平成29年6月1日 国土交通委員会
○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
この港湾法の改正、必要な改正だと思いますので、賛成であります。
クルーズ船による旅行が中国などアジア地域にも裾野を広げている中で、クルーズ市場という成長分野を日本の地域経済の活力として取り込むことが重要であるというふうに考えております。更なるクルーズ船の寄港の需要がある港湾においては、民間の力を活用してクルーズ船受入れ環境の整備を急ぐべきであるというふうに思っております。
ただ、一方でなんですけれども、港湾管理者と協定を締結するクルーズ船社と民間事業者は、公共用地である臨港地区に自ら所有権を持つ旅客施設を整備することができる、そしてまた、埠頭の係留施設の優先的な使用が認められるという港湾使用における特権を有することになるわけであります。
港湾管理者による協定締結先の選定やまた協定内容の決定について透明性を確保する必要があると考えますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾といたしまして本年一月に選定をいたしました六つの港につきましては、全国の港湾管理者やクルーズ船社に対して広く公募を行いまして、有識者により構成される委員会での評価を経て、国土交通省として選定をしたものであります。
応募に当たりましては、港湾管理者が、クルーズ船社の寄港計画や投資内容を踏まえ、連携が整ったクルーズ船社と連名で計画書を提出しているところでありまして、港湾管理者において適切に連携相手が選ばれているものと認識をしております。
また、本法案におきましては、港湾管理者は、協定を締結しようとするときは、その旨を公告をし、協定の内容を利害関係人の縦覧に供さなければならないこととしておりまして、利害関係人は、港湾管理者に対して意見書をできることにつきましても規定をしております。こうした手続により、透明性を確保しながら国際クルーズ拠点の形成を図っていくこととしております。
国土交通省といたしましては、港湾管理者におけるクルーズ船社の選定や協定の締結に当たり適切な対応がなされるよう必要な助言を行ってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 港湾の使用又は臨港地区という公共用地の使用ということに関わるものでありますので、是非透明性を確保するようにお願いしたいと思っております。
そして、この港湾管理者と協定を締結すると、大体十五年から二十年の締結になるということでありますけれども、この締結先であるクルーズ船社が例えば経営破綻をしたり、また企業買収、合併、統合などによって株主、経営権に変更が生じた場合なんですけれども、その場合の協定の効力はどうなるのか、確認をさせていただきます。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
今回の仕組みでは、協定の有効期間中であるにもかかわらず、クルーズ船社が撤退をしたり、あるいは合併、統合等が生じるような事態に備えまして必要な規定を置いておるところでございます。
まず、新たな事業者が現行の協定を引き継ぐ場合を想定いたしまして、クルーズ拠点としての機能が切れ目なく継続されるよう、新たなクルーズ船社が旅客ターミナルビルの所有者等となった時点で協定の効力が及ぶよう措置をしております。また、協定を引き継ぐ者が現れず、有効期間中であるにもかかわらず協定を破棄しなければならない、こういう場合を想定いたしまして、港湾の適正な運営に支障が生じることがないよう、協定に廃止等の場合の手続、これを記載させることとしてございます。
○行田邦子君 ありがとうございます。
そして、今回の改正法案では、非常災害時における港湾施設の管理についての改正が盛り込まれております。第五十五条でありますけれども、これは熊本地震での経験を踏まえてということでありますが、非常災害時におきましては、港湾管理者も自らが被災者となるというわけでありますので、様々な緊急的な業務をやらなければいけない中で、港湾管理業務を国に全部又は一部を委ねるということをこれまでもやってきたわけでありますけれども、その際に、国がしっかりとその港湾管理者の業務をするに当たっての権限を行使できるように港湾法上に根拠を求めるということで、必要な改正だと思っております。
そこで、これも確認なんですけれども、お伺いしたいんですが、第五十五条の三の三に、非常災害が発生した場合となっておりますけれども、非常災害が発生した場合の定義をお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
港湾法あるいは災害対策基本法におきまして、非常災害の定義は特段規定をされておりませんが、非常災害が発生した場合としては、災害対策基本法第二十四条に基づいて、政府に非常災害対策本部が設置されるような大規模な災害が発生した場合を想定しております。
○行田邦子君 災害対策基本法第二十四条ということでありますけれども、そうしますと、有事は対象外ということであります。
そこで、ちょっとこの有事について伺いたいと思うんですけれども、昨今、今年になっても北朝鮮が弾道ミサイルの発射を、この間の月曜日早朝ですけれども、九回目となったわけであります。緊迫した状況であるというふうに理解をしておりますけれども、政府としては、やはり国外にいる、韓国にいる在外邦人の安全確保ということも様々な事態を想定していかなければいけないというふうに思っております。また、そして状況によっては、港湾にも非常に関係のあることだと思っております。
そこで、まず伺いたいんですけれども、今韓国には大体観光客も含めて約六万人の在留邦人がいるというふうにされていますけれども、朝鮮半島におきまして、有事といいますか、韓国から邦人に対して退避勧告が出るという危険情報のレベル4に当たるものでありますけれども、そうなったときなんですけれども、定期便だけでは邦人の避難に足りないと思っております。そのときに、国土交通省としては、やはり邦人を避難させるための輸送力を確保する必要があると思いますけれども、どのような対応を取るんでしょうか。
○政府参考人(東井芳隆君) お答え申し上げます。
政府におきましては、朝鮮半島の在留邦人の退避が必要になった場合を想定しまして、平素から関係省庁間で連携して必要な準備、検討を行っております。
在留邦人の退避におきましては、状況に応じまして民間の航空機や船舶も一定の役割を有すると考えております。個別具体の状況に応じて政府全体での検討の下、必要な場合に協力要請を行うこととしております。
現状、日本と韓国の間では、航空機につきましては、本邦企業三社が一日当たり十六往復、船舶については、同じく三社が一日当たり六往復定期便を運航してございます。
仮に、輸送すべき量が急増し輸送力が不足する事態となった場合、航空機につきましては臨時便や機材の大型化など、船舶につきましては救命設備の追加等による定員増などによる対応が考えられます。また、政府全体の検討の下で政府によるチャーターが必要とされた場合は、国土交通省としても関係企業に対して協力要請を行うということが考えられます。
いずれにしましても、政府として対応していく中で、国土交通省としても適切に対応してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 是非よろしくお願いいたします。
それで、危険情報レベル4、退避勧告がなされるという状況でありますけれども、更に事態が悪化した場合、有事でありますけれども、仮になんですけれども、空港が閉鎖される、韓国の空港が閉鎖されるということも想定をしておかなければいけないと思います。
そのときにどうやって在韓邦人を避難をさせるのかということでありますけれども、そしてまた、さらに、日本としては邦人の退避が、これが最優先でありますけれども、ただ、現実問題として、韓国にいる米軍との協力など、諸外国、他国との協力ということもしながら退避をさせていくということになろうかと思います。そうすると、邦人の退避というだけではなくて、可能性として大量の避難民が海を渡って日本に流入するということも考えておかなければいけないというふうに思っております。
そのときの政府としての外国人の受入れの方針がどのようになっているのか、そしてまた、入国管理をどのように実施するのか、そして、避難民の宿泊施設が必要になるというふうに考えますけれども、その確保についてどのように検討しているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(永井達也君) お答え申し上げます。
政府におきましては、海を渡って我が国に避難民が流入してくる場合を想定いたしまして、平素より関係省庁が連携して必要な準備、検討を行っております。
我が国に避難民が流入した場合の基本的な手順といたしましては、第一に、避難民の保護、身柄の確保、応急物資の支給、身体検査の実施、第二に、入管、税関、検疫といった上陸手続、第三に、上陸した避難民を宿泊させる収容施設の設置及び運営、そして我が国が庇護すべき者等に当たるかどうかについてスクリーニング、審査を行うといった対応を取ることを検討いたしております。
それぞれの具体的な内容につきましては差し控えたいと思いますけれども、我が国と国交を有しない国からの避難民、あるいは旅券等を所持していない避難民につきましても念頭に必要な検討を行っているところでございます。
今後とも事態に応じて的確な対応ができるよう、引き続き検討してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 確認ですけれども、我が国に朝鮮半島の有事のときに避難してきた者に対しては、国籍を問わずにまずは受け入れるという方針なんでしょうか。
○政府参考人(永井達也君) 先ほど申しましたとおり、具体的な対応の内容につきましてはお答えを差し控えたいと思いますけれども、我が国と国交を有しない国からの避難民、あるいは旅券等を所持していない避難民につきましても念頭に必要な検討を行っているところでございます。
○行田邦子君 なかなか御答弁できないことも多いかとは思いますけれども、まず確認させていただきましたのは、朝鮮半島の有事のときに外国人などが海を渡って上陸をしたときに対して、政府としてもあらゆる事態を想定して今対策を練っているということは確認をさせていただきました。
それでは、もう一つお伺いしたいと思うんですけれども、韓国の在留邦人やまた外国人が船舶、船によって日本に退避をしてきた場合なんですけれども、その場合は、やはり港湾管理者は政府の関係するあらゆる機関と密接な連携を取る必要があると考えますけれども、どのような方策を検討していますでしょうか。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
政府におきましては、韓国の在留邦人や外国人の日本への避難を想定いたしまして、平素から関係省庁間で連携して必要な準備、検討を行っております。具体的な内容については差し控えさせていただきますが、在留邦人等が船舶で避難を行う場合や、海を越えて大量の避難民が流入してくる場合を想定した政府の対応についての検討の中では、港湾管理者を含む関係機関との間においても必要に応じて対応のための協議を実施することといたしております。
国土交通省といたしましては、このような認識の下、常日頃から政府全体での準備、検討に参画しているところであり、引き続き関係省庁と緊密に連携し、適切に対応してまいります。
○行田邦子君 お願いします。
私が地元でもいろんな方とお話をしますと、国会での状況でまず知りたいと言われるのが、森友、加計学園よりか、むしろ、北朝鮮どうなのと、大丈夫なのかということを聞かれます。ですので、今日は、なかなか御答弁しづらいことも多いとは思いますけれども、政府としては、在外邦人の万が一というときの安全確保ということについてもしっかりと様々な事態を想定して、今対策を練っているということを確認をさせていただきました。
そしてまた、言うまでもないんですけれども、このような、朝鮮半島で有事になったり、あるいは日本にミサイルが飛来したりとか落下するというようなことを回避するように、様々な経済制裁も含めた外交的な手段を講じなければいけないということを申し上げまして、私の質問を終わります。