2018年5月29日

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。午後の質疑となりました。どうぞよろしくお願いをいたします。
私は、今日は一般質疑ということでありますので、まず初めに公文書管理について伺いたいと思います。
昨年の十二月二十六日に行政文書の管理に関するガイドラインが改正されまして、そして、国土交通省を含む各行政機関においては、今年の四月一日、今年度から改正された行政文書管理規則が施行されております。今回のこのガイドラインの改正というのは、公文書管理法の制定、施行以来、平成二十三年四月の施行以来最大の改正というふうになっております。
これ、このガイドラインの改正というのは、森友問題などが起きたからということではなく、元々予定していたものではありますけれども、この改正の内容を見ますと、やはり森友問題などにおいての公文書管理の在り方の問題が浮き彫りとなったことを踏まえたものというふうになっているかと思います。
そこで、まず大臣に伺いたいと思うんですけれども、国土交通省は、国民生活に直結する重要な政策立案だけではなくて、多額の国費、国民のお金を支出する事業を実施する、そういった事業官庁でもあります。こうした国土交通省においての公文書の適切な管理は大変に重要と考えますけれども、まず大臣の公文書管理についての御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 公文書の適正な管理は、国民への説明責任を全うする観点から大変重要な課題であります。
国土交通省におきましても、昨年末に改正が行われました行政文書の管理に関するガイドラインに基づきまして、国土交通省行政文書管理規則の見直しを行い、この四月から運用を開始をいたしました。
この規則におきましては、政策立案や事務及び事業の方針等に影響を及ぼす打合せ等の記録の作成を義務付けることや、合理的な跡付け、検証に必要な行政文書は原則一年以上の保存期間の設定を義務付けること等に加えまして、行政文書の保存期間に関する基準を定めました別表において、契約に至る過程が記録された文書については五年保存を行うこと等を定めたところであります。
国土交通省といたしましては、今後とも、公文書管理の重要性を踏まえまして、改正後の行政文書管理規則にのっとり、適切かつ十分な文書管理を徹底してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 今大臣からも触れられました、今回の行政文書管理規則並びに内閣府の方でのガイドラインの改正なんですけれども、このガイドラインの改正の中には次のようなことが盛り込まれております。
各行政機関は、所掌事務の中から、国民的関心が極めて高い政策や基本的制度を新設又は抜本的に変更するような政策を重要政策として選定をすると。そして、それを内閣府に報告をして、内閣府がこれを公表するということになっております。そして、選定された重要政策に関する文書については、保存期間が満了したときに、原則、歴史公文書として国立公文書館等に移管をするというようなことになっております。
この重要政策なんですけれども、言葉の一般的な解釈でいう重要政策ということと、それに加えてと言っていいんでしょうか、国民的関心が極めて高い政策という基準になっております。それでいきますと、今回、今日もこうして国土交通委員会で様々な原因究明などの質疑がなされている森友学園への国有地売却に関する文書は、これは将来の国民による歴史検証が可能な形で残すべきとも考えられますけれども、御見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(藤田耕三君) お答えいたします。
今御紹介をいただきましたように、改正後の行政文書の管理に関するガイドラインにおきましては、総括文書管理者は、省における重要政策を定期的に検討の上公表することとし、当該重要政策に関する企画立案から実施に至る経緯を含めた情報が記録された文書については原則として国立公文書館に移管すること、それから、その具体的な運用としましては、各行政機関は、その所掌事務の中から、国民的関心が極めて高い政策や、基本的制度を新設又は抜本的に変更するような政策を重要政策として選定することとされております。
この重要政策の選定についてでございますけれども、今後検討してまいりますので、現時点で具体的なことを申し上げるのは困難な状況でございますけれども、国土交通省としましては、こうしたガイドラインの趣旨を踏まえた上で適切に対応してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 一般的に、重要政策ということに森友学園への国有地売却ということが当たるのかというと、私自身は重要政策という一般的な解釈からはそうではないのかなとは思いますけれども、ただ、この行政文書の管理に関するガイドラインが示すところの重要政策というのは国民的関心が極めて高いという政策であります。
ですので、そういう観点からいきますと、この森友問題というのは、昨年からですから、昨年から予算委員会を始めとしたあらゆる委員会で何十時間、それ以上でしょうか、相当な時間を国会の質疑に充てられて、そして、この国土交通委員会でも、今日も森友の集中的一般質疑というような位置付けだと思います。このように時間を割いておりますし、やはりその背景には国民の関心も非常にまだまだ高いということがあるかと思います。
まずは、この森友問題については、まだまだその原因究明が必要だという国民の皆様の声もありますので、しっかりと、安倍総理がおっしゃるように、うみを出し切ってもらいたいと思いますし、早くこれはもうすっきりさせたいというのが国会議員、また国民の本音だというふうにも思っております。
まずは原因究明でありますけれども、今を生きる私たちが原因究明でありますけれども、それと同時に、私が思いますには、将来の国民に対してしっかり、やはりこの二〇一七年、二〇一八年に国会でこれだけの時間を割いて議論をした、また追及がなされた、そしてそれに対して行政がどういう態度を取ったのか、どういう問題があったのかということを将来の国民が検証できるように、やはりしっかりと公文書として残すべきであろうと思っております。今を生きる私たちがどう判断するのかということとはまた別に、将来の国民に対して材料を残すというのがやはり公文書の位置付けではないかと思っております。
そういう意味で、森友学園の問題は、これ、公文書、行政文書的にはメーンは財務省だと思いますけれども、国土交通省に記録されている文書についてもどのような扱いをするのか。私は、これはできる限り、過程の文書も、メモのようなものも含めて、できる限り将来の国民に残すべきだというふうに思っておりますので、しっかりと検討していただきたいと思います。
それでは、次のテーマに移ります。
太平洋島嶼国に対する支援について伺いたいと思います。
五月の十八日から十九日にかけて、福島県いわき市におきまして、太平洋・島サミット、第八回目が行われました。今回のサミットの成果、そしてまた、これまでと異なる点について、今日、外務省にお越しいただいていますので、外務省からお願いいたします。
○政府参考人(鯰博行君) ただいま御紹介いただきましたとおり、五月十八日から十九日にかけまして、福島県いわき市において、第八回太平洋・島サミットを開催いたしました。
今次サミットでは、自由で開かれたインド太平洋戦略の基本的な理念が各国に共有されるとともに、同戦略の下で我が国が太平洋地域への関与を強化していくことにつき、各国から歓迎の意が表されました。
また、気候変動、防災等の従来の課題に加え、新たに海上法執行分野の能力構築支援等、海洋に関する協力を推進していくことで一致し、日本漁船の地域における安定的な操業の重要性についても確認することができました。
さらに、国際場裏における協力に関しても議論を行い、北朝鮮問題に関する文言が初めて首脳宣言に盛り込まれました。また、我が国の国連安全保障理事会常任理事国入りについても、各国から改めて支持が表明されました。
最後に、我が国として、太平洋島嶼国に対し、これまでの実績も踏まえながら、従来同様のしっかりとした開発協力を実施していくことを約束するとともに、今後三年間で五千人以上の人的交流、人材育成の協力を行っていくことを表明いたしました。
○行田邦子君 太平洋島嶼国、一つ一つの国は人口が数万から十数万という規模でありますし、また経済規模的にも日本のGDPと比べるとかなり小規模である国でありますけれども、ただ、この大洋州地域は、日本とそれから太平洋を共有する地域でありますし、また、そこには広大な排他的経済水域がありまして、そしてそこには天然資源が眠っている。また、エネルギー資源等の海上輸送ルートともなっております。それがゆえに、我が国にとっては非常に戦略的重要性が高いというふうに思っております。
そしてまた、太平洋島嶼国は、今回の島サミットにおいても、例えば日本の国連安保理常任理事国入りへの支持を改めて表明するなど、こうした日本とは友好関係にある、また更に友好関係になる可能性の高い国々であります。国際社会における重要なパートナーであると考えております。こうした太平洋島嶼国との関係を更に友好的で強固なものとするためには、やはり経済的なつながりということを強化することが重要とも考えております。
そこで、続いて外務省に伺いたいと思うんですけれども、この大洋州地域に対する日本のODA実績なんですけれども、見てみますと、これはOECDの開発援助委員会のメンバーですね、ですので中国は入っていないんですけれども、この中では日本は第四位ということです。第一位は、これは歴史的なまた地理的な背景があってオーストラリアということであります。二位はニュージーランド、三位が米国、四位が日本ということでありますけれども、この統計データにはないんですけれども、近年では中国が積極的にこういった太平洋島嶼国に対して経済支援の猛勢を掛けているとも聞いております。
そしてまた、それだけじゃなくて、そのライバル関係にあると言っていいんでしょうか、台湾もかなりの経済支援を行っておりますし、韓国、そしてまたロシア、インドといった国も関心を抱いているということでありますし、また、最近におきましては北朝鮮も接触を図っているということも聞いております。
太平洋島嶼国に対するODAを戦略的に日本も増やすべきではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(牛尾滋君) お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、太平洋島嶼国地域は、我が国と歴史的なつながりも深く、国際場裏での協力や各種天然資源の供給において重要なパートナーでございまして、さらに海上輸送の要となる地域だと認識しております。したがって、戦略的な重要性も高いと、こういう認識でございます。
我が国は、太平洋島嶼国の特性、先生から御指摘あったとおり、経済が小規模で領土が広い海域に点在していること、国際市場への参入が困難なこと、自然災害の被害を受けやすいこと、島嶼国に共通の課題を抱えているということを踏まえて、太平洋・島サミットプロセスを活用して、防災、気候変動、環境、人的交流、持続可能な開発、海洋・漁業、貿易・投資・観光等の分野における支援を実施しております。これを通じて太平洋島嶼国の自立的、持続的な発展を後押ししているということでございます。
さらに、第八回太平洋・島サミットにおいては、これまでの実績を踏まえながら、今後三年間で従来同様のしっかりとした開発協力を実施することを約束するとともに、成長と繁栄の基盤は人づくりであるとの考え方に基づいて、今後三年間で五千人以上の人的育成、交流の協力を行っていくことを表明したと。
あともう一つは、自由で開かれた持続可能な海洋ということを中心に据えて協力するということにいたしまして、五千人以上の人材育成、交流を行っていくことを表明したところでございます。
今後とも、太平洋島嶼国の声にしっかりと耳を傾けながら、自由で開かれたインド太平洋戦略に基づいて、ODAも活用しつつ、地域の平和と繁栄に向けて日本の強みを生かした協力を進め、太平洋島嶼国とのパートナーシップを一層強化していく考えでございます。
○行田邦子君 海に関すること、海上保安に関することのODAだけではなくて、やはり様々な島嶼国のインフラ整備など、海以外のことでも日本がODAで協力できることたくさんあると思いますので、日本政府としても、しっかりとODAを強化するということを戦略的に行って、また検討していただきたいと思っております。
そういう中で、太平洋島嶼国と日本との友好関係を築いていくために、海上保安庁としても重要な役割があるかと思っております。
そこで伺いたいと思いますけれども、海上保安庁は、アジアの様々な国々から海上保安の技術指導が欲しいという支援要請を受けておりまして、近年それが増加しているということであります。こうした状況を受けまして、昨年の十月に海上保安庁モバイルコーポレーションチームというのを発足させたというふうにお聞きをしております。
まず、そのモバイルコーポレーションチームの概要についてお聞かせいただきたいと思います。そしてまた、こうしたチームを発足させたわけでありますので、これを太平洋島嶼国にも派遣をしてもよいのかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(中島敏君) お答えいたします。
海上保安庁では、太平洋島嶼国に対しまして、これまでにJICAの枠組みを通じて職員を派遣するなどして技術指導等を行い、海上保安分野の能力向上に取り組んでまいりました。
委員御指摘の海上保安庁モバイルコーポレーションチーム、これは、近年の外国海上保安機関からの技術指導等に関する支援要請の増加に対しまして的確に対応することを目的として、昨年の十月に発足した能力向上支援の専従部門であります。この部門によりまして、これまでの能力向上支援の実績やノウハウを体系的に整理をするとともに、効果的な指導手法を用いまして専従的な能力向上支援を実施することにより、当庁の支援内容の向上を図ることといたしております。
昨年度は、六か国延べ十一名の同チーム職員を東南アジア諸国などへ派遣をしており、本年は、東南アジア諸国のほか、太平洋島嶼国のパラオへの派遣をまずは計画をしております。
○行田邦子君 今年度はパラオに派遣を予定しているということでありますけれども、是非よろしくお願いいたします。
そして、続いて質問、もう一問させていただきたいと思いますけれども、今これはモバイルコーポレーションチームの派遣ということでありました。派遣による海上保安の技術指導ということでありますけれども、逆に、人材育成ということで、受け入れるということも必要かと思っております。
海上保安能力の向上支援として人材育成への協力が有効と考えますけれども、海上保安庁としての取組を伺いたいと思います。
○政府参考人(中島敏君) お答えいたします。
外国海上保安機関の人材育成に協力し、海上保安能力の向上を支援するということは、自由で開かれ安定した海洋の維持発展を図る上で重要であろうと考えております。
海上保安庁では、JICAの枠組みなどにより、これまで太平洋島嶼国の海上保安機関等の職員約九十名を日本に招聘をし海上保安に係る研修を実施をしており、外務省を始めとした関係機関と連携をしつつ、このような取組をしっかり継続してまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 太平洋島嶼国との関係を築く、更に有効なものにしていくために、海上保安庁の役割というのは非常に重要だというふうに思っております。
今、海上保安庁、尖閣周辺の第十一管区で大変に人員を増強しなければいけないような状況でもありますし、また昨年は北海道の松前小島にも北朝鮮の船が漂着したりといったことがあったり、また大和堆での違法操業といったこともありまして、本当にこの広大な我が国の管轄海域をしっかりと守っていくという意味で大変に任務も増えているかと思いますけれども、そういう中でありますけれども、やはり外交戦略的にも太平洋島嶼国に対する技術的な支援など、海上保安庁としてもしっかりと行っていただきますことをお願いを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。