平成28年4月28日 国土交通委員会
○行田邦子君 無所属の行田邦子です。よろしくお願いいたします。最後の質問者となりましたが、よろしくお願いいたします。
この度の物流総合効率化法の一部改正は、物流ネットワーク全体の省力化、効率化を更に進めて労働力不足に対応していくと、そのために総合効率化計画を事業者が作成をして、そして大臣が認定するといったことでありますけれども、総合効率化計画のその一つの例といたしまして、地域内配送共同化を行うことによって過疎地域内の無駄のない配送を実現するといったものが示されております。
そこで、まず大臣に伺いたいと思います。二番の質問です。
地域内配送の共同化なんですけれども、これは私は、地域の自治会や、また商店街やコミュニティー、そしてまた自治体、そしてまたさらには輸送機関といった地域の意思が大切であって、そして地域が主体となって進めていくことが肝要というふうに考えています。
トラック事業者、宅配業者にも伺いますと、この地域内配送の共同化、これはいいけれども、なかなか我々が音頭を取ってやるというのは、複数の業者が入ってきます話ですので、利害が絡んだりまた思惑があったりでなかなか進まないといった声も聞こえてきます。単に、地域内配送の共同化につきましては、物流の効率化という視点だけではなくて、地域再生、地域社会の維持という枠組みで国としても推進すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 過疎地域等におきましては、宅配便の集配の共同化、買物支援サービス等の物流機能を複合化した地域内配送の共同化をすることによりまして、物流の効率化のみならず、生活支援サービスの維持等が図られ、地域住民や消費者の利便が向上いたします。また、都市部との物流ネットワークも維持をされまして、安価な利用料で地域特産品を都市部へ出荷でき、生産者等の荷主の便益につながるとともに、地域経済の活性化にも貢献をいたします。
このようなことから、昨年十二月に取りまとめられました審議会の答申におきまして、地域の関係者がまとまった上で一体となって実行に移すことや、市町村を始めとする自治体の積極的な関与が極めて重要とされております。このため、輸送事業者のみならず、関係住民、自治体等も参画した協議会における円滑な合意形成に向けて、国土交通省といたしましても、地方運輸局等が全国の先進事例の紹介、輸送事業者との橋渡し等により関与していくことといたします。
これらを通じて物流の効率化を図り、地域再生、地域社会が維持されるよう努力をしてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 是非、モデル的な成功事例というのをつくっていただきたいと思っております。
それでは、次の質問なんですが、再配達の削減について伺いたいと思っております。
昨年の九月に国交省の中に設置された宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討会が報告書を出していますけれども、これを見て、私も様々なことを考えさせられました。
まず、この宅配便の取扱個数なんですけれども、五年間で一五%も増えているということ、そしてまた宅配便の約二割が再配達となっているということでございます。そして、そのことによってトラックドライバーの労働時間がどのぐらい増えているかといいますと、年間九万人分に相当する労働力が再配達で消費されていると。つまり、トラックドライバーの約一割に当たるということでありました。これは私は、この産業の将来を考えると深刻な問題ではないかなというふうに思っております。
そして、先ほど申し上げました報告書の中で示されているんですが、消費者対象にアンケートを行っています。その結果で、一回目の配達で荷物を受け取れなかった理由は何かといったことに対しまして、配達が来るのを知っていたが、用事ができて留守にしていたが二六%、元々不在になる予定だったため、再配達してもらう予定だったが約一四%と、約四割の方が、言ってみれば再配達してくれるからいいやということで一回目に受け取らなかったということです。
私はこれを見て考えましたけれども、宅配の利便性をどんどんどんどん追求するというのは、消費者にとってはこれは便利だということはいいことでありますけれども、一方で、再配達を抑制する方策というのを何か講じられないのかということを考えました。いかがでしょうか。
○政府参考人(羽尾一郎君) お答えいたします。
委員御指摘のとおり、昨年九月に、宅配事業者、通販業者、コンビニエンスストアなどの関係者に集まっていただいて、私ども検討会を開催していろいろなこの件についての議論を行いました。そして、関係者で、再配達の削減というのが不可欠であると、こういう共通認識を持ちました。
今委員御指摘のとおり、再配達となった理由に、再配達の依頼を予定していたけど不在にしていたと、こういうケースが四割ございますが、加えまして、配達が来るのを知らなかったというのも四割ございます。その意味で、消費者と物流事業者、宅配事業者との間のコミュニケーション、これをもう少し良くしていくというのが削減をするための大事なポイントであると、こういうふうに認識したところでございます。
この報告書におきましても、三つの柱、つまり今申した消費者と宅配業者あるいは通販業者との間のコミュニケーションを良くしていくと。そのために、例えばいつ届けますよという配達日時の確認、通知、あるいは、消費者の側から逆に配達日時を変更してくださいと、こういうものを容易にしていく、こういったことが一つあります。
それから二つ目は、この再配達がいかに社会的な損失を生じているか、先ほど委員御指摘のとおりでありますが、これを国民の方にも理解いただいて御協力をいただいていく、こういう取組が大事であろうと。
三つ目には、受取方法を、家で受け取ることにこだわらないで、コンビニとか鉄道駅とかを活用して、様々な方法で受取方法を多様化してその再配達を削減していこうということでございます。
現に、この報告書以降、一部の通販業者は配達通知を行うだとか、コンビニで今まではこの宅配業者しか扱えなかったのを別の宅配業者も扱うようになったり、駅でも宅配ボックスができたりと、こういった動きが広がってきております。私ども、引き続き関係者と連携してこのような取組を進めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 過度な再配達につきましては、私はディスインセンティブといいますか、ペナルティーを科してもいいのではないかぐらいに思っているんですけれども、それはなかなか難しいとは思いますけれども、そういったことも含めてまた御検討していただきたいと思いますし、やはりこれだけ再配達でトラックドライバーの労働力が消費されているという実態を踏まえますと、やはり消費者の皆さん、私も含めてですけれども、にもこの状況を国交省としてもしっかりと理解をしてもらうことも必要だというふうに思っております。
次に、トラック予約受付システムについて伺いたいと思っております。
私の知り合いに、たまたまですけれども、トラック事業者大変多いんですけれども、彼らにこの法案の中身を見せますと、一番これは期待できると言ったのがトラック予約受付システムでした。しかしながら、この中身を見ますと、トラック予約受付システムを導入した場合の税制上の特例というのが設けられているんですけれども、この場合は、新規に整備される物流保管施設のみが対象となっています。
私は、既存施設でトラック予約受付システムを導入する場合も税制上の特例の対象とすべきではないかなと思っております。そしてまた、更に申し上げますと、こういったトラック予約受付システムが導入して成功しますと、ドライバーの長時間労働は解消されるわけでありますけれども、ただ、そのときにメリットを享受できるのはドライバーであり、またトラック事業者であって、必ずしも物流保管施設の側ではないということですので、こうした物流保管施設の側へのアプローチのみでは私は限界があるのではないかというふうに思っております。
そこで、この予約システムが本当に効果的に機能するのであれば、これはトラック輸送業界の統一規格基準として導入を後押しすべきと考えていますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(羽尾一郎君) お答えいたします。
今回の予約受付システムの対象となります施設につきましては、保管、荷さばき、流通加工といった各機能を総合的に有する十分な荷さばきスペースを確保した効率化された倉庫を対象にし、そこにシステムの導入を図りまして、輸送網の集約とともに輸送フローの効率化を図ろうとしております。その意味で、様々な目的に適合する倉庫の整備を促進する必要が出てまいりますので、新増設された倉庫への税制特例という形にしております。実は、倉庫業界は施設が大変老朽化いたしております。そういう老朽化した倉庫が多い業界におきましては既存施設の建て替えを促すと、こういう効果もあると考えております。
委員御指摘の二点目の方のトラック運送事業者への対応ということでございますが、このシステム導入によりまして、倉庫業者自身もトラックの到着時間に合わせました庫内作業を行うという効率的な作業ができるということでございます。したがって、倉庫業者自身にきちっとした対応を図っていくということにすべき性格のものだと考えております。加えまして、トラックの到着時間に合わせました庫内作業ができますから、こういったメリットを勘案しますと、倉庫業者に対してインセンティブを付与してシステムの普及をしていくことがまず大事ではないかと、このように考えてございます。
○行田邦子君 倉庫業者にもメリットはあるということでありますけれども、是非とも業界全体としてのこうしたシステムの導入ということを国交省としても促すことを今後検討していただきたいと思っております。
それでは、一問飛ばしまして、大臣に伺いたいと思っております。
やはり、物流の効率化ということにおきましては道路の整備といったことも必要だと思っております。昨年の十月三十一日に圏央道が私が住んでおります埼玉県内全線開通いたしました。まだ全部つながってはいないですけれども埼玉県内は全線開通して、東名、中央、それから関越、東北といった高速道路が首都高を利用しなくても移動できるようになったということであります。
そこで、大臣に伺いたいと思いますけれども、物流の効率化、省力化において圏央道の果たす役割と効果についてお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 圏央道は、都心から半径四十キロから六十キロ圏内にある環状道路といたしまして、首都圏の慢性的な渋滞の緩和による移動時間の短縮など、物流の効率化、省力化において大きな役割を果たす重要な路線であります。
昨年十月の桶川北本インターチェンジから白岡菖蒲インターチェンジの開通によりまして湘南から東北道までつながりまして、例えば埼玉県白岡市から入間市までの所要時間が約三十分短縮されるなどの効果が現れております。周辺の一般道におきましても、開通区間に並行する県道の交通が圏央道に転換することによりまして渋滞発生時間が半減し、移動時間が短縮されるなどの効果も現れております。また、圏央道により都心部を通過せずに地方間を結ぶことが可能になることから、圏央道沿線における物流施設の立地が進んでおり、年間立地件数は二十年前と比較して二・六倍に増加をしております。
引き続き、我が国の経済活動及び国民生活を支える物流についてその生産性が更に向上するよう、圏央道の早期全線開通に向けて着実に整備を進めてまいりたいと思っております。
○行田邦子君 私も圏央道を利用させていただいていますけど、大変に便利ではありますが、ただ、高いなということも同時に感じております。
そこで、最後の質問なんですけれども、四月一日より新たな高速道路料金体系が導入されました。圏央道や外環の料金についての改正内容と期待される効果についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(森昌文君) お答えさせていただきます。
首都圏の高速道路料金につきましては、本年四月一日から新しい料金制度を開始させていただいたところでございます。
具体的には、委員御指摘のように、圏央道などの整備の進展に合わせまして、これまでばらばらでございました料金水準を統一していくということ、そして、これはできれば圏央道を利用していただくということを促すためではございますが、起終点が同じであれば圏央道を経由してもあるいは首都高を経由しても同じ料金にするというような、高速道路を賢く使っていただくような利用重視の料金体系に改めさせていただいたということでございます。
これによりまして、環状道路でございます圏央道等々の利用の促進が進み、そしてまたそれによりまして首都高速の都心部の渋滞が緩和するなど、現在進めております三環状道路のネットワークの効果を更に高めてまいりたいということで、首都圏全体の交通流動の最適化を目指しているところでございます。
若干、まだ施行後一月がたったばかりでございますので、まだ具体的なデータが、いろんな変動等もございますので、落ち着いたデータがまだ十分取り得ていないということもございますので、細かな数字で御紹介することはできませんが、できるだけ私どもとしても環状道路を利活用していただいて都心の渋滞を緩和できるような方向に持っていければというふうに思っております。できるだけ具体的な交通状況をこれから解析をさせていただきまして、できるだけ早くその効果を公表させていただければというふうに思う次第でございます。
以上でございます。
○行田邦子君 終わります。ありがとうございます。