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【議事録】国土交通委員会

2018年06月12日

2018年5月24日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
TPP11ですけれども、三月八日にサンティアゴにおいて署名式が行われました。元々このTPP11につきましては、日本が主導的な役割を果たしましてここまでこぎ着けたというか、合意に至ったということであります。そして、日本においては、国内手続を完了させるべく、今、衆議院で審議されていたということであります、まあこれから参議院ということでありますけれども。
このTPPの第十五章の政府調達におきましては、WTO協定未締結のマレーシア、ベトナム、ブルネイに対して、新たに一般競争入札の義務付けがなされているということであります。
TPP発効が国土交通分野における日本のインフラシステム輸出促進にどのような影響を与えるとお考えか、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) TPP11協定は、アジア太平洋地域におきまして自由貿易圏を形成するための協定であります。日本にとって、アジア太平洋地域の成長を取り込むための成長戦略の柱であると考えております。
TPP11協定の発効が国土交通分野におけます日本のインフラシステム輸出促進に与える影響についてでありますが、TPP11協定では、今委員から御紹介いただいたように、WTO政府調達協定を締結していないマレーシア、ベトナム、ブルネイに対して、一定額以上の対象公共事業について新たに公開入札を原則として義務付けておりまして、加盟国のインフラシステム市場へのアクセスが改善するものと考えております。
また、本協定によりまして、物品、サービスの貿易自由化や投資の自由化、円滑化に向けて関税等の引下げやルールの共通化が図られることから、アジア太平洋地域における貿易投資を促進させるものであると考えております。
このような内容を含む本協定の発効は、TPP11加盟国へのインフラシステムの海外展開に寄与し、今回の法案と相まって、我が国のインフラシステムの海外展開を後押しするものであると考えております。
○行田邦子君 TPP11では、日本の約束はWTOと同じ水準ですから国内の公共事業については影響はないというか変化はないということですけれども、逆に、この今大臣もおっしゃられたマレーシア、ベトナム、ブルネイについては、日本が特にインフラシステムを海外展開していくのに一つのいいチャンスになるというふうに思っております。
続いて、今日、外務省さんにお越しいただいていますので伺いたいと思うんですけれども、世界のインフラ需要というのはもう膨大なものであります。資料によりますと、全世界では五千百兆円、そしてアジアだと三千兆円という非常に大きな需要があるということでありますけれども、特に新興国を中心として今後更なる成長が見込まれる、市場の拡大が見込まれるということが言われております。
そして、日本におきましてもこうした世界の成長市場をしっかりと取り込むことが経済成長に貢献するというふうに考えております。特に、新興国におけるインフラ開発というのは現地政府の影響力が強いということが言われておりますけれども、そうしますと、民民の間で解決することではなくて、やはり日本政府としてもしっかりと関与していかなければいけないと、出ていかなければいけないということであります。
インフラシステム輸出が促進されることの外交面におけるメリット、利点について、またインフラシステム輸出の促進をどのように外交に生かしていくことができるか、外務省にお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(飯田圭哉君) お答えいたします。
委員御指摘のように、新興国や開発途上国を中心に膨大なインフラ需要が存在しているというふうに認識をしておりまして、それを積極的に取り込むべく、日本政府、外務省としましても、日本企業の事業の強みや魅力をトップセールスを通じて、また委員から御指摘がありました、直接相手国政府に訴え、大型プロジェクトの受注や販路拡大の後押しをしているところでございます。
より具体的には、外務省は七十二か国の九十三の在外公館に百九十二名のインフラプロジェクト専門官を今設置しておりまして、インフラ需要に対する情報収集や分析、それからJICA、JBICといった関係機関や関係省庁との連携、現地企業との連絡体制の強化にまさに取り組んでいるところでございます。
なお、外交上の利点について御質問ございましたけれども、我が国としては、国際スタンダードに乗った質の高いインフラ整備を通じた連結性の強化、これを通じて、相手国の発展のみならず、経済圏の拡大、地域全体の経済的繁栄の基盤づくりに取り組んでいくということができると思いまして、こういうことが日本の存在感、外交上にもプラスに働くというふうに考えておりますし、また、こうした取組は、我が国が外交上推進しております、最近、自由で開かれたインド太平洋戦略と言っておりますけれども、この重要な柱として位置付けをしておりまして、引き続き、外交的視点を踏まえつつインフラシステムの輸出の促進を積極的に展開していく決意でございます。
○行田邦子君 インフラシステムを海外展開、輸出するというのは、その相手国と日本との友好関係、信頼関係に非常にメリットがあるというふうに考えております。
続いて、また大臣に伺いたいと思います。
水ビジネス市場、水ビジネスについて伺いたいんですけれども、世界の水ビジネス市場は二〇一五年で八十三・六兆円ということであります。また、今後も成長が予測されているわけでありますけれども、一方で、日本企業のシェアはといいますと、これは二〇一三年度で〇・四%と実績が乏しい、これ水ビジネス市場全体でありますけれども、ということです。
しかも、これは国土交通省さんが出されている資料によりますと、水分野において日本政府が供与したODA、これは十億円以上のODAですけれども、のうち日本企業の落札案件は金額ベースで約三割なんだそうです、低いということです。そしてまた、何と六割の案件において入札に参加をしていないということだそうです。
この水ビジネスの中でも下水道分野はどうかということなんですけれども、海外市場規模は、二十三兆円というのは二〇一三年度です。日本企業の実績は七十億円と。シェアは、資料によりますとゼロとなっていたんですけど、〇・〇三%という、非常に今実績が乏しいという状況であります。
大臣に伺いたいと思いますけれども、日本企業が世界の下水道分野で実績を上げられない原因は何なんでしょうか。そしてまた、今回の法改正によりまして世界の下水道分野への日本企業の参入はどのように促進されるとお考えでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 平成二十七年度におきまして、本体工事十億円以上の下水道に関しますJICAの円借款事業におけます日本企業関連の受注実績は、件数ベースで十四件中三件、約二割、受注金額ベースで約七百三億円中約三百二億円、約四割となっております。
件数、金額共に更に拡大するための課題といたしましては、求められる処理水のレベルが低いなど日本の質の高い技術を必要としない案件があるということや、ライフサイクルコストの安さや維持管理のしやすさ等、日本の技術の良さが十分に理解されておらず、結果として価格競争に焦点が当たりがちになることなどが挙げられます。
今回の法改正によりまして、日本下水道事業団が本格的に海外業務を実施することが可能となります。これまで培ってきた技術やノウハウ、さらには公的機関としての中立性や交渉力を活用いたしまして案件の形成段階から関与をすることで、例えばより高度な処理レベルの必要性を提案をし、日本企業の質の高い技術の導入を促すなど、これらの課題を解決することで日本企業の海外インフラ事業への参入を促進してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 大臣の御答弁伺っていて、相手国がどの程度の水準のものを求めているのかということもしっかりとやはりリサーチすることが重要なんだなというふうに思いましたし、また同時になんですけれども、日本の質の高いインフラシステムについてもしっかりと理解をしていただくことによって、実はこういった、このぐらいの高いレベルのものが必要ではないですかという提案もできるのではないかなというふうに思いました。
続けて質問させていただきますけれども、下水道についてですが、日本下水道事業団です。
これは、地方公共団体同士が協力し合って全国の下水道整備を行うことを目的に元々設立をされました。現在は、地方公共団体といいますか、都道府県の一〇〇%出資による地方共同法人となっていますが、今回の法改正によって下水道事業団は海外案件の技術的援助業務を行うことになりますけれども、このことが出資者である都道府県にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。
○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。
日本下水道事業団は、御指摘のとおり、地方公共団体等の要請に基づきまして下水道の整備等を促進をしているところでございます。日本下水道事業団が海外の下水道に関する技術的援助業務を行うことで、我が国事業者の海外案件への参入を促進でき、我が国事業者の経営体力、それから技術力の向上、さらには、日本下水道事業団自身の技術力強化によりまして、各地方公共団体における下水道事業の品質が向上するなどの効果があるものと認識をしているところでございます。
なお、日本下水道事業団の中期経営計画におきましても本邦企業等の国際水ビジネス展開等を支援していく旨が記されておりますけれども、これ、地方公共団体の代表が構成員の大多数を占めております評議員会が取りまとめた答申を受けて策定されたものでございます。
○行田邦子君 日本下水道事業団が海外展開、日本企業の海外展開の技術的援助を行うことによって、日本下水道事業団自身の技術力の向上というか、維持かもしれませんけれども、に役立つと、そのことが出資者にとってもメリットであるということであります。
続いて質問させていただきますけれども、ちょっとこれまでの質疑と重複するかもしれませんけれども、世界の下水道関連市場におきまして我が国のライバルとなるのが中国、韓国と言われていますけれども、こうした国々、中国、韓国の強みの一つは、何といっても価格競争力というふうに言われています。これに対して日本はどのような戦術で臨んでいるのでしょうか。
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
海外インフラ市場における受注競争は熾烈化しておりまして、我が国の民間事業者の受注拡大に向けて一層積極的に取り組む必要があるものと認識をしております。
下水道分野につきましては、現状、政府間会議や技術セミナーを通じた日本の技術の売り込みですとか、あるいは日本の技術の海外での実証試験ですとか、あるいは日本の技術基準の海外への移転などを通じまして、価格競争に偏重せず、案件形成に当たって外国政府等に日本企業の有する質の高い技術を盛り込んでもらえるように取り組んでいるところでございます。
本法案に基づきまして、日本下水道事業団が技術やノウハウ、さらには公的機関としての中立性や交渉力を活用しながら海外技術的援助業務を実施をいたしまして、整備計画やあるいは設計図書、仕様書に我が国の技術を盛り込むことなどを通じて、我が国事業者の海外インフラ事業への参入をより一層促進してまいりたいと考えておるところでございます。
○行田邦子君 価格競争という同じ土俵で戦わないということも大切な戦略だというふうに思いました。
最後の質問なんですけれども、水資源機構について伺いたいと思います。
これまでは、本業に、本来業務に支障を来さない範囲での国際協力や海外展開が認められていましたけれども、今回の法改正によりまして、日本企業の海外業務支援が本来業務に位置付けられることになります。これによってこの機構の業務がどのように変わり、またどのような貢献が期待されるのでしょうか。
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
現行の水資源機構法における新法案の海外調査等業務に相当する業務は、本来業務の遂行に支障のない範囲内において行うこととされております。今回の法改正によりまして、こうした現行制度上の制約を受けることなく、事業構想段階から発注者支援、さらには維持管理支援業務に至るまでの海外業務につきまして、計画的かつ継続的により多くの業務を実施することが可能となります。これによりまして、事業構想段階から我が国事業者が優位性を持つ技術の導入が促進されること、それから事業を実施する上での種々のリスクが軽減されることといった効果が発現され、我が国事業者の参入がより一層容易になると考えているところでございます。
○行田邦子君 終わります。ありがとうございます。

【議事録】国土交通委員会

2018年06月04日

2018年5月17日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
まず初めに、駅のホームドアの設置について伺いたいと思います。
平成二十七年二月に閣議決定された交通政策基本計画においては、平成三十二年度に約八百駅という整備目標を打ち出しております。これをできる限り前倒しを図るようにということで今国土交通省としても取り組んでいるわけでありますけれども、ホームドアの設置は、終電から始発までの深夜の限られた時間での作業となりますし、また天候にも左右されるということです。こうした制約があります。そしてまた、ホームドアの設置工事事業者からは、深夜作業を行う職人の確保や経験のある現場監督者の確保が困難であるという声も聞いております。
工期の短縮やまた工事の効率化など、どのような対応をしているでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
ホームドアは、列車との接触、ホームからの転落防止のための設備として非常に効果が高く、その整備をできる限り前倒しで推進していくということは極めて重要なことであると考えております。
ホームドアにつきましては、先ほど委員から御指摘ありましたけれども、二〇二〇年度に八百駅という数値目標を設定し、その整備を推進しているところでございます。二〇一六年度末には六百八十六駅まで整備が完了しているところでありまして、この目標年限の達成というのは十分可能であると認識をしているところでございます。
先ほど委員が御指摘でありました、そういった労働者の不足、そういった問題、こういったことにつきまして、私ども、今こういったことに非常に切迫をしている、それが問題で整備が進まないと、そういった状況にあるという認識は必ずしもございませんけれども、ただ、今の委員の御指摘もありますので、しっかりと実態把握のための調査を行いまして、必要に応じて対応策を検討したいと考えているところでございます。
なお、工期という点について申し上げますと、ホームドアのハードウエア自体、いろいろな工夫が今されつつあるわけですけれども、その一環として、ドア部をフレーム構造として軽量化、簡素化を図る、こういったことが工期短縮にも資すると、こういったことも含めて総合的に検討を行ってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 私のところには、こうしたホームドアの設置の工事をする事業者さん、複数の会社から、なかなかちょっと人手の確保はできない、行田さんはホームドアの設置の前倒しとよく言うけれども、そんなに簡単なことではないよという意見をよく聞いておりますので、実態を調べていただけたらと思いますし、また、今、工期が短縮できるような新しいタイプのホームドアの技術革新というのも国交省さんとしても更に進めていただきたいと思います。
それでは、続けて質問ですけれども、私がおります埼玉県ですけれども、埼玉県においてもホームドアの設置を熱心に取り組もうとしております。五か年計画を立てまして、平成三十三年度末までにホームドアを県内三十三駅に設置するという目標設定をしておりまして、この財源に地方債を充てたいというふうに考えておりますけれども、市町村においてバリアフリー基本構想を策定してホームドア設置を位置付けていなければ、地方債を財源とすることができないわけであります。
今、基本構想を策定している市町村というのはなかなか少ない状況、様々な理由があろうかと思いますけれども、こういう中で、基本構想に位置付けられていないホームドアについても、地方債を財源としてホームドアの設置をもうどんどん促進したいというふうに、かねてから埼玉県から要望を上げられているわけであります。
こうしたホームドアの整備に積極的な地方自治体の声に対して、この法案はどのように応えているのでしょうか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
バリアフリー法上は、基本構想に即して事業計画を定めまして、その計画に基づき実施される事業については起債の特例が適用できるという仕組みになっております。地方債の発行につきましては、地方財政法五条で、起債ができる場合を極めて限定的に制限をいたしております。
このバリアフリー法上の特例は、地域における一体的、計画的なバリアフリー化を推進していくために、基本構想に即した事業に限りましてこの地方財政法五条の特例として認められるという制度になっているものというふうに承知をいたしております。したがいまして、私どもといたしましては、やはりこの基本構想の作成を促進をしていただいて、この基本構想に基づく事業をより積極的に実施をしていただくということがやはり必要であるというふうに考えております。
基本構想につきましては、いきなり、事業の計画がないと作れないということになっているものですから、今回はそれを促進する観点から、その前段階にマスタープランというのをまず作っていただいて、そのマスタープランを作っていただけた場所については、事業者が、事前に届出が出てまいりますので、その届出を契機として事業者間の調整に入っていただく、その調整を経て基本構想の作成ができるようにという一連の流れで取り組めるように、マスタープランの制度というものを今回導入をいたしました。
このマスタープランの制度については、これまでも委員の御質問にお答えをいたしておりますように、例えば予算の措置でございますとか、あるいは国からの情報提供でございますとか、様々な促進のための支援を講ずることといたしております。やはりこのマスタープランに基づいて基本構想を作っていただいて、それに基づく事業をできるだけ実施をしていただくことでこの地方債の特例を活用していただきたいというふうに考えているところでございます。
○行田邦子君 地財法の五条の起債の特例がありますけれども、非常に制限があるということで、地方自治体が自らの意思で起債をして、そして、それを財源に充てて事業をすることはなかなか非常に限定的であると。たくさん借金をしている国からあれこれと言われたくないと地方は思うんだろうと思いますけれども、これが現状であります。そうした中での今回の法案での対応ということですので、よろしくお願いいたします。
そして、駅ホームからの転落なんですけれども、お手元に資料をお配りしておりますけれども、どういう要因でホームから転落をするかということでありますが、平成二十八年度を見てみますと、全体の件数で二千八百九十件ということですが、そのうちの六割が酔客と、まあ酔っ払いということなんです。自分でお酒飲んで酔っ払っていい気持ちになってふらふらしているという方に対して何かケアをと言われても、ううんと思いますけれども、ただ、これでホームから転落をすると多くの人に迷惑が掛かるわけであります。
酔客の転落防止について何か策を講じているのでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
先ほど申し上げましたように、ホームドアの整備というのは、酔客に限らず、転落防止の抜本的な対策であるわけでありますけれども、酔客への特別な対策としましては、一つは、首都圏の鉄道事業者が連携して行っておりますけれども、列車への接触をしないようにという注意喚起をするとともに、あと、危険を感じたときに、周りの方々も含めて、非常ボタン、非常停止ボタンを押していただくと。そういったことを目的としまして、飲酒の機会が多くなる年末年始に、プラットホーム事故ゼロ運動と称してこういった啓蒙活動を実施している例がございます。
また、幾つかの鉄道事業者におきましては、ホーム上のベンチの置き方を、レールに対して水平に置いてある例が多いというのを委員の皆さんは御承知だと思いますけれども、これを垂直に変えるといった取組も行っております。これは、電車が入ってくるというときに、ふらふらっと立ち上がってそのまま真っすぐ歩いていってしまう、そういったことが経験的に多いという、そういったことを反映した取組でありますけれども、こういった面の取組も併せて行われているということでございます。
先ほど委員が御指摘ありましたけれども、駅ホームにおける転落防止というのは、酔客を含めて全ての利用者の安全確保、さらには利用者の利便、遅延防止にとっても重要な課題でありますので、国交省としましては、今後ともハード、ソフト両面から対策を着実に進めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 更に質問ですけれども、平成二十八年十二月に取りまとめられました駅ホームにおける安全性向上のための検討会の中間取りまとめですけれども、ここではホームドアなどハード対策だけではなくて、ソフト対策も非常に重要であるといった取りまとめになっております。これを受けてということだと思いますけれども、昨年の五月から七月にかけて二か月間、駅ホームでの声かけ・見守り促進キャンペーンというのを実施をされていると承知をしています。
その成果についてどのように捉えているのかお聞かせいただきたいのと、それと、今日の午前中も参考人質疑があった中で、田中参考人からも御意見がありましたけれども、やはり駅での声掛けや手伝いというのは駅員というプロがやることが基本であるというようなこともおっしゃっていました。なぜかというと、一般の乗降客というのはなかなか慣れていないので、例えば背中を押してしまったり強く腕をつかんだりという、これは視覚障害者にとって非常に恐怖を感じるんだと思うんですけれども、こういったことをされてしまうと、大変、逆に手伝おうと思ったことがマイナスになりかねないということだと私は感じました。やはり多くの方たち、私も含めてなんですけれども、手伝いたいという意識はあるけれども、じゃ、具体的にどういうことをしたらよいのかと、また、どういうことをしたらまずいのかということは分からないのではないかなと思っております。
今キャンペーンをされていますけれども、啓発の、ふわっとしたキャンペーンといいますか、ポスターを貼るなどだけではなくて、具体的にどういうことをしたらよいのか、してはいけないのかということを、例えば電車の中の動画のCMなど、今最近ありますので、こういったものなどを使ってより具体的な啓発活動をしてはいかがでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
駅ホームの安全性確保に当たっては、ハード面の施設整備だけでなくて、ソフト面の取組も進めることが極めて重要でございます。このような観点から、平成二十八年十二月、駅ホームにおける安全性向上のための検討会の中間取りまとめにおいて、ソフト面の取組として旅客による声掛け、誘導案内の促進を図るための啓蒙活動を行うとしたところでございます。
この取組につきましては、平成二十三年から二十八年の間、鉄道利用マナーアップキャンペーンというものを国土交通省行ってきたところでありますけれども、さらに、平成二十九年五月から七月にかけて、より具体的な声掛け、誘導案内、どうしたらいいのかということを例示をした駅ホームでの声かけ・見守り促進キャンペーンというものを実施をしております。
これは、具体的には、どうすればよいかをそういった障害者の方に聞きましょう、さらには周りの状況をお伝えしましょう、さらにはお手伝いが必要がないときもありますよということを具体的に一般の利用者の方々に啓蒙を図っているというものでありますけれども、これにつきましては、先日、このバリアフリー法の改正法案の衆議院における質疑がございました。そこで参考人の御質疑があったわけでありますけれども、その中で参考人の方お一人から、駅に行くと声を掛ける人が増えたということも実感しておりますということをお話としてもいただいたところでございます。そういった具体的な成果が見えるように、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
なお、キャンペーンの方法でございますけれども、駅のポスターというのがありますが、さらには車両の中の中づり広告、さらには最近車内に動画のディスプレーが付いておりますが、こういったところで放映をするといったことをやった事業者もございます。さらには、講習会というようなものを開いて、具体的にこういった形でお手伝いをしてくださいということを伝えたといった事例もございます。
この辺りにつきましては、そういった良い事例というのを私ども収集をして、引き続き、ほかの鉄道事業者にもお伝えをして、更に普及啓発活動を推進してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 駅のホームからの転落事故がありますと、電車の遅延につながるということであります。昨年十二月に国土交通省が発表した電車遅延の見える化によりますと、十分未満の遅延という小規模な遅延、お手元に資料をお配りしております資料二ですけれども、十分未満の遅延のうち六三・二%が利用者起因、利用者に起因するものとなっていまして、小規模な電車の遅れの多くは鉄道利用者のマナーによって改善されると考えております。
啓発など、現在どのような活動をされているのか、また今後の取組についてもお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
鉄道の定時性、これは鉄道輸送の信頼性の基盤でございます。遅延防止はそういう意味で大変重要な課題であると認識をしております。
今委員から御紹介をいただきました遅延の見える化といった私どもの取組、これは平成二十九年十二月に初めて発表したものでありますけれども、この中で遅延、十分未満の余り長くない遅延の多くというのは、乗降時間の超過、あるいはドアの再開閉など、利用者の方々の乗り降り、それに関するものが原因であるということが明らかになってきているところでございます。
そういった点で、こういった遅延の防止については利用者の行動に着目した取組が重要であるということから、各鉄道事業者では、駆け込み防止、あるいは整列乗車などの乗車マナーの呼びかけ、さらには乗車の位置のサインの変更、これは具体的には、ホームドアの前ではなくて両側に並んでいただくような形で最近ホームにサインのやり方を変えておりますけど、そういった取組を行っております。
さらには、ホーム要員の増員によって速やかに整理をすると、こういったことで、よりスムーズな乗降の実現に向けた取組というのを進めているところでございます。
私どもとしましては、更に鉄道事業者と協力をして鉄道利用者のマナーアップを働きかけ、これによって遅延防止を図ってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 私はよく電車、国会には電車通勤しているんですけれども、一昨日もすごい勢いで男性の方がばあっと駆け込みをしまして、一昨日に限らずなんですけれども、ちょっとのことだから大丈夫だろうと思っていても、その積み重ねで電車が遅れて、結局自分にも降りかかってくるということ、利用者に対してこれからもしっかりとした啓発をしていただきたいと思っております。
ホームや列車の混雑は、電車の遅れを招く原因ともなります。また、逆もしかりで、混雑時の電車の遅れは対策も非常に打ちにくくなると思います。快適な移動環境という視点からも、電車の混雑緩和にどのように取り組んでいますでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
国土交通省としましては、混雑緩和対策として、これまで新規路線整備、線路の複々線化、さらにはオフピーク通勤の推進等の取組を随時行ってきたところでございます。
東京圏の主要区間のピーク時の混雑率は、これは二十年前、平成九年度には一八六%、これは、折り畳んで無理をすれば新聞が読めるというのが一八〇でありますけど、それを更に超えるような形であったわけですけれども、平成二十八年度には一六五%というところまで減少してきております。
平成二十八年四月に取りまとめられました交通政策審議会の答申におきましては、この申し上げたピーク時の混雑率を東京圏の主要区間において一五〇%、広げて楽に新聞が読めると、こういったレベルまで下げるために、引き続き混雑緩和の取組を推進するべきことが指摘をされております。
このため、国土交通省としましては、ホームの増設、拡幅、さらにはコンコース、地下鉄の場合にホームの一つ上にそういったスペースがございますけど、そういったところを更に拡幅するような駅の大規模改良といったハード面の取組、さらには、早朝の時間帯の利用を促進するために、そういった利用者の方にICカードについて付加的なポイントを付与すると、こういった取組を鉄道事業者の間でも行いつつあるところでございます。
こういったところ、さらには、東京都が今、快適通勤の実現に向けて時差ビズという、これは鉄道会社だけでなく会社の方々にも呼びかけて行っておられる取組でありますけれども、こういったハード面、ソフト面の取組というものを鉄道事業者、自治体ともしっかり連携して、引き続き混雑緩和を推進してまいりたいと考えているところでございます。
○行田邦子君 根本的な解決は働き方を変えるということかなとは思うんですけれども、ハード面でもまた努力していただきたいと思いますし、ハード面だけでも限界があるのかなと思いますので、ソフト面も併せて行っていただきたいと思います。
そして、続きまして、電車の遅延や運休によって会議が延期されてしまったり打合せに間に合わなかったりということ、それから、そもそも移動に予定以上の時間が掛かったりということになってくるわけでありますけれども、電車の遅延や運休による経済ロスというのは私はこれすごいものがあるんじゃないかというふうに常日頃から思っているんですけれども、電車の遅延や運休による経済ロスというのを国土交通省は試算をされたことはありますでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) まだそういった試算については行ったことはございません。
○行田邦子君 簡単な答弁だったんですけれども、是非、試算はできると思うので、やってみていただきたいと思うんですよ。
じゃ、どうぞ。
○政府参考人(藤井直樹君) 申し訳ありません。
その関係で申しますと、まず、国土交通省は、鉄道運転事故あるいは輸送障害などが発生した場合に、運休、遅延の本数、あるいは遅延が生じた列車の場合の最大の遅延時分に係る報告、これを鉄道事業者からデータとして受け取っているところでございます。
さらには、先ほど委員の御指摘にありました遅延の見える化というものでありますけれども、これは、鉄道事業者が遅延証明書というものを発行しておりますけれども、これをデータベースにして作業を開始をしているところでございます。
今委員の御指摘にありました経済ロス、先ほど申し上げたとおり、まだ試算をしたことはございませんけれども、今私が申し上げたような各種のデータというものがそういうものを計算するときにどのように使えるかということ、さらには、そういったロスを計算することが今後の対策にどのように有効かと、そういったことも含めて、今後総合的に検討してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 電車の遅延や運休による経済ロスというものを試算して、そして国民の皆さんにも示せば、鉄道利用者のマナーの改善といった啓発にもつながると思いますので、一度やられてみたらよいかと思います。
御提案を申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。

【議事録】国土交通委員会

2018年06月02日

2018年5月15日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
私は、まず今日は初めにセクハラ防止について伺いたいと思います。
ハリウッドでセクハラということが問題提起がされていて話題となっていますけれども、そうしましたらば、日本においては役所の中の役所、最強官庁とも言われている財務省の前事務次官によるセクハラ問題が起きてしまいました。国会審議にも影響を及ぼしておりますし、また、事務次官の辞任ということにまで至りまして、組織に大きなダメージを与えることとなってしまいました。
そこで、まず大臣に伺いたいんですけれども、国土交通省におきましては、セクハラに対する研修や啓発、どのように行っているのか、また、相談体制をどのようにしいているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) セクシュアルハラスメント、いわゆるセクハラはあってはならないことであり、セクハラの防止及び排除のための措置を講じていくこと、セクハラが生じた場合に適切かつ厳正に対応することは極めて重要と考えております。
国土交通省では、本省及び地方支分部局におきましてセクハラ防止に関する講習会の開催、職員の階層別の研修におけるセクハラに関する講義の実施、全職員に向けたハラスメントの防止を含めた綱紀の厳正な保持についての周知など、様々な機会を捉えて職員に対してセクハラの防止のための研修及び啓発を行っております。また、本省及び地方支分部局におきましても、各部局にセクハラ相談員を配置するといった取組を行っているところであります。
引き続き、こうした措置を通じましてセクハラの防止及び排除にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 よろしくお願いします。
この国土交通委員会の理事会のメンバーでもたまにこういった話が出たりしますけれども、また、私も地元に帰りますと、特に比較的年齢の高い男性から非常に戸惑いの声とか質問も私も受けてしまいまして、随分皆さん、いろんなことがセクハラということに関心が高まっているし、注意しなければいけないなと特に男性の皆さん思っているんでしょうけれども、どうも何かいろいろ混乱しているなということも感じております。
やはり、一番これまずやらなければいけないのは、認識の欠如というのが結構あるのかなと思っていまして、何がセクハラなのかがよく分からないし、これがセクハラなのかも分からなかったという方が結構多いと思いますので、まず組織の防衛と言ったらあれですけれども、組織の防衛ということも含めまして、しっかりとセクハラが何なのかということ、何がセクハラに当たるのかということをまず研修するということ、とても重要だということを私は特に今回感じております。
それでは、今日は気象情報の利活用について伺いたいと思っております。
先般、私、気象庁、初めて伺わせていただきまして、まさに気象の観測、そして地球環境の観測、そして様々な情報の発表、発信など、二十四時間、三百六十五日で働いていらっしゃるその現場を見させていただきまして、大変勉強になりましたし、関心も抱くこととなりました。
それで今日は質問させていただきたいんですけれども、国民の生命、財産を自然災害から守るために気象情報を的確に発することが極めて重要であるというふうに思っております。
例えば、平成二十五年十月の台風二十六号では、伊豆大島において観測史上一位の降水量を記録したわけでありますけれども、甚大な被害をもたらしてしまったわけでありますけれども、そのときに気象庁から特別警報が発表されなかったということも指摘をされておりました。そしてまた、平成二十七年九月の関東・東北豪雨、そして平成二十八年の台風第十号に伴う大雨、また平成二十九年七月、九州北部豪雨など、最近本当にこういった自然災害が増えているわけでありますけれども、甚大な被害が発生していますけれども、地域住民に対する避難指示情報の伝達の在り方がこのときに課題として浮き彫りになったと認識をしております。
防災気象情報を的確に気象庁が発することは、その地域住民の皆さんの自然災害からの被害を未然に防ぐ、また抑えるために極めて重要だと考えておりますけれども、気象庁としてどのような取組を今行っていますでしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
大雨、豪雨による被害を軽減するその取組を進めておりますけれども、そのためには、防災気象情報について分かりやすく発信、提供するとともに、市町村長や住民におきましては避難に的確に利用していただくということが大変重要だと認識しております。
気象庁から発表する情報でございますけれども、この情報そのものにつきましては、危険度やその切迫度を認識しやすくなるよう、分かりやすく情報を提供すると交通政策審議会の気象分科会の提言をいただいておりまして、これらを踏まえまして、例えば平成二十九年七月からは浸水や洪水害に関する危険度分布などの新たな情報の提供を開始しております。
また、その私どもが発表いたしました情報が地方公共団体におきましてしっかりと利用いただける、避難等に活用いただける、そのためにしっかりとお伝えをするということが重要だと認識しております。このため、昨年八月には、地域における気象防災業務のあり方検討会を開催をいたしまして、今後の気象台における業務の方向性や取組について取りまとめていただきました。その報告書を踏まえまして、先ほど申し上げました洪水などの危険度分布など、新たな情報を含めまして、防災気象情報が市町村において一層理解、活用いただけるよう、気象台では、平時から市町村との間で顔の見える関係の構築や防災の担当者向けの実践的な研修等の取組を推進しているところでございます。
これによりまして、緊急時には、地元の気象台長から市町村長に対しまして直接お電話させていただけるいわゆるホットラインを行いまして、気象台の持つ危険度を確実に伝えるということに取り組んでいるところでございます。また、この五月一日には、災害が発生した場合などに市町村に迅速に職員を派遣し、現地できめ細かな気象情報の解説や避難勧告等への技術的な助言を実施するための気象庁防災対応支援チームを創設したところでございます。
以上でございます。
○行田邦子君 気象庁がとても重要な気象情報を発していても、それを受け取る側の地方公共団体が十分に理解ができなかったり、又は読み解くことができなかったりする、そのことによって、自然災害からの、本来抑えることができるはずの被害を抑えられなかったと、こういうことが起きてはなりませんので、これからも是非、先ほどおっしゃったような平時からの顔の見える関係とか、あるいはホットラインですね、首長さんとの、こういったこともとても重要なことだと思いますので、続けていただきたいというふうに思っております。
それでは、次の質問ですけれども、気象庁は台風とか、それから大雨だけではなくて、竜巻の注意情報も発しています。
私がおります埼玉なんですけれども、平成二十五年の、もう今でも覚えています、九月二日なんですけれども、埼玉県を含む関東の東部を突然の竜巻が襲いました。埼玉県内では越谷市と松伏町と、そしてまた、さいたま市のごく一部なんですけれども、ここをもう竜巻がばあっと通過をしていったということで、甚大な被害が生じてしまいました。竜巻注意情報は、そのとき埼玉県全域に発せられたんです。埼玉県全域なんです。このときに、竜巻注意情報は発表対象範囲が広いと。埼玉県でいったらこのときは埼玉県全域でしたということとか、あるいは的中率が低いということが課題として指摘をされました。
その後、何年かたっていますけれども、その後、気象庁としてどのような改善をなされたんでしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
まず、竜巻注意情報でございますけれども、これは積乱雲の下で発生する竜巻、ダウンバーストなどの激しい突風に対して注意を呼びかける情報でございます。これらの突風による被害の防止、軽減に資することを目的といたしまして、平成二十年三月から運用を開始しているものでございます。
ただいま御紹介がございました平成二十五年九月二日にございました関東で発生した竜巻など、運用開始後も相次いで発生いたしました竜巻の被害を受けまして、竜巻注意情報の精度向上などについて有識者から御助言をいただきながら、これまで気象庁におきましては気象レーダーを活用した竜巻をもたらす積乱雲の検出などの技術開発を順次進めてまいりました。これによりまして、平成二十八年十二月からは竜巻注意情報の発表区域を県単位から更に細分化いたしまして、天気予報と同じように県内を幾つかの領域に分けた区域ごとに発表するということで、例えば埼玉県でしたら北部、南部、秩父地方の三つに分けて発表するといった改善を行っております。
引き続き、竜巻注意情報の精度向上に向けて技術開発に取り組んでまいりたいと、かように思っています。
○行田邦子君 お願いいたします。
竜巻注意情報の発する区域の細分化ということをやられているわけでありますけれども、今の御答弁にもありましたけど、埼玉県でいったら北部と南部と秩父と、それでもまだまだかなり広い範囲だと思うんですね。この平成二十五年の九月のときの竜巻でも、越谷市と今言いましたけど、越谷市のごく一部しか通過していないけれども、その竜巻が通過したところでは物すごい被害があったということですので。
そこで、ちょっと質問させていただきたいんですけれども、アメリカでは、竜巻というかハリケーンと言っていいんだと思いますけれども、が多発するわけでありますけれども、そこではその対策として地域住民の登録制による竜巻目撃情報、ハリケーン目撃情報を活用して竜巻への注意を促しているということであります。こうした仕組みも日本においても構築したらよいのではないかなと。そうしますと、面じゃなくて線で通過する竜巻の情報がよりきめ細かく地域住民に伝達できるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
竜巻でございますけれども、ただいまありましたように、非常に狭い範囲で局所的に発生し、またその持続時間も非常に短いということでございまして、竜巻そのものの発生を気象レーダー等で検知することが非常に難しいというのが現状でございます。このため、竜巻の目撃情報を活用いたしまして的確に注意喚起を行うことが重要だと考えております。
我が国におきましては、竜巻の目撃情報につきまして、平成二十六年九月から順次、公的機関からの目撃情報を気象庁の発表する情報に活用しているところであります。具体的には、消防、警察などから地元地方気象台に竜巻の目撃情報が寄せられた場合には、竜巻注意情報の中で目撃情報のあった地域、例えば埼玉県南部というように示すとともに、その後も竜巻が発生するおそれが非常に高まっているということについて一層の注意、警戒を呼びかけることとしております。
なお、ただいま御紹介ありましたアメリカの例でございます。地域の住民による目撃情報につきましては、アメリカと同様に活用することについては、竜巻の性質の違い等もありまして、なおその信頼性を確保するため検討すべき課題があると思っております。
いずれにいたしましても、気象庁といたしましては、竜巻による被害の防止、軽減に向けまして、目撃情報の有効活用も含め、より的確に竜巻等の突風への注意喚起をしていけるよう取り組んでまいりたいというように思っております。
○行田邦子君 是非よろしくお願いいたします。
次の質問に移りますが、気象情報は、的確に発せられることによって自然災害から国民の生命、財産を守るだけではなく、ビジネスに活用することによって生産性向上にも有益だというふうに考えております。
大臣に伺いたいんですけれども、成長戦略としての気象データの利活用について大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 気象データは様々な社会活動に関係しておりまして、IoTやAIという急速に進展する技術と組み合わせることによりまして、農業や小売といった幅広い産業において業務の効率化や売上げの増加などが期待をされております。
国土交通省では、生産性革命プロジェクトの一つといたしまして、気象データの利活用を通じた気象ビジネス市場の創出に取り組んでいるところであります。生産年齢人口が減少していく中にあって、生産性革命は政府全体の重要な課題であります。このため、未来投資戦略二〇一七、いわゆる成長戦略におきましても、多くの産業分野での気象情報の利活用を図ることとしているところであります。
国土交通省といたしましては、産官学による気象ビジネス推進コンソーシアムを通じまして、様々な産業分野の方々から気象データに関する具体的なニーズや課題をお伺いをしまして、基盤的な気象観測、予測データの公開など、気象ビジネス市場の創出に効果の高い施策を進めてまいる所存であります。
○行田邦子君 ついせんだって、こういった取組を気象庁、国土交通省がやっているのを知りまして、大変に興味深いなというふうに思っています。まさに生産性革命に資するのではないかなと、また逆にそういうふうになってもらいたいというふうに思っております。
それで、質問を、気象庁長官に伺いたいんですけれども、気象ビジネスの創出について、気象庁、国土交通省はこのような目標値を掲げています。二〇二〇年までにGDP押し上げ効果として約二千億円ということであります。
まず、現在の気象ビジネス市場規模がどのぐらいなのかということ、それから、二千億円という、このGDP押し上げ効果の二千億円をどのように試算をしたのか、そしてまた、今後どのような産業や業種において気象データの利活用が進むと予測をしているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
まず、気象データでございますけれども、広く社会の基盤的な情報でございまして、市場規模やその経済効果は極めて大きいものと考えております。しかしながら、非常に広範囲にわたるものでございまして、正確に現在の市場規模を把握するというのは非常に困難であろうかと思っております。
一方、お尋ねのありましたこの気象データの利活用による二〇二〇年までの約二千億円というGDP押し上げ効果の試算につきましては、気象データの活用が進むと見込まれる農業における米、野菜、果実の栽培、飲食料品やアパレル分野における製造及び小売といった一部に限定をいたしまして、気象庁で独自に試算をした金額となっております。
先ほど大臣から御紹介いただきました気象ビジネス推進コンソーシアムにおきましては、気象事業者、ITベンダーに加えまして、農業、小売、建設、運輸、電力等の多様な産業分野の事業者が参画しておりまして、新たなニーズの掘り起こしや企業間マッチング等を通じまして気象ビジネスの創出に向けた取組を推進しているところでございます。
今後、産業界のニーズ等を踏まえまして気象データの提供等を行うことにより、このような気象ビジネス推進コンソーシアムに参加している様々な産業分野や業種におきまして気象データの利活用が進むことを期待しております。
○行田邦子君 お手元に配付資料をお配りしておりますけれども、気象ビジネス推進コンソーシアムが出したものですが、どのような分野においてどのように気象データが利活用されているのかといった事例です。是非御覧いただきたいと思います。
最後の質問なんですけれども、この気象ビジネス推進コンソーシアムにおいて産業界から様々な気象データのニーズが示されていると思いますけれども、気象庁として今後どのような気象データを新たに提供する予定でしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
気象庁が作成する基盤的な気象データは、観測機器の能力の向上、予測計算精度の向上等によりまして、質、量共に近年目覚ましく進歩しております。このような技術の進歩それから各産業分野でのニーズを踏まえまして、これまでも、電力分野での太陽光発電や日々の発電計画策定への活用を想定しまして日射量予測データを昨年十二月に提供を開始いたしますとともに、紫外線対策での活用を想定し、同じく昨年十二月には紫外線情報の毎時間ごとのきめ細かな情報提供を開始いたしました。
今後につきましては、様々な産業における大雨によるリスク回避での活用を想定いたしまして、本年六月からは十五時間先までの降水予報をきめ細かく分布情報として提供を開始いたします。さらに、農業、電力、アパレル等の産業界の多様なニーズを踏まえまして、来年六月からは二週間先までの気温予報の提供を開始することとしておりまして、それに先立ちまして、今年の秋からはこの情報が円滑に利用できるよう試行的な提供を開始することとしております。
今後とも、様々な産業界のニーズや課題を踏まえまして気象データの改善や提供に取り組んでまいります。
○行田邦子君 ポテンシャル的に私は気象データはGDP押し上げ効果が二千億円以上となるというふうに思っておりますので、これからも取組を推進していただくことをお願いを申し上げて、質問を終わります。
ありがとうございました。

【議事録】国土交通委員会

2018年05月02日

2018年4月17日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
人口が増えて、そして都市が拡大する時期におきましては、民間の意欲によってどんどんと建築が進んで、また土地利用も進んでいく。そうした中で、行政は規制を掛けて、言ってみれば受動的に都市の調和を保ったりとか、あとは都市の効率性を保つというような受動的な対応をしてきたかと思います。
ただ、一方で、今日のように人口が減っていって、そしてまた都市のスポンジ化が発生するようなこういう状況におきましては、都市が縮小しながらもその機能を維持していくように、行政は能動的にマネジメントをしていく必要があるかと思っております。
そこで、まず大臣に伺いたいと思いますけれども、都市が拡大から縮小へと変化していく中におきまして、地方自治体の役割はどのように変化するとお考えでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 人口増大期における都市政策の主眼は、民間の旺盛な開発圧力に対してスプロール化を防止することにありまして、開発、建築を規制する等のいわゆるネガティブプランニングと呼ばれる対応が主でございました。人口減少期に入り、地方都市等におきまして民間の開発意欲が低下をし、空き地、空き家等の低未利用地が小さな敷地内で時間的、空間的にランダムに発生する都市のスポンジ化が生じております。
このような状況に際しましては、従来のネガティブプランニング的手法は有効性を失ってきております。地方都市等の実態を見ますと、小規模ながらも積極的な地域の共同空間の創出といった土地利用を引き出す、言わばポジティブプランニングの考え方が重要となっております。その実現に当たりましては、市町村に計画基準を策定をし、開発、建築を受動的にコントロールするという手法から、コーディネートやインセンティブにより、まちづくり会社や地域コミュニティーの取組を能動的に後押しをするという姿勢への転換が求められております。
国土交通省は、本法案において創設をいたします新たなツールの活用も促しつつ、市町村が主体性を持って官民共同で個性あるまちづくりを進める取組を全力でサポートしてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 今回の都市再生法の改正案の審議に当たりまして、身近な市や町に今の状況とか課題を聞いてみたんですけれども、やはりどの市や町でも手探り状態が続いているのかなというふうに印象を受けています。
地方自治体のまちづくり課とか、また都市計画課におきましては、これまで経験したことのないような業務への対応が求められたりとか、あとはまた、町を構想する、都市を構想するような力が必要となったりとか、そもそも都市計画行政、そしてまた、まちづくりの行政の発想の転換が求められているというふうに思っております。
そこで、局長に伺いたいんですけれども、国土交通省としまして、地方自治体のこうした専門人材の確保やそしてまた育成、そして、それだけではなくて、自治体内部におけるノウハウの蓄積に対してどのような支援をしていくとお考えでしょうか。
○政府参考人(栗田卓也君) 御指摘のとおり、人口減少、高齢化という大きな変化に直面して、都市のスポンジ化など、これまでの延長線上では十分に対応できない事態があるということでありますので、我々もそうですけれども、地方自治体におきましても、新たな時代に対応した都市計画行政を担う人材の育成、ノウハウの蓄積、これが大変大事だと考えております。
我々と自治体との関連で申しますと、我々の職員、地域ごとの担当制としたりしまして、コンパクトなまちづくりに取り組む市町村に対して直接きめ細かなコンサルティングを行っておりますし、このような従来からの取組に加えて、市町村間の水平的なネットワークを構築するための協議会、これ今年六月に設けられる予定となっておりまして、先行事例、ノウハウが広く共有されるように取り組んでまいります。
それから、特に専門的な人材という観点からでございます。地方自治体職員の人材不足等を補うという観点から、実務の専門家である都市計画コンサルタントの能力の高度化、あるいはコンサルタントと自治体との連携、こういったことも大事だと考えております。
既に国土交通省で公表させていただきました都市計画関連ビジネスの新たな展開に関する検討取りまとめというものがございますが、これを踏まえまして、平成二十七年から、民間側の取組としてですが、発注者である地方公共団体が優良と評価したコンサルティング業務、これを公開していただく都市計画コンサルタント優良業務登録事業、通称ejob事業と申しておりますが、こういうのを実施させていただいております。要するに、優良な業務を行っていただいたコンサルを各自治体が把握できるシステムをつくったということでございます。
国土交通省としましては、引き続き、地方自治体への情報提供や先進事例の展開などを進めますとともに、都市計画コンサルタントの専門性の向上等を図りまして、地方自治体を支援してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 よろしくお願いします。
先ほど、青木委員からの質問と重複しますので質問等はいたしませんけれども、市や町に、まちづくり行政、そして都市計画行政について何が一番課題かということを聞きますと、一番多く出てくる声としては、やはり所有者不明、空き地、空き家が多いということであります。これをどうしたらよいんだろうかということを大変苦慮している自治体が多いというふうに思います。
今回の法改正で、固定資産課税台帳が見れたりとかあるいは地籍調査の情報も見れたりということを法律上規定するということでありますけれども、ただ、所有者不明の土地の問題については、やはり国土交通省だけでなくて政府一体となりまして、例えば不動産登記の在り方がどうなるかといったこともしっかりと検討していただくことをお願いを申し上げておきます。
次の質問に移ります。
土地区画整理事業の特例として設けられることになります誘導施設整備区制度についてなんですけれども、空き地等が相当程度存在する区域において町の顔となるような商業施設や医療施設等の誘導施設を整備する場合、例外的に従前の宅地と離れた場所に換地できる特例制度ということで創設されるということでありますけれども、それでは伺いたいと思うんですが、この町の顔となる施設というのは具体的にどのような施設を想定しているのか、そしてまた、空き地がどの程度存在する場合に制度を利用できるのか。局長、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(栗田卓也君) 誘導施設整備区制度は、土地区画整理事業の実施に際しまして、市町村の定める立地適正化計画に位置付けられた誘導施設を整備すべき区域を定めて、地権者の申出に基づいて、散在する空き地等を集約し活用することで町のにぎわいの再生を図るものでございます。
町の顔となる施設とは具体的にどのような施設かということでございます。イベント広場などが併設された商業施設、地域の中核的病院やクリニックモール等の医療施設、老人福祉センター等の福祉施設など、地域の方にとって利便性が高く、又は地域外からも多くの人が訪れてにぎわいをつくり出すような施設、こういったものが計画に定められるんではないかと想定しております。
また、この制度は、空き地等が一定程度存在する区域において活用できることとなっております。空き地等の集約によりまして、整備しようとする誘導施設の敷地の確保が可能となる区域での活用が想定されるわけでございます。ただ、誘導施設の敷地の規模はその地域や用途によって様々でありますし、また柔軟に制度を活用していただきますために、要件的なものを定める予定はございません。
一つのイメージとしてお示しさせていただきますと、例えば、今回、社会資本整備総合交付金によります支援が可能となる土地区画整理事業の区域面積を〇・五ヘクタールまで引き下げております。五千平方メートルに引き下げたということでございます。このような小規模な事業を念頭に置いた場合、区域内の二、三割、一千平米から一千五百平米程度の空き地を集約して活用する、活用先として都市型スーパーとかクリニックモールなどの誘導施設の立地が可能となる、こういった場合も考えられると思います。
我々、地方都市の実態としまして、中心市街地でも二割、三割空き地がある場合がございますというようによく御説明で申し上げております。今申し上げましたケースはスポンジ化が進行する地方都市の実態にも当てはまると思っておりますので、多くの都市での本制度の活用を促進していきたいというように考えております。
○行田邦子君 面積要件を二ヘクタールから〇・五ヘクタールまで引き下げるということでありますので、使い勝手の良い制度として使われることを期待をしたいと思っております。
それでは、立地誘導促進施設協定制度についても伺いたいと思います。
地域コミュニティーの自発的な取組によって交流広場や施設などの共同管理ができるよう、地権者全員の合意による協定を締結する仕組みでありますけれども、この制度のヒントとなった事例というか、先行事例と言ってもいいんでしょうか、の一つとして挙げられていますのが長野市のぱてぃお大門ということであります。
私が住んでいる埼玉県におきましては、蔵造りで川越が大変有名でありますけれども、こうしたまちづくり事業というのは全員の合意を得るというのが非常に困難を伴うことが多いかと思います。
そこで伺いたいんですけれども、このぱてぃお大門なんですが、この事例が実現した成功要因、そしてまた実現するに当たって困難だった点をどのように国土交通省として認識しているのか、そして、これらを踏まえて制度創設にどのように生かしたのかをお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(栗田卓也君) 今質問の中でお触れいただきましたぱてぃお大門でございますけれども、これは、この地区には従前、空き地や空き店舗が一団となって存在しておりましたが、地元の有志によりまして地域の活性化拠点として一体的に整備する計画がまとめられました。これを受けまして、平成十五年に設立された株式会社、いわゆるまちづくり会社と称するものですが、まちづくり長野が空き地等の所有者十数名との間で定期借地権の設定を行いまして、ぱてぃお大門の整備から管理までを行っているところでございます。
この取組が実現した要因としまして、このエリアでは、地権者を含め、地域の方々の間で歴史的資源を活用した地域の活性化に向けた機運が自発的に高まったことがあるというように伺っております。それから、売り買い、所有権の移転ということでなくて、空き地等の所有者十数名との間で定期借地権の設定ということでありますので、所有権の移転にこだわらずに権利の設定を行われたということも一つの成功の要因であったのではないかというように思います。
他方、そういうような権利の設定ということで割り切られたとしましても、実現に当たりまして苦労された点として、やはりそれでも一部の地権者の合意形成に長期の時間を要されたというようにも伺っているところでございます。
こうした事例を踏まえまして、今回の協定制度の御提案に当たりましては、地権者の機運を高めてその合意形成を後押しする仕組みが重要と考えまして、協定に基づきまして整備、管理する施設について、都市再生推進法人が管理する道路、広場等の土地における固定資産税の軽減措置といったインセンティブ、それから、協定区域の隣接地の地権者に対しまして協定への参加を求めるように市町村長からのあっせんを可能とする働きかけの措置、こういったものを講じさせていただいているところでございます。
この例に見られますように、まちづくり会社などが積極的に地域の活動を支援して関わることが重要だと考えております。こうした団体の都市再生推進法人や都市計画協力団体への指定を促進しまして、その活動に対し必要な支援をしてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 よろしくお願いします。
最後、大臣に伺いたいと思います。
この法案は、都市のスポンジ化への対策ということで承知をしておりますけれども、都市の顕在化したスポンジ化に対する対応だけではなくて、都市のスポンジ化を未然に防ぐという対策も必要かと思います。
私が住んでおりますさいたま市なんですけれども、今人口が増えております。そして、増えていると同時に、駅前を中心としてマンションがたくさん建てられておりまして、今日も朝見てきまして、いや、本当にこれ二十年後どうなるのかなというちょっと不安を覚えるようなところもあります。
今は人口が増えていて都市のスポンジ化の問題が顕在化していない地域におきましても、今のうちから都市のスポンジ化を未然に防ぐ、こうした対策も必要かと思いますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 本法案は、コンパクト化の拠点となるべきエリアにおきましても都市のスポンジ化が進行していることから、その対策や予防を行うための様々な制度を創設するものであります。
具体的には、低未利用地の発生を予防する観点から、市町村が都市機能誘導区域内に存する商業施設、医療施設等の誘導施設の休廃止の動きを事前に把握をし、撤退前に他の事業者の誘致を始める等の取組を可能とするための誘導施設の休廃止届出制度創設の措置を講じております。
低未利用地の集約を図る低未利用土地権利設定等促進計画や、地域コミュニティーによる身の回りの公共空間創出を図る立地誘導促進施設協定等は、直接的には低未利用地の利用を促進するものでありますが、これらの措置によりコンパクト化の拠点となるべきエリアの魅力を維持することで、低未利用地の連鎖的発生を回避するという予防的観点も含めたものであると考えております。
今後、更に人口減少が進むと考えられる中、民間の力も借りながら、行政による能動的な働きかけや地域コミュニティーによる身の回りの公共空間の創出等を通じまして、都市の余剰空間の活用やゆとりある生活空間の創出が重要な政策課題になると思っております。
既にコンパクト・プラス・ネットワークというコンセプトは提示をしまして、その下で様々な施策の展開を図っておりますけれども、引き続き、人口減少期における都市政策の在り方につきまして不断に検討してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 終わります。

【議事録】国土交通委員会

2018年04月26日

2018年4月10日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
私は、まず最初に、前回の質疑で大臣にお聞きすることができなかった質問、一点、質問させていただきたいと思います。三月三十日に米国通商代表部、USTRが公表した二〇一八年外国貿易障壁報告書の自動車部分について伺いたいと思っております。
米国の自動車メーカーにとって、様々な非関税障壁が日本の自動車市場へのアクセスを妨げていると、こういうふうに主張しているわけでありますけれども、まず、このことに対する大臣の御所見を伺いたいと思います。
そしてまた、非関税障壁の一つとして、認証、独自基準及び試験方法を挙げています。私は、これに対してしっかりと反論するべきであると思いますし、また逆に、米国に対してWLTCなどの基準の採用を働きかけるべきと考えていますけれども、大臣の御所見、併せて伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 三月三十日に米国通商代表部が、自動車の認証制度や基準等を例に挙げて、様々な非関税障壁があると指摘する内容を含む外国貿易障壁報告書を公表したことは承知をしております。
日本の自動車市場につきましては、我が国は外国からの自動車輸入に対して関税を課しておらず、関税以外についても非関税障壁を設けるような差別的な取扱いも行っていないことから、十分に開放的であると認識をしております。また、報告書の中で非関税障壁として指摘がありました日本の認証制度、自動車基準及び試験方法につきましては、自動車産業の国際化が進む中、国際調和が進んでおり、自動車貿易の障害とはなっていないと認識をしております。
今後も、様々な機会を活用いたしまして、関係省庁とも連携をして米国側に説明するとともに、排出ガス及び燃費に関する国際的な試験方法であるWLTCを含む国際基準の採用を働きかけるなど適切に対応してまいりたいと存じます。
○行田邦子君 国際調和、統一基準の主導的な役割を果たしているのがむしろ日本であるということも、機会を捉えて米国にも理解をしていただくようにお願いいたします。
そして、このUSTRの報告書には、木材製品及び建築資材についても言及がされています。どういうことが書かれているかといいますと、日本が国産の木材製品を有利にするような補助金によって数多くの現地化障壁を維持していることを懸念し、米国はこれらの基金の支払金や他の国産材補助金制度を監視していると、このような内容になっていますけれども、今日は林野庁にお越しいただいていますので、これに対する見解をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邊毅君) お答えをいたします。
先生御指摘のとおり、今年の三月三十日に米国の通商代表部が発表いたしました外国貿易障壁報告書の中で、木材加工流通施設の整備などを行います合板・製材生産性強化対策事業というのがございますが、そういうものなどの日本の林業補助金につきまして、国産材を優遇する補助金があって米国として監視している旨の記述がなされていると、これは我々も承知をしております。
指摘をされました合板・製材生産性強化対策事業といいますのは、TPP合意を踏まえまして、国内の林業生産の競争力を高めるための支援策でございますけれども、補助金支給に当たりましては外国産材に対して差別的な扱いを求めるものではありませんし、また、補助金で整備された加工流通施設等の利用に当たって外国産材の利用を制限するものでもございません。
このように、本事業は国産材を優遇するものではなく、外国産材への内国民待遇などを求めるWTO協定上問題がないというふうに考えておりまして、林野庁としましては、今後とも、必要に応じまして関係省庁とも連携し、米国側に説明するなど適切に対応してまいりたいと思っております。
○行田邦子君 WTOが求めている内外無差別、これにのっとっているということ、しっかりと主張していただきたいと思いますし、この内容、USTRの報告書というのは毎年毎年この時期出されているわけでありますし、また、昨年も同じような記述であったということでありますけれども、だからといって気を緩めることなく、しっかりと対応していただきたいと思います。
それでは、先ほどから言及されていますCLTの普及につきまして、私からも質問させていただきます。
今回の改正法案では、耐火構造等としなくてよい木造建築物の範囲を高さ十六メートル以下、三階建て以下まで引き上げる規制緩和や、また、中層建築物において構造部材である木材をそのまま見せる現しが実現される制度改正など、CLTが利用しやすくなる内容が盛り込まれております。
それから、それに加えてなんですけれども、今、関係の省庁で様々なCLT普及の取組をしていますけれども、費用面での支援制度も設けています。国土交通省は、例えばCLTを使用した建築物の調査設計費や木造化による掛かり増し費用の二分の一を補助する事業や、また、林野庁におきましては、CLTを使用した非住宅建築物の新築、増改築に対して部材調達費一立方メートル当たり十五万円を補助するなど、こういったことをやっているわけであります。
これでCLTの普及に弾みが付くことを期待していますけれども、ただ、将来的にはCLTが価格競争力を持って、費用面での支援がなくとも使用されることが望ましいと考えておりますけれども、そのために国土交通省はどのような取組をされていますでしょうか。
○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。
国土交通省においては、CLTを利用した建築物を建てやすくするよう、これまでも建築基準の整備を進めてきておりまして、平成二十八年にCLT工法について、個別の大臣認定を受けなくても建築できるよう建築基準法に基づく一般的な設計方法の告示を定めたほか、本年三月には、床や屋根に用いるCLTの層構成について、五層の厚いものに加え三層の薄いものを追加する改正を行いました。
委員御指摘のとおり、今回の改正法案では、中層建築物で構造部材であるCLTをそのまま見せるいわゆる現しを可能とする内容を盛り込んでおりますので、こういうCLTの利用促進にもつながるものというふうに考えております。
また、CLTの更なる普及を実現するためには、CLTを用いた建築物の設計や施工を担う技術者を育成するということが重要だというふうに考えております。このため、関係団体によるCLT工法の基準に関する解説書の作成や講習会の開催等に積極的に協力し、基準の普及を図っているほか、先導的な技術を導入したCLT工法等による木造建築物についてホームページ等で事例を取りまとめて公開するとともに、事例発表を行うシンポジウムを開催し、さらには、林野庁と連携しまして、川上だけではなくて川下側として、設計や施工関係の団体を構成員とするCLT活用連絡会議を開催いたしまして、CLTに関する施策等の状況について情報提供を行っているところでございます。
今後とも、こうした様々な取組を通じまして、CLTが使いやすい環境を整備していくことでCLTの需要の一層の拡大を実現するよう取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 今、切りどき、使いどきの人工林がたくさん山にはあるわけでありますけれども、これがなかなか使えないというのは非常にもったいない状況であります。川下の方で木材の普及、利用、振興ということをしっかりとやることによって森林・林業の再生にもつながっていくと考えております。そのために、CLTの普及というのが一助となればというふうに思っております。
それでは、埼玉県三芳町で起きた倉庫火災を踏まえた対応について伺いたいと思います。
昨年の二月に発生した埼玉県三芳町での大規模倉庫における火災では、発生から鎮火までに十二日間を要してしまいました。鎮火に長期を要した主要原因として、防火シャッターが起動しなかったことが指摘をされています。
このような大規模倉庫火災を防止する対策としまして、改正法案では建築物の維持保全計画の作成が必要となる対象に大規模倉庫を加えることとなっていますけれども、そこで局長にお聞きしたいんですが、事業者がこのような計画を策定することがどのような防災の効果をもたらすのでしょうか。
○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。
先ほどの埼玉県三芳町の倉庫火災につきましては、御指摘いただきましたとおり、防火シャッターの不作動などが火災が拡大した大きな要因だというふうに考えておりまして、具体的には、火災による一部の電線のショートによって多数の防火シャッターが作動しなかったこと、それから、防火シャッターと連動するコンベアの装置の作動不良や物品の放置によって完全な閉鎖に至らなかったことから、これらの対策が必要であるというふうに言われております。
これを踏まえまして、物品の放置等、メンテナンス上の不備を防止するソフト面の対策を講じるために、今回の改正法案においては、法定の維持保全計画の作成を義務付ける対象を見直しまして、多数の者が利用する店舗等に加えて大規模倉庫等も含めることとしているところでございます。これによりまして、大規模倉庫の事業者自らが、防火シャッターについて点検の実施体制や時期などに関する計画を定めまして、その内容に応じて適切に倉庫の維持保全を行うことによって、メンテナンスの不備による防火シャッターの不作動を防止するという効果があるというふうに考えております。
○行田邦子君 防火シャッターってなかなかふだんはどこにあるかよく認知されていないと思うんですけれども、このような計画を作ることによって、その防火シャッターの存在そのものをしっかりとまず認知してもらうという効果もあるかと思います。
続けて伺いたいと思うんですけれども、局長に伺いたいと思うんですけれども、この防火シャッターが正常に起動しなかった原因として、火災信号等を送る電線の一部でショートしたということが確認されています。これに対してどのような対策を講じていますでしょうか。
○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。
先ほど申し上げた、昨年六月に取りまとめられた有識者会議の報告では、適切な維持管理のほか、火災による一部の電線のショートによって多数の防火シャッターが作動しなかったことから、電線のショートを防止する対策の強化についても御提言をいただいているところでございます。
このため、五万平方メートル以上の倉庫を対象に、スプリンクラーを設置しない場合、電線のショートそのものを防止するための電線端子部分の耐熱性強化、又はショートが発生した場合であってもその影響が部分的なものに限定されるようにするための断路器、切るということでございますが、の設置のいずれかの措置を講ずることを求めるための告示改正を既に行っておりまして、平成三十年三月二十七日に公布をさせていただいているところでございます。
この告示改正の内容につきましては、同じく提言を受けて大規模倉庫における消防活動に関するガイドラインを策定した総務省消防庁とともに、大規模倉庫の事業者団体等に対して共同で通知を発出して周知をしているところでございます。
今回の改正法案における対応も含めまして、これらハード、ソフト両面の対策を併せて推進することにより、総務省消防庁とも連携して、三芳町の倉庫火災で見られたような大規模倉庫において、広範囲にわたる防火シャッターの閉鎖障害等による延焼拡大を防止することとしております。
○行田邦子君 おかげさまで埼玉県は多くの倉庫が立地していまして、そのことによって市町村では固定資産課税の税収が見込まれまして、財政面でも貢献をしております。
特に、この三芳町の倉庫は本当に大規模な倉庫でして、三芳町にとっては非常に固定資産課税、多額の税金を納めてくれる存在でありますので、こうした倉庫が火災を起こさないようにということで今回法改正もしていただくということでありますので、是非ともこれをしっかりとやっていただくことをお願いを申し上げまして、少し時間が余りましたけれども、質問を終わらせていただきます。

【議事録】決算委員会

2018年04月26日

2018年4月9日 決算委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
先ほどから議論が続いていますけれども、公文書に関して実に様々な問題が次々と出てきております。国会の求めに対して決裁文書を改ざんをする、また、あるものをなかったと言う、そして、こんなものは公文書に当たらないと強弁をする。国会は行政の行いをチェックする重要な役割を担っていますので、今のこの行政府の状態、さすがに見過ごすわけにはいきません。
そこで、この際、参議院の中に公文書管理の在り方に関する特別委員会を設置をして、そこで集中的に原因究明や再発防止の議論をすることを、まず会派を代表して提案をさせていただきまして、質問に入らせていただきます。
私は、まず、日本の領海、排他的経済水域の外縁を根拠付ける離島、国境離島と呼ばせていただきます、この国境離島について質問をさせていただきます。
パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)
日本の領海がここまで及ぶ、また日本の排他的経済水域がここまで及びますという主張をするときのその根拠となる島、国境離島、大変重要な島々であります。今、四百八十四島あります。ところが、そのうちの二百七十三島につきましては所有者がいない、持ち主がいない。つまり、どういうことかといいますと、不動産登記簿を見ても存在しない、また国有財産台帳も作っていないという状況が続いていました。これは問題ではないかと、速やかに国有財産化をすべきであるということを一昨年の十二月のTPP特別委員会で私が問題を指摘させていただきまして、そして、今は全て国有財産化が完了しております。
そこで、まず財務省に伺いたいと思うんですけれども、この二百七十三の国有財産化した島のうち百七十一の島が普通財産とされておりまして、普通財産は、法律上、財務大臣が管理又は処分をしなければならないということになっています。
財務省にお聞きしたいと思います。これら国境離島を財務省はどのように管理をしているのでしょうか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
委員御指摘のとおり、百七十一の普通財産、それは財務省所管のものとして管理をしております。
具体的に国境離島をどういうふうに管理しているかというお尋ねでございましたが、基本的には、内閣府の総合海洋政策推進事務局において把握をいたしました離島の海岸線の変化等の状況について情報提供を受けるとともに、現地調査等の対応について検討を行うということ、それからさらには、国境離島が自然的あるいは人為的作用によって毀損され又はそうなるおそれがあるという場合には、これらを防止するための必要な措置を関係省庁、国交省等々ですが、協議の上、実施をするというなどの対応をさせていただいているところでございます。
今後とも、引き続ききちんと対応していかなければならないというふうに考えてございます。
○行田邦子君 財務省の理財局が島に見に行ったりしないだろうということは理解をいたしました。
例えば、行政財産の場合は、林野庁の場合ですと、国有林野の見回りということで年に何回か船をチャーターして見に行っています。それから、海上保安庁の場合は、灯台の点検ということで、ついでにというか、目視確認もしています。こうやって管理行為を行っているわけでありますけれども、普通財産ですから財務省は見に行かないということは理解いたしました。
じゃ、これでいいのかというと、もちろんそういうわけではありません。そこで、総理に伺いたいと思います。
今、政府は、MDA、海洋状況把握を強化しようとしています。それならば、このMDAの衛星情報を利用しまして国境離島の状況を継続的に把握をしてはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国境離島のより実効的な保障、管理を進めるためには、当該離島及び周辺海域の利用状況、そして各種船舶の動向に加えて、波浪、潮流等による海岸線の浸食の状況など、多岐にわたる情報について統合的に把握することは極めて重要であります。そのためには、これらの情報をMDAにおいて衛星等の様々な手段により収集し、一元的に集約の上、継続的に監視していくことが有効であります。
政府としては、次期海洋基本計画の策定に当たり、MDAの体制の確立と併せ、国境離島の保全、管理を重点施策と位置付け、検討を進めているところであります。
今後とも、MDAの取組について、国境離島の状況の効率、効果的な把握に努め、その保全、管理に万全を期してまいりたいと思います。
○行田邦子君 今、我が国の管轄海域で何が起きているのか。
例えば、尖閣諸島周辺ですと、中国の公船が領海侵入をしています。それからまた、昨年話題になりましたのが北海道の松前小島、北朝鮮の船が漂着をしたりとか、あと、大和堆での違法操業、それから我が国の同意を得ない海洋調査も行われたり、それから北朝鮮の弾道ミサイルが我が国のEEZ内に落下するということも現に起きているわけであります。
こういう状況の中で、海上保安庁また自衛隊のこの限られたアセットでこの広い広い海を守る、その範囲には限界があると思っております。ですから、MDA、しっかりと強化をしていただいて、そして国境離島の状況の把握にも生かしていただきたいと思っております。
それで、国境離島についてはまだまだやることがたくさんあります。
大臣に伺いたいと思います。私有地がある国境離島、九十八の島があるとされています。そのうちの六十島が有人離島、そして三十八島が無人離島というふうになっていますけれども、この私有地がある国境離島の所有者の把握状況をお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(福井照君) ありがとうございます。
我が国が現に保全、管理を行うことができる国境離島で私有地が存在するもの、私有地が存するものは九十八島ございます。それは仰せのとおりでございます。これらのうち、無人の国境離島三十九島については不動産登記簿等の情報を収集したところでございます。一方、有人の国境離島五十九島については、領海基線近傍の土地を対象に現在、不動産登記簿を収集しているところでございます。
引き続き、有人の国境離島につきまして、対象となる土地、すなわち領海基線近傍の土地についての不動産登記簿を収集するとともに、有人、無人を問わず、収集した不動産登記簿を確認して当該所有者の把握を行ってまいりたいというふうに存じておる次第でございます。
○行田邦子君 ちょっとがっかりしたんですけれども、私、実はこの問題について、国境離島の所有者を把握することの重要性について五年前に総理にも質問していまして、総理も重要性を認識をしていただいていました。それから何回か私この質問をしているんですけれども、なぜ何遍も質問しなきゃいけないかというと、状況は変わっていないということなんです。これ是非、ようやく無人離島については不動産登記簿を収集したということですので、とにかく遅れを取り戻してスピードアップをしていただきたいと思っております。
それで、総理に伺いたいんですけれども、私は今まで、国境離島は安全保障上極めて重要な島であるからほかの土地とは違うと、それゆえに、この国境離島の取引については何らかの、例えば届出制などですね、規制を加えるべきではないかという提案をしてまいりましたけれども、それはまず、今誰が所有をしているのかということをしっかりと把握することが重要だと思いますけれども、その御認識を伺いたいのが一点と、それともう一つ、探索して探索しても所有者が不明のままの国境離島というのは残ると思います。出てくると思います。そのことを見越して今のうちから、所有者不明の国境離島を国が円滑に収用、国有化できる仕組みとか、あるいは国が管理できる仕組みを検討すべきではないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国境離島については委員から何度も御指摘をいただいているところでございますが、これまで国家安全保障戦略などに基づいて政府として不動産登記簿等による所有者の把握に努めてきたところでありますが、こうした取組の結果として、所有者のいない三百近い無人国境離島については、昨年三月、国有財産化を行ったところであります。
その上で、所有者不明の私有地が存在する国境離島については、引き続き領海の基点となる海岸の土地の所有者の把握に努めるとともに、その土地の適切な保全に向けて、国境離島が我が国の領海等の外縁を画する根拠となるものであり、領海保全の観点からも極めて重要であること、他方で、個人の財産権に関わるものであり、慎重な対応が求められることなどを踏まえながら、いかなる施策が必要となるか、有識者の意見も聞きながら研究していきたいと考えております。
○行田邦子君 私がなぜこういった問題提起をしたか、もうちょっと補足説明をさせていただきたいと思うんですけれども、総理。
国土交通省の調査によりますと、地籍調査を行った地区において、不動産登記簿を見ても所有者が分からない土地というのは二割に及ぶんだそうです。二割です。ところが、それを探索をしますと、〇・四一%までその所有者不明率が下がるということなんですね。その探索というのは何をするかというと、住民票を見る、それから戸籍謄本を見る、固定資産課税台帳を見ると、こういうことをやると所有者が見付かってくるということなんですけれども、じゃ、国境離島はどうでしょうか。
無人離島、住民票ないです。それから、恐らく固定資産課税台帳もありません。そして、有人離島の場合もそうなんですけれども、固定資産課税台帳はこれは秘密度が高い情報とされていますから、法律の根拠がなければ利用することはできないはずです。ですから、国境離島の所有者を知るために固定資産課税台帳を見ることは恐らくできないと思うんですね。そうすると、この所有者の探索というのは極めて困難を極めると私は思っております。
ですから、所有者不明の国境離島の問題が顕在化しないうちに、今のうちに何らかの対策を準備をしておくべきだということを私は申し上げているんですけれども、もう一度、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員から御指摘があった点も踏まえてよく研究していきたいと。どうやって探索をしていくか。探索をしていくことによって所有者がいないというところがこれ今減っていくというお話もいただきました。そういうことも踏まえて、何が可能かということもよく研究していきたいと思います。
○行田邦子君 総理は総合海洋政策本部の本部長ですので、是非、今の私の問題提起、しっかりと受け止めていただきたいと思います。
それでは、働き方改革について伺います。
随分と働き方改革、この国会の目玉だったはずですけれども、森友とか日報問題でかすんでしまっています。けれども、私は、これは成長戦略として必ず実行しなければいけないと、このように確信をしております。
総理に伺いたいと思います。総理、この度の働き方改革について、戦後の労働基準法制定以来七十年ぶりの大改革だというふうにおっしゃっています。それならば伺いたいんですけれども、この大改革を行うことによって、いわゆる日本型の雇用慣行、どのように変わるんでしょうか。日本型の雇用慣行というのは、私の理解では、就職ではなくて就社する、職に就くんじゃなくて会社に入る、そして入社した後は、終身雇用、それから年功序列、また企業単位ごとの労働組合という、こういういわゆる日本型の雇用慣行がこの働き方大改革によってどのように変わると総理はお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 働き方は日本の企業文化そのものであり、日本人のライフスタイル、働くということに対する考え方に根付いたものでもあります。長時間労働についても、その上に様々な商慣行や労働慣行ができ上がっています。それゆえ、多くの人が働き方改革を進めていくことは、ワーク・ライフ・バランスにとっても、あるいは生産性にとってもよいと思いながら、実現できなかったと思います。しかし、もはや先送りはできないと考えています。
今お話、指摘をされました年功序列賃金、終身雇用といった雇用慣行については、基本的に各社の労使で話し合い、合意して選択すべき事項と考えております。ただし、同一労働同一賃金の観点からは、就職ではなく就社し、年功序列賃金の下で働くことについて、それが単に一つの会社で長年勤務しているという理由だけで、職務の内容を考慮せず、非正規の方々と比較して正規の方々に対して高い賃金が支払われるのであれば問題になり得るわけであります。職務の内容、経験や能力をきちんと評価して支払う必要があります。非正規の方々が不合理な待遇差を受けないようにする必要があります。
また、終身雇用については、基本的に各社の労使の選択の問題ではありますが、人生百年時代においては、新卒で皆が一斉に会社に入り、その会社一社で勤め上げて、定年で一斉に退社して老後の生活を送るという単線型の社会は時代に適合しなくなっているわけであります。
そもそも、いわゆる終身雇用という形は、これはそんなに長い歴史ではなくて、戦前はそうではむしろなかったわけでありますから、戦後でき上がった慣行と言ってもいいんだろうと思います。それを一斉にみんなで送るということではなくて、一人一人のライフスタイルに応じたキャリア選択ができるようになるべきだと、こう考えているところでございます。
今までの一つのスタイルとしては、高校や大学を卒業して会社に入ってずっとそこで勤め上げていくということではなくて、それぞれのライフステージがありますし、それぞれの事情はあります。いろんな事情を抱える方々がその事情に合わせて働き方を選べるようになる時代になっていく、あるいは人生百年ということを見据えながら、途中で学び直しをし、その学び直しによって更にキャリアアップできる、当然会社も変わっていく、職種も変わっていくと、そういうことが可能な社会になっていく。
言わばみんなが、単一的にみんながそっちに行くというのではなくて、様々な選択肢を用意できる社会になっていく、これが働き方改革であろうと、このように考えております。
○行田邦子君 そうなんですよ、この大改革を行ったらば、必ずやはり日本型の雇用慣行というのは変わるはずなんです。これまでは主に男性中心の猛烈正社員のサークルの中に、女性とかあるいは高齢者とか、またワーク・ライフ・バランスを重視する若い人たちが入ってもらって、主力プレーヤーとしてその能力と意欲と時間をしっかりと使ってもらわなければいけないわけなんで、そうすれば日本型の雇用ルールは当然変わるはずだと思います。
働き方改革、これでおしまいだと私は思っていません。また続くと思っていますので、是非総理にはこの先のピクチャーをしっかりと示していただきたいと思っております。
それでは、ちょっと個別の内容に入らせていただきます。裁量労働制について伺います。
私、このパッケージ、働き方改革のパッケージ、賛成なんですけれども、ただ、裁量労働制だけはこれ制度的に問題があると思います。何が一番問題かといいますと、今まで、昭和六十二年のこの制度ができて以来、まともな実態把握をしてこなかった、そして制度の見直しもしてこなかった、企画業務型の拡充はしましたけれども、制度の見直しをしてこなかったということが最も問題だと思っています。これ、昭和のモデルなんです。昭和のモデルなんですよ。ですから、平成というか新しい時代のモデルに変えていかなきゃ、リフォームしていかなきゃいけないと思っておりますけれども、まず伺いたいと思います。
調査のやり直しは約束をしていただきましたけれども、その上で、この裁量労働制の制度の見直し、やっていただけますね。
○国務大臣(加藤勝信君) 裁量労働制に関しましては、私どもの提供した資料等において不適切な比較等々がありまして、大変国会又は国民の皆さんに御迷惑をお掛けをし、またそういう中で総理の指示ということで、今般の法律からは全面削除すると、そして裁量労働制の実態について厚生労働省においてしっかり把握し直すということ、そしてその上で、最終的には労政審ということになると思いますけれども、規制の在り方も含めて裁量労働制についてしっかり議論をやり直していきたいと、こういうふうに考えております。
○行田邦子君 是非、見直すのはもう当然だと思っておりますけれども、ただ、実態把握をした上での見直しをする前に、実態把握をせずとも今回の法改正で盛り込むべきだったもの、私、一点だけ指摘をしたいと思いますけれども、今回、三十六条で時間外労働の上限規制の罰則付きというものが、画期的です、できます。そうであるならば、裁量労働制についてもこれをしっかりと適用すべきじゃないでしょうか。裁量労働制の労働者は青天井です、実労働が。ですから、実労働時間を把握することを義務付けをして、そして実労働時間がその上限を上回らないようにすることを適用させるべきだと私は思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 裁量労働制の場合には、本来の実際の労働時間と、それからみなしの労働時間というのがあります。これについては、元々この裁量労働制は業務の遂行方法を大幅に労働者の裁量に委ねる必要があるため、業務の遂行の手段及び時間配分の決定に関しては、例えば企画業務型であれば、使用者が具体的な指示をしないこととする業務を対象とし、かつ労使委員会で決議した時間、これを労働したものとみなす制度であります。
このみなし労働時間そのものについては当然三六協定等は掛かってまいりますけれども、委員の御指摘は実労働時間とみなし労働時間が乖離をしているということであります。こういった乖離をする場合には、現行においても労働基準監督署は適正な指導に向けた指導を行っているところでございます。
それから、今回の法案、裁量労働制については全て削除しておりますけれども、労働時間の状況については客観的な方法により把握する義務を規定するということで、これは裁量労働制も適用されているということでございますので、そうした義務規定、これはこれからの法案ということではありますけれども、いずれにしても、現行においてもみなし労働時間と実労働時間において乖離があれば、それに対してはしっかりと労働基準監督署において適正化に向けた指導等々を行っていきたいと考えております。
○行田邦子君 労働時間をしっかりと把握することを義務付けるということですけれども、それだけだと私は不十分だと思います。
それで、この長時間労働是正を裁量労働制においてもするのであれば、私は労働基準監督官が幾らいても足りないと思いますよ。どうですか、大臣。今、労働基準監督官、約三千人ぐらいですか、いると思いますけれども、それで足りるとお思いでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) これも厚生労働委員会の中でも御指摘をいただきまして、例えばほかの国、ヨーロッパと比べるとどうだということで、決して、日本の例えば働いている人に対する監督官の割合、決して高い方ではないというふうに思いますので、これまでも逐次人員の確保等に努めながら、また、いろいろと手法等を開発しながら、より効率的な形で監督指導を実施することによって、先ほど申し上げた点も含めて適正な労働行政の遂行、これにしっかりと努力していきたいと思っております。
○行田邦子君 それで、高度プロフェッショナル制度についても触れたいと思います。
私は、これ、賛成する人は脱時間給と言い、反対する人は残業代ゼロ法案と言いますけれども、十年間いろんな批判にさらされて、高度プロフェッショナル制度、私はこれよくできた制度になっていると思います。ですから、これ自体私は賛成なんですけれども、むしろ私が問題視したいのは、今の現行法制上でも脱時間給、残業代ゼロで働いている人がいる、いわゆる管理職、このことを私は問題を指摘したいと思っております。
大臣に伺いたいと思うんですけれども、労働基準法の四十一条二号に当たるいわゆる管理職、どのぐらいの人が労働時間などの適用除外になっていて、そしてまたその人たちの職務内容とか責任や権限、勤務形態がどうなっているのかという調査をすべきじゃないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 労働基準法第四十一条という規定がありまして、そこで適用除外するのが幾つかありますけれども、その中の一つに監督若しくは管理の地位にある者及び機密の事務を取り扱う者というのが書かれております。これは、業務の性質又は態様が厳格な労働時間管理になじまないことから、労働時間等に関する規定が除外をされているということであります。
労働力調査というのを総務省でされておりますけれども、それによりますと、平成二十九年の平均ベースで、管理的職業従事者は働いている方の約二・二%という数字はあります。ただ、これはあくまでも本人の記載に基づいた結果でありますし、またこの中には法人団体役員あるいは公務員も入っていますから、管理的公務員も含むものであります。
いずれにしても、事業場における労働基準監督署の監督指導において、事業場において管理監督者として取り扱う者というものに該当するのかどうか、これはもう実態を踏まえながらしっかり確認をしていかなきゃいけないということで、我々もそうした確認をさせていただいております。
そして、その確認した結果としてこれらに該当しない場合には、これはもう管理監督者じゃありませんから、一般の働く人ということで、当該労働者には通常の労働時間規制が適用され、違法な長時間労働や割増し賃金の未払が認められた場合には、その是正を勧告するとともに、範囲の見直し等を行うよう指導等も行っているところでございます。
○行田邦子君 ですから、管理的職業従事者とそれから管理監督者、四十一条で言うところがこれは同じじゃないんですから、しっかりとやはり実態を把握するべきだと思っております。
それで、最後ちょっと総理に伺いたいんですけれども、この罰則付きの時間外労働の上限規制、これ経営者の皆さんには評判余り良くないです。やっぱり業務の特殊性とか人手不足をちゃんと配慮してほしいという声、たくさん聞きます。それでも総理は今やるんだというふうに決意をされて、そして私自身もこれ支持をいたします。
そうであるならばなんですけれども、国会議員、どうなんでしょうか。国会議員も使用者であります。秘書を雇っています。その国会議員のこの足下をしっかりと点検することも大切ではないでしょうか。総理の御所見を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 隗より始めよという言葉がございます。足下である国会議員の事務所を見てみると、恐らく胸に手を当てられると果たしてどうなんだろうということもあるんだろうと。しかし、やはりこれは工夫次第だろうと。既に中小企業、これ一年間の猶予がございますが、中小企業・小規模事業者の皆さんも頑張ってやっていこうということになった以上は、国会議員の事務所もしっかりと範を示せるようにならなければいけないと、こう思っているところでございます。
○行田邦子君 永田町だけ例外というのは許されないと私は思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
終わります。

【議事録】東日本大震災復興特別委員会

2018年04月24日

2018年4月4日 東日本大震災復興特別委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
私は、まず初めに、東北の観光復興について伺いたいと思います。
平成二十九年に福島県の外国人宿泊者数が震災前を初めて上回りました。ようやく東北六県全てで震災前を超すこととなりましたけれども、全国的なインバウンドの急増と比べると、まだまだ東北の観光振興、大幅に遅れていると言わざるを得ないような状況です。平成二十二年比で、全国ですと二七五・九%の伸びを示しているところ、東北六県は一八七・一%という状況です。また、日本人宿泊者数を見ましても、平成二十二年度比で、全国平均は一〇九・四%伸びているんですけれども、東北六県は一〇四・三%と、こちらも下回っている状況です。
多くの旅行客、お客様を迎えることによって東北の復興に弾みが付くはずであると思っております。東北の観光振興に国としてもしっかりと力を入れて取り組むことが肝要と考えておりますけれども、まず大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(吉野正芳君) 観光は地域産業全体に影響する裾野が広い分野であり、東北における産業、なりわいの再生の重要な柱でございます。このため、政府では、観光先進地東北を目指して、平成二十八年度より東北の観光振興の取組を大幅に強化をしてきたところでございます。
具体的には、地域が行うインバウンド誘客に対する支援や、海外への観光地としての魅力発信強化等を実施をしております。また、いまだ風評被害が根強い福島県については、教育旅行の再生を含めた国内観光振興の取組を支援をしております。こうしたこともあって、東北六県の外国人宿泊者数は、昨年も全国の伸び率を上回るなど、全体としては堅調に推移をしております。
引き続き、東北の外国人宿泊者数を百五十万人泊とする目標の達成に向け、二〇二〇年東京大会等の機会も活用しながら、関係機関と連携し、観光復興の取組を力強く推し進めていきたい、このように考えております。
○行田邦子君 それでは、具体的な取組について幾つか伺っていきたいと思います。
先ほど大臣の御答弁にもありましたけれども、観光振興の中でもやはりインバウンド誘客に力を入れていただきたいと思っております。観光庁の取組の一つとして、全世界を対象とした東北デスティネーション・キャンペーンというものを実施していますけれども、どのような効果が出ていますでしょうか。そして、また、海外のメディアや旅行会社を東北へ招聘活動というのを行っているわけでありますけれども、実際にこうしてメディアや旅行会社の方に来てもらって、旅してもらって、彼らからどのような感想や、またリクエストをもらっているのでしょうか。お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。
東北観光の本格的な復興を実現する上では、御指摘のとおり、特にインバウンドに重点を置いて取り組んでいくことが重要であると考えておりまして、観光庁におきましては、東北六県とも緊密に連携しながら、海外向けプロモーションの展開でありますとか、外国人受入れ環境の整備などを進めております。
このうち、プロモーションにつきましては、平成二十八年度以降、日本政府観光局、JNTOにおきまして、東北に特化した海外主要市場向けのデスティネーション・キャンペーンといたしまして、海外の著名ブロガーでありますとか旅行会社、メディアなどを招いて東北の魅力を集中的に発信する事業を展開してございます。
これに対しまして、外国人延べ宿泊者数の最新の動きを見てみますと、二〇一六年から昨年、二〇一七年にかけては、全国の伸びが一二%であるのに対しまして、東北六県では四六%と、東北六県の伸びが全国の伸びを大幅に上回る結果となっておりまして、一定の効果が出始めているというふうに認識してございます。
また、招聘いたしました海外のメディアや旅行会社からは、今後更に時間を掛けて幅広く取材をしたい、あるいは東北の旅行商品を積極的に企画して販売したいなど、おおむね高い評価をいただいております一方で、例えば現地交通機関の利用方法などについて情報提供の仕方を工夫すべきなどといった御要望をいただいているところでございまして、JNTOや地元DMOなどにおきまして対応しているところでございます。
観光庁といたしましては、東北への外国人旅行者数の増加が始まっているこの傾向を更に加速させまして、二〇二〇年の目標でございます外国人延べ宿泊者数百五十万人泊が実現するよう引き続き取り組んでまいります。
○行田邦子君 特に、やはり外国人旅行客数を見ますと平成二十八年から二十九年が大変伸びている、伸び率は良いようであります。少しずつこういったキャンペーンの効果も出始めているのかなというふうに思っておりますが、ただ、このキャンペーンなんですけれども、全世界を対象というふうになっているんですが、年間予算は十億円です。十億円というのは小さな額ではありませんけれども、全世界を対象としたキャンペーンとしてはそれほどの額ではない、予算規模が小さいと思います。
そこで、地域や国、またターゲット層などを絞り込んだ方がより高い費用対効果が見込まれるのではないでしょうか。
○政府参考人(瓦林康人君) 東北への外国人旅行者を着実に増加させていく上では、この海外向けのプロモーションにつきましても予算を最大限効果的に活用して展開していくことが重要でございまして、対象とする国あるいは地域ごとにターゲット層の設定でありますとか活用する媒体につきましてきめ細かく対応することとしております。
例えば、東北での外国人延べ宿泊者数の約七割を占めております東アジアの国や地域につきましては、既に一定の認知度があるということを踏まえまして、個人旅行客でありますとかリピーター客の取り込みに重点を置きます一方、訪日客数がまだまだ少ない欧米豪につきましては、まずは旅行先としての認知度向上を図った上で新規の需要の掘り起こしを図るなど、国や地域ごとの市場環境に応じましてきめ細かなプロモーションを実施しております。
観光庁といたしましては、今後とも東北六県などとも緊密に連携しながら、効果的な海外プロモーションを図ってまいります。
○行田邦子君 リピーター客の取り込み、非常に重要だと思っております。私が生まれた岩手県、多くのお客様を迎えていますけれども、まず平泉に行って、私が生まれた遠野ですけど、遠野に行ってと、あるいは花巻ということが第一回目だとすると、リピーター客は、次は三陸の方にも行ってみよう、釜石に行ってみよう、あるいは大槌に行ってみようというふうにもなるかもしれません。こうしたお客様をしっかりと外から取り込んでいただきたいと思っております。
続きまして、具体的な取組、インバウンド誘客の具体的な取組について、もう一つ伺いたいと思います。
「新しい東北」交流拡大モデル事業というのを展開しておりまして、成功事例も出ているようであります。テーマを決めて、そして海外のお客様にいろいろ体験してもらって楽しんでもらうという取組でありますけれども、これは個々の事業への単なる補助金交付で終わってしまっては意味がないと思います。これはあくまでもモデル事業であります。
このモデル事業の好事例を他の事業へとどのように横展開していくおつもりでしょうか。
○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。
復興庁では、東北への外国人交流人口拡大につながる民間の新たなビジネスモデルの立ち上げを支援するために、先生御指摘いただきました「新しい東北」交流拡大モデル事業を平成二十八年度から実施をしてございます。モデル事業として好事例も出てきておりますので、これを広く普及させまして展開していくということは極めて重要であると認識をしております。
このため、本事業では、毎年、観光庁や東北六県、それから観光関係事業者などを集めた報告会、これを開催してございます。そのようなことで、各事業者の取組の成果あるいはノウハウの共有を積極的に行っているところでございます。
引き続き、観光関係事業者や自治体などと連携しながら、観光先進地東北の実現に向けた取組を力強く進めてまいります。
○行田邦子君 是非よろしくお願いいたします。
次に、大臣に伺いたいと思います。福島ホープツーリズムについてです。
先ほどの質疑の中で、大臣のお孫さん、小学校一年生になられてと、新一年生にとっては、この東日本大震災、経験をしていないということを改めて気付かされました。これからどんどんどんどん東日本大震災を経験していない子供たちというのが増えてきて、私たち大人にとっては、あの記憶というのは本当にいまだにもう忘れることができないものですけれども、その経験をしていないという子供たちが増えていくという時代であります。
より多くの人々に福島の被災からの復興を現地で見て、また触れて、そして体感してもらうことが三・一一の記憶を風化させないためにも重要であると思いますし、また、福島の復興にも貢献すると思っております。
福島では、今、教育旅行の一環としてホープツーリズムを展開をしていますけれども、その実績と、それから今後の展開についてお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(吉野正芳君) 福島の観光の目玉として、切り札としてホープツーリズムを挙げております。質問していただいて本当にありがとうございます。
震災や原発事故の記憶の風化防止は重要であり、風評被害払拭のためにも、実際に来てもらうということは大変重要なことというふうに認識をしております。福島県では、ホープツーリズムとして、震災と原発事故を経験した福島ならではの教育旅行プログラムの造成を進めており、政府としてもこれを支援しているところでございます。
具体的には、コンテンツの魅力を磨くため、平成二十八年度から高校生等を対象にしたモニターツアーを実施し、これまで十三の団体から二百七十八名が参加したと聞いております。また、参加者の反応も高い評価を受けておりまして、一部の学校ではモニターツアー後、自主的に再訪していることから、福島県では今後より多くの学校等へ働きかけを行っていくというふうに聞いております。
ホープツーリズムは、教育旅行再生、ひいては福島の観光の切り札となると認識をしております。引き続き、観光庁と連携しながら福島県の取組を支援してまいる所存でございます。
○行田邦子君 福島のホープツーリズム、このことによって福島の復興に貢献をする、そしてまた、ちょっと停滞してしまっている教育旅行というものの活性化にもつながるのではないかと思っております。
それでは次に、食品の主な輸出先における輸入規制について伺いたいと思います。
福島第一原発事故に伴って、農林水産物の輸入規制を諸外国・地域において行うことが続けられてきました。五十四の国・地域によって輸入規制が行われていた、当初はそういった状況でありましたけれども、これまでの食品中の放射性物質の検査結果を説明するなどのこうした国としての根気強い働きかけがあったことによりまして、今は五十四の国・地域のうち、何らかの輸入規制を行っているという国・地域が二十七まで減ったということでありますが、裏を返せば、まだ何らかの輸入規制を行い続けている国・地域は二十七もあるという状況と承知をしております。
そして、お配りしましたお手元の配付資料にもありますとおり、幾つかの国におきましては輸入停止措置というものを講じておりまして、大変にゆゆしき事態であります。こうした輸入停止措置を講じている国の中には、農林水産物・食品の輸出額上位を占める国も含まれております。日本の農業、輸出振興にとっても、極めてこのような輸入停止措置が行われているというのは大変残念なことであります。
輸入規制の撤廃に向けてあらゆる努力を尽くすべきと考えておりますけれども、取組状況についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。
東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴いまして、諸外国の国・地域におきまして日本産の農林水産物・食品に対して放射能物質に係る輸入規制が設けられております。
今御指摘ありましたとおり、こうした規制に対しまして政府一丸となって取り組んでまいりました結果、事故直後は輸入規制が講じられた国、五十四の国・地域でございましたが、これまで二十七か国が規制を撤廃いたしました。規制が残る二十七の国・地域のうちでも、二十四の国・地域におきましては何らかの規制緩和が行われているところでございます。しかしながら、日本からの農林水産物・食品の有力な輸出先でございます香港では、五県からの一部食品の農林水産物・食品に対して、それから中国では十都県の農林水産物・食品に対して、それぞれ輸入停止の措置がまだ講じられているところでございます。
このような中、先般、WTOパネルにおきましては、韓国による日本産水産物等の輸入規制措置がWTO協定に反すると認定の報告書を公表いたしまして、韓国に対して措置を協定に適合させるよう勧告をいたしました。このことはこれまでの我が国の主張に沿うものでございまして、パネルの報告書も踏まえて、韓国と同様に日本産食品の輸入規制措置を継続している国・地域に対しまして撤廃、緩和に向けて一層の働きかけを行っているところでございます。
引き続き、あらゆる機会を捉えて、科学的根拠に基づく輸入規制の緩和、撤廃が進むよう、粘り強く働きかけてまいりたいというふうに考えております。
○委員長(江島潔君) 行田邦子君、時間が来ております。
○行田邦子君 はい。
中国の状況なんか見ますと、これ非関税障壁じゃないでしょうか。あらゆる機会を捉えて、しっかりと説明をしていっていただきたいと思います。
終わります。

【議事録】国土交通委員会

2018年04月16日

2018年4月5日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
私は、今日はまず引っ越し運送などの運送業について伺いたいと思います。
引っ越しの依頼がインターネットで簡単にできるようになったこともありまして、引っ越しの直前の解約また延期といったことが生じていることが問題視されています。直前に解約とか延期をされても、既に確保している運転手や作業員をほかの業務に活用するというのは難しく、引っ越し事業者が損失をかぶることにもなってしまっています。運送業全体でドライバー不足といったことが深刻な状況の中、せっかく確保したドライバーを遊ばせてしまうことになってしまい、運送業の生産性向上にとってもマイナスであると考えております。
この度、引越運送約款の改正を決定したとのことでありますけれども、その内容と、また期待される効果について、まずお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
引っ越し運送につきましては、近年、ウエブ上での一括比較見積りによる引っ越し業者の選択でありますとか申込みが広がりつつあるところでございます。一方で、現行の標準引越運送約款における解約・延期手数料につきましては、他の交通モードと比較いたしまして低い率となっているところでございます。さらに、引っ越し運送を含みますトラックドライバーの有効求人倍率につきましては、平成三十年一月時点で二・七六倍となるなど、ドライバー不足が大きな課題となってございます。
こうした状況を踏まえまして、直前の解約、延期が発生することによって、事前に手配した車両、ドライバーなどが活用されない事態の抑制に資するように、解約・延期手数料率の見直しを内容といたします標準引越運送約款の一部を改正する告示を本年一月三十一日に公布をいたしまして、六月一日から施行することといたしております。
具体的には、解約、延期に係る手数料につきまして、当日につきましては現在の運賃の二〇%以内から運賃料金の五〇%以内に、前日につきましては運賃の一〇%以内から運賃料金の三〇%以内に変更いたしまして、また、これまで設定されておりませんでした前々日につきまして運賃料金の二〇%以内と設定する改正を行ったところでございます。
また、これに加えまして、単身世帯の増加等に伴います小規模引っ越しの増加を受けまして、これまで標準引越約款の対象ではございませんでしたトラックを貸し切るまでには至らないような小規模引っ越しにつきましても、事前見積りなどを求めることによりまして利用者保護に資するよう標準引越約款の対象に追加したところでございます。
今回の改正が引っ越し運送におけますドライバー不足への対応でありますとか生産性の向上につながりまして、働き方改革にも資することになることを期待しているところでございます。
○行田邦子君 他のモード、例えば貸切りバスとか旅行とかレンタカーというのは当日のキャンセルというのはキャンセル料五〇%ということですので、今回それに合わせたということであります。これによって引っ越し運送業のドライバー不足の解消になって、そのことが運送業全体のドライバー不足の解消、また生産性向上につながることを期待をしております。
続けて質問させていただきます。
先日、こんなようなニュースを目にしてびっくりしました。茨城県庁が新年度に合わせて大規模な組織改正を行うために庁舎内での引っ越しを行ったところ、年度末の繁忙期ということで業者が見付からなかった、そのため職員自らが休日返上で引っ越し作業を行ったという、その映像も映し出されておりまして、いや、一体どういうことだろうと。報道としては面白いネタなのでニュースにしてしまったのかなというふうにも思っているんですけれども、例年三月の下旬から四月の上旬というのは、引っ越し件数が平常月の倍かまたそれ以上になるといういわゆる引っ越し繁忙期として知られています。
ドライバーなど人手不足の中、通常時の倍以上の人手を、このピンポイント、一か月にも満たない三月の下旬から四月上旬というこのピンポイントで確保するというのはなかなか難しいというふうに思っております。トラブルのないスムーズな引っ越しのためにどのような取組を行っていますでしょうか。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
引っ越し運送を含みますトラック事業におきましては、先ほども申し上げましたけれども、近年ドライバー不足が大きな課題となってございます。また、大手引っ越し事業者に聞き取った結果によりますと、引っ越しにつきましては三月から四月にかけて年間の約三割の依頼が集中し、特に三月におきましては通常月と比べて引っ越し件数が約二・五倍となっておりまして、人員と車両、両方の確保の面からピーク時の対応が難しくなってきております。その結果、引っ越し事業者が対応し切れない場合がございまして、特に引っ越しの希望が集中した日につきましては別の日への変更が求められる場合などが生じているというふうに承知をいたしております。
このため、引っ越し時期に大きなピークが存在していることにつきまして利用者の理解を得るため、全日本トラック協会におきまして、引っ越し時期が三月中下旬から四月上旬に集中しないよう引っ越し時期の分散を呼びかけるリーフレットを作成いたしまして周知を図っているところでございまして、国交省におきましても、ホームページにおきまして引っ越し時期の分散に向けたお願いといたしまして、早めの依頼でありますとかピーク時期の回避の呼びかけを行っておりますほか、地方運輸局におきましても引っ越し時期の分散化を促すなど、利用者への周知を行っております。
また、引っ越し事業者に対しましても、引っ越し繁忙期においては通常期と比べまして多くの車両が必要となることが想定されますので、計画的な車両の確保でありますとか、極力引っ越し時期の分散化を図るための利用者への丁寧な情報提供に努めていただくことが重要である旨呼びかけているところでございます。
国交省といたしましては、こういった引っ越しが円滑に進みますよう、引き続き取組を行ってまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 安定した輸送、また輸送の円滑化については、やはり利用者の理解というのもより一層必要になってくるというふうに思っております。
では、大臣に伺いたいと思います。
三月二十二日の質問のときにも少し申し上げましたけれども、この輸送業の、トラック運送業の生産性向上にとっては非常に着荷主の理解も必要であるということを申し上げたと思います。この宅配便においては、これBツーCですので、着荷主というのはこれは消費者であります。今、宅配便などの小口多頻度化になっておりまして、トラック運転手の人手不足にこのことが拍車を掛けています。生産性向上を阻害しているというふうに見ることもできます。
そんな中で、国土交通省が行った調査、一月にまとめられた調査では、宅配便の再配達率が大手三社で一五・五%という結果でした。再配達率を下げるには着荷主である消費者の協力が必要と考えますけれども、どのような対策が可能でしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 通信販売の増加に伴う宅配便の需要増に対応していく上で、再配達に伴い発生する労働力や環境の面での社会的コストの増加が大きな課題でございます。
このため、現在一五・五%となっております宅配便の再配達率を、当面二〇二〇年度までに一三%程度に改善することを政府の物流政策上の目標としております。宅配便サービスを持続的に利用可能なものとし、その生産性を向上させるためには、民間事業者と連携いたしまして宅配ボックスの設置促進など受取方法の多様化、利便性の向上策に加えまして、委員御指摘のとおり、消費者の受取への積極的参加を推進する必要がございます。
現在、環境省、経済産業省と連携をいたしまして、宅配便の再配達削減について消費者の理解と協力を促すため、クールチョイス、できるだけ一回で受け取りませんかキャンペーン、みんなで宅配便再配達防止に取り組むプロジェクトと名付けた国民運動を推進をしているところでございます。これは、統一ロゴマークを旗印に数多くの民間企業、団体の協力を得まして、宅配便をできるだけ一回で受け取ることを広く国民一人一人に訴求するとともに、関係会社が行っております取組を国民に対して継続的に発信をしていくものであります。
国土交通省といたしましては、引き続き、この宅配便の再配達削減を含めまして、物流における生産性革命と働き方改革を政府一体となって推進してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 できるだけ一回で受け取りませんかキャンペーンですね、済みません、ちょっと初めて知りました。まだ、私だけが知らないのかもしれませんけれども、周知不足なのかなというふうに率直なところ思っております。
物が届くというのが当たり前だというふうに思っている消費者が多いと思いますし、また送料無料というのも当たり前だというような認識の消費者も多いと思いますけれども、物を運ぶということがいかに大変であるかということ、そして物が逆に運ばれないということはいかに問題かということをやはり消費者にもしっかりと認識をしてもらうような取組が必要だと思っております。
続けて質問させていただきます。
トラック輸送業においては官民挙げて今生産性の向上に取り組んでいるというところでありますけれども、労働環境の改善や円滑で安定した輸送の確保のためには荷主の協力が不可欠であります。
昨年七月一日から新たな荷主勧告制度を運用していますけれども、制度を改正した趣旨と、それから協力要請、警告、荷主勧告の件数の変化についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
トラック運送業におきましては、荷主や配送先の都合によりまして荷待ち時間が発生するなどといった業務の特性や取引慣行の問題があることなど、個々の事業者の努力だけでは解決できない課題もあることから、荷主も一体となった取組を進めることが重要であるというふうに考えております。
貨物自動車運送事業法に基づく荷主勧告制度は、トラック事業者の法令違反行為について処分を行う場合におきまして、その法令違反行為が荷主の指示によることが明らかであるなど荷主の行為に起因するものと認められるときに、国土交通大臣が当該荷主に対しまして、トラック事業者の法令違反の再発防止のための措置をとるべきことを勧告するものでございまして、加えて、勧告を行った場合には荷主名を公表することとされております。
また、荷主の関与が主体的とまで言えず荷主勧告に至らない場合におきましても、トラック事業者におきまして、過積載運行でありますとか、荷主の荷さばき場で荷待ち時間が恒常的に発生し、それにより過労運転防止の違反が発生しているなどのように、荷主の関与の蓋然性が高い法令違反行為が認められ、かつ荷主が特定できた場合には、荷主に対する協力要請、さらに、トラック事業者の法令違反行為に荷主の一定の関与があった場合には、荷主に対する警告といった通達に基づく措置を講じることによりまして、荷主に対する働きかけを行うことといたしております。
しかしながら、これまで荷主勧告の実績がなかったこと等を踏まえまして、荷主勧告を行うための荷主の関与の判断基準を明確化するとともに、行政処分の有無に関わらず、早期に荷主に対して協力要請を行うなどの見直しを行いまして、昨年七月一日から新たな運用を開始いたしました。
運用見直し後、荷主勧告につきましてはまだ実施の実績はございませんが、警告につきましては、平成九年四月の運用開始以来、昨年六月まで通算二件にとどまっていたところ、運用見直し以降九か月間で新たに五件発出をいたしました。これらにつきましては、同一の荷主に対して更に同様の事案の再発が認められました場合には直ちに勧告を行うことといたしております。また、協力要請につきましては、過去三年間平均で年間約五十件程度でございましたが、運用見直し以降九か月間で既に百四十件発出をいたしたところでございます。
今後、働き方改革のために講じてまいります諸施策に加えまして、本制度を適切に運用することで、労働環境の改善でありますとか安定的な輸送の確保に向けて必要な荷主の協力の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 最高速度違反とか過積載運行、あるいは過労運転防止違反など、法令違反を犯しているのはトラック事業者あるいはドライバーであったとしても、そこに荷主の関与があるということが明らかであればこういった荷主勧告制度ができるということ、また整理をし直したということでありますけれども、荷主勧告そのものはまだゼロ件ということでありますが、こういった制度を新たにすることによって荷主の協力を得るためのインセンティブの一方で、ペナルティーということも整備をされたというふうに理解をしております。
大臣、済みません、ちょっともう一問と思ったんですけれども、次回必ず聞かせていただきますので、ありがとうございました。

【議事録】国土交通委員会

2018年04月12日

2018年4月3日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
訪日外国人旅行者は、ここ数年で飛躍的に伸びています。二〇一二年から二〇一七年と、この五年間で三・四倍ということです。世界中がこのように伸びているのかというとそうではないようでして、外国人旅行者受入れ数の国際比較を見ますと、日本は二〇一三年で二十七位だったのが二〇一七年で十一位と伸びています。それでは、どのような国・地域から来られているのかというのを見ますと、中国、韓国、台湾、香港で約四分の三を占めているということです。また、ここ五年間の伸びに貢献しているのもこの四か国・地域ということになっています。
二〇二〇年に四千万人という目標を掲げていますけれども、そうしますと現状から更に一千万人多くの外国人旅行客に来ていただかなければいけないんですけれども、大臣に伺いたいと思います。それでは、どういった国・地域、またどのような客層を増やしたいとお考えになっていますでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 二〇一七年の訪日外国人旅行者数は対前年比一九・三%増の二千八百六十九万人となり、アジア地域からの訪日外国人旅行者が大幅に増え、欧米豪地域からの訪日外国人旅行者も順調に増えてきております。二〇二〇年訪日外国人旅行者数四千万人という意欲的な目標を達成するためには、今後も引き続き幅広い国や地域からの訪日外国人旅行者を確実に増加させていくことが重要と考えております。
このため、アジア地域からの個人旅行客やリピーター客の取り込みに加えまして、欧米豪地域ではグローバルキャンペーン等を通じた旅行先としての日本の認知度の更なる向上、誘客を図ってまいります。あわせて、富裕層の取り込みやゴールデンルート以外の地方誘客を促進するとともに、日本政府観光局のウエブサイト等の利用者の反応をデータとして蓄積、活用することで旅行者のニーズに応じたコンテンツの提供を行うことを可能といたしますデジタルマーケティングによりまして、新たな訪日需要の掘り起こしにも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 アジア地域からも更に多くのお客様に来ていただきたいと思いますけれども、ただ、現状を見ていると、国・地域で偏りがやはりあるかなと思います。国際交流という視点、それから日本をよく知ってもらうという、いろいろな国・地域の皆さんによく知っていただくということを考えれば、やはり欧米豪、大臣がおっしゃったようなこの地域からもより多くのお客様に来ていただけるように施策を講じていただきたいと思っております。
それでは、次の質問でありますけれども、目標値の一つに訪日外国人旅行消費額の増加というのを掲げていまして、二〇二〇年には八兆円ということであります。現状、一人一回の旅行で大体十五万円消費ということになっていますけれども、それを二十万円に増やす、引き上げるということであります。
単純に考えますと、より長く滞在してもらって、泊まってもらって、そしてより高い宿泊とか飲食サービスを受けて、またより多く移動してもらうということなんですけれども、ただ、ただただお金を落としてくださいといってもそう簡単にはいかないというふうに思っております。平均単価一・三倍にするということは難しい、なかなか簡単なことではないというふうに思っております。
やはり新たな付加価値、お客様にとっての新たな付加価値とか、あるいは消費を増やす何か仕掛けがないと難しいというふうに思っておりますけれども、どのような取組を行っていますでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 先生御指摘のように、昨年、二千八百六十九万人の外国人旅行者が我が国で消費した額というのは約四・四兆円ということでありまして、過去最高であったわけでございますけれども、一人当たりの旅行消費額というのは約十五・四万円ということで横ばいに推移しております。この二〇二〇年旅行消費額八兆円の目標を達成するには、体験型観光の充実を図り各観光地での滞在の長期化を促すなど、様々な面で外国人旅行者の消費を促進していく必要がございます。
これまでも、酒蔵やアニメなど特定の観光資源に魅せられて各地を訪れるテーマ別観光を推進し、地域への来訪機会を広げるというようなこととか、それから、昨年十月から「楽しい国日本」の実現に向けた観光資源活性化に関する検討会議を開催いたしまして、野外でのいろいろなアクティビティーでございますとか文化体験など、体験型コンテンツの充実に向けた課題と今後の方針を有識者と議論し、その内容を提言化する等、この体験型観光の充実を通じた旅行消費額の向上に向けた取組を行ってきたところでございます。
やはり、非常にいい文化財が地方にもあるわけでございますけれども、そこにちゃんとした解説が日本語でも外国語でも施されていないということで、そこでお客さんが滞在する時間が短くなってしまう、それからその価値を理解してもらえないというふうなこともあるわけでございます。
そういう意味で、文化財でございますとか国立公園の中のいろんな自然に関する多言語解説の充実ですとか、それから各地域における体験型観光の充実、これらを図っていくとともに、これらの魅力を海外に対して的確に発信することにより外国人旅行者の来訪を促進するとともに、できるだけ長く滞在してもらえるように取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 よろしくお願いします。
続いてなんですけれども、平成二十九年、訪日外国人消費動向調査というのを観光庁さんが行っていますけれども、ここで韓国、台湾、香港、中国という、今現在、訪日外国人旅行者の四分の三を占めるこの四か国・地域のリピーター客について分析を行っているのを見てみました。訪日回数が増えるとともに一人当たりの旅行支出が高くなるという傾向があって、そしてまた、地方を訪れる割合が高くなるという結果も示されていました。
リピーター客をいかに増やして、そしてまたリピートの回数をいかに増やすかが旅行消費額を増やす、また地方での宿泊を増やすことにつながるというふうに考えておりますけれども、リピーター増加の施策の一つとして、訪日外国人のお客様が帰国した後の継続的なコミュニケーションというのが重要だと思いますけれども、取組についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 御指摘のとおり、今観光ビジョンで掲げております大きな目標を達成するためには、この急増する外国人旅行者に一層満足いただき、リピーターとなっていただくことが重要というふうに考えております。昨年の実績ではリピーターは対前年比で二割以上増加しましたけれども、更に多くの外国人旅行者のリピーターを確保するため訪日旅行の質の向上を目指す必要があると考えております。そのため、これまで以上に受入れ体制の充実や観光資源の磨き上げ等、旅行者の満足度を高めるよう努力する必要があります。また、再度別の地域や季節に訪れていただけるよう、多様な魅力等を発信していくことも重要であります。
昨今、訪日外国人旅行者の多くが、旅行前、旅行中、旅行後を問わずインターネットを活用して情報収集を行っております。このため、今後はSNS上に旅行者から投稿された口コミ等を活用したプロモーションを行うなど、旅行後の情報提供にも注力し、旅行者との継続的なつながりを持ちたいと考えております。
今後とも、関係機関と連携しながら効果的な情報発信を行い、リピーター客、リピート回数を増やしていくよう取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 最初の訪問はゴールデンルートだったけれども、次はそれ以外の地域に行ってみようというふうに、更に日本のいろんな地域にお客様を迎えることができることを期待をしています。
また続けて質問させていただきますと、これも観光庁が実施した調査なんですが、訪日外国人旅行者を対象として多言語対応に関するアンケートを行っています。そこで、旅行中困ったこと何かありましたかということで聞きましたところ、最も多いのが施設等のスタッフとのコミュニケーションが取れないことというふうになっていました。そして、じゃ、どういう場所で困ったんですかということを聞きますと、最も多く挙げられたのが、お手元にお配りしている資料のとおりですけれども、飲食店ということでした。ああ、なるほどなというふうに気付かされましたけれども、これに対する対策についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 御指摘のとおり、昨年度に観光庁が実施したアンケート調査におきまして、旅行中困ったことで最も多いのが施設等でのスタッフとのコミュニケーションが取れないこととなっておりまして、困った場所として最も多く挙げられたのが飲食店となりました。訪日外国人旅行者の旅行消費額の約二割が飲食費でありまして、飲食業界のより一層の努力が求められるところでございます。
多言語対応につきまして、飲食店において多言語メニューや写真、イラスト入りメニュー、指さし会話シート、それから注文用タブレット端末等の整備に取り組んでいるほか、自治体等でも飲食店でのメニューの翻訳の支援などに取り組んできていると承知しております。
また、国といたしましては、多言語対応について、短期間で即効性のある取組について積極的に支援を行ってきたところでありまして、例えば、各地域における多言語コールセンターの実証事業におきまして、飲食店を含む観光関連事業者が訪日客から複雑なリクエストを受けた際に電話での多言語通訳サービスを利用できる取組を支援してきたほか、総務省と連携し、一部の観光地におきまして、飲食店のほか公共交通機関、宿泊施設、観光案内所等でVoiceTra等の多言語音声翻訳システムの利活用実証を実施してまいりましたけれども、VoiceTraは利用実績が積み重なることで翻訳精度が更に向上することが期待されております。
このため、平成三十年度におきましては、更に多言語音声翻訳システムの利活用実証を全国の主要観光地に対象を広げ、飲食店、公共交通機関、宿泊施設、観光案内所等の訪日客を受け入れる施設におきましてVoiceTra等の更なる認知度向上、利用促進を図ってまいるほか、飲食店の利用環境の更なる改善につきましては今後も関係省庁と連携して取組を進めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 私の経験ですと、おいしいお食事をいただいて良いサービスを受けた、飲食店で受けたという経験というのはその国の好感度につながるかなというふうに思っておりますので、是非、飲食店でのストレスフリーな滞在ということ、更に取り組んでいただきたいと思います。
それで、今、VoiceTraという言葉が出ましたけれども、余り残念ながら知られていないかと思うんですが、観光庁の御担当の方に説明に来ていただいたときに、VoiceTraという、こういうものがありますというのを聞きまして、初めて私も知りました。
お手元の資料二ですけれども、多言語音声翻訳システムなんですけれども、これが国費を投入して国立研究開発法人によって開発が行われているところであります。ただ、こういった同類の翻訳ツールというのはグーグルとかヤフーとか民間でも既に行われているわけでありますけれども、なぜ国費を投入してこのような開発を行っているのか、そしてまた、これまで約百億円の国費を投入しているということでありますけれども、今後の汎用化、商業化について、そしてまた、百億円といったらば決して少額ではありません、もちろん、この国費を投入したことに対する投資効果をどのように捉えているのか、総務省さんにお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(今林顯一君) 日本語につきましては、日本人も随分長い間言葉の壁に悩まされてまいりましたし、今先生累次御指摘になりましたように、訪日外国人の方々にとっては大変大きな壁になっていると思います。
御紹介のありましたNICT、国立研究開発法人情報通信研究機構が多言語音声翻訳技術の研究開発を推進しております。大変これまでの周知が行き届いていないところは反省しなければなりませんが、そうした開発した技術を民間企業の方々に技術移転をしまして、民間の方で優れた製品、アプリを社会実装していただくということで言葉の壁を打破するということを目指しております。
このVoiceTraアプリというのが、既に研究開発の成果を広く国民に認知していただくそのきっかけにしていただくために無料公開しているアプリでございます。このベースとなる技術は、日本語を中心とした質の高い翻訳データの蓄積を基といたしまして、日本語を中心とした会話における翻訳の精度を高めることにより利活用の可能性を広げております。
IoT、ビッグデータ、AIというものを活用して、第四次産業革命あるいはソサエティー五・〇により生産性、社会生活の質の向上というものに取り組まなければならない、その基盤となるのがデータでございます。またさらに、我が国のおもてなしの心が感じられるような、個々のニーズに応じたきめ細かなサービスの提供というものにもこういったデータの活用が必要不可欠になります。
これが、例えば観光の現場で我が国の技術が利用されますと、データが我が国に処理され蓄積されるということになりますし、そのトレンドを把握するのにも大変役に立つデータでございます。しかし、海外の技術が利用されるとそういったデータがたまらないということになります。したがって、こういった機会損失を防ぎまして、データ活用によるソサエティー五・〇の実現、それから言葉の壁を越えて内外の交流、インバウンド、アウトバウンド双方の拡大を図るためにも、我が国において高精度な多言語音声翻訳技術を独自に確立することは極めて重要だというふうに考えております。
また、百億円の国費ということで御紹介いただきましたけれども、本計画における研究開発や利活用実証のための予算として、これまで平成二十七年度から三十年度予算まで計上させていただいております。それからまた、先般お認めをいただきました二十九年度の補正予算におきましても、多言語音声翻訳の精度向上に向けたAI用計算機の整備というもので五十億円を更に確保させていただいたところでございます。
こういった技術を社会で広範に活用していくためには産業界、大学を巻き込んだ産学官一体となった取組が必要でございますので、私どもは平成二十六年の十二月にそういった力を結集した協議会を設立しまして、そこを中心に既に活動を始めているところでございます。各種スマートフォンアプリ、小型の翻訳端末などの製品が既に多数実用化されておりまして、某社、例えば、何といいましょうか、マイクロホン型のものですとか、いろいろ出ております。こういった製品やサービスが数多く更に社会に出てくるということを期待しております。
昨年の訪日外国人の旅行者数が二千八百万人を超えた、訪日外国人旅行消費額も四兆円を超えたということで御紹介ありましたけれども、来年はラグビーワールドカップを控えておりますし、二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されるということで、多くの外国人が訪日することが予想されます。政府目標として掲げております二〇二〇年に訪日外国人旅行者数四千万人、訪日外国人の旅行消費額八兆円と、こういった目標の達成に向けましても、この多言語音声翻訳技術を活用して、きめ細かなおもてなしによる観光産業の更なる活性化、あるいは地方発のサービスの海外展開といったことに貢献していくことで大きな投資効果や経済波及効果を期待しているものでございます。
○行田邦子君 御丁寧な御答弁ありがとうございます。
私も使ってみました。結構、いや、結構というか、失礼ですね、とてもいいと思いました。ただ、旅行の一般的なものは物すごくいいんですけれども、旅行に関する言葉ですね。じゃ、飲食店で使えるかな、どうだろうと思って、からすみスパゲッティと入れたら駄目だったんですね。ですから、早速報告をさせていただきました。誤った翻訳ですと報告をさせていただきました。こうやってどんどん皆さんが使うことによってより精度がアップするのかなということで、百億円が無駄にならないようにしていただきたいと思います。
それでは、最後の質問になりました。
大臣に伺いたいと思います。外国人旅行者数は目覚ましく伸びているんですけれども、日本人の海外への旅行者というと、これ残念ながら、二〇一二年と今を比較すると減ってしまっているということであります。国際交流ということは、やっぱり相互に往来しなければいけないと思っております。やはり日本人、特に若い人たちにもっと海外に行ってもらえるように施策を講じるべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 日本人の出国者数は、昨年一千七百八十九万人と、対前年比で四・五%の増加となりましたが、二〇〇〇年以降は、年によって増減があるものの、おおむね横ばいに推移をしているところであります。
観光先進国実現のためには、各国との双方向の人的交流を拡大、深化させることが重要であり、インバウンドのみならず、アウトバウンドの振興も必要と認識をしております。特に、次代を担う若者のアウトバウンド振興は、国際感覚の涵養や国際相互理解の増進など日本のグローバル化に資するものであり、かつ旅行産業も含めた観光産業を担う人材育成の観点からも非常に重要であります。
このため、若者のアウトバウンド活性化に向け検討することを目的といたしまして、民間有識者及び関係省庁等により構成された若者のアウトバウンド活性化に関する検討会を昨年設置をいたしまして検討を行っているところであります。単なる旅行の促進だけでなく、海外での学習、社会貢献の機会を拡大するという観点も含めまして、今後、若者のアウトバウンド活性化方策を取りまとめることとしており、これに基づいて必要な施策を講じてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 国から政府から海外に行けと言われたから行くというわけではないと思うんですけれども、是非そういった、日本人が海外に旅行する、しやすくなるような環境整備もお願いしたいと思います。
ありがとうございました。

【議事録】国土交通委員会

2018年04月09日

2018年3月29日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
私は、まず高速道路について何点か伺いたいと思います。
私がおります埼玉県を東西に横断しているのが圏央道ですけれども、首都圏の三つの環状道路のうち一番外側に位置しているものであります。延長が今約三百キロメートルのうち二百七十キロメートルまで開通しています。圏央道を利用しやすくすることによって、首都圏の渋滞の解消とか、また移動時間の短縮が期待できると思います。
そんな中、平成二十八年四月に首都圏の新たな高速道路料金が導入されました。圏央道が料金的に利用しやすくなったと思われますけれども、大臣に伺います、どのような効果をもたらしていますでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 首都圏の高速道路につきましては、平成二十八年四月一日より新たな料金を開始をいたしました。
圏央道につきましては、料金水準について、高速自動車国道の大都市近郊区間の料金水準に整理、統一をいたしました。また、起終点が同じであれば圏央道経由、圏央道経由になると距離が長くなりますけれども、圏央道経由が首都高経由より不利にならない料金といたしました。また、圏央道をより賢く使うため、ETC二・〇搭載車を対象とした料金割引を追加をいたしました。これ以外にも高速道路を賢く使う利用重視の料金体系に移行しております。
このような新たな料金の導入と圏央道の整備が相まちまして、都心を通過していた交通が外側の環状道路に転換をいたしまして、首都高速道路における都心通過交通が約一割減少いたしました。中でも大型車の減少率が高く、都心の交通環境の改善に寄与するなどの効果を確認をしております。特に、東名高速と東北道とを行き来する交通におきましては八割以上の交通が圏央道の利用を選択するなど、圏央道の利用が促進をされております。
六月の二日には東京外環の千葉県区間の開通が予定されるなど、首都圏のネットワーク整備が今後も進んでいくことから、引き続き新たな料金の導入の効果についても検証してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 圏央道を賢く使っていただくことによって、首都圏全体の交通の円滑化が図れると思っております。
渋滞なんですけど、渋滞について幾つか伺いたいと思います。
日本における渋滞損失、道路が渋滞していることによって交通の移動に余計に掛かる時間、この渋滞損失というのが移動時間の全体の約四割を占めるという推計を見ました。欧米はどうなのかというと、欧米の主要都市は約二割なんだそうです。非常にこの日本は渋滞損失が多い国ということが言えるかと思います。
とりわけ、日本の経済活動に大きな影響を与える首都圏における渋滞対策というのは非常に重要だというふうに思っております。渋滞対策というと、今までは拡幅によっての車線を増やすということが一般的だったと思いますけれども、ところが、もっと機動的で、そして低コストな手法で成功している事例がお手元にお配りをしている配付資料一の海老名ジャンクションというふうに言われています。
この海老名ジャンクションのピンポイントの渋滞対策についてなんですけれども、費用が非常に安く収まっているというふうに聞いていますけれども、費用が安い理由と、それからどういう効果がもたらされているのかということ、それからこういった合流部における渋滞対策としてほかの道路にも展開していく予定があるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
高速道路を活用した人流、物流はあらゆる生産活動の根幹でございまして、高速道路の効果的な渋滞対策によりまして生産性の向上を推進していくことが重要でございます。このため、高速道路については、抜本的な渋滞対策として必要なネットワーク整備を進めるとともに、ETC二・〇等の情報も利活用し、データ分析を行いながら、早期の効果発現に向けたピンポイントの渋滞対策を進めているところでございます。
委員御指摘の海老名ジャンクションでは、東名高速から圏央道北向きへ向かうランプについて、平成二十七年十月より、一車線だったランプ合流部において既存の幅員の中で二車線運用を開始し、その後、この合流部を先頭にした渋滞は発生をしておりません。また、圏央道南向きから東名高速へ向かうランプにつきましては、平成二十八年七月より、一車線だった圏央道本線からランプへの分流部において既存幅員の中で二車線の運用を開始いたしました。これによりまして、渋滞の回数が約四割減少する等の効果が発現をしているところでございます。
このように、既存の幅員の中で車線の引き方を見直し車線を追加する対策は、道路拡幅に比べて用地買収や大規模な工事を必要としないことから、低コストで短期間で整備が可能でございます。この対策につきましては、実施に当たって、車線追加のための十分な幅員が確保されている等の条件がございますけれども、交通集中による渋滞箇所における対策として有効であると考えております。
今後とも、必要なネットワーク強化を図っていくとともに、ETC二・〇等の情報も利活用し、データ分析を行いながら効果的なピンポイント渋滞対策を進めてまいります。
○行田邦子君 海老名ジャンクション付近には新東名高速の工事が進んでおりますので、これができれば海老名ジャンクションの渋滞というのは今ほどではないという状況の中で、できるだけコストを掛けずに今の渋滞を、暫定的にというんでしょうか、できるだけ解消するということで、お金を掛けずにという非常に合理的な判断をされたと思いますし、またとても創意工夫をされているのではないかなと思っております。
人口減少化が進むわけですので、必要なところは四車線化など進めていくべきと思いますけれども、できるだけお金を掛けないピンポイント対策、渋滞対策というのを、これからも技術開発なども進めていっていただきたいと思います。
それからもう一つ、渋滞対策について伺いたいと思います。
私がおります埼玉県を走っている関越道、この関越道、お手元に配付資料お配りをしておりますけれども、関越道でも渋滞ポイントというのが幾つかあります。花園インターチェンジ、これはもう既に渋滞ポイントの一つですけれども、またアウトレットなどができますので、より一層交通量の増加が見込まれます。ただ、それだけじゃなくて、高坂サービスエリア付近というのもこれも有名な渋滞ポイントでして、この渋滞ポイントに対する対策についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
埼玉県内の関越自動車道では、花園インターチェンジや高坂サービスエリア付近におきまして、下り坂から上り坂に変わるいわゆるサグ部での速度低下によりまして実質的な交通容量が前後の区間よりも小さくなるため渋滞が発生し、休日を中心に上下線で激しい渋滞となっております。
このサグ部付近におきましては、車線数を増加することで実質的な交通容量が増加し交通の流れがスムーズとなり、渋滞の発生を防ぐことができることから、局所的な対策であるピンポイント渋滞対策を実施しております。
花園インターチェンジ付近では、上り線で約五キロメートル、下り線で約二キロメートルにおいて用地買収をして付加車線を設置する対策を進めているところでございまして、上り線の一部区間で工事を完了したほか、残りの区間において工事を進めておるところでございます。
また、高坂サービスエリア付近におきましては、平成二十八年九月に、国、県、警察、高速道路会社等で構成されます埼玉県中央地域渋滞ボトルネック検討ワーキンググループにおきまして、高坂サービスエリア付近の上り線で延長約五キロメートル、下り線で延長約一キロメートルの区間で用地買収をして付加車線を設置する対策を決定をしたところでございます。
これまでに、東日本高速道路会社が測量や地質調査、道路設計、地元への計画説明等を進めてまいりました。現在、東日本高速道路会社が河川協議等について関係機関との調整を進めるとともに、用地買収や工事着手に向け用地測量や工事の発注手続を進めているところでございます。
国土交通省といたしましても、激しい渋滞が発生している現状を踏まえ、高速道路会社と連携して早期に対策を進めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 高速道路、特に首都圏の高速道路の渋滞というのは物流にも支障を来しますので、これからもこのピンポイント渋滞対策、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、先ほどから質疑がなされていますけど、無電柱化について私も伺いたいと思います。
この度の改正法案の中に無電柱化推進に資する内容を盛り込んでいただきまして、ありがとうございます。三十七条であります。幅員が著しく狭い歩道について、歩行者の安全かつ円滑な通行を図るために、占用の禁止また制限をすることができるという規定を盛り込まれています。
ただ、これでどのぐらい占用制限の指定が進むのかなということをお聞きしたいんですけれども、そもそもは、安全、円滑な交通の確保が必要な道路というのは幅員が狭くて、それがゆえにトランスの設置場所の確保とか既存の地下占用物件がある場合にはその移設が困難とか、こういった地中化の工事が技術的に困難なのではないかなというふうに思っております。
それがゆえに、現行法の下では安全、円滑な交通の確保目的の占用制限の指定実績というのはないわけでありますけれども、今回の法改正によってどの程度占用制限が指定が進むとお考えでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 今般の法改正は、通学路や福祉施設周辺の道路、にぎわいのある商店街などにおきまして、電柱が歩行者や車椅子利用者の安全、円滑な通行の支障となっている場合があるにもかかわらず、現行規定ではこれらの占用を制限できないという課題を踏まえまして、占用制限ができる場合の要件を拡大するものであります。
幅員の狭い道路における無電柱化の技術的な課題に対しましては、従来の電線共同溝よりも小さな断面で埋設が可能となります小型ボックス活用埋設方式等の技術開発を行い、普及促進を図っているところであります。
また、トランスの設置場所の確保につきましては、トランスのコンパクト化に係る技術開発や形状の工夫、また照明柱に設置をすることができる柱上のトランスの活用等を進めるとともに、沿道の協力による民地の活用、学校等の公有地の活用につきまして、事例の共有や地元協議会の設置等により地域の合意形成を円滑に進めることとしております。
改正法の具体的な運用につきましては、有識者会議を開催をして検討をし、ガイドラインを策定するとともに、改正法については、主として地方公共団体の道路での活用が見込まれることを踏まえまして、当該ガイドラインを地方公共団体に周知するなどして改正法の活用を積極的に促進をしてまいります。
国土交通省といたしましては、これらの取組によりまして、幅員の狭い歩道における無電柱化を推進をし、歩行者の安全、円滑な通行の確保に努めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 確かに、電柱があると、自動車の交通の妨げになるだけじゃなくて、歩行者にとっても非常に妨げになるということであります。この三十七条の改正を機に、やればできるということで更に無電柱化進めていただきたいと思います。
最後、今日は経産省、エネ庁さんにも来ていただいていますので、伺いたいと思います。
そもそも無電柱化は、国や地方自治体だけではなくて、電線管理者が主体性を持って取り組まなければ進まないというふうに思っております。議員立法で全会一致で成立した無電柱化推進法の第五条にはその責務が明確に規定されていますし、第十二条、十三条、十四条を見ても、その役割というのは明確であります。
電線管理者である電力会社に対して、積極的に無電柱化に取り組むように働きかけるべきではないでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
無電柱化につきましては、現在、国土交通省を中心にいたしまして、電力会社を含む関係事業者とも連携をしながら無電柱化推進計画策定に向けた取組を進めているところでございますけれども、先月よりパブリックコメントにかけられました推進計画案におきましては、これまでの無電柱化の実績を上回る三年間で約千四百キロメートルという高い目標を掲げているところでございます。
今後、各地方の協議会等におきまして具体的に無電柱化を実施する区間の検討が進められていくことになると承知しておりますけれども、電力会社に対しましても計画に基づいた着実な無電柱化の実施を求めてまいりたいと、このように考えてございます。
○行田邦子君 国土交通省だけでは無電柱化進みません。是非とも、経産省、エネ庁さんでも電力会社に対してしっかりと後押しをしていただきますようお願いを申し上げて、質問を終わります。

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