平成28年11月25日 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会
○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
私が最後の質疑者になりますので、できるだけ質問が重ならないように努めていきたいと思っておりますが、よろしくお願いいたします。
まず最初に伺いますのは、さきの参議院選挙、第二十四回参議院選挙は、選挙権年齢が十八歳以上に引き下げられてから初めての国政選挙となりました。投票率を見てみますと、十八歳、十九歳の投票率なんですけれども、四六・七八%と、二十代、三十代の平均よりも高い結果となりました。ただ、十八歳と十九歳とを個別に見てみますと、十八歳は五一・二八%であるのに対して十九歳は四二・三%と、開きがありました。
この開きがあったことの原因をどのように御覧になっていますでしょうか。
○副大臣(原田憲治君) お答えをいたします。
委員御指摘のとおり、今回の参議院選における十八歳及び十九歳の投票率は、二十歳代、三十歳代に比べ高い水準となっております。十九歳の投票率は、十八歳と比べまして低い状況となっておるところでございます。
十八歳は現役高校生や高校を卒業して間もない方々でございまして、昨年度から、総務省において全ての高校生に副教材を配付するとともに、選挙管理委員会と高校が連携をして出前講座を実施する等の取組をしてまいりました。主権者教育を推進したことが十八歳の投票率が高い要因の一つではないかと考えられます。
一方、十九歳の学生につきましては、文部科学省を通じ、各大学などに対して主権者教育の推進及びオリエンテーションなどの周知啓発をお願いをし、既に働いている社会人については、各経済団体に対して会員企業の従業員の方々への働きかけをお願いをしたところでございます。これらの取組がまだ十分な効果が得られていないと考えられるところでございます。
高校を卒業した大学生や社会人に対する政治参加の意識向上方策などは今後の重要な検討課題であると考えており、大学や経済団体、学生やNPO法人など関係機関と連携し、引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○行田邦子君 初めて投票権を得た年というのは傾向として投票率が高まるということがあるかと思いますけれども、今回、十八歳の方が投票率が高かったということの一つの要因としては、考えられるものとしては、高校での主権者教育があった、効果を出したというふうなことであろうかと思います。
そこで、続いて副大臣に伺いたいんですけれども、大学生の投票率向上については様々な課題があるかと思いますけれども、高校における主権者教育だけではなくて、私は大学における主権者教育を推進していくことが有効な方策と考えますけれども、大学における主権者教育についての御所見を伺いたいと思います。
○副大臣(原田憲治君) 委員御指摘のとおり、高校生のみならず、大学生の政治意識の向上を図ることは必要でございます。
大学における主権者教育を推進していくことも重要であると考えておるところでございまして、そのために、総務省においては、主権者教育の推進及び周知啓発について文部科学省を通じ各大学に対してお願いをするとともに、選挙管理委員会と大学が連携して、全国で設置された期日前投票所の選挙事務に大学生を起用したことや、大学で出前講座を実施するなどの取組がなされており、引き続き、これらの関係機関と連携をしてまいりたいと思っております。また、総務省において、昨年度、全都道府県で大学生を含む若者の啓発イベントを実施をいたしたところでございまして、政治的リテラシーの向上に努めたところでもございます。
現在、今回の参議院選におけるフォローアップとして、選挙管理委員会及び十八歳から二十歳の有権者に対して調査を行っておりまして、これらの調査結果も踏まえ、今後の主権者教育の推進方策を検討してまいりたいと思います。
○行田邦子君 ありがとうございます。今更大学生に主権者教育という考えもあるかと思いますけれども、高校ではなく大学ならではの主権者教育の在り方というのも考えられるかと思います。大学生が主体となって例えばプログラムも考えるといったことも一つあろうかと思います。是非お取組をお願いいたします。
それでは、今は大学生の投票率ということで伺いましたけれども、この大学生の投票率の向上を考えるときに、住民票を実家に残したまま大学のある地域で生活する学生の問題が指摘をされています。
今回の参議院選挙では、居住実態がない学生の不在者投票について不在者投票を認めるかどうか、各選管によって判断が分かれたようであります。ある自治体の選管におきましては、居住実態の調査をしまして、その者が居住実態がないと分かったので不在者投票を認めなかったという判断もされたと。一方で、都市部のある自治体の選管では調査は不可能なので認めるといった、判断が分かれたということであります。
大臣に伺いたいと思うんですけれども、投票権の有無に関する重要な判断でありますので、この不在者投票を認めるかどうかの選管の判断について御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 選挙人名簿の登録につきましては、当該市町村の区域内に住所を有する年齢満十八年以上の日本国民で、その者に係る登録市町村等の住民票が作成された日から引き続き三か月以上登録市町村等の住民基本台帳に記録されている者等について行うこととされております。
この当該市町村の区域内に住所を有するというのはどういうことかというと、選挙人名簿への登録の基準日において当該市町村の区域内に現実に住所を有するという意味でございます。一般的には、住民基本台帳に記録されていたとしましても、現実に住所を有していない者を当該市町村の選挙人名簿に登録するということはできません。
個別の事案について現実に住所を有するかどうかという判断は、具体の事実というものに照らして各市町村において行われるべきものでございます。ですから、実際にしっかりと事実関係を確認していただいた選挙管理委員会の在り方の方がこれは好ましいことであると考えます。仮に、現実の居住に関係なく選挙人名簿登録をするということになってしまいますと、場合によっては、もう自由に投票する選挙区を選べるということにつながる可能性も出てきてしまいます。
いずれにしましても、投票していただくということのためには現実に住所を有する市町村に適切に住民票を移していただくということが必要でございますので、各選挙管理委員会、文部科学省と協力しながら、適切な住民票の異動ということについての周知を図ってまいります。そこをしっかり強化してまいります。
○行田邦子君 大学生に投票に行ってほしいという、投票率を高めたいという気持ちはありますけれども、とはいっても、やはり基本というのは、住んでいるところに住民票があって、そこでの、その地区での有権者であるということは、ここを崩してしまってはおかしなことになってしまいますので、そこはしっかりと守りながらも、更に大学生の投票率を高めていく方策を進めていただきたいと思っております。
それで、不在者投票なんですけれども、なかなか敷居が高いというか、期日前投票に比べて利便性が良くないといった声も聞こえてきます。
そこで、不在者投票について少し伺いたいと思うんですけれども、不在者投票の場合は投票日の前日までに行わなければなりません、投票を行わなければなりませんので、そうしますと、選挙人の手元に投票用紙等が投票日の前日までに届かなければならないことになります。逆算をしますと、各選管宛てに選挙人から投票用紙等の請求が投票日の二日前までには確実に届かなければいけないことになります。
そうしますと、日曜日が投票日ですと金曜日までには各選管にその投票用紙等の請求が届かなければいけないことになるんですけれども、投票日の前日以降にこうした請求が届いた場合は各市町村選管でどのような対応をしているのか、そしてまた、請求をしたにもかかわらず投票用紙の発送が間に合わなかった件数はどのくらいあるのでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。
不在者投票の投票用紙交付請求が、それが投票日前日に届いた場合の対応につきまして、これは、統計などを取っておりませんので複数の選挙管理委員会に確認いたしましたところ、投票用紙を発送しても投票が間に合わないということを連絡先として書いてある電話番号などに電話をするというようなことで直接御理解をいただく、難しいということを御理解いただくと。どうしても送ってほしいという人がいましたら、それは送るということ。あるいは、不在者投票請求をした以上、当日投票来れないということが前提だと思いますが、当日で投票することも可能だというふうに教えているという選挙管理委員会もございました。
それで、どのくらいの件数かということでございますが、先般の参議院選挙に関し、選挙期日前日以降に請求用紙が届いた件数を確認しましたところ、そもそも事例がなかったという団体もございました。事例があった団体においても数件程度ということでございました。
○行田邦子君 投票用紙等の請求が遅かった場合は、基本的にはもう御納得いただいて諦めていただくしかないということだと思います。
それで、更に伺いたいと思うんですけれども、投票環境の向上方策等に関する研究会の中間報告を読ませていただきました。ここでは、不在者投票の投票用紙等のオンライン請求の提案がなされていました。これが実現できれば随分不在者投票の利便性も高まるのではないかなと思うんですけれども、その後の検討状況をお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) 不在者投票の手続の簡素化を図るということは、有権者の投票環境の整備を図るということで非常に重要な問題でございます。
御指摘の研究会の中間報告で、オンライン請求に関しまして、請求時間の短縮のメリットを享受することができるというような指摘がございました。また、この前の、先般の参議院選挙におきましても、十八歳、十九歳などの若い有権者の投票が可能になったことに関し、不在者投票の利便性向上、敷居が高いというような指摘もございました。
このような中、大臣からの御指示も受けまして、可能なものからオンライン申請、対応できないかということで検討しまして、具体的には、名簿登録地以外の市町村における不在者投票につきまして、既存の電子申請システムを持っている市町村がございます。これに不在者投票の投票用紙等の請求というメニューを追加した上で、本人確認にマイナンバーカードの公的認証サービスなどを活用して、本人確認を十分にしてオンラインによる請求が可能となるよう、省令改正を行う予定でございます。
また、その手続の簡素化につきましては、マイナポータルなどの活用も今後検討していきたいとは考えております。
○行田邦子君 是非よろしくお願いいたします。
それでは、大臣に伺いたいと思います。
投票率の向上の方策として、期日前投票の更なる利便性の向上が考えられます。市町村における期日前投票所の設置状況、何か特徴的なことがあれば教えていただきたいということが一つと、それから、私、特に期日前投票所の増設ということで、大学、それから駅構内、駅前などに増やすべきだと考えていますけれども、これらの取組についてお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 期日前投票所数の状況ですが、期日前投票制度が創設されて初めての平成十六年執行の参議院選挙では四千四百八十六か所でございました。平成二十八年執行の参議院選挙では五千二百九十九か所でございますので、八百十三か所、約二〇%増加をしています。
私も、今、行田委員が言ってくださったとおり、やはり駅構内ですとか大学など、かなり選挙人の利便性の高い場所への効果的な設置というものはとても大切だと思っておりますので、これまでも、各選挙管理委員会に対しまして総務省から積極的な対応というのを要請してまいりました。
あと、先般の参議院議員選挙で、期日前投票所事務に係る財政措置の充実を図りました。そしてまた、選挙権年齢の引下げを踏まえて、特に大学等への設置につきましては、これは文部科学省を通じて施設管理者である教育機関に対して積極的な協力をお願いしてまいりました。
○行田邦子君 市町村選管からすると、人員配置をしなければいけないといったこと、それからシステム整備もあるということも言われております。また、結局様々なコストが市町村側でも掛かるということが言われていますけれども、ただ、これらは絶対に越えられないハードルではないと思っておりますので、是非、期日前投票所の更なる増設、特に大学、また駅構内といったことに取り組んでいただきたいと思いますし、また、駅構内などは都市部だと大変に利便性が高いと思いますけれども、過疎地になると必ずしもそういうことではないかと思います。
例えば、島根県の浜田市などは、投票所の統廃合が進んでいるということで、その代替策として移動投票車、ワゴン車に投票箱を乗っけて巡回するということもやられているということですので、過疎地は過疎地の特徴を生かした工夫、そしてまた都市部は都市部で特徴を生かした工夫をするべきだと、このように思っております。
それでは、続いてまた大臣に伺いたいと思います。共通投票所の設置について伺いたいと思います。
さきの通常国会の法改正によりまして共通投票所の設置が可能となったわけでありますけれども、にもかかわらず、残念ながら、第二十四回参議院選挙、この間の参議院選挙におきましては全国で四団体、四つの市町村選管において合計七か所の設置にとどまる結果となってしまいました。当日の投票者数に占める共通投票所での投票割合を見ますと、青森県の平川市は六人に一人、一七・一六%と非常に高かったわけでありますけれども、北海道函館市では一・二七%と低調でありました。
こうした結果を踏まえまして、今後の共通投票所の推進についての御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 共通投票所を設置した団体が四団体にとどまったのは、二重投票を防止する観点から、投票済情報を共有するためのオンラインシステムを原則として全ての投票所間に結ぶ必要がありまして、その検討に要する期間が短期間だったということ、それから多額の費用負担が見込まれるといった理由が考えられます。
今後のことでございますけれども、共通投票所の設置に要する経費の財政措置がありますよということの周知に加えまして、今回の参議院選挙における設置事例を投票の状況ですとか周知方法と併せて紹介をするということ、個別の団体からの御相談にきめ細かく応じていくということでしっかりと支援をしてまいりたいと思います。
それから、投票所というのは公共施設や体育館など災害時の避難所に指定されている施設を活用する団体が多うございますので、こうした施設へのオンラインシステムの整備につきましては、もうこの選挙事務のためのみならず、災害対応などを含めて、市町村全体のICT活用の中において効率的に進めていただくということを切に期待したいと思います。
○行田邦子君 時間ですので終わります。ありがとうございました。