2018年5月15日 国土交通委員会

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
私は、まず今日は初めにセクハラ防止について伺いたいと思います。
ハリウッドでセクハラということが問題提起がされていて話題となっていますけれども、そうしましたらば、日本においては役所の中の役所、最強官庁とも言われている財務省の前事務次官によるセクハラ問題が起きてしまいました。国会審議にも影響を及ぼしておりますし、また、事務次官の辞任ということにまで至りまして、組織に大きなダメージを与えることとなってしまいました。
そこで、まず大臣に伺いたいんですけれども、国土交通省におきましては、セクハラに対する研修や啓発、どのように行っているのか、また、相談体制をどのようにしいているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) セクシュアルハラスメント、いわゆるセクハラはあってはならないことであり、セクハラの防止及び排除のための措置を講じていくこと、セクハラが生じた場合に適切かつ厳正に対応することは極めて重要と考えております。
国土交通省では、本省及び地方支分部局におきましてセクハラ防止に関する講習会の開催、職員の階層別の研修におけるセクハラに関する講義の実施、全職員に向けたハラスメントの防止を含めた綱紀の厳正な保持についての周知など、様々な機会を捉えて職員に対してセクハラの防止のための研修及び啓発を行っております。また、本省及び地方支分部局におきましても、各部局にセクハラ相談員を配置するといった取組を行っているところであります。
引き続き、こうした措置を通じましてセクハラの防止及び排除にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 よろしくお願いします。
この国土交通委員会の理事会のメンバーでもたまにこういった話が出たりしますけれども、また、私も地元に帰りますと、特に比較的年齢の高い男性から非常に戸惑いの声とか質問も私も受けてしまいまして、随分皆さん、いろんなことがセクハラということに関心が高まっているし、注意しなければいけないなと特に男性の皆さん思っているんでしょうけれども、どうも何かいろいろ混乱しているなということも感じております。
やはり、一番これまずやらなければいけないのは、認識の欠如というのが結構あるのかなと思っていまして、何がセクハラなのかがよく分からないし、これがセクハラなのかも分からなかったという方が結構多いと思いますので、まず組織の防衛と言ったらあれですけれども、組織の防衛ということも含めまして、しっかりとセクハラが何なのかということ、何がセクハラに当たるのかということをまず研修するということ、とても重要だということを私は特に今回感じております。
それでは、今日は気象情報の利活用について伺いたいと思っております。
先般、私、気象庁、初めて伺わせていただきまして、まさに気象の観測、そして地球環境の観測、そして様々な情報の発表、発信など、二十四時間、三百六十五日で働いていらっしゃるその現場を見させていただきまして、大変勉強になりましたし、関心も抱くこととなりました。
それで今日は質問させていただきたいんですけれども、国民の生命、財産を自然災害から守るために気象情報を的確に発することが極めて重要であるというふうに思っております。
例えば、平成二十五年十月の台風二十六号では、伊豆大島において観測史上一位の降水量を記録したわけでありますけれども、甚大な被害をもたらしてしまったわけでありますけれども、そのときに気象庁から特別警報が発表されなかったということも指摘をされておりました。そしてまた、平成二十七年九月の関東・東北豪雨、そして平成二十八年の台風第十号に伴う大雨、また平成二十九年七月、九州北部豪雨など、最近本当にこういった自然災害が増えているわけでありますけれども、甚大な被害が発生していますけれども、地域住民に対する避難指示情報の伝達の在り方がこのときに課題として浮き彫りになったと認識をしております。
防災気象情報を的確に気象庁が発することは、その地域住民の皆さんの自然災害からの被害を未然に防ぐ、また抑えるために極めて重要だと考えておりますけれども、気象庁としてどのような取組を今行っていますでしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
大雨、豪雨による被害を軽減するその取組を進めておりますけれども、そのためには、防災気象情報について分かりやすく発信、提供するとともに、市町村長や住民におきましては避難に的確に利用していただくということが大変重要だと認識しております。
気象庁から発表する情報でございますけれども、この情報そのものにつきましては、危険度やその切迫度を認識しやすくなるよう、分かりやすく情報を提供すると交通政策審議会の気象分科会の提言をいただいておりまして、これらを踏まえまして、例えば平成二十九年七月からは浸水や洪水害に関する危険度分布などの新たな情報の提供を開始しております。
また、その私どもが発表いたしました情報が地方公共団体におきましてしっかりと利用いただける、避難等に活用いただける、そのためにしっかりとお伝えをするということが重要だと認識しております。このため、昨年八月には、地域における気象防災業務のあり方検討会を開催をいたしまして、今後の気象台における業務の方向性や取組について取りまとめていただきました。その報告書を踏まえまして、先ほど申し上げました洪水などの危険度分布など、新たな情報を含めまして、防災気象情報が市町村において一層理解、活用いただけるよう、気象台では、平時から市町村との間で顔の見える関係の構築や防災の担当者向けの実践的な研修等の取組を推進しているところでございます。
これによりまして、緊急時には、地元の気象台長から市町村長に対しまして直接お電話させていただけるいわゆるホットラインを行いまして、気象台の持つ危険度を確実に伝えるということに取り組んでいるところでございます。また、この五月一日には、災害が発生した場合などに市町村に迅速に職員を派遣し、現地できめ細かな気象情報の解説や避難勧告等への技術的な助言を実施するための気象庁防災対応支援チームを創設したところでございます。
以上でございます。
○行田邦子君 気象庁がとても重要な気象情報を発していても、それを受け取る側の地方公共団体が十分に理解ができなかったり、又は読み解くことができなかったりする、そのことによって、自然災害からの、本来抑えることができるはずの被害を抑えられなかったと、こういうことが起きてはなりませんので、これからも是非、先ほどおっしゃったような平時からの顔の見える関係とか、あるいはホットラインですね、首長さんとの、こういったこともとても重要なことだと思いますので、続けていただきたいというふうに思っております。
それでは、次の質問ですけれども、気象庁は台風とか、それから大雨だけではなくて、竜巻の注意情報も発しています。
私がおります埼玉なんですけれども、平成二十五年の、もう今でも覚えています、九月二日なんですけれども、埼玉県を含む関東の東部を突然の竜巻が襲いました。埼玉県内では越谷市と松伏町と、そしてまた、さいたま市のごく一部なんですけれども、ここをもう竜巻がばあっと通過をしていったということで、甚大な被害が生じてしまいました。竜巻注意情報は、そのとき埼玉県全域に発せられたんです。埼玉県全域なんです。このときに、竜巻注意情報は発表対象範囲が広いと。埼玉県でいったらこのときは埼玉県全域でしたということとか、あるいは的中率が低いということが課題として指摘をされました。
その後、何年かたっていますけれども、その後、気象庁としてどのような改善をなされたんでしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
まず、竜巻注意情報でございますけれども、これは積乱雲の下で発生する竜巻、ダウンバーストなどの激しい突風に対して注意を呼びかける情報でございます。これらの突風による被害の防止、軽減に資することを目的といたしまして、平成二十年三月から運用を開始しているものでございます。
ただいま御紹介がございました平成二十五年九月二日にございました関東で発生した竜巻など、運用開始後も相次いで発生いたしました竜巻の被害を受けまして、竜巻注意情報の精度向上などについて有識者から御助言をいただきながら、これまで気象庁におきましては気象レーダーを活用した竜巻をもたらす積乱雲の検出などの技術開発を順次進めてまいりました。これによりまして、平成二十八年十二月からは竜巻注意情報の発表区域を県単位から更に細分化いたしまして、天気予報と同じように県内を幾つかの領域に分けた区域ごとに発表するということで、例えば埼玉県でしたら北部、南部、秩父地方の三つに分けて発表するといった改善を行っております。
引き続き、竜巻注意情報の精度向上に向けて技術開発に取り組んでまいりたいと、かように思っています。
○行田邦子君 お願いいたします。
竜巻注意情報の発する区域の細分化ということをやられているわけでありますけれども、今の御答弁にもありましたけど、埼玉県でいったら北部と南部と秩父と、それでもまだまだかなり広い範囲だと思うんですね。この平成二十五年の九月のときの竜巻でも、越谷市と今言いましたけど、越谷市のごく一部しか通過していないけれども、その竜巻が通過したところでは物すごい被害があったということですので。
そこで、ちょっと質問させていただきたいんですけれども、アメリカでは、竜巻というかハリケーンと言っていいんだと思いますけれども、が多発するわけでありますけれども、そこではその対策として地域住民の登録制による竜巻目撃情報、ハリケーン目撃情報を活用して竜巻への注意を促しているということであります。こうした仕組みも日本においても構築したらよいのではないかなと。そうしますと、面じゃなくて線で通過する竜巻の情報がよりきめ細かく地域住民に伝達できるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
竜巻でございますけれども、ただいまありましたように、非常に狭い範囲で局所的に発生し、またその持続時間も非常に短いということでございまして、竜巻そのものの発生を気象レーダー等で検知することが非常に難しいというのが現状でございます。このため、竜巻の目撃情報を活用いたしまして的確に注意喚起を行うことが重要だと考えております。
我が国におきましては、竜巻の目撃情報につきまして、平成二十六年九月から順次、公的機関からの目撃情報を気象庁の発表する情報に活用しているところであります。具体的には、消防、警察などから地元地方気象台に竜巻の目撃情報が寄せられた場合には、竜巻注意情報の中で目撃情報のあった地域、例えば埼玉県南部というように示すとともに、その後も竜巻が発生するおそれが非常に高まっているということについて一層の注意、警戒を呼びかけることとしております。
なお、ただいま御紹介ありましたアメリカの例でございます。地域の住民による目撃情報につきましては、アメリカと同様に活用することについては、竜巻の性質の違い等もありまして、なおその信頼性を確保するため検討すべき課題があると思っております。
いずれにいたしましても、気象庁といたしましては、竜巻による被害の防止、軽減に向けまして、目撃情報の有効活用も含め、より的確に竜巻等の突風への注意喚起をしていけるよう取り組んでまいりたいというように思っております。
○行田邦子君 是非よろしくお願いいたします。
次の質問に移りますが、気象情報は、的確に発せられることによって自然災害から国民の生命、財産を守るだけではなく、ビジネスに活用することによって生産性向上にも有益だというふうに考えております。
大臣に伺いたいんですけれども、成長戦略としての気象データの利活用について大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 気象データは様々な社会活動に関係しておりまして、IoTやAIという急速に進展する技術と組み合わせることによりまして、農業や小売といった幅広い産業において業務の効率化や売上げの増加などが期待をされております。
国土交通省では、生産性革命プロジェクトの一つといたしまして、気象データの利活用を通じた気象ビジネス市場の創出に取り組んでいるところであります。生産年齢人口が減少していく中にあって、生産性革命は政府全体の重要な課題であります。このため、未来投資戦略二〇一七、いわゆる成長戦略におきましても、多くの産業分野での気象情報の利活用を図ることとしているところであります。
国土交通省といたしましては、産官学による気象ビジネス推進コンソーシアムを通じまして、様々な産業分野の方々から気象データに関する具体的なニーズや課題をお伺いをしまして、基盤的な気象観測、予測データの公開など、気象ビジネス市場の創出に効果の高い施策を進めてまいる所存であります。
○行田邦子君 ついせんだって、こういった取組を気象庁、国土交通省がやっているのを知りまして、大変に興味深いなというふうに思っています。まさに生産性革命に資するのではないかなと、また逆にそういうふうになってもらいたいというふうに思っております。
それで、質問を、気象庁長官に伺いたいんですけれども、気象ビジネスの創出について、気象庁、国土交通省はこのような目標値を掲げています。二〇二〇年までにGDP押し上げ効果として約二千億円ということであります。
まず、現在の気象ビジネス市場規模がどのぐらいなのかということ、それから、二千億円という、このGDP押し上げ効果の二千億円をどのように試算をしたのか、そしてまた、今後どのような産業や業種において気象データの利活用が進むと予測をしているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
まず、気象データでございますけれども、広く社会の基盤的な情報でございまして、市場規模やその経済効果は極めて大きいものと考えております。しかしながら、非常に広範囲にわたるものでございまして、正確に現在の市場規模を把握するというのは非常に困難であろうかと思っております。
一方、お尋ねのありましたこの気象データの利活用による二〇二〇年までの約二千億円というGDP押し上げ効果の試算につきましては、気象データの活用が進むと見込まれる農業における米、野菜、果実の栽培、飲食料品やアパレル分野における製造及び小売といった一部に限定をいたしまして、気象庁で独自に試算をした金額となっております。
先ほど大臣から御紹介いただきました気象ビジネス推進コンソーシアムにおきましては、気象事業者、ITベンダーに加えまして、農業、小売、建設、運輸、電力等の多様な産業分野の事業者が参画しておりまして、新たなニーズの掘り起こしや企業間マッチング等を通じまして気象ビジネスの創出に向けた取組を推進しているところでございます。
今後、産業界のニーズ等を踏まえまして気象データの提供等を行うことにより、このような気象ビジネス推進コンソーシアムに参加している様々な産業分野や業種におきまして気象データの利活用が進むことを期待しております。
○行田邦子君 お手元に配付資料をお配りしておりますけれども、気象ビジネス推進コンソーシアムが出したものですが、どのような分野においてどのように気象データが利活用されているのかといった事例です。是非御覧いただきたいと思います。
最後の質問なんですけれども、この気象ビジネス推進コンソーシアムにおいて産業界から様々な気象データのニーズが示されていると思いますけれども、気象庁として今後どのような気象データを新たに提供する予定でしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
気象庁が作成する基盤的な気象データは、観測機器の能力の向上、予測計算精度の向上等によりまして、質、量共に近年目覚ましく進歩しております。このような技術の進歩それから各産業分野でのニーズを踏まえまして、これまでも、電力分野での太陽光発電や日々の発電計画策定への活用を想定しまして日射量予測データを昨年十二月に提供を開始いたしますとともに、紫外線対策での活用を想定し、同じく昨年十二月には紫外線情報の毎時間ごとのきめ細かな情報提供を開始いたしました。
今後につきましては、様々な産業における大雨によるリスク回避での活用を想定いたしまして、本年六月からは十五時間先までの降水予報をきめ細かく分布情報として提供を開始いたします。さらに、農業、電力、アパレル等の産業界の多様なニーズを踏まえまして、来年六月からは二週間先までの気温予報の提供を開始することとしておりまして、それに先立ちまして、今年の秋からはこの情報が円滑に利用できるよう試行的な提供を開始することとしております。
今後とも、様々な産業界のニーズや課題を踏まえまして気象データの改善や提供に取り組んでまいります。
○行田邦子君 ポテンシャル的に私は気象データはGDP押し上げ効果が二千億円以上となるというふうに思っておりますので、これからも取組を推進していただくことをお願いを申し上げて、質問を終わります。
ありがとうございました。