2018年11月29日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
私は、まず初めに、日本海大和堆での北朝鮮の漁船の違法操業について伺いたいと思います。
今年もと言ってよいと思いますけれども、今年も六月頃から北朝鮮の漁船による日本海の大和堆周辺での操業が確認されました。そして、十月の中旬頃には多数の北朝鮮の漁船が我が国のEEZに侵入したということです。
海上保安庁長官に伺いたいと思います。この一連の大和堆における海上保安庁の対応についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(岩並秀一君) お答えいたします。
海上保安庁では、昨年より一か月以上早い五月下旬から大型巡視船を含む複数隻の巡視船を現場に配備し、水産庁と連携して外国漁船への対応を強化しております。
我が国EEZ内に侵入し、大和堆周辺海域に近づこうとする北朝鮮漁船に対しまして、本日までの時点で延べ千六百二十三隻に退去警告を行い、そのうち延べ五百十三隻に対して放水を実施し、我が国EEZの外側に向け退去させており、大和堆周辺海域への接近を防いでおります。
また、十月中旬に、大和堆より北方の我が国EEZ境界線付近において日本漁船と北朝鮮漁船が一時的に接近する状況が認められたことから、大和堆周辺海域に加えまして当該海域に巡視船を派遣して、放水等の厳しい対応によって我が国EEZから退去させております。
引き続き、必要な体制を整え、日本漁船の安全確保を最優先とし、水産庁と緊密に連携しつつ、これら外国漁船に対して厳正に対処してまいります。
○行田邦子君 海上保安庁におきましては、尖閣諸島周辺だけではなくて、大変広大な我が国のEEZ、管轄海域を、しっかりとその海の平和を守っていただくように日々任務に励まれることをお願いを申し上げます。ありがとうございます。
それでは、今日は宮腰海洋担当大臣にお越しいただいていますので、せっかくですのでお聞きしたいと思います。
今御答弁がありました、私が質問しました日本海の大和堆も含めてなんですけれども、我が国は四方を海に囲まれていて、広大な管轄海域、EEZを持っております。この我が国の管轄海域の海の秩序をしっかりと維持して、また海上の安全を守って、そしてまた今回のようなこの大和堆の事案のようなものに対しても的確に対処するためには、各それぞれの府省庁が持つ海洋情報を一元化するなど共有化をする、いわゆるMDA、海洋状況把握を強化すべきだと私は考えていますけれども、その取組についてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 近年、より一層高まっている海洋由来の脅威、リスクをいち早く察知するとともに、海洋政策を着実に推進するためには、委員御指摘のとおり、MDAの取組を一層強化する必要があります。
今年五月に閣議決定されました第三期海洋基本計画におきまして、MDA体制の確立を海洋の安全保障の強化の基盤となる政策と位置付けまして、政府一丸となった取組を進めております。
具体的には、情報収集の能力強化のため、各種人工衛星、船舶、航空機などの整備と有効活用に取り組んでいるほか、収集した情報につきまして、情報の機密性等に応じた適切な取扱いを確保しつつ、一元的に管理、公開を行うとともに、広域性、リアルタイム性の高い情報共有を実現するための施策を進めております。
特に、情報の集約、共有につきましては、省庁間横断的に関連施策を進める上で極めて重要であることから、まず防衛、法執行に関わる機密性の高い情報の共有につきまして、防衛省、海上保安庁間の既存の情報共有システムによる連携の強化に努めております。
また、海洋安全、自然災害対策、海洋産業振興あるいは海洋環境保全などに資する情報につきましては、海上保安庁の海洋状況表示システムにおきまして一元的に集約、共有することとしておりまして、今年度中の運用開始を目指して開発を進めております。
広大な我が国の管轄海域の状況を適時効率的に把握し、様々な事態に適切に対処できるよう、MDAの能力の一層の強化に取り組んでまいります。
○行田邦子君 この度の大和堆での事案につきまして、関係省庁、海上保安庁や水産庁などに経緯とそれから対応についてお聞きしていたところ、まだどうもMDA、海洋情報の一元化、共有化ということが途上段階にあるのかなと。まあ、やり切れていないというか、というような印象を受けましたので、今年度中ということでありますので、是非ともMDAの取組を強化していただきたいと思います。
それでは、法案の質問に入りたいと思います。
まず、石井国土交通大臣に伺いたいと思うんですけれども、二年前の通常国会におきまして港湾法の改正の審議が行われて成立いたしました。それによりまして、平成二十八年七月にこの改正法施行されていますけれども、港湾における洋上風力発電のための占用公募制度が導入されております。約二年と三か月、四か月ぐらいたっているんですけれども、二年以上たっていますのでどのような進展があったのかなということ、気になって見てみたんですけれども、お手元に資料をお配りをしているとおりなんですが、資料の上の部分が二年前に通常国会でこの港湾改正法の審議がされたときの関連資料ですね。二十八年一月現在の導入計画ということです。で、下が平成三十年十一月現在の、今現在の導入計画ということなんですけれども、これを見ると、法施行後に新たに出てきている計画というのが見受けられないということです。もちろん、平成二十八年一月現在であった計画が、それは進展はしているというのは見受けられるんですけれども、新たな計画というのは見受けられないというのは、ちょっとこれはどういうことなのかなと思っております。
大臣に伺いたいと思いますけれども、この法施行後二年間での進捗状況をどのように評価していらっしゃるのか、そしてまた、今後の見通しについて伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 港湾区域内におけます洋上風力発電の取組につきましては、港湾法改正前には四つの港で事業者が選定をされ、環境アセスや設計等が進められております。平成二十八年の法改正による占用公募制度によりまして、平成二十九年に北九州港及び鹿島港において事業者が選定をされたところであります。
平成二十八年の法改正後には港湾区域内で新たな計画は出てきておりませんけれども、これらの港湾での導入が呼び水となりまして、現在はより大規模な導入が可能となる一般海域を中心に多数の事業が検討をされているところであります。
洋上風力発電事業は、今後、港湾区域と一般海域とを合わせて計画されることも想定をされまして、国土交通省といたしましては、必要な環境整備を図ることで再生可能エネルギーの導入、拡大に貢献してまいりたいと存じます。
○行田邦子君 港湾における洋上風力発電は、港湾機能を損なわない範囲で余裕があればということだと思います。けれども、一般海域の方がやはり広いですし、ポテンシャルもあるのかなと思いますけれども、ただ、せっかく港湾法の改正をして制度を整備しましたので、港湾における洋上風力の発電も進むようにお取組をお願いしたいというふうに思います。
続けて、港湾の洋上風力発電について伺いたいんですけれども、この今審議されている法案の、一般海域における洋上風力発電の公募占用計画におきましては供給価格が記載事項の一つとなっておりまして、占用事業者の選定を決めるに当たりまして非常に重要なファクターとなると思っております。
一方でなんですけれども、港湾における洋上風力発電の占用公募制度では、公募占用計画に供給価格を記載することにはなっていないんです。我が国において再生可能エネルギーの中で伸び代がある洋上風力の導入を増やしていくためには、高コストという課題を克服しなければならないわけです。ですから、価格競争力のある電源としていく必要があるわけですけれども、港湾における占用公募制度においても供給価格を選定の評価の基準の一つとすべきと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(下司弘之君) お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、現在、港湾のプロジェクトにつきましては固定価格の買取りを前提にした制度となってございます。ただいま、経済産業省の調達価格等算定委員会におきまして、港湾区域を含む一般海域のルールの適用外になる案件につきましても、入札制への移行の可能性について今後委員会におきまして議論がなされるものと承知をしてございます。
今後の港湾区域における制度の在り方につきましても、このような様々な議論を踏まえ、経済産業省とも連携して検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○行田邦子君 港湾機能に支障を来さない程度ではありますけれども、しっかりと港湾においての洋上風力発電についても更に増えるようにお取り組みしていただきたいと重ねてお願いを申し上げます。
それでは、次の質問に移りたいと思いますけれども、洋上風力発電の導入の課題、この委員会でも午前中から様々な課題が指摘されていますけれども、その課題の一つとして、導入までに時間が掛かるということが挙げられています。その時間が掛かる要因の一つが環境アセスメントであろうかと私は思っております。方法書が作成されてから評価書の審査まで大体三年から四年程度掛かるというふうに言われております。この手続期間を短縮する取組状況についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。
風力発電のアセス所要期間の短縮につきましてでございますが、それにつきまして、審査の期間につきましては、地方自治体の審査と並行して実施をするということ、それから調査の期間につきまして、既存の環境情報を収集し、環境アセスメントデータベースとして整備、公表すると、このようなことなどの取組を行っているところでございます。その結果としまして、風力発電が環境影響評価法の対象事業に追加されてから現在までに全ての環境手続が完了している三件につきましてでございますが、おおむね手続期間半減が達成されているところでございます。
引き続き、手続期間の短縮の実績をしっかりと積み重ねられるよう、経済産業省とも連携しまして取組をしっかり継続してまいりたいと思います。
○行田邦子君 促進区域を指定する際には、国交大臣と経産大臣が関係大臣の一人である環境大臣との協議をするというふうにもなっておりまして、そこで促進区域を指定する際にも、環境大臣におきましては環境影響のリスクを低減するといったこともしっかりと考えていただきたいと思っておりますし、また、占用計画は、認定された後、導入に至るまでの環境アセスにおきましては、その事業者に対して環境省が持っている海洋データ、様々なものがあろうかと思いますけれども、そうした海洋データもしっかりと積極的に提供していただきたいと思いますし、また、恐らく環境省だけではなくて、各府省庁、先ほど私申し上げましたMDAに当たると思いますけれども、各府省庁が持っている様々な海洋データの中でも使えるものがあろうかとも思いますので、これはもう政府が協力し合って、民間にも出せるものはしっかりと海洋データを出していくということも必要かなというふうに思っております。
もう一問と思いましたけれども、時間が参りましたのでここで質問は終わりにさせていただきますけれども、今日もいろいろと審議がありました。洋上風力発電を導入する、増やしていくには様々な課題があろうかと思っております。その課題を克服する一つが今回の法律だと思っておりますけれども、それだけではなくて、系統制約、また蓄電の技術という課題もありますし、それからまた今日午前中お話があったSEP船、日本籍のものがないという課題もあります。こうした課題をこれから政府を挙げて是非とも克服するように取り組んでいただきますことをお願いを申し上げて、質問を終わります。