員会方式をこの場合には採用させていただいたということであります。
○行田邦子君 今の答弁ですけれども、労使委員会の五分の四の決議の方が労使協定よりかは厳格だということだと思いますが、じゃ、実際にその労使委員会の労働者側の委員がどのように選ばれているのか。これまでもこの国会で何度か恐らく取り上げられていると思いますし、私も過去に取り上げているんですけれども、JILPTが実施した裁量労働制に関するアンケート調査というのがありますけれども、お手元にお配りをしているものであります。
過半数労働組合のない事業場における過半数代表者の選出方法についてというアンケートなんですけれども、過半数労働組合のない事業場においては、過半数代表者をまず選んで、そしてその過半数代表者が労使委員会の労働者側の委員を指名するという仕組みになっているので、過半数代表者の選出方法は極めて重要なわけでありますけれども、それがどのように選ばれているかといいますと、一一・二%が社員会、親睦会などの代表者が自動的に過半数代表者になった、そして二八・二%が会社側が指名したということで、約四割が不適切な選ばれ方をしているということであります。これで本当に労使協定よりも労使委員会による決議というのが厳格だと言えるのでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどの労使委員会の半数については、当該事業者の過半数労働組合又は過半数労働組合がない場合には投票や挙手等の民主的な方法により選出された過半数代表者によって指名をされていることが必要、これは労基法に書いてあります。こうした要件を満たさなければこれは不正な手続を経たということでありますので、今の現行で申し上げれば企画業務型裁量労働制の決議は無効ということになるわけであります。これは、大変大事な重要な、この労使委員会、役割を担っているということであります。
また、御指摘のように、その過半数代表者の選出方法においては、今お示しいただいたJILPTのアンケート等があることは承知をしておりまして、そうしたことも踏まえて、労政審では、六月五日の建議において、使用者の意向による選出は手続違反に当たるなど、通達の内容なんですが、これを省令に規定することが適当だということ、また、使用者は過半数代表者がその業務を円滑に遂行できるよう必要な配慮を行わなければならない旨を、これを省令で規定する方向で検討することが適当ということの建議をいただいておりますので、今後必要な省令改正については検討させていただきたいと思いますし、また、今の現行の中においても適正な手続で過半数代表者の選出が行われるよう、そうした問題点が指摘をされる場合にはしっかりと指導をしていきたいと思っております。
○行田邦子君 まずはよろしくお願いします。
それで、労使委員会なんですけれども、企画業務型裁量労働制とか、あるいは高プロを導入することを決議するという大変重要な役割を担っているわけであります。例えば、健康確保措置、どういったものを採用しようかとか、あとはみなし労働時間はどうするのかとか、あるいはどういう労働者を対象にするのかと、こういったことを決めていかなきゃいけないわけでありますけれども、そのためにはやはり情報が必要ですし、企業側から出る情報が足りなかったらまたその情報を請求するということも当然起こり得ると思うんですけれども。
そこで伺いたいんですけれども、労使委員会にはどの程度の調査権や情報請求権が法律上付与されているんでしょうか。そしてまた、労働者側の委員が労使委員会の業務に、しっかりやろうと思ったらそれなりの時間が費やされると思いますけれども、労使委員会の委員として費やされた時間というのは労働時間とみなされるんでしょうか。そしてまた、労使委員会、これも様々な経費も掛かると思います、しっかりやろうとすると。こうした経費は誰が負担するんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 企画業務型裁量労働制の労使委員会でございますけれども、法律に調査権でございますとか情報請求権の定めはございませんけれども、他方で、企画業務型裁量労働制の指針がございまして、その中で、使用者は対象労働者に適用される評価制度あるいは賃金制度について労使委員会に十分説明することが適当であること、また、対象労働者の勤務状況や健康・福祉措置の実施状況等についても開示することが適当であるとされているところでございます。また、使用者が開示する情報の範囲、それから手続をこの労使委員会の運営規程で定めておくことが望ましいものでありますので、この運営規程例などを盛り込んだパンフレットを配付するなどして、その周知を図っているところでございます。
それから、労働側委員が労使委員会に参加中の労働時間の取扱いでございますとか、委員会開催に関しますその委員が負担しなければならないような経費につきましては、法律上の規定がございませんで、個々の企業に委ねられているところでございます。
○行田邦子君 今私が申し上げたことは全部重要だと思いますけれども、全て法律上は規定されていないということであります。
大臣に伺いたいんですけれども、労使協定よりも厳格なはずの労使委員会方式であるにもかかわらず、権限とかあるいは運営などに関する多くのことというか、もうほとんどのことと言っていいと思うんですけれども、が例えば大臣告示とかあるいは解釈例規に委ねられています。
例えば、この決議の有効期間を何年にするのかというのは、おおむね三年が望ましいというふうにガイドラインではなっているんですけれども、これは全く法律事項でもない、省令でもないです。それ以下のところでのガイドラインにすぎません。あとは、労使委員会の委員の任期とか人数とか、あと、どのような労働者を選ぶべきなのか、こういったことについても全く法律では規定されていません。
そこで伺いたいんですけれども、やはり労使委員会というのは今後更に重要になってくると思います。私は、これはしっかりと労使委員会という制度を法律上規定すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、法律上規定すべきというのは、そういった運用等々についても詳細について法律上規定すべきという、こういう御主張だというふうに思います。
労基法における労使委員会は、企画業務型裁量労働制等の導入に当たり、対象業務や対象労働者の範囲等について労使の十分な話合いの場として機能するよう、委員会の構成に関する要件と決議すべき事項など基本的な枠組みは、これは一応法律に書かれております。
その上で、実際に決議する内容は、その事業場の実情を踏まえ、労使の多様な意見が反映されたものとすることが望ましく、かつ労働時間制度の趣旨に沿った運用が行われることが重要であると考えております。
このため、決議において具体的に明らかにすべき事項や決議に当たって留意すべき事項については、労使の自由な意思決定を尊重する観点から、これは指針の形でお示しをし、そして、具体的には労使委員会においてそれを踏まえて決議すると、こういう形がふさわしいと考えているところでございます。
法律に詳細まで規定すると、結果において、委員会の決議も硬直的になり、それぞれの事業所等における多様な対応というものができないおそれがあるというふうにも考えるところでございます。
○行田邦子君 法律で基本的なことは規定されているとおっしゃいましたけれども、最低限のことしか規定されていません。これではやはり労使委員会の制度基盤が脆弱であるというふうに思っておりますので、今後の検討課題として是非厚生労働省においても検討していただきますことをお願いを申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。

【議事録】国土交通委員会

2018年06月14日

2018 年5月31日

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
お二人の参考人には、貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございます。
所有者不明土地の問題について私が関心を抱いたのは今から七、八年前なんですけれども、二〇一〇年の秋に、国会で質問しようと思って、国土交通省、また森林の土地ということで農水省、林野庁に日本には所有者不明の土地はどのぐらいあるのかと聞いたところ、理論的にはありませんと、お亡くなりになった方も含めて誰かしらが土地を持っていますということを言っていたのを今でも覚えているんですけれども、それから七、八年たって、こうして国会で所有者不明土地の問題について、こうして法案が政府から出されるというのは隔世の感がありますが、こうした国民の関心も高まっているやはり背景には、吉原参考人のような研究者の方が様々な問題提起を熱心にされてきたことがあろうかと思っております。
そこで、まず吉原参考人に伺いたいんですけれども、土地という公共財を、いかに政府としても行政としても管理をし、利用を促し、また計画を立てていくということでありますけれども、ただ、全ての土地を一律にということにはもうもはやならないんだろうと思っております。
例えば、土地によっては行政がしっかりと所有者を把握し、また何らかの利用権や、また所有権も規制をするということが必要な土地もあろうかと思っておりますし、一方で緩やかな利用を促すような扱いの土地というのもあろうかと思います。そしてまた、先ほど吉原参考人もおっしゃっていましたけれども、最低限の管理さえすればいいということにとどめておくような土地もあろうかと思いますし、またそれ以外の土地という、めり張りを付けていかなければいけないんだろうというふうに思っているんですけれども、そうした件につきまして吉原参考人のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(吉原祥子君) 御質問ありがとうございます。
まさに私も、今議員がおっしゃいました、所有者不明の土地はないんですというあの発言はよく私も覚えております。本当に、台帳上には誰かの名前があると、それを現所有者を突き止めていくまでの行政コストの掛かり増しというものがだんだんと看過できない状態になって、今こうした法案が出されるようなところまで来たんだろうなというふうに思っております。
全ての土地を一律にとはいかないというものはまさに御指摘のとおりだと思います。例えば、経済活動の対象とすべきでない土地というものも当然あるわけです。自然環境保全とか、あるいは防災の観点から公有化をしておく方がいいとか、あるいは、これは限定的ですけれども、安全保障上こういう土地はやはり経済活動の対象とはするべきではないとか、そうしたところをきちんと考えていくということが必要であろうかと思います。したがって、これは国レベルで考えるめり張りということと地域それぞれで考えるめり張りというものがあるんだろうなというふうに思っております。
そうした土地政策において、土地行政において、国と地方の役割分担というものも今後どういうふうに協力をしていくのかということが一つ別の課題としてはあるなというふうに思っております。
○行田邦子君 ありがとうございます。
私が所有者不明の土地の問題に関心を持ったきっかけというのが、森林の土地の所有者についてであります。当時、今でも言われていますけれども、森林の土地が外資、外国人に買われているのではないかといったことが随分報道もなされていた時期でありました。私も当時、国会で質問をしたわけでありますし、また森林法の改正といったことも行いまして、森林の土地の所有権移転の届出制といったこともなされたわけであります。
国民の皆さんも、この森林の土地が誰に買われているのかということは結構今でも関心のお声をいただいております。じゃ、森林の土地ということに関心があるのかというと、よくよく聞いてみますと、多くの皆さんは水を守れ、水源地を守れというようなことをおっしゃっています。
そこで、嶋津参考人に伺いたいんですけれども、水源地を守るというような視点で嶋津参考人の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(嶋津暉之君) 水源地を守るということで、森林そのものをこれも保全していかなきゃならぬわけでありまして、今お話があったように、一時は外国資本によって森林の用地が買収をされているという、そういうことがかなり問題になりました。今、最近はちょっと出てこないようですけれども。
この水源を守る点では、確かに、森林といっても、これは人工林の伐採も十分間伐をされないまま放置されているところもありますし、それから天然林は随分なくなってきているわけであって、水源を守るならば、森林の在り方そのものを根本的に見直さなきゃいけないと思うんですね。
同時に、土地そのものも外国資本にもし買収されているならば、確かにこれは問題であり、問題にしなきゃいかぬということで、やはり、まずその前に水源地ということで考えるならば、森林行政の在り方そのものというものを今見直さないと、本当にもう森林の保水力は今低下している状況にありますので、その辺のこともこれから改善していかなきゃいけないと思います。
○行田邦子君 ありがとうございます。
続いて、吉原参考人に伺いたいと思います。
所有者不明の土地の中に入るのかどうかも含めてなんですけれども、不動産登記簿を見ても真の所有者がなかなか特定できない、分からないといった土地が所有者不明の土地だと思いますが、それでは、無主の土地、不動産登記簿そのものが存在しない土地というものについてなんですけれども、これは民法上また国庫に帰属するということですし、国有財産法上も国有財産台帳を作るということになっていますけれども、私はこの無主の土地というものが結構あるのではないかなというふうに思っておりまして、そのことについての吉原参考人の御見解と、何か問題意識があればお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(吉原祥子君) ありがとうございます。
無主地は国庫に帰属をするということが民法でうたわれております。今議員が御指摘の、想定されている無主の地には幾つかの種類があるとは思うんですけれども、私が先ほど申し上げました自治体アンケート調査の中でどのような無主地に遭遇したかということからお答え申し上げたいと思います。
自治体で遭遇する無主地というのは、相続人不存在の土地です。相続人がいない土地というのは二つあるんですけれども、相続人が全員相続放棄をして誰も権利を主張する人がいないという場合と、それから、元々もう親族が誰もいなくて、本当にその所有者が亡くなった後誰も引き継ぐ人がいないと、そういう意味での相続人不存在というものがあります。
そうした誰も所有権を主張しない土地が、じゃ、無主地は国庫に帰属するので自動的に国のものになるかといったらそうではなくて、民法上の相続財産管理人制度、相続財産管理制度という手続を経る必要があります。まず、利害関係人である第三者が申立てを家庭裁判所に行いまして、家庭裁判所で相続財産管理人を選任し、そして、残されたその土地を含む財産を清算するわけですね。売却したりして債権債務を清算した上で、換価、お金に換えて、そのお金を国庫に帰属をさせるという、そういう手続が必要になります。
財産管理人の選任に当たっては、予納金を四、五十万、都市部であったら百万ぐらい納める必要があるとも聞きます。そうしたコストと時間を掛けて国庫に帰属させるという手続が必要ですので、自治体においては、換価見込みがない経済価値の低い土地についてそこまでの手続はできないということで、結局、相続人不存在のまま放置をしていると、そういう問題も地域では出てきております。
したがいまして、こういう無主の土地をどういうふうに、繰り返しですが、管理責任と権利の保全を誰がどう行うのかということは、これまでの民法では十分に想定されていなかった問題だと思います。土地は財産であるという、そういう想定に立ったこれまでの仕組みですので、土地を要らない、管理が負担だ、もう権利も継承しなくていいという、そういう人が出てきた中において、これからの無主地の在り方、法的な課題というものは、まさに議員の御指摘のとおり、これから本当に必要な論点の一つだと思っております。
○行田邦子君 ありがとうございます。
最後に、また吉原参考人に伺いたいんですけれども、所有者を一生懸命探索すれば、これは国土交通省の資料ですけれども、二割の所有者の不明の土地が〇・四一%まで下がるではないかということであります。じゃ、探索をしっかりすれば所有者不明の土地はなくなるだろうと思うんですけれども、地籍調査もなかなか進んでいません。
地籍調査が進んでいない理由、また、〇・四一%まで下げることができるといっても実際には下がっていない、そこの根本的な原因についてお聞かせいただけますでしょうか。
○参考人(吉原祥子君) ありがとうございます。
二〇%が探せば〇・四%になるから、これは騒ぎ過ぎる問題ではないという、そういう見方も当然あるだろうと思います。
しかしながら、二〇%というのは平成二十八年度の地籍調査において登記簿上の名義人では本人に連絡が付かなかったという割合ですけれども、その二〇%を〇・四%にまでするためにどれだけの行政コストが掛かっているのか、それから計画などの地籍調査の遅れなどにつながっているのかということを考えれば、やはりこれは看過できない問題であるというふうに思っております。
本来、行政職員の方々、今地域で直面している様々な課題を考えますと、相続人調査にこんな時間を掛けている場合では今の日本はないと思います。やはり合理化できるところは合理化し、そして所有者が権利を主張していないような土地については、やはり何らかの権利の確定ということにおいては法的な解決策を用意しておくということも必要だろうと思います。そうしたことの相乗効果によって、今後、地籍調査などにおいても境界確定などの迅速化というものにもつながっていくのではないかなと思います。
○行田邦子君 ありがとうございました。

【議事録】国土交通委員会

2018年06月13日

2018年5月29日

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。午後の質疑となりました。どうぞよろしくお願いをいたします。
私は、今日は一般質疑ということでありますので、まず初めに公文書管理について伺いたいと思います。
昨年の十二月二十六日に行政文書の管理に関するガイドラインが改正されまして、そして、国土交通省を含む各行政機関においては、今年の四月一日、今年度から改正された行政文書管理規則が施行されております。今回のこのガイドラインの改正というのは、公文書管理法の制定、施行以来、平成二十三年四月の施行以来最大の改正というふうになっております。
これ、このガイドラインの改正というのは、森友問題などが起きたからということではなく、元々予定していたものではありますけれども、この改正の内容を見ますと、やはり森友問題などにおいての公文書管理の在り方の問題が浮き彫りとなったことを踏まえたものというふうになっているかと思います。
そこで、まず大臣に伺いたいと思うんですけれども、国土交通省は、国民生活に直結する重要な政策立案だけではなくて、多額の国費、国民のお金を支出する事業を実施する、そういった事業官庁でもあります。こうした国土交通省においての公文書の適切な管理は大変に重要と考えますけれども、まず大臣の公文書管理についての御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 公文書の適正な管理は、国民への説明責任を全うする観点から大変重要な課題であります。
国土交通省におきましても、昨年末に改正が行われました行政文書の管理に関するガイドラインに基づきまして、国土交通省行政文書管理規則の見直しを行い、この四月から運用を開始をいたしました。
この規則におきましては、政策立案や事務及び事業の方針等に影響を及ぼす打合せ等の記録の作成を義務付けることや、合理的な跡付け、検証に必要な行政文書は原則一年以上の保存期間の設定を義務付けること等に加えまして、行政文書の保存期間に関する基準を定めました別表において、契約に至る過程が記録された文書については五年保存を行うこと等を定めたところであります。
国土交通省といたしましては、今後とも、公文書管理の重要性を踏まえまして、改正後の行政文書管理規則にのっとり、適切かつ十分な文書管理を徹底してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 今大臣からも触れられました、今回の行政文書管理規則並びに内閣府の方でのガイドラインの改正なんですけれども、このガイドラインの改正の中には次のようなことが盛り込まれております。
各行政機関は、所掌事務の中から、国民的関心が極めて高い政策や基本的制度を新設又は抜本的に変更するような政策を重要政策として選定をすると。そして、それを内閣府に報告をして、内閣府がこれを公表するということになっております。そして、選定された重要政策に関する文書については、保存期間が満了したときに、原則、歴史公文書として国立公文書館等に移管をするというようなことになっております。
この重要政策なんですけれども、言葉の一般的な解釈でいう重要政策ということと、それに加えてと言っていいんでしょうか、国民的関心が極めて高い政策という基準になっております。それでいきますと、今回、今日もこうして国土交通委員会で様々な原因究明などの質疑がなされている森友学園への国有地売却に関する文書は、これは将来の国民による歴史検証が可能な形で残すべきとも考えられますけれども、御見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(藤田耕三君) お答えいたします。
今御紹介をいただきましたように、改正後の行政文書の管理に関するガイドラインにおきましては、総括文書管理者は、省における重要政策を定期的に検討の上公表することとし、当該重要政策に関する企画立案から実施に至る経緯を含めた情報が記録された文書については原則として国立公文書館に移管すること、それから、その具体的な運用としましては、各行政機関は、その所掌事務の中から、国民的関心が極めて高い政策や、基本的制度を新設又は抜本的に変更するような政策を重要政策として選定することとされております。
この重要政策の選定についてでございますけれども、今後検討してまいりますので、現時点で具体的なことを申し上げるのは困難な状況でございますけれども、国土交通省としましては、こうしたガイドラインの趣旨を踏まえた上で適切に対応してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 一般的に、重要政策ということに森友学園への国有地売却ということが当たるのかというと、私自身は重要政策という一般的な解釈からはそうではないのかなとは思いますけれども、ただ、この行政文書の管理に関するガイドラインが示すところの重要政策というのは国民的関心が極めて高いという政策であります。
ですので、そういう観点からいきますと、この森友問題というのは、昨年からですから、昨年から予算委員会を始めとしたあらゆる委員会で何十時間、それ以上でしょうか、相当な時間を国会の質疑に充てられて、そして、この国土交通委員会でも、今日も森友の集中的一般質疑というような位置付けだと思います。このように時間を割いておりますし、やはりその背景には国民の関心も非常にまだまだ高いということがあるかと思います。
まずは、この森友問題については、まだまだその原因究明が必要だという国民の皆様の声もありますので、しっかりと、安倍総理がおっしゃるように、うみを出し切ってもらいたいと思いますし、早くこれはもうすっきりさせたいというのが国会議員、また国民の本音だというふうにも思っております。
まずは原因究明でありますけれども、今を生きる私たちが原因究明でありますけれども、それと同時に、私が思いますには、将来の国民に対してしっかり、やはりこの二〇一七年、二〇一八年に国会でこれだけの時間を割いて議論をした、また追及がなされた、そしてそれに対して行政がどういう態度を取ったのか、どういう問題があったのかということを将来の国民が検証できるように、やはりしっかりと公文書として残すべきであろうと思っております。今を生きる私たちがどう判断するのかということとはまた別に、将来の国民に対して材料を残すというのがやはり公文書の位置付けではないかと思っております。
そういう意味で、森友学園の問題は、これ、公文書、行政文書的にはメーンは財務省だと思いますけれども、国土交通省に記録されている文書についてもどのような扱いをするのか。私は、これはできる限り、過程の文書も、メモのようなものも含めて、できる限り将来の国民に残すべきだというふうに思っておりますので、しっかりと検討していただきたいと思います。
それでは、次のテーマに移ります。
太平洋島嶼国に対する支援について伺いたいと思います。
五月の十八日から十九日にかけて、福島県いわき市におきまして、太平洋・島サミット、第八回目が行われました。今回のサミットの成果、そしてまた、これまでと異なる点について、今日、外務省にお越しいただいていますので、外務省からお願いいたします。
○政府参考人(鯰博行君) ただいま御紹介いただきましたとおり、五月十八日から十九日にかけまして、福島県いわき市において、第八回太平洋・島サミットを開催いたしました。
今次サミットでは、自由で開かれたインド太平洋戦略の基本的な理念が各国に共有されるとともに、同戦略の下で我が国が太平洋地域への関与を強化していくことにつき、各国から歓迎の意が表されました。
また、気候変動、防災等の従来の課題に加え、新たに海上法執行分野の能力構築支援等、海洋に関する協力を推進していくことで一致し、日本漁船の地域における安定的な操業の重要性についても確認することができました。
さらに、国際場裏における協力に関しても議論を行い、北朝鮮問題に関する文言が初めて首脳宣言に盛り込まれました。また、我が国の国連安全保障理事会常任理事国入りについても、各国から改めて支持が表明されました。
最後に、我が国として、太平洋島嶼国に対し、これまでの実績も踏まえながら、従来同様のしっかりとした開発協力を実施していくことを約束するとともに、今後三年間で五千人以上の人的交流、人材育成の協力を行っていくことを表明いたしました。
○行田邦子君 太平洋島嶼国、一つ一つの国は人口が数万から十数万という規模でありますし、また経済規模的にも日本のGDPと比べるとかなり小規模である国でありますけれども、ただ、この大洋州地域は、日本とそれから太平洋を共有する地域でありますし、また、そこには広大な排他的経済水域がありまして、そしてそこには天然資源が眠っている。また、エネルギー資源等の海上輸送ルートともなっております。それがゆえに、我が国にとっては非常に戦略的重要性が高いというふうに思っております。
そしてまた、太平洋島嶼国は、今回の島サミットにおいても、例えば日本の国連安保理常任理事国入りへの支持を改めて表明するなど、こうした日本とは友好関係にある、また更に友好関係になる可能性の高い国々であります。国際社会における重要なパートナーであると考えております。こうした太平洋島嶼国との関係を更に友好的で強固なものとするためには、やはり経済的なつながりということを強化することが重要とも考えております。
そこで、続いて外務省に伺いたいと思うんですけれども、この大洋州地域に対する日本のODA実績なんですけれども、見てみますと、これはOECDの開発援助委員会のメンバーですね、ですので中国は入っていないんですけれども、この中では日本は第四位ということです。第一位は、これは歴史的なまた地理的な背景があってオーストラリアということであります。二位はニュージーランド、三位が米国、四位が日本ということでありますけれども、この統計データにはないんですけれども、近年では中国が積極的にこういった太平洋島嶼国に対して経済支援の猛勢を掛けているとも聞いております。
そしてまた、それだけじゃなくて、そのライバル関係にあると言っていいんでしょうか、台湾もかなりの経済支援を行っておりますし、韓国、そしてまたロシア、インドといった国も関心を抱いているということでありますし、また、最近におきましては北朝鮮も接触を図っているということも聞いております。
太平洋島嶼国に対するODAを戦略的に日本も増やすべきではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(牛尾滋君) お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、太平洋島嶼国地域は、我が国と歴史的なつながりも深く、国際場裏での協力や各種天然資源の供給において重要なパートナーでございまして、さらに海上輸送の要となる地域だと認識しております。したがって、戦略的な重要性も高いと、こういう認識でございます。
我が国は、太平洋島嶼国の特性、先生から御指摘あったとおり、経済が小規模で領土が広い海域に点在していること、国際市場への参入が困難なこと、自然災害の被害を受けやすいこと、島嶼国に共通の課題を抱えているということを踏まえて、太平洋・島サミットプロセスを活用して、防災、気候変動、環境、人的交流、持続可能な開発、海洋・漁業、貿易・投資・観光等の分野における支援を実施しております。これを通じて太平洋島嶼国の自立的、持続的な発展を後押ししているということでございます。
さらに、第八回太平洋・島サミットにおいては、これまでの実績を踏まえながら、今後三年間で従来同様のしっかりとした開発協力を実施することを約束するとともに、成長と繁栄の基盤は人づくりであるとの考え方に基づいて、今後三年間で五千人以上の人的育成、交流の協力を行っていくことを表明したと。
あともう一つは、自由で開かれた持続可能な海洋ということを中心に据えて協力するということにいたしまして、五千人以上の人材育成、交流を行っていくことを表明したところでございます。
今後とも、太平洋島嶼国の声にしっかりと耳を傾けながら、自由で開かれたインド太平洋戦略に基づいて、ODAも活用しつつ、地域の平和と繁栄に向けて日本の強みを生かした協力を進め、太平洋島嶼国とのパートナーシップを一層強化していく考えでございます。
○行田邦子君 海に関すること、海上保安に関することのODAだけではなくて、やはり様々な島嶼国のインフラ整備など、海以外のことでも日本がODAで協力できることたくさんあると思いますので、日本政府としても、しっかりとODAを強化するということを戦略的に行って、また検討していただきたいと思っております。
そういう中で、太平洋島嶼国と日本との友好関係を築いていくために、海上保安庁としても重要な役割があるかと思っております。
そこで伺いたいと思いますけれども、海上保安庁は、アジアの様々な国々から海上保安の技術指導が欲しいという支援要請を受けておりまして、近年それが増加しているということであります。こうした状況を受けまして、昨年の十月に海上保安庁モバイルコーポレーションチームというのを発足させたというふうにお聞きをしております。
まず、そのモバイルコーポレーションチームの概要についてお聞かせいただきたいと思います。そしてまた、こうしたチームを発足させたわけでありますので、これを太平洋島嶼国にも派遣をしてもよいのかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(中島敏君) お答えいたします。
海上保安庁では、太平洋島嶼国に対しまして、これまでにJICAの枠組みを通じて職員を派遣するなどして技術指導等を行い、海上保安分野の能力向上に取り組んでまいりました。
委員御指摘の海上保安庁モバイルコーポレーションチーム、これは、近年の外国海上保安機関からの技術指導等に関する支援要請の増加に対しまして的確に対応することを目的として、昨年の十月に発足した能力向上支援の専従部門であります。この部門によりまして、これまでの能力向上支援の実績やノウハウを体系的に整理をするとともに、効果的な指導手法を用いまして専従的な能力向上支援を実施することにより、当庁の支援内容の向上を図ることといたしております。
昨年度は、六か国延べ十一名の同チーム職員を東南アジア諸国などへ派遣をしており、本年は、東南アジア諸国のほか、太平洋島嶼国のパラオへの派遣をまずは計画をしております。
○行田邦子君 今年度はパラオに派遣を予定しているということでありますけれども、是非よろしくお願いいたします。
そして、続いて質問、もう一問させていただきたいと思いますけれども、今これはモバイルコーポレーションチームの派遣ということでありました。派遣による海上保安の技術指導ということでありますけれども、逆に、人材育成ということで、受け入れるということも必要かと思っております。
海上保安能力の向上支援として人材育成への協力が有効と考えますけれども、海上保安庁としての取組を伺いたいと思います。
○政府参考人(中島敏君) お答えいたします。
外国海上保安機関の人材育成に協力し、海上保安能力の向上を支援するということは、自由で開かれ安定した海洋の維持発展を図る上で重要であろうと考えております。
海上保安庁では、JICAの枠組みなどにより、これまで太平洋島嶼国の海上保安機関等の職員約九十名を日本に招聘をし海上保安に係る研修を実施をしており、外務省を始めとした関係機関と連携をしつつ、このような取組をしっかり継続してまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 太平洋島嶼国との関係を築く、更に有効なものにしていくために、海上保安庁の役割というのは非常に重要だというふうに思っております。
今、海上保安庁、尖閣周辺の第十一管区で大変に人員を増強しなければいけないような状況でもありますし、また昨年は北海道の松前小島にも北朝鮮の船が漂着したりといったことがあったり、また大和堆での違法操業といったこともありまして、本当にこの広大な我が国の管轄海域をしっかりと守っていくという意味で大変に任務も増えているかと思いますけれども、そういう中でありますけれども、やはり外交戦略的にも太平洋島嶼国に対する技術的な支援など、海上保安庁としてもしっかりと行っていただきますことをお願いを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。

【議事録】国土交通委員会

2018年06月12日

2018年5月24日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
TPP11ですけれども、三月八日にサンティアゴにおいて署名式が行われました。元々このTPP11につきましては、日本が主導的な役割を果たしましてここまでこぎ着けたというか、合意に至ったということであります。そして、日本においては、国内手続を完了させるべく、今、衆議院で審議されていたということであります、まあこれから参議院ということでありますけれども。
このTPPの第十五章の政府調達におきましては、WTO協定未締結のマレーシア、ベトナム、ブルネイに対して、新たに一般競争入札の義務付けがなされているということであります。
TPP発効が国土交通分野における日本のインフラシステム輸出促進にどのような影響を与えるとお考えか、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) TPP11協定は、アジア太平洋地域におきまして自由貿易圏を形成するための協定であります。日本にとって、アジア太平洋地域の成長を取り込むための成長戦略の柱であると考えております。
TPP11協定の発効が国土交通分野におけます日本のインフラシステム輸出促進に与える影響についてでありますが、TPP11協定では、今委員から御紹介いただいたように、WTO政府調達協定を締結していないマレーシア、ベトナム、ブルネイに対して、一定額以上の対象公共事業について新たに公開入札を原則として義務付けておりまして、加盟国のインフラシステム市場へのアクセスが改善するものと考えております。
また、本協定によりまして、物品、サービスの貿易自由化や投資の自由化、円滑化に向けて関税等の引下げやルールの共通化が図られることから、アジア太平洋地域における貿易投資を促進させるものであると考えております。
このような内容を含む本協定の発効は、TPP11加盟国へのインフラシステムの海外展開に寄与し、今回の法案と相まって、我が国のインフラシステムの海外展開を後押しするものであると考えております。
○行田邦子君 TPP11では、日本の約束はWTOと同じ水準ですから国内の公共事業については影響はないというか変化はないということですけれども、逆に、この今大臣もおっしゃられたマレーシア、ベトナム、ブルネイについては、日本が特にインフラシステムを海外展開していくのに一つのいいチャンスになるというふうに思っております。
続いて、今日、外務省さんにお越しいただいていますので伺いたいと思うんですけれども、世界のインフラ需要というのはもう膨大なものであります。資料によりますと、全世界では五千百兆円、そしてアジアだと三千兆円という非常に大きな需要があるということでありますけれども、特に新興国を中心として今後更なる成長が見込まれる、市場の拡大が見込まれるということが言われております。
そして、日本におきましてもこうした世界の成長市場をしっかりと取り込むことが経済成長に貢献するというふうに考えております。特に、新興国におけるインフラ開発というのは現地政府の影響力が強いということが言われておりますけれども、そうしますと、民民の間で解決することではなくて、やはり日本政府としてもしっかりと関与していかなければいけないと、出ていかなければいけないということであります。
インフラシステム輸出が促進されることの外交面におけるメリット、利点について、またインフラシステム輸出の促進をどのように外交に生かしていくことができるか、外務省にお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(飯田圭哉君) お答えいたします。
委員御指摘のように、新興国や開発途上国を中心に膨大なインフラ需要が存在しているというふうに認識をしておりまして、それを積極的に取り込むべく、日本政府、外務省としましても、日本企業の事業の強みや魅力をトップセールスを通じて、また委員から御指摘がありました、直接相手国政府に訴え、大型プロジェクトの受注や販路拡大の後押しをしているところでございます。
より具体的には、外務省は七十二か国の九十三の在外公館に百九十二名のインフラプロジェクト専門官を今設置しておりまして、インフラ需要に対する情報収集や分析、それからJICA、JBICといった関係機関や関係省庁との連携、現地企業との連絡体制の強化にまさに取り組んでいるところでございます。
なお、外交上の利点について御質問ございましたけれども、我が国としては、国際スタンダードに乗った質の高いインフラ整備を通じた連結性の強化、これを通じて、相手国の発展のみならず、経済圏の拡大、地域全体の経済的繁栄の基盤づくりに取り組んでいくということができると思いまして、こういうことが日本の存在感、外交上にもプラスに働くというふうに考えておりますし、また、こうした取組は、我が国が外交上推進しております、最近、自由で開かれたインド太平洋戦略と言っておりますけれども、この重要な柱として位置付けをしておりまして、引き続き、外交的視点を踏まえつつインフラシステムの輸出の促進を積極的に展開していく決意でございます。
○行田邦子君 インフラシステムを海外展開、輸出するというのは、その相手国と日本との友好関係、信頼関係に非常にメリットがあるというふうに考えております。
続いて、また大臣に伺いたいと思います。
水ビジネス市場、水ビジネスについて伺いたいんですけれども、世界の水ビジネス市場は二〇一五年で八十三・六兆円ということであります。また、今後も成長が予測されているわけでありますけれども、一方で、日本企業のシェアはといいますと、これは二〇一三年度で〇・四%と実績が乏しい、これ水ビジネス市場全体でありますけれども、ということです。
しかも、これは国土交通省さんが出されている資料によりますと、水分野において日本政府が供与したODA、これは十億円以上のODAですけれども、のうち日本企業の落札案件は金額ベースで約三割なんだそうです、低いということです。そしてまた、何と六割の案件において入札に参加をしていないということだそうです。
この水ビジネスの中でも下水道分野はどうかということなんですけれども、海外市場規模は、二十三兆円というのは二〇一三年度です。日本企業の実績は七十億円と。シェアは、資料によりますとゼロとなっていたんですけど、〇・〇三%という、非常に今実績が乏しいという状況であります。
大臣に伺いたいと思いますけれども、日本企業が世界の下水道分野で実績を上げられない原因は何なんでしょうか。そしてまた、今回の法改正によりまして世界の下水道分野への日本企業の参入はどのように促進されるとお考えでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 平成二十七年度におきまして、本体工事十億円以上の下水道に関しますJICAの円借款事業におけます日本企業関連の受注実績は、件数ベースで十四件中三件、約二割、受注金額ベースで約七百三億円中約三百二億円、約四割となっております。
件数、金額共に更に拡大するための課題といたしましては、求められる処理水のレベルが低いなど日本の質の高い技術を必要としない案件があるということや、ライフサイクルコストの安さや維持管理のしやすさ等、日本の技術の良さが十分に理解されておらず、結果として価格競争に焦点が当たりがちになることなどが挙げられます。
今回の法改正によりまして、日本下水道事業団が本格的に海外業務を実施することが可能となります。これまで培ってきた技術やノウハウ、さらには公的機関としての中立性や交渉力を活用いたしまして案件の形成段階から関与をすることで、例えばより高度な処理レベルの必要性を提案をし、日本企業の質の高い技術の導入を促すなど、これらの課題を解決することで日本企業の海外インフラ事業への参入を促進してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 大臣の御答弁伺っていて、相手国がどの程度の水準のものを求めているのかということもしっかりとやはりリサーチすることが重要なんだなというふうに思いましたし、また同時になんですけれども、日本の質の高いインフラシステムについてもしっかりと理解をしていただくことによって、実はこういった、このぐらいの高いレベルのものが必要ではないですかという提案もできるのではないかなというふうに思いました。
続けて質問させていただきますけれども、下水道についてですが、日本下水道事業団です。
これは、地方公共団体同士が協力し合って全国の下水道整備を行うことを目的に元々設立をされました。現在は、地方公共団体といいますか、都道府県の一〇〇%出資による地方共同法人となっていますが、今回の法改正によって下水道事業団は海外案件の技術的援助業務を行うことになりますけれども、このことが出資者である都道府県にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。
○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。
日本下水道事業団は、御指摘のとおり、地方公共団体等の要請に基づきまして下水道の整備等を促進をしているところでございます。日本下水道事業団が海外の下水道に関する技術的援助業務を行うことで、我が国事業者の海外案件への参入を促進でき、我が国事業者の経営体力、それから技術力の向上、さらには、日本下水道事業団自身の技術力強化によりまして、各地方公共団体における下水道事業の品質が向上するなどの効果があるものと認識をしているところでございます。
なお、日本下水道事業団の中期経営計画におきましても本邦企業等の国際水ビジネス展開等を支援していく旨が記されておりますけれども、これ、地方公共団体の代表が構成員の大多数を占めております評議員会が取りまとめた答申を受けて策定されたものでございます。
○行田邦子君 日本下水道事業団が海外展開、日本企業の海外展開の技術的援助を行うことによって、日本下水道事業団自身の技術力の向上というか、維持かもしれませんけれども、に役立つと、そのことが出資者にとってもメリットであるということであります。
続いて質問させていただきますけれども、ちょっとこれまでの質疑と重複するかもしれませんけれども、世界の下水道関連市場におきまして我が国のライバルとなるのが中国、韓国と言われていますけれども、こうした国々、中国、韓国の強みの一つは、何といっても価格競争力というふうに言われています。これに対して日本はどのような戦術で臨んでいるのでしょうか。
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
海外インフラ市場における受注競争は熾烈化しておりまして、我が国の民間事業者の受注拡大に向けて一層積極的に取り組む必要があるものと認識をしております。
下水道分野につきましては、現状、政府間会議や技術セミナーを通じた日本の技術の売り込みですとか、あるいは日本の技術の海外での実証試験ですとか、あるいは日本の技術基準の海外への移転などを通じまして、価格競争に偏重せず、案件形成に当たって外国政府等に日本企業の有する質の高い技術を盛り込んでもらえるように取り組んでいるところでございます。
本法案に基づきまして、日本下水道事業団が技術やノウハウ、さらには公的機関としての中立性や交渉力を活用しながら海外技術的援助業務を実施をいたしまして、整備計画やあるいは設計図書、仕様書に我が国の技術を盛り込むことなどを通じて、我が国事業者の海外インフラ事業への参入をより一層促進してまいりたいと考えておるところでございます。
○行田邦子君 価格競争という同じ土俵で戦わないということも大切な戦略だというふうに思いました。
最後の質問なんですけれども、水資源機構について伺いたいと思います。
これまでは、本業に、本来業務に支障を来さない範囲での国際協力や海外展開が認められていましたけれども、今回の法改正によりまして、日本企業の海外業務支援が本来業務に位置付けられることになります。これによってこの機構の業務がどのように変わり、またどのような貢献が期待されるのでしょうか。
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
現行の水資源機構法における新法案の海外調査等業務に相当する業務は、本来業務の遂行に支障のない範囲内において行うこととされております。今回の法改正によりまして、こうした現行制度上の制約を受けることなく、事業構想段階から発注者支援、さらには維持管理支援業務に至るまでの海外業務につきまして、計画的かつ継続的により多くの業務を実施することが可能となります。これによりまして、事業構想段階から我が国事業者が優位性を持つ技術の導入が促進されること、それから事業を実施する上での種々のリスクが軽減されることといった効果が発現され、我が国事業者の参入がより一層容易になると考えているところでございます。
○行田邦子君 終わります。ありがとうございます。

【議事録】国土交通委員会

2018年06月04日

2018年5月17日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
まず初めに、駅のホームドアの設置について伺いたいと思います。
平成二十七年二月に閣議決定された交通政策基本計画においては、平成三十二年度に約八百駅という整備目標を打ち出しております。これをできる限り前倒しを図るようにということで今国土交通省としても取り組んでいるわけでありますけれども、ホームドアの設置は、終電から始発までの深夜の限られた時間での作業となりますし、また天候にも左右されるということです。こうした制約があります。そしてまた、ホームドアの設置工事事業者からは、深夜作業を行う職人の確保や経験のある現場監督者の確保が困難であるという声も聞いております。
工期の短縮やまた工事の効率化など、どのような対応をしているでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
ホームドアは、列車との接触、ホームからの転落防止のための設備として非常に効果が高く、その整備をできる限り前倒しで推進していくということは極めて重要なことであると考えております。
ホームドアにつきましては、先ほど委員から御指摘ありましたけれども、二〇二〇年度に八百駅という数値目標を設定し、その整備を推進しているところでございます。二〇一六年度末には六百八十六駅まで整備が完了しているところでありまして、この目標年限の達成というのは十分可能であると認識をしているところでございます。
先ほど委員が御指摘でありました、そういった労働者の不足、そういった問題、こういったことにつきまして、私ども、今こういったことに非常に切迫をしている、それが問題で整備が進まないと、そういった状況にあるという認識は必ずしもございませんけれども、ただ、今の委員の御指摘もありますので、しっかりと実態把握のための調査を行いまして、必要に応じて対応策を検討したいと考えているところでございます。
なお、工期という点について申し上げますと、ホームドアのハードウエア自体、いろいろな工夫が今されつつあるわけですけれども、その一環として、ドア部をフレーム構造として軽量化、簡素化を図る、こういったことが工期短縮にも資すると、こういったことも含めて総合的に検討を行ってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 私のところには、こうしたホームドアの設置の工事をする事業者さん、複数の会社から、なかなかちょっと人手の確保はできない、行田さんはホームドアの設置の前倒しとよく言うけれども、そんなに簡単なことではないよという意見をよく聞いておりますので、実態を調べていただけたらと思いますし、また、今、工期が短縮できるような新しいタイプのホームドアの技術革新というのも国交省さんとしても更に進めていただきたいと思います。
それでは、続けて質問ですけれども、私がおります埼玉県ですけれども、埼玉県においてもホームドアの設置を熱心に取り組もうとしております。五か年計画を立てまして、平成三十三年度末までにホームドアを県内三十三駅に設置するという目標設定をしておりまして、この財源に地方債を充てたいというふうに考えておりますけれども、市町村においてバリアフリー基本構想を策定してホームドア設置を位置付けていなければ、地方債を財源とすることができないわけであります。
今、基本構想を策定している市町村というのはなかなか少ない状況、様々な理由があろうかと思いますけれども、こういう中で、基本構想に位置付けられていないホームドアについても、地方債を財源としてホームドアの設置をもうどんどん促進したいというふうに、かねてから埼玉県から要望を上げられているわけであります。
こうしたホームドアの整備に積極的な地方自治体の声に対して、この法案はどのように応えているのでしょうか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
バリアフリー法上は、基本構想に即して事業計画を定めまして、その計画に基づき実施される事業については起債の特例が適用できるという仕組みになっております。地方債の発行につきましては、地方財政法五条で、起債ができる場合を極めて限定的に制限をいたしております。
このバリアフリー法上の特例は、地域における一体的、計画的なバリアフリー化を推進していくために、基本構想に即した事業に限りましてこの地方財政法五条の特例として認められるという制度になっているものというふうに承知をいたしております。したがいまして、私どもといたしましては、やはりこの基本構想の作成を促進をしていただいて、この基本構想に基づく事業をより積極的に実施をしていただくということがやはり必要であるというふうに考えております。
基本構想につきましては、いきなり、事業の計画がないと作れないということになっているものですから、今回はそれを促進する観点から、その前段階にマスタープランというのをまず作っていただいて、そのマスタープランを作っていただけた場所については、事業者が、事前に届出が出てまいりますので、その届出を契機として事業者間の調整に入っていただく、その調整を経て基本構想の作成ができるようにという一連の流れで取り組めるように、マスタープランの制度というものを今回導入をいたしました。
このマスタープランの制度については、これまでも委員の御質問にお答えをいたしておりますように、例えば予算の措置でございますとか、あるいは国からの情報提供でございますとか、様々な促進のための支援を講ずることといたしております。やはりこのマスタープランに基づいて基本構想を作っていただいて、それに基づく事業をできるだけ実施をしていただくことでこの地方債の特例を活用していただきたいというふうに考えているところでございます。
○行田邦子君 地財法の五条の起債の特例がありますけれども、非常に制限があるということで、地方自治体が自らの意思で起債をして、そして、それを財源に充てて事業をすることはなかなか非常に限定的であると。たくさん借金をしている国からあれこれと言われたくないと地方は思うんだろうと思いますけれども、これが現状であります。そうした中での今回の法案での対応ということですので、よろしくお願いいたします。
そして、駅ホームからの転落なんですけれども、お手元に資料をお配りしておりますけれども、どういう要因でホームから転落をするかということでありますが、平成二十八年度を見てみますと、全体の件数で二千八百九十件ということですが、そのうちの六割が酔客と、まあ酔っ払いということなんです。自分でお酒飲んで酔っ払っていい気持ちになってふらふらしているという方に対して何かケアをと言われても、ううんと思いますけれども、ただ、これでホームから転落をすると多くの人に迷惑が掛かるわけであります。
酔客の転落防止について何か策を講じているのでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
先ほど申し上げましたように、ホームドアの整備というのは、酔客に限らず、転落防止の抜本的な対策であるわけでありますけれども、酔客への特別な対策としましては、一つは、首都圏の鉄道事業者が連携して行っておりますけれども、列車への接触をしないようにという注意喚起をするとともに、あと、危険を感じたときに、周りの方々も含めて、非常ボタン、非常停止ボタンを押していただくと。そういったことを目的としまして、飲酒の機会が多くなる年末年始に、プラットホーム事故ゼロ運動と称してこういった啓蒙活動を実施している例がございます。
また、幾つかの鉄道事業者におきましては、ホーム上のベンチの置き方を、レールに対して水平に置いてある例が多いというのを委員の皆さんは御承知だと思いますけれども、これを垂直に変えるといった取組も行っております。これは、電車が入ってくるというときに、ふらふらっと立ち上がってそのまま真っすぐ歩いていってしまう、そういったことが経験的に多いという、そういったことを反映した取組でありますけれども、こういった面の取組も併せて行われているということでございます。
先ほど委員が御指摘ありましたけれども、駅ホームにおける転落防止というのは、酔客を含めて全ての利用者の安全確保、さらには利用者の利便、遅延防止にとっても重要な課題でありますので、国交省としましては、今後ともハード、ソフト両面から対策を着実に進めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 更に質問ですけれども、平成二十八年十二月に取りまとめられました駅ホームにおける安全性向上のための検討会の中間取りまとめですけれども、ここではホームドアなどハード対策だけではなくて、ソフト対策も非常に重要であるといった取りまとめになっております。これを受けてということだと思いますけれども、昨年の五月から七月にかけて二か月間、駅ホームでの声かけ・見守り促進キャンペーンというのを実施をされていると承知をしています。
その成果についてどのように捉えているのかお聞かせいただきたいのと、それと、今日の午前中も参考人質疑があった中で、田中参考人からも御意見がありましたけれども、やはり駅での声掛けや手伝いというのは駅員というプロがやることが基本であるというようなこともおっしゃっていました。なぜかというと、一般の乗降客というのはなかなか慣れていないので、例えば背中を押してしまったり強く腕をつかんだりという、これは視覚障害者にとって非常に恐怖を感じるんだと思うんですけれども、こういったことをされてしまうと、大変、逆に手伝おうと思ったことがマイナスになりかねないということだと私は感じました。やはり多くの方たち、私も含めてなんですけれども、手伝いたいという意識はあるけれども、じゃ、具体的にどういうことをしたらよいのかと、また、どういうことをしたらまずいのかということは分からないのではないかなと思っております。
今キャンペーンをされていますけれども、啓発の、ふわっとしたキャンペーンといいますか、ポスターを貼るなどだけではなくて、具体的にどういうことをしたらよいのか、してはいけないのかということを、例えば電車の中の動画のCMなど、今最近ありますので、こういったものなどを使ってより具体的な啓発活動をしてはいかがでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
駅ホームの安全性確保に当たっては、ハード面の施設整備だけでなくて、ソフト面の取組も進めることが極めて重要でございます。このような観点から、平成二十八年十二月、駅ホームにおける安全性向上のための検討会の中間取りまとめにおいて、ソフト面の取組として旅客による声掛け、誘導案内の促進を図るための啓蒙活動を行うとしたところでございます。
この取組につきましては、平成二十三年から二十八年の間、鉄道利用マナーアップキャンペーンというものを国土交通省行ってきたところでありますけれども、さらに、平成二十九年五月から七月にかけて、より具体的な声掛け、誘導案内、どうしたらいいのかということを例示をした駅ホームでの声かけ・見守り促進キャンペーンというものを実施をしております。
これは、具体的には、どうすればよいかをそういった障害者の方に聞きましょう、さらには周りの状況をお伝えしましょう、さらにはお手伝いが必要がないときもありますよということを具体的に一般の利用者の方々に啓蒙を図っているというものでありますけれども、これにつきましては、先日、このバリアフリー法の改正法案の衆議院における質疑がございました。そこで参考人の御質疑があったわけでありますけれども、その中で参考人の方お一人から、駅に行くと声を掛ける人が増えたということも実感しておりますということをお話としてもいただいたところでございます。そういった具体的な成果が見えるように、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
なお、キャンペーンの方法でございますけれども、駅のポスターというのがありますが、さらには車両の中の中づり広告、さらには最近車内に動画のディスプレーが付いておりますが、こういったところで放映をするといったことをやった事業者もございます。さらには、講習会というようなものを開いて、具体的にこういった形でお手伝いをしてくださいということを伝えたといった事例もございます。
この辺りにつきましては、そういった良い事例というのを私ども収集をして、引き続き、ほかの鉄道事業者にもお伝えをして、更に普及啓発活動を推進してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 駅のホームからの転落事故がありますと、電車の遅延につながるということであります。昨年十二月に国土交通省が発表した電車遅延の見える化によりますと、十分未満の遅延という小規模な遅延、お手元に資料をお配りしております資料二ですけれども、十分未満の遅延のうち六三・二%が利用者起因、利用者に起因するものとなっていまして、小規模な電車の遅れの多くは鉄道利用者のマナーによって改善されると考えております。
啓発など、現在どのような活動をされているのか、また今後の取組についてもお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
鉄道の定時性、これは鉄道輸送の信頼性の基盤でございます。遅延防止はそういう意味で大変重要な課題であると認識をしております。
今委員から御紹介をいただきました遅延の見える化といった私どもの取組、これは平成二十九年十二月に初めて発表したものでありますけれども、この中で遅延、十分未満の余り長くない遅延の多くというのは、乗降時間の超過、あるいはドアの再開閉など、利用者の方々の乗り降り、それに関するものが原因であるということが明らかになってきているところでございます。
そういった点で、こういった遅延の防止については利用者の行動に着目した取組が重要であるということから、各鉄道事業者では、駆け込み防止、あるいは整列乗車などの乗車マナーの呼びかけ、さらには乗車の位置のサインの変更、これは具体的には、ホームドアの前ではなくて両側に並んでいただくような形で最近ホームにサインのやり方を変えておりますけど、そういった取組を行っております。
さらには、ホーム要員の増員によって速やかに整理をすると、こういったことで、よりスムーズな乗降の実現に向けた取組というのを進めているところでございます。
私どもとしましては、更に鉄道事業者と協力をして鉄道利用者のマナーアップを働きかけ、これによって遅延防止を図ってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 私はよく電車、国会には電車通勤しているんですけれども、一昨日もすごい勢いで男性の方がばあっと駆け込みをしまして、一昨日に限らずなんですけれども、ちょっとのことだから大丈夫だろうと思っていても、その積み重ねで電車が遅れて、結局自分にも降りかかってくるということ、利用者に対してこれからもしっかりとした啓発をしていただきたいと思っております。
ホームや列車の混雑は、電車の遅れを招く原因ともなります。また、逆もしかりで、混雑時の電車の遅れは対策も非常に打ちにくくなると思います。快適な移動環境という視点からも、電車の混雑緩和にどのように取り組んでいますでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
国土交通省としましては、混雑緩和対策として、これまで新規路線整備、線路の複々線化、さらにはオフピーク通勤の推進等の取組を随時行ってきたところでございます。
東京圏の主要区間のピーク時の混雑率は、これは二十年前、平成九年度には一八六%、これは、折り畳んで無理をすれば新聞が読めるというのが一八〇でありますけど、それを更に超えるような形であったわけですけれども、平成二十八年度には一六五%というところまで減少してきております。
平成二十八年四月に取りまとめられました交通政策審議会の答申におきましては、この申し上げたピーク時の混雑率を東京圏の主要区間において一五〇%、広げて楽に新聞が読めると、こういったレベルまで下げるために、引き続き混雑緩和の取組を推進するべきことが指摘をされております。
このため、国土交通省としましては、ホームの増設、拡幅、さらにはコンコース、地下鉄の場合にホームの一つ上にそういったスペースがございますけど、そういったところを更に拡幅するような駅の大規模改良といったハード面の取組、さらには、早朝の時間帯の利用を促進するために、そういった利用者の方にICカードについて付加的なポイントを付与すると、こういった取組を鉄道事業者の間でも行いつつあるところでございます。
こういったところ、さらには、東京都が今、快適通勤の実現に向けて時差ビズという、これは鉄道会社だけでなく会社の方々にも呼びかけて行っておられる取組でありますけれども、こういったハード面、ソフト面の取組というものを鉄道事業者、自治体ともしっかり連携して、引き続き混雑緩和を推進してまいりたいと考えているところでございます。
○行田邦子君 根本的な解決は働き方を変えるということかなとは思うんですけれども、ハード面でもまた努力していただきたいと思いますし、ハード面だけでも限界があるのかなと思いますので、ソフト面も併せて行っていただきたいと思います。
そして、続きまして、電車の遅延や運休によって会議が延期されてしまったり打合せに間に合わなかったりということ、それから、そもそも移動に予定以上の時間が掛かったりということになってくるわけでありますけれども、電車の遅延や運休による経済ロスというのは私はこれすごいものがあるんじゃないかというふうに常日頃から思っているんですけれども、電車の遅延や運休による経済ロスというのを国土交通省は試算をされたことはありますでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) まだそういった試算については行ったことはございません。
○行田邦子君 簡単な答弁だったんですけれども、是非、試算はできると思うので、やってみていただきたいと思うんですよ。
じゃ、どうぞ。
○政府参考人(藤井直樹君) 申し訳ありません。
その関係で申しますと、まず、国土交通省は、鉄道運転事故あるいは輸送障害などが発生した場合に、運休、遅延の本数、あるいは遅延が生じた列車の場合の最大の遅延時分に係る報告、これを鉄道事業者からデータとして受け取っているところでございます。
さらには、先ほど委員の御指摘にありました遅延の見える化というものでありますけれども、これは、鉄道事業者が遅延証明書というものを発行しておりますけれども、これをデータベースにして作業を開始をしているところでございます。
今委員の御指摘にありました経済ロス、先ほど申し上げたとおり、まだ試算をしたことはございませんけれども、今私が申し上げたような各種のデータというものがそういうものを計算するときにどのように使えるかということ、さらには、そういったロスを計算することが今後の対策にどのように有効かと、そういったことも含めて、今後総合的に検討してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 電車の遅延や運休による経済ロスというものを試算して、そして国民の皆さんにも示せば、鉄道利用者のマナーの改善といった啓発にもつながると思いますので、一度やられてみたらよいかと思います。
御提案を申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。

【議事録】国土交通委員会

2018年06月02日

2018年5月15日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
私は、まず今日は初めにセクハラ防止について伺いたいと思います。
ハリウッドでセクハラということが問題提起がされていて話題となっていますけれども、そうしましたらば、日本においては役所の中の役所、最強官庁とも言われている財務省の前事務次官によるセクハラ問題が起きてしまいました。国会審議にも影響を及ぼしておりますし、また、事務次官の辞任ということにまで至りまして、組織に大きなダメージを与えることとなってしまいました。
そこで、まず大臣に伺いたいんですけれども、国土交通省におきましては、セクハラに対する研修や啓発、どのように行っているのか、また、相談体制をどのようにしいているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) セクシュアルハラスメント、いわゆるセクハラはあってはならないことであり、セクハラの防止及び排除のための措置を講じていくこと、セクハラが生じた場合に適切かつ厳正に対応することは極めて重要と考えております。
国土交通省では、本省及び地方支分部局におきましてセクハラ防止に関する講習会の開催、職員の階層別の研修におけるセクハラに関する講義の実施、全職員に向けたハラスメントの防止を含めた綱紀の厳正な保持についての周知など、様々な機会を捉えて職員に対してセクハラの防止のための研修及び啓発を行っております。また、本省及び地方支分部局におきましても、各部局にセクハラ相談員を配置するといった取組を行っているところであります。
引き続き、こうした措置を通じましてセクハラの防止及び排除にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 よろしくお願いします。
この国土交通委員会の理事会のメンバーでもたまにこういった話が出たりしますけれども、また、私も地元に帰りますと、特に比較的年齢の高い男性から非常に戸惑いの声とか質問も私も受けてしまいまして、随分皆さん、いろんなことがセクハラということに関心が高まっているし、注意しなければいけないなと特に男性の皆さん思っているんでしょうけれども、どうも何かいろいろ混乱しているなということも感じております。
やはり、一番これまずやらなければいけないのは、認識の欠如というのが結構あるのかなと思っていまして、何がセクハラなのかがよく分からないし、これがセクハラなのかも分からなかったという方が結構多いと思いますので、まず組織の防衛と言ったらあれですけれども、組織の防衛ということも含めまして、しっかりとセクハラが何なのかということ、何がセクハラに当たるのかということをまず研修するということ、とても重要だということを私は特に今回感じております。
それでは、今日は気象情報の利活用について伺いたいと思っております。
先般、私、気象庁、初めて伺わせていただきまして、まさに気象の観測、そして地球環境の観測、そして様々な情報の発表、発信など、二十四時間、三百六十五日で働いていらっしゃるその現場を見させていただきまして、大変勉強になりましたし、関心も抱くこととなりました。
それで今日は質問させていただきたいんですけれども、国民の生命、財産を自然災害から守るために気象情報を的確に発することが極めて重要であるというふうに思っております。
例えば、平成二十五年十月の台風二十六号では、伊豆大島において観測史上一位の降水量を記録したわけでありますけれども、甚大な被害をもたらしてしまったわけでありますけれども、そのときに気象庁から特別警報が発表されなかったということも指摘をされておりました。そしてまた、平成二十七年九月の関東・東北豪雨、そして平成二十八年の台風第十号に伴う大雨、また平成二十九年七月、九州北部豪雨など、最近本当にこういった自然災害が増えているわけでありますけれども、甚大な被害が発生していますけれども、地域住民に対する避難指示情報の伝達の在り方がこのときに課題として浮き彫りになったと認識をしております。
防災気象情報を的確に気象庁が発することは、その地域住民の皆さんの自然災害からの被害を未然に防ぐ、また抑えるために極めて重要だと考えておりますけれども、気象庁としてどのような取組を今行っていますでしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
大雨、豪雨による被害を軽減するその取組を進めておりますけれども、そのためには、防災気象情報について分かりやすく発信、提供するとともに、市町村長や住民におきましては避難に的確に利用していただくということが大変重要だと認識しております。
気象庁から発表する情報でございますけれども、この情報そのものにつきましては、危険度やその切迫度を認識しやすくなるよう、分かりやすく情報を提供すると交通政策審議会の気象分科会の提言をいただいておりまして、これらを踏まえまして、例えば平成二十九年七月からは浸水や洪水害に関する危険度分布などの新たな情報の提供を開始しております。
また、その私どもが発表いたしました情報が地方公共団体におきましてしっかりと利用いただける、避難等に活用いただける、そのためにしっかりとお伝えをするということが重要だと認識しております。このため、昨年八月には、地域における気象防災業務のあり方検討会を開催をいたしまして、今後の気象台における業務の方向性や取組について取りまとめていただきました。その報告書を踏まえまして、先ほど申し上げました洪水などの危険度分布など、新たな情報を含めまして、防災気象情報が市町村において一層理解、活用いただけるよう、気象台では、平時から市町村との間で顔の見える関係の構築や防災の担当者向けの実践的な研修等の取組を推進しているところでございます。
これによりまして、緊急時には、地元の気象台長から市町村長に対しまして直接お電話させていただけるいわゆるホットラインを行いまして、気象台の持つ危険度を確実に伝えるということに取り組んでいるところでございます。また、この五月一日には、災害が発生した場合などに市町村に迅速に職員を派遣し、現地できめ細かな気象情報の解説や避難勧告等への技術的な助言を実施するための気象庁防災対応支援チームを創設したところでございます。
以上でございます。
○行田邦子君 気象庁がとても重要な気象情報を発していても、それを受け取る側の地方公共団体が十分に理解ができなかったり、又は読み解くことができなかったりする、そのことによって、自然災害からの、本来抑えることができるはずの被害を抑えられなかったと、こういうことが起きてはなりませんので、これからも是非、先ほどおっしゃったような平時からの顔の見える関係とか、あるいはホットラインですね、首長さんとの、こういったこともとても重要なことだと思いますので、続けていただきたいというふうに思っております。
それでは、次の質問ですけれども、気象庁は台風とか、それから大雨だけではなくて、竜巻の注意情報も発しています。
私がおります埼玉なんですけれども、平成二十五年の、もう今でも覚えています、九月二日なんですけれども、埼玉県を含む関東の東部を突然の竜巻が襲いました。埼玉県内では越谷市と松伏町と、そしてまた、さいたま市のごく一部なんですけれども、ここをもう竜巻がばあっと通過をしていったということで、甚大な被害が生じてしまいました。竜巻注意情報は、そのとき埼玉県全域に発せられたんです。埼玉県全域なんです。このときに、竜巻注意情報は発表対象範囲が広いと。埼玉県でいったらこのときは埼玉県全域でしたということとか、あるいは的中率が低いということが課題として指摘をされました。
その後、何年かたっていますけれども、その後、気象庁としてどのような改善をなされたんでしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
まず、竜巻注意情報でございますけれども、これは積乱雲の下で発生する竜巻、ダウンバーストなどの激しい突風に対して注意を呼びかける情報でございます。これらの突風による被害の防止、軽減に資することを目的といたしまして、平成二十年三月から運用を開始しているものでございます。
ただいま御紹介がございました平成二十五年九月二日にございました関東で発生した竜巻など、運用開始後も相次いで発生いたしました竜巻の被害を受けまして、竜巻注意情報の精度向上などについて有識者から御助言をいただきながら、これまで気象庁におきましては気象レーダーを活用した竜巻をもたらす積乱雲の検出などの技術開発を順次進めてまいりました。これによりまして、平成二十八年十二月からは竜巻注意情報の発表区域を県単位から更に細分化いたしまして、天気予報と同じように県内を幾つかの領域に分けた区域ごとに発表するということで、例えば埼玉県でしたら北部、南部、秩父地方の三つに分けて発表するといった改善を行っております。
引き続き、竜巻注意情報の精度向上に向けて技術開発に取り組んでまいりたいと、かように思っています。
○行田邦子君 お願いいたします。
竜巻注意情報の発する区域の細分化ということをやられているわけでありますけれども、今の御答弁にもありましたけど、埼玉県でいったら北部と南部と秩父と、それでもまだまだかなり広い範囲だと思うんですね。この平成二十五年の九月のときの竜巻でも、越谷市と今言いましたけど、越谷市のごく一部しか通過していないけれども、その竜巻が通過したところでは物すごい被害があったということですので。
そこで、ちょっと質問させていただきたいんですけれども、アメリカでは、竜巻というかハリケーンと言っていいんだと思いますけれども、が多発するわけでありますけれども、そこではその対策として地域住民の登録制による竜巻目撃情報、ハリケーン目撃情報を活用して竜巻への注意を促しているということであります。こうした仕組みも日本においても構築したらよいのではないかなと。そうしますと、面じゃなくて線で通過する竜巻の情報がよりきめ細かく地域住民に伝達できるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
竜巻でございますけれども、ただいまありましたように、非常に狭い範囲で局所的に発生し、またその持続時間も非常に短いということでございまして、竜巻そのものの発生を気象レーダー等で検知することが非常に難しいというのが現状でございます。このため、竜巻の目撃情報を活用いたしまして的確に注意喚起を行うことが重要だと考えております。
我が国におきましては、竜巻の目撃情報につきまして、平成二十六年九月から順次、公的機関からの目撃情報を気象庁の発表する情報に活用しているところであります。具体的には、消防、警察などから地元地方気象台に竜巻の目撃情報が寄せられた場合には、竜巻注意情報の中で目撃情報のあった地域、例えば埼玉県南部というように示すとともに、その後も竜巻が発生するおそれが非常に高まっているということについて一層の注意、警戒を呼びかけることとしております。
なお、ただいま御紹介ありましたアメリカの例でございます。地域の住民による目撃情報につきましては、アメリカと同様に活用することについては、竜巻の性質の違い等もありまして、なおその信頼性を確保するため検討すべき課題があると思っております。
いずれにいたしましても、気象庁といたしましては、竜巻による被害の防止、軽減に向けまして、目撃情報の有効活用も含め、より的確に竜巻等の突風への注意喚起をしていけるよう取り組んでまいりたいというように思っております。
○行田邦子君 是非よろしくお願いいたします。
次の質問に移りますが、気象情報は、的確に発せられることによって自然災害から国民の生命、財産を守るだけではなく、ビジネスに活用することによって生産性向上にも有益だというふうに考えております。
大臣に伺いたいんですけれども、成長戦略としての気象データの利活用について大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 気象データは様々な社会活動に関係しておりまして、IoTやAIという急速に進展する技術と組み合わせることによりまして、農業や小売といった幅広い産業において業務の効率化や売上げの増加などが期待をされております。
国土交通省では、生産性革命プロジェクトの一つといたしまして、気象データの利活用を通じた気象ビジネス市場の創出に取り組んでいるところであります。生産年齢人口が減少していく中にあって、生産性革命は政府全体の重要な課題であります。このため、未来投資戦略二〇一七、いわゆる成長戦略におきましても、多くの産業分野での気象情報の利活用を図ることとしているところであります。
国土交通省といたしましては、産官学による気象ビジネス推進コンソーシアムを通じまして、様々な産業分野の方々から気象データに関する具体的なニーズや課題をお伺いをしまして、基盤的な気象観測、予測データの公開など、気象ビジネス市場の創出に効果の高い施策を進めてまいる所存であります。
○行田邦子君 ついせんだって、こういった取組を気象庁、国土交通省がやっているのを知りまして、大変に興味深いなというふうに思っています。まさに生産性革命に資するのではないかなと、また逆にそういうふうになってもらいたいというふうに思っております。
それで、質問を、気象庁長官に伺いたいんですけれども、気象ビジネスの創出について、気象庁、国土交通省はこのような目標値を掲げています。二〇二〇年までにGDP押し上げ効果として約二千億円ということであります。
まず、現在の気象ビジネス市場規模がどのぐらいなのかということ、それから、二千億円という、このGDP押し上げ効果の二千億円をどのように試算をしたのか、そしてまた、今後どのような産業や業種において気象データの利活用が進むと予測をしているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
まず、気象データでございますけれども、広く社会の基盤的な情報でございまして、市場規模やその経済効果は極めて大きいものと考えております。しかしながら、非常に広範囲にわたるものでございまして、正確に現在の市場規模を把握するというのは非常に困難であろうかと思っております。
一方、お尋ねのありましたこの気象データの利活用による二〇二〇年までの約二千億円というGDP押し上げ効果の試算につきましては、気象データの活用が進むと見込まれる農業における米、野菜、果実の栽培、飲食料品やアパレル分野における製造及び小売といった一部に限定をいたしまして、気象庁で独自に試算をした金額となっております。
先ほど大臣から御紹介いただきました気象ビジネス推進コンソーシアムにおきましては、気象事業者、ITベンダーに加えまして、農業、小売、建設、運輸、電力等の多様な産業分野の事業者が参画しておりまして、新たなニーズの掘り起こしや企業間マッチング等を通じまして気象ビジネスの創出に向けた取組を推進しているところでございます。
今後、産業界のニーズ等を踏まえまして気象データの提供等を行うことにより、このような気象ビジネス推進コンソーシアムに参加している様々な産業分野や業種におきまして気象データの利活用が進むことを期待しております。
○行田邦子君 お手元に配付資料をお配りしておりますけれども、気象ビジネス推進コンソーシアムが出したものですが、どのような分野においてどのように気象データが利活用されているのかといった事例です。是非御覧いただきたいと思います。
最後の質問なんですけれども、この気象ビジネス推進コンソーシアムにおいて産業界から様々な気象データのニーズが示されていると思いますけれども、気象庁として今後どのような気象データを新たに提供する予定でしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
気象庁が作成する基盤的な気象データは、観測機器の能力の向上、予測計算精度の向上等によりまして、質、量共に近年目覚ましく進歩しております。このような技術の進歩それから各産業分野でのニーズを踏まえまして、これまでも、電力分野での太陽光発電や日々の発電計画策定への活用を想定しまして日射量予測データを昨年十二月に提供を開始いたしますとともに、紫外線対策での活用を想定し、同じく昨年十二月には紫外線情報の毎時間ごとのきめ細かな情報提供を開始いたしました。
今後につきましては、様々な産業における大雨によるリスク回避での活用を想定いたしまして、本年六月からは十五時間先までの降水予報をきめ細かく分布情報として提供を開始いたします。さらに、農業、電力、アパレル等の産業界の多様なニーズを踏まえまして、来年六月からは二週間先までの気温予報の提供を開始することとしておりまして、それに先立ちまして、今年の秋からはこの情報が円滑に利用できるよう試行的な提供を開始することとしております。
今後とも、様々な産業界のニーズや課題を踏まえまして気象データの改善や提供に取り組んでまいります。
○行田邦子君 ポテンシャル的に私は気象データはGDP押し上げ効果が二千億円以上となるというふうに思っておりますので、これからも取組を推進していただくことをお願いを申し上げて、質問を終わります。
ありがとうございました。

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