平成29年5月22日 決算委員会
○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。
私が最後の質疑者となります。どうぞよろしくお願いをいたします。
昨日も北朝鮮が弾道ミサイルを発射をいたしました。今年で八回目ということでありますけれども、このような情勢を不安定化させるような挑発行為というのは断じて許されるべきものではないと思いますし、また、我が国政府におきましては、国際社会としっかりと連携し、また協力をして事態の対処に当たっていただきたいと思っております。
また、それと同時になんですけれども、我が国の領土、領海内を弾道ミサイルが飛来し、また落下するおそれもゼロではないということで、政府においても様々な備えを行っているところであろうかと思います。そこで、今日は幾つか、まず最初に北朝鮮による弾道ミサイル発射時の避難について伺いたいと思います。
弾道ミサイルが我が国の領土、領海内を飛来し、また落下する可能性があると政府が判断したときにはJアラートが作動されます。まずお聞きしたいんですけれども、仮に弾道ミサイルが東京二十三区方面に向けて発射されていると判断をした場合、どの地域までJアラートは発信されるんでしょうか。
○政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。
政府としては、北朝鮮から発射されたミサイルが我が国に飛来する可能性があると判断したときは、直ちに、飛来する弾道ミサイルに注意が必要な地域の国民の皆様に幅広くJアラートを使用して緊急情報を伝達することといたしております。緊急情報の伝達は迅速性の観点からブロック単位で行うことを基本としておりまして、仮に東京二十三区方面に向けて発射されていると判断した場合は、関東地方の一都六県及びその隣接県など、弾道ミサイルに注意が必要な地域に幅広く緊急情報を伝達することになります。
政府といたしましては、いかなる事態においても国民の生命、身体、財産を守るべく万全の体制を取っており、Jアラートなどにより、国民の皆様や地方公共団体等に対し直ちに必要な情報伝達を行うことができるよう万全を期すこととしておるところでございます。
○行田邦子君 かなりの幅広い地域にJアラートが作動されるということであります。
そして、これまでは、大体ミサイルが発射してからどこかに落下するまで十分ぐらいだという説明を受けていたんですけれども、先週の五月十四日のときには違いました、三十分と。そしてまた、昨日は、いつもと違ってといいますか、これも大体早朝であったり朝にミサイルが発射されることが多かったんですが、昨日は午後四時五十九分頃ということでありますので、時間も異なってくるし、また発射から落下までの時間というのもその時々変わってくる可能性もあると。そうすると、どのような想定で避難をしたらよいのかという、これは見極めは大変かなというふうには思っております。
そうした中で、秋田県の男鹿市でも三月に避難訓練が行われたということでありますけれども、むしろ私は、もちろんあらゆる地域で避難訓練をすることは必要だと思いますけれども、都市部においてどのような避難訓練ができるのかなということを考えております。
ミサイル発射、ミサイル発射、直ちに避難してくださいというようなアラートが突然なされるわけであります。そうすると、普通の国民であればかなり慌てると。これが例えばここら辺の都市部で起きた場合に、私は、相当混乱をしてしまうのではないかということを思っておりまして、特にこういった都市部というのは、住民もいるけれども、平日日中はオフィス住民もい、そしてまた、たまたま通行して、何かの用があって歩いている方もいると。そういう中でどのような避難ができるのかということでありますけれども、伺いたいんですが、都市部におきましてどのような避難訓練が有効だとお考えでしょうか。
○政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。
弾道ミサイルを想定した住民避難訓練につきましては、それぞれの地域の特性を踏まえて訓練を実施することが必要だというふうに考えております。
御指摘の都市部における訓練でございますが、一つには、実施する区域に居住していない方も参加することが考えられますために、実施する区域に居住していない参加者の方にどのように訓練を周知していくかというのが一つ課題になると考えております。また、都市部におきましては、地下に避難する訓練、これも当然考えられるところでございますが、その場合には、地下鉄でありますとか地下街でありますとか、地下施設の管理者、こことよく連携協力して行うことが重要になるものというふうに考えております。
いずれにいたしましても、今後訓練を実施する地方公共団体とそれぞれの地域の特性を踏まえた訓練の実施について相談してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 先週も国土交通委員会で御答弁いただきましたけれども、地下鉄、地下街など、避難民が押し寄せると思われる、可能性のある受入れ側というんでしょうか、ともうまく連携を取って訓練をしていかなければいけないと思っております。
その避難施設について伺いたいんですけれども、国民保護法、武力攻撃事態等の際に国民を保護する目的の法律でありますけれども、この第百四十八条には、都道府県知事による避難施設の指定が義務付けられています。国民保護ポータルサイトに全部載っているんですけれども、じゃ、どこが避難施設として指定されているかといいますと、これが恐らくほとんど全部同じだと思うんですけれども、災害基本法の、いわゆる地震などの災害が起きたときの避難所とほぼ同じということです。
ほぼ同じなのは理由があるのならいいんですけれども、じゃ、どういうところが指定されているのかというのを見ますと、結構これが、公園とか広場とか、場合によってはゲートボール場という屋外が割と多く指定されています。実際の国民保護法の施行令でも、どういったところを避難施設として指定するかという基準なんですが、「公園、広場その他の公共施設」というふうに書いてありまして、これだと、今政府が、最も今武力攻撃事態として想定され得るものというのが弾道ミサイルということですので、とにかく屋内に、地下鉄、地下街などの地下に避難してくださいということを言っておきながら、都道府県が指定している避難施設の場所が公園というのは、ちょっとこれは整合性が取れていないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(横田真二君) お答えいたします。
御指摘の避難施設につきましては、国民の保護に関する基本方針、これに基づきまして、各都道府県知事、また指定都市の市長が地域の実情を踏まえて、発生の可能性のある様々な事態を念頭に置いて、市町村と連携しつつ指定しているものでございます。
その避難施設に関してでございますが、国民の保護に関する基本指針の中で、避難施設の指定を行うに当たっては、ミサイル着弾時の爆風や破片などによる被害を避けるために、一つにはコンクリート造り等の堅牢な建築物を指定するよう配慮すること、都市部においては地下街又は地下駅舎を必要に応じて指定することなどを定めておるところでございます。
いずれにいたしましても、弾道ミサイル落下時におきましては、必ずしも指定されている避難施設に逃げる必要はなく、避難施設として指定されているかどうかにかかわらず、近くの頑丈な建物や地下へ避難するように国民の皆様に呼びかけているところでございます。
○行田邦子君 国民保護ポータルサイトを見るとすぐに出てきます。結構屋外が多く指定されていると。こういうのを国民が見たときに、何なんだろうか、政府が言っていることと今このサイトで示されていることは違うんじゃないか、政府は、国民を保護するやる気があるのか、また、もしかしたらあおっているだけなんじゃないかというふうにも思われかねませんので、是非、ちょっとここは考え直して、検討し直していただきたいと思っております。
それでは、北朝鮮のミサイル発射時の避難については質問を終わりましたので、内閣官房さん、御退席いただいて結構です。
○委員長(岡田広君) 横田内閣審議官、御退席いただいて結構です。
○行田邦子君 次に、国有地の定期借地契約に係る情報開示について伺いたいと思います。
国有地は、大体年間四千件ぐらい売却されているということでありますけれども、一方で、定期借地の契約を結ぶということも例外的に行われています。平成二十八年度では十七件の契約が新規に結ばれたということで、今大体貸されている国有地というのは約七十件あるということであります。
まず伺いたいと思うんですけれども、国有地を売却せずに定期借地として貸出しを行うその理由や目的、また契約や賃料の決定の方法について伺いたいと思います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
国有地の売却に当たりましては、国民共有の財産であることを踏まえまして、まず優先的に地公体等からの公的な取得要望を受け付けます。地方公共団体等から利用要望がない場合には一般競争入札で売却するということでございますが、そうした中、現在、介護離職あるいは待機児童といった政策課題に対応するため国有財産の有効活用を推進するという観点から、地方公共団体や社会福祉法人に対しまして、随意契約によりまして保育所あるいは介護施設等の施設用地として定期借地による国有地の貸付けを積極的に進めているところでございます。
なお、定期借地によります貸付料につきましては、不動産鑑定士による鑑定評価額を基に算定しているところでございます。
○行田邦子君 公共随契ということでありますけれども、国有地、使われていない国有地は売却が基本ですけれども、ただ、保育所が足りない、そしてまた介護施設が足りないといった都市部は国有地も高くなってしまうので買えないと。だったら貸せばいいじゃないかということで、私は、国有地の定期借地というのは、これは理にかなったものかなと思っています。ただ、やはりしっかりとオーナーである国民に情報を開示すべきだと考えております。
そこで、続けて伺いたいんですけれども、国有地の売却額は、これはホームページにも開示がされています。ただ、定期借地賃料については、これは開示されていません。それぞれ理由をお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
未利用の国有地を売却した場合の契約金額につきましては、今先生がおっしゃいましたように、行政の透明性確保を図るという観点から、財務局のホームページにおきまして原則開示をしておるところでございます。他方、定期借地契約の結果につきましても、その財産の所在地、面積、契約年月日や期間、契約相手方の名称等については開示をしておりますが、貸付料については、御指摘のとおり、開示をしてございません。
この理由でございますが、都市部において地価が高く土地購入が難しいことから、定期借地への需要が高いところでございますが、保育、介護などの社会福祉分野について積極的に国有地を定期借地で提供しようとしている中で、事業者の経営に関わります情報でございます賃料の開示を前提として事業者を募る場合には、事業者側が国有地の利活用をちゅうちょする懸念もございまして、待機児童あるいは介護離職などの政策課題への対応に影響が出かねないということから、積極的には開示をしないという運用にしているところでございますが、ただ、賃料につきましては、個別の照会があった場合につきましては、情報公開法の規定も踏まえながら、貸付けの相手方の同意を得て開示をするということは可能であると考えているところでございます。
○行田邦子君 国有地の売却額については、これは開示をして、国民の皆さん参考にしてくださいということであります。ただ一方で、賃料は開示しないという今理由を御答弁されましたけれども、本当にそうなんでしょうか。やはり国有地というのは、オーナーは財務省ではないです、国民がオーナーです。そのオーナーが幾らでこの土地を貸しているのかということを本当に開示してしまうと、その福祉施設を営んでいる団体、法人にそれほど競争上の地位やまた正当な利益を害することになるのかということは、これしっかりもう一度考え直していただきたいと思っております。
そこで、大臣に伺いたいと思います。
国民の財産である国有地でありますので、私は賃料についても開示をすべきだと思いますし、逆にどのようにしたら開示ができるのかということを考えていただきたいと思うんですけれども、例えばなんですけれども、定期借地契約の際に、その条件として賃料を開示しますということを加えたらいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、理財局長の方から答弁をさせていただきましたけれども、これは貸付けする相手方の同意を得れば開示ができるんですからね。そこのところだけ、まず最初に、この同意を得ないとというところで申し上げておるので。
待機児童とか介護離職等々の話が政策課題として挙げられてきておりますので、これに対応するために、保育とか介護とか、そういった社会福祉の分野においては、特に地方よりは都市部の方にこういった需要が多いものですから、当然のこととして、賃料も、というよりか、買う、購入するには高過ぎるので賃料という話になりますので、そういった貸付けという需要が多いので、それに積極的に対応していこうとしているところでありまして。
今おっしゃったとおりに、どのような影響があるのかとちょっとよく考えないかぬところなので、ほかの商売のところ、うちは、あの人は借りられて、こんな安く借りられたからあそこの介護料はこんな安くて、うちは隣なんだけどこんなに高いというような影響が出てくることになりかねませんので、この開示の在り方につきましては今後の検討課題として、今御指摘のありましたように、需要があることは確かだと思っておりますので、この開示の在り方については引き続き検討させていただきます。
○行田邦子君 最初から賃料は開示しませんと言って、後から開示してもいいですかと言ったら、いや、いえいえいえ、やめてくださいと言うかもしれませんけれども、最初から賃料を開示することが契約の条件ですよと言ったらまた違ってくるかもしれませんので、そこはよく検討していただきたいと思っております。
それでは、租税特別措置について伺いたいと思います。租税特別措置、国の特定の政策目的を実現するために税を軽減するという特例の措置であります。
まず、ちょっと個別の件で伺いたいと思います。私、租税特別措置、これ、うまく使えば非常に良い政策だと思っております。ただ、やはり透明性が重要だということであります。
そこで、まず所得拡大促進税制について伺いたいんですけれども、労働者の賃金アップの呼び水効果として私は非常に効果が高いと思っていますし、また、いろいろ実績見ますと、非常にこれは中小企業にも広く使われているということで、私はこれは優れた租特だと、このように思っております。ただ、租特である以上はやはり税の例外措置でありますので、租特がなくても本来だったらば賃上げがなされて、そしてまた賃金が上昇していくということが健全であって、また望ましい姿であるということは言うまでもないんですが、まずそのことを、大臣の御所見を伺いたいと思います。
それから、さらになんですけれども、こういった効果のある租特ほど出口を見出していくのが大変なのかなと思うんですが、ただ、租特である以上、やはり常に出口を見付けていかなければいけないと思います。この出口戦略についても大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この所得拡大促進税制というのは、これ、給料のアップ、賃上げの後押しをするという意味からは、これはかなりいろいろ御批判はあったんですけれども、これは思い切った税制改革というのをやらせていただいて、平成二十六、二十五ですかね、二十五年度の税制改正のときにこれを決定をさせていただいたんだと思いますが、その後も更に拡充をさせていただいて、昨年は、昨年というか、今年度の改正において、インセンティブ、こういうのに効果的なものを与える機能というのを更に強化する必要があると思って、めり張りをもっと付けないかぬということで、二%プラスでやったところにはもっと出しますというようなことをやらせていただいたんですが。
おかげさまで、ベースアップもこれで、政権交代前は全くベースアップというのは長いことなかったので、デフレが長く続いておったせいもあるんですけれども、そういった結果、この内閣になって、この税制開始してから二十六、七、八と、三年間連続して間違いなく、いわゆるベアという言葉が、ベースアップという言葉を久しぶりで新聞に出てくるほどになりましたので、それなりの効果があったということが、行田先生にも言っていただきましたけれども、私どももその点はそう思っております。
ただ、これは歴代、例外的な、租特ですから例外的な特別措置なので、二十九年度末にはこれは期限を迎えるということになります。したがって、来年度の税制改正に向けて、これは経産省を始め、そういった企業における賃上げの動向とか、また、どうですかね、賃上げの促進に向けたものというと、この間、企業の経常利益は史上空前と言われ、その中で内部留保が二十五、二十四、七十三兆、七十五兆ぐらいたまったにもかかわらず、賃上げは三兆ですから、これはどう考えてももうちょっとやったっておかしくないんじゃないんですかという話になるんだと思いますので、必要性を検討するという、これ以外のものがもっとあるのではないかとかいろんなことを考えないかぬと思っておりますので、いろいろ今後検討していきたいというように考えております。
○行田邦子君 効果が高いものほど本当にやめるのは難しいと思います。ちょうど本年度末で一旦、一旦というか期限が切れますので、そこでよくこれまでの効果を検証していただきたいと思っております。
次に、また個別の租特について伺いたいんですけれども、障害者を雇用する場合の機械等の割増し償却について伺いたいと思います。
内容を私も説明を伺いまして、この達成しようと思う政策目的、本当に大切なことだと思いますし、そのためにこの租税特別措置を使うということは私は否定はしません。ただ、実績を見ますと問題があると思います。
平成二十七年度の実績なんですけれども、適用件数は三十九件でした。法人税の適用額は約八億円ということでありますけれども、適用額の九七・七%が上位十社で占めているということ、それだけではなくて、何と一連結法人だけで九二・五%を占めているということです。これは余りにも特定の連結法人、企業に偏り過ぎではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。
委員御指摘の特別措置につきましては、総務省によります平成二十七年十月の租税特別措置等に係る政策評価の点検結果におきまして、本税制を活用する上位十社の適用額合計の割合が八割超であり、想定外に一部の法人のみが恩恵を受けていないか、更なる検証が必要であるとの御指摘を受けてございます。
このように、また委員御指摘のように、適用額が一部の企業に偏っていた要因といたしまして、当時、障害者が使用しない資産も含めまして割増し償却の対象としていたということ等が考えられました。
このために、厚生労働省では、委員御指摘の実績となりました平成二十七年度の翌年度でございます平成二十八年度から、割増し償却の対象となる資産につきまして、障害者が労働に従事する事業所に設置等されているものに限って、限定して対応することにいたしまして、これにより適用額の適正化を図っているところでございます。
○行田邦子君 平成二十八年度の結果、実績というのはまだ見えてこないんで何とも言えませんけれども、この平成二十七年度の実績を見ると、やはりこれは制度設計に問題があるんではないかなということを指摘をしておきたいと思います。
それで、この障害者を多数雇用する場合の機械等の割増し償却制度なんですけれども、各府省庁が財務省に対して要望する租特について事前評価というものをしています。その事前評価を見てみたんですけれども、拡充するときの事前評価を見てみたんですけれども、これを見ますと、特定企業に偏っているといったことの表記が何にもありませんでした。
そこで総務大臣に伺いたいんですけれども、この今申し上げた租特だけじゃなくて、適用企業に偏りがあることの説明がなかったりとか、あるいは過去の事前評価における減収見込みとそれから実績、予算と決算がすごく乖離があるのに何も説明がなされていなかったりとか、あるいは減収額の予測そのものがなかったりとか、それから租特をやることによってどういう効果があるのかという記載がなかったりあるいは不十分だというものが結構見受けられました。
この政策評価の制度そのものを所管する総務省として、もっと租特が合理性、有効性、それから相当性に照らして検証が可能となるように、例えば分析ツールの開発とかあるいは効果的な検証方法の情報提供など、取組を行うべきではないでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 租税特別措置に係る政策評価の精度の一層の向上というのは非常に重要だと考えております。
総務省では、各府省の評価におきまして、合理性、有効性、相当性に照らした検証を行うためのガイドラインをお示ししております。それから、各府省の評価の実施に当たりまして、評価に必要なデータの算定の考え方など、事前に御相談を受けてアドバイスも行っております。それからまた、各府省の評価の内容を点検する過程において、必要な場合には、根拠となるデータや分析の追加、補足を求めるといった取組を行っております。
一定の効果は出てきているんですが、一方でやはり、委員が御指摘のとおり、分析が不十分な評価というのが依然として見受けられます。
今後、この評価の精度を一層向上させるために、点検を通じて把握しました各府省の優れた分析方法の横展開といったことを始めとしまして、各府省の御協力を得ながらしっかりと取り組んでまいります。
○行田邦子君 税制単独でどれだけの効果があったのかというのを見るのはなかなか難しいとは思うんですけれども、補助金や交付金、また規制の改革や強化などとセットでいろんなものが達成すると思うんですけれども、ただ、やはり税の公平性、中立性、簡素性ということを踏まえて、国民に説明がしやすいような、そのような評価制度として精度を高めていただきたいと思います。
それでは、会計検査院にお越しいただいていますので伺いたいと思います。
会計検査院においては、毎年度切り口を変えて租税特別措置の検査を行っています。昨年度は、会計検査院として初めて所得税関係の適用状況を網羅的に検査をしていますけれども、このような切り口で検査を実施したその理由と主な指摘点を簡潔にお願いいたします。
○説明員(鈴土靖君) お答えいたします。
会計検査院は、租税特別措置(所得税関係)の適用状況等につきまして会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報告書をまとめて、平成二十八年十二月に報告しております。
会計検査院は、所得税関係の租税特別措置につきまして、平成二十七年度の減収見込額が約二兆二百五十億円と多額に上るとされる一方で、法律上、政策評価が義務付けられていないこと、また適用実態調査が実施されていないことなどを踏まえて今回網羅的な検査を行ったところでございます。
関係省庁及び財務省による検証状況につき検査いたしましたところ、関係省庁において二十二年度から二十七年度までの間に政策評価及び税制改正要望の際の検証をいずれも行っていないものは、政策等の単位二百九十六件のうち八十件となっていました。そこで、所得税関係の租税特別措置については、減収見込額が多額に上っていることを踏まえて、関係省庁において検証を行い、国民に対する説明責任を果たしていくこと、財務省において今後とも十分に検証していくことが望まれると所見において記述したところでございます。
○行田邦子君 租特透明化法の対象となっている法人税は大体二兆円の減収になると。所得税はというとやっぱり同じぐらいの減収見込みということで、結構な減収がなされているわけでありますけれども、なかなかしっかりとした効果検証がなされていないということであります。
お手元にお配りをしているものを見ていただくと分かるんですけれども、大体、平成二十七年度でいきますと、法人税と、それから法人税以外でいうとどのぐらいの税金が減収になっているかというと、ざっくり七兆円程度ということで大変大きな額であります。
一方ですけれども、法人税関係以外、そのうち所得税も入っていますけれども、これについては決算の数字等には出ていません。厳密に言うと出せないと、物理的に、技術的に出せないということだと思いますけれども、今の税の徴収制度だとみんながみんな確定申告をするわけじゃないんで、所得税などについては決算がなかなか出せないということは理解はしますけれども、ただ、せめてなんですけれども、予算についてはしっかりと予算の審査をするシーズンに、次年度の租特についてはこのぐらいの見込みになりますよというのを出してもいいかと思うんですけれども、実は、平成二十九年度、もう始まっていますけれども、平成二十九年度の法人税関係以外の租特の見込みと、減収見込みというのは出ていません。いつ出るんでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。
法人税関係の租特につきましては、御指摘のとおり、毎年、法人の事業年度終了後一年程度が経過した二月頃に取りまとめられます租特の適用実態調査の結果に関する報告書を基に各租特の減収額を試算し、国会にお示ししているところでございますけれども、これに対しまして、法人税関係以外の租特による増減収見込額、例えば所得税の場合ですと、課税対象となる暦年の終了後一年強経過した後、試算に利用可能なデータが出そろうことから、これを基に各租特の増減収見込額を計算し、例年七月頃に国会にお示しをしているところでございます。
申告時に適用額明細書の提出を求めている法人とは異なりまして、事務負担を求められない個人ベース、これの利用実態、これはなかなか把握ができないことから、試算に必要な個人の所得税の申告に係るデータですとか、地方自治体の税務データ等、集計に時間を要するものも多数収集する必要があることから、租特の増減収見込額をお示しすることには時間が掛かることを御理解いただきたいと思っております。
平成二十九年度の法人税以外の租特の増減収見込額につきましては、現在、鋭意試算作業を行っているところでございまして、作業が終了次第提出させていただきたいと思います。
なお、予算における税収は租特の適用後の課税実績等を基に見積りを行っておりますけれども、税制改正により新設や制度の拡充、見直しを行った租特につきましては、例年、年末に閣議決定される政府税制改正大綱において改正増減収の見込額をお示ししておるところでございまして、国会におけます予算や税法の審議の参考にさせていただいているところでございます。
○行田邦子君 国民にしっかり説明ができる情報開示、また国会でしっかりと審議ができる情報提供をしていただきますことをお願いを申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。