平成25年11月26日 経済産業委員会
○行田邦子君 みんなの党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
安倍総理はこの臨時国会を成長戦略実行国会と位置付けて、その成長戦略を実行するために重要な法案であるのが今審議をされています産業競争力強化法案という認識をいたしております。そしてまた、私どもみんなの党そして私自身は、アベノミクスの三本目の矢、しっかりと効果的に放たれてほしいと思っていますし、また、成長戦略を実行するためには規制改革が何よりも重要であるという認識であることをまず申し上げまして、質問に移りたいと思います。
まず最初に、大臣に伺わせていただきます。二〇〇〇年代になりましてからほぼ毎年のように各政権で成長戦略というものが作られてきました。前回ですと日本再生戦略、また新成長戦略、未来開拓戦略、新経済成長戦略など、それぞれ名前が付けられてほぼ毎年のように成長戦略が打たれてきました。一方で、バブル崩壊後のこの二十年というのは失われた二十年と言われていて、また一九九五年度以降の名目GDPの成長率というのは三%成長というのを一度も超えていない状況です。そしてまた、数度にわたってのマイナス成長というのを繰り返してきて、また、リーマン・ショック以降というのは、名目GDPは五百兆円を割り込んだままといった停滞した経済の状況が続いています。
そこで、大臣に伺いたいんですけれども、これまでの成長戦略がどのように経済成長に結び付いたのか、またそうではなかったのか、どのように評価をされているのか、お聞かせいただけますか。
○国務大臣(茂木敏充君) かつて、東京大学は優れた教育機能を持っているかと、いえ、そんなことはないと、入った学生の能力が高かっただけと。通産省の政策は優れていたか、いえ、そんなことはないと、日本の企業の成長力があっただけ、こんなことが言われておりましたけれども、この二十年を見てみると、確かに失われた二十年という形でなかなかそういった企業のポテンシャルも十分発揮できないような状況にある中で作られてきた成長戦略、いずれも実行を伴わないうちに新しいものに差し替えられたと。大きく二つあると思います。一つは、やはり成長の成果が出る前に政権が替わってしまったと。一年で毎年替わっているんですから、そんなに早く出ないですよ。今回は違うと思います。そして、もう一つは、異次元の取組をこれまでの政策と比べてスピード感を持って取り組んでいると。
例えば、税の問題、今まではまだこの時期に税が決まっているなんてことはなかったんですよ。年末の恒例行事で必ず税はやっていたんですよ。それが今年は、大胆な投資減税であったりとかそういったものはもう秋に決めるという、今までの慣例にとらわれない、こういった措置もとっております。
さらに、規制の分野におきましても、岩盤規制と言うと直嶋先生に怒られてしまうので、新しい言葉をこれから考えなくちゃいけないかなと思っているわけでありますけれど、これまで取組ができてこなかった規制について、規制改革会議で、全国レベルのもの、そして戦略特区で地域のもの、そしてこの法案にあります企業実証特例、さらにはグレーゾーンの解消、企業から全体に広げていくもの、重層的な対策を取ることによって抜本的な規制の改革もしっかりと図っていきたい、こんなふうに思っております。
既に成果は出てきていると、そんなふうに我々は考えております。デフレからの脱却、これも相当進んできたと思っております。さらにはGDPの成長率、昨年の七―九の数字がマイナスの三・九、今年の一―三月期は年率にしますとプラスの四・一、四―六がプラスの三・八、さらには七―九がプラスの一・九、こういったふうに四四半期連続でプラスの状況が生まれると、こういった明るい兆し、そして企業収益の改善等々、賃金の引上げであったり所得の改善、それがまた消費の拡大につながり更なる投資や生産の拡大を生む、こういった好循環をしっかりとつくっていきたいと考えております。
○行田邦子君 大臣御自身は、これまでの成長戦略しっかりと総括をされて、それを踏まえて今大臣として、経済産業大臣として御活躍されているということが理解できました。
ただ、先ほどの御答弁で、政権が毎年替わっていったからというお話もありました。確かに、二〇〇九年から二〇一二年まで自民党政権から民主党政権に替わったと。また民主党政権から自民党政権に戻ったという政権交代もありましたけれども、例えば自民党政権の間で、また大臣が毎年替わっていない時期もありました。そのようなときに作られている成長戦略というのも、じゃ見てみますと、本当にしっかりとその総括がなされているのかなというと、残念ながら形跡がないということであります。
そこで、これは内閣官房さんに伺いたいんですけれども、これまでの成長戦略で描かれた施策の実施評価、それから、個々の施策の実施評価だけではなくて成長戦略全体としての実施評価、また効果の分析というものを具体的にどのようにやられてきたのか、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(赤石浩一君) お答えいたします。
これまで成長戦略、何度か作られてまいりましたが、それぞれの成長戦略において個別の評価はきちんとやってきてございます。
例えば、二〇〇六年に作られました経済成長戦略大綱は二年後の二〇〇八年四月にフォローアップをしっかりやると、そして経済財政諮問会議に報告をするということをやってございますし、民主党時代に作られた二〇一〇年の新成長戦略につきましても、二年後にはフォローアップをやって国家戦略会議に報告をし、そしてまた二〇一二年に作られた日本再生戦略もその年の十一月にはフォローアップをやるということで、しかるべくフォローアップはやってまいりました。
その結果を見てみますと、施策そのものはいろいろと実行しておりまして、成長戦略全体としても、成長戦略に記載された施策についてはおおむね実行してきていると、このように考えてございます。
一方で、様々な成長戦略では、市場規模や雇用創造規模あるいは経済成長率など達成すべき成果目標はあるものの、その効果については結果的に必ずしも所期の成果が上げられているわけではないと、そのように考えてございます。
○行田邦子君 各成長戦略ごとにフォローアップということで、施策が実施されたかどうかといった評価はなされているということであります。また、ホームページにも一部公表されていると認識をしておりますけれども。ただ、今の御答弁でもありましたように、個々の施策が実施されたかどうかというような評価はしていても、そうした個々の政策が重なってどのようなシナジー効果をもたらしたのか、そしてそのことによって目標数値をどのように達成したのか、またどのように成長戦略全体に貢献したのかといったような成長戦略全体の分析、また総括というものはやはりなされていなかったというふうに認識をいたしました。
大臣も民間にいらしたと思いますけれども、私も民間におりまして、営業、マーケティングの部門におりました。そういった部門におりますと、毎年毎年、毎年度の活動計画やマーケティング目標を出すときに、まずその目標を、計画を作る前にやることというのは前年度のレビューであります。むしろ、そのレビューの方にしっかりと時間を割いて、その上で次年度の計画を立てるといったことが常ではないのかなというふうに思っているんですけれども、どうもこれまでの成長戦略というのは残念ながらPDCAのサイクルがきちんと回っていなかったのかなという印象が拭えません。
そこで、今回は、恐らくそういった反省も踏まえてということだと思いますけれども、日本再興戦略ではKPIというのを設けています。そしてまた、さらに、そのKPIと個々の施策がどう関連しているのか、きちんと毎年毎年実行計画をチェックをし、また見直しをするという、いわゆるPDCAサイクルをきちんと回していくということが日本再興戦略にも、またこの法案の実行計画というところにもうたわれていると認識をしています。
それでは、伺いたいんですけれども、このPDCAのサイクルというのを具体的にどのように回していくおつもりでしょうか。大臣に伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) 今年、東北楽天イーグルスが球団創設九年目にして優勝したわけなんですけれど、監督は星野監督ですけれど、ある意味、この強い楽天をつくる土台、野村監督の時代につくったんじゃないかなと私は思っておりまして、野村監督、こういうことを言っているんです。勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなしと。やっぱり、負けるのには何か原因があるということなんですね。
こういった成長戦略にしてもそうだと思いますけれど、優勝すると、こういう長期の目標、KPIを掲げる、それに向けて三年間の実行計画というのを作り、それを毎年レビューしていく。その段階でまずいことが起こっていたら、きちんとそれをチェックをして是正をする。選手の補強が必要なのか、ピッチャーが駄目なのか、打てないのか、どういった形を取っていけばちゃんと長期の目標、九年目の優勝に向けて行けるのかと、こういったことをチェックをしていきたい、そんなふうに思っております。今回は確実に実行していく、不退転の決意で取組をしていきたいと思っております。
マイルストーンにつきましては先ほど御説明申し上げましたので、割愛をさせていただきます。
○行田邦子君 大臣の御決意しっかりと受け止めさせていただきましたが、もう少しできれば具体的にどういうPDCAサイクルを回していくのかをお聞きしたかったんですけれども。
そこで、ちょっと私の方から御提案ではないんですけれども、まず一つ、PDCAサイクルを回していくというか、効果の分析、評価をするに当たって、やはりこれ第三者的な見方が非常に重要だと思います。
一つちょっと例を挙げさせていただきたいんですけれども、独立行政法人の評価委員会というのが各府省にあります。その独立行政法人の評価委員会の各府省のレポートというのを見ていますと、どうしてもやはり自分たちの省内で評価をするとお手盛りになってしまうなという印象が拭えないんです。例えばA、B、C、D評価というのをきちんと設けているんですけれども、見ると大体A、A、A、A、Bぐらいで、逆にBというのは真ん中より、平均よりいいんですけれども、すごく問題があるように見えるような、ほとんどがAだったりするというような評価がずらっと並んでいて、これでは、やはり問題の本質と、どこを改善すべきかというところが見えにくくなってしまうと思います。
そこで、やはり評価をする、またそれから効果の分析をするというときには第三者的な視点の専門的な視点を持った機関が評価をすべきではないかというふうに思っていまして、例えば産業競争力会議のフォローアップ分科会というのがありますけれども、これをしっかりと生かしていくというようなこともあるでしょうというふうに思っています。
そしてまた、是非お願いしたいのは、これまで以上に、こうした毎年毎年行っていく分析、評価というものを是非国民に広く公表していただきたいと。官民で今この実行計画のどこが問題なのか、どこが詰まっているのかといったことを広く公表していただくことによって民間も問題意識を共有することができる、そのことによって官民力を合わせてこの成長戦略に向かっていくことができるというふうに思います。もし何か大臣あれば、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 成果について客観的に評価すると、大変重要なことだと思っております。
御提案いただいたことにつきましては検討させていただきたいと思いますが、今回、KPIを設けたり様々な指標を設ける、このこと自体も、できるだけ、今まで省庁でやっていることというのは、非常に定性的だったもの、それをできる限り数字に落とし込めるもの、具体化できるものは具体化する、これによって客観性を保ち、また目標との乖離をしっかり見ていく、こんなつもりで取組を行っております。
○行田邦子君 ありがとうございます。
それでは、ここから先は、個々の制度について多少細かく質問させていただきたいと思います。
企業実証特例制度について、まず最初に伺います。
この制度というのは、企業が規制の特例措置を提案をして、そして事業所管大臣と規制所管大臣、両大臣が協議をして適切であると思えば認定するというような仕組みでありますけれども、このような一企業から規制の特例措置の提案を出させるといった手法をどうして用いる、なぜ用いることを決めたんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 規制改革につきましては重層的な取組を行っていきたい、全国レベルでやるものにつきましては規制改革会議で取組を進めます。既に六月にも提案を出しておりますし、更なる取組も進めております。さらには、国家戦略特区と地域単位で大きな改革も進めていきます。
更に先端的な取組、まだどこもチャレンジをしていない、こういう取組について、なかなか既存の制度の枠組みではやりにくいというものについては、やっぱり最初に行っている人が障害物にぶつかるんです、基本的には。その障害物にぶつかった方が更に進めたい、これを応援するための制度として取り入れております。
もちろん、規制は一定の安全性等を要求するものであります。そのための代替措置をしっかりとってもらうとしても、そういった規制の緩和、これについて認められた場合、これができる限り多くの企業に、日本全国に適用されるように最終的には持っていきたいと考えています。
○行田邦子君 過剰規制を解消するという思いは一緒ではありますけれども、この制度は、制度の運用次第では行政が恣意的に特定の企業を優遇するようなことにもなってしまうのかという懸念を私は持っております。やはり規制改革は、あらゆる企業が幅広く市場において自由に競争して、そしてまた力を出しやすいような環境整備をする、そういったルール変更であるべきではないかなというふうに思っております。こうした視点でこの後質問を続けさせていただきます。
ちょっと質問の通告の順番が変わりますので、御了解いただきたいと思います。
まず、十五条の一について伺わせていただきます。
これは確認ですけれども、この企業実証特例制度というのは、一企業が規制の特例措置を提案して認められたものを認定するということでありますけれども、これは特例措置の適用状況等を見て、基本的には規制撤廃、廃止、つまり全国展開ということを前提としているものなのか、いかがでしょうか。
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
今委員から御指摘がございました条項十五条、第十五条というのが定まっているわけでございますけれども、その表題も御覧のとおり、規制改革の推進というタイトルになっております。したがいまして、この企業実証特例制度におきましては、先行的に特定の企業が規制の特例の措置の適用を受けて取り組みました結果を踏まえ、また、その後の諸外国における規制の状況ですとかあるいは技術の進歩の状況などを踏まえまして、規制改革の推進という観点から積極的に全国展開をする前向きな結論を導くように取り組もうという趣旨でございます。
○行田邦子君 こうした条文というのは、この法案では十五条ですけれども、構造改革特区の法律にはなかったというふうに記憶しておりますけれども、今回あえてこの条文を入れたと。そして、この条文をしっかりと生かすためには、是非、規制の特例措置の適用状況等を踏まえた規制の撤廃、廃止の検討をする段階において、可能な限り情報を公開すべきではないかと思います。今どういう検討をしているのかといったことを情報を公開することによって規制改革の推進につながるのではないかと考えていますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(磯崎仁彦君) お答えいたします。
今審議官の方から話ありましたように、十五条の一項のところに規制改革の推進ということが述べられておるわけでございますけれども、やはり一企業にとどまらず、産業競争力を強化していくという観点からすれば、その特例措置の適用範囲、やはり全国展開していくというのが望ましい方向だろうというふうに思っております。
そういった意味では、今審議官から一条について説明ありましたけれども、やはりそういった検討に基づいて、当然法令の改廃ということになりますと重要な課題ということになりますので、例えばその検討状況、結果については関連する審議会で検討するということになろうかと思いますし、またパブリックコメントを求めていくということにもなろうかと思いますので、そういった過程の中で、必要な情報については適切に公開をしながら幅広く意見を求めていく、そういう手続を取っていきたいというふうに思っております。
○行田邦子君 情報の公開ということの必要性について、また続いて質問させていただきたいと思います。
八条の五なんですけれども、ここでは、企業が規制の特例措置を提案したとき、その情報を公表するというような規定になっています。このときに、具体的にどのような内容を公表する予定でしょうか。
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
まず、この全体の流れといたしましては、特定の規制の特例措置を求める企業は、この第八条に基づきまして新たな規制の特例措置の求めをいたしまして、それを行った上で、具体的な事業を展開するに際してその新事業活動計画の認定を受けるという流れになります。したがいまして、第一段階のこの第八条の第五項の段階におきましては、その企業が適用を受けたい新しい規制の特例の内容、どういう規制をどのように変えて特例措置をつくるかという内容が公表されるということになります。
○行田邦子君 こうした申請が行われている段階で情報を公開することによって、同業他社などが同じような申請をすることも可能となる、そういった趣旨もあるんでしょうか。
○政府参考人(西山圭太君) まず、大きな考え方といたしまして、これは規制の特例措置を受けるということは、ある意味では特定の企業が恩典を受けるということになります。そのことについては、まさに委員御指摘のとおり、公にされる、つまりほかのプレーヤーも含めて周知されるべきだということもございます。
それから、第二に、これも今委員のお話のとおり、この規制改革の趣旨としては、最初はまずフロントランナー、先に取り組んだ方がこの規制の特例の措置を積極的に受けるということを当座の目的としているわけではございますけれども、さらにそれに倣って同じようなビジネスに取り組む人が増えてくれば、さらにその規制の特例措置の適用も増え、さらには先ほどから御議論のありますようないわゆる全国展開にもつながるということもございますので、そういうことも視野に入れているわけでございます。
○行田邦子君 情報の公開ですけれども、公表ということで、行政の恣意性を排除するためにも、そしてまた規制改革を推進するためにも必要だと考えております。
そこで、もう一つ、十条の六に進みたいと思います。
企業が規制の特例措置を求めて認定された後、ここでまた情報を公開、公表することになっております。私はこれは良いことだと思うんですけれども、そこでちょっと大臣に質問なんですけれども、認定された措置については公表することになっています。けれども、認定されなかった措置については公表する規定がございません。認定されなかったものは基本的に公表しないのかということ。
そして、私の考えとしては、これは認定されなかったものについても、なぜ認定されなかったのか、特に、恐らく代替措置が十分ではないという理由が考えられますので、なぜこの代替措置が十分ではなかったのかといった理由もきちんと公表することによって規制改革が進むのではないかと考えていますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) これ、認定された企業、されない企業にかかわらず、そこの中には当然新しい技術やアイデア、企業にとって秘密に属するもの含んでおりますので、その部分でどこまでが公表できるかというところはあると思います。
恐らくその認定されない理由として、委員御指摘のように、規制が求めるような安全措置がとれていない、そういう可能性もありますけれど、まず、それに対してはどういった代替手段が取れるかということについて更なる検討というのも必要なんだと思います。そうなりますと、その企業として再チャレンジをするといったことも考えられるわけでありまして、若干の時間的な余裕も必要だ。また、その企業がせっかくそういう新しい事業にチャレンジをしようとしているのに、世の中から見てこの企業というのは駄目な企業なんですよ、こういった形のレッテルが張られる、こういったことも必ずしも好ましくないと、そんなふうに思っております。
ただ、そこの中で、多くの企業が陥るであろうミスであったりとか、こういったことについては注意喚起を全体の産業として、してほしいということにつきましては、申請した企業の意向等々も踏まえながら、できるだけ公表したいと思います。
○行田邦子君 この企業実証特例制度、この制度の目的というのは、あくまでも一特定企業を優遇するということではないはずであります。あくまで目的は、その一企業の発意によってなされた提案を突破口にして規制改革をしていく、つまり全国展開をしていくということがあくまでも目的だと思いますので、その趣旨から照らし合わせると、やはり可能な限り認められなかった提案についても情報公開を広くするべきではないかなというふうに思っております。
そして、次に進ませていただきます。
十四条の条文についてちょっと気になったことがございます。十四条にはこのようなことが書かれています。規制の特例措置の整備を行った主務大臣及び関係行政機関の長は、認定新事業活動実施者からの報告を踏まえ、政令等により規定された規制の特例措置について、必要があると認めるときは、その見直しその他必要な措置を講ずると。規制の特例措置の見直し条文でありますけれども、ここに、必要があると認めるときは、その見直しその他必要な措置を講ずると、この必要があるときというのはどういうときなんでしょうか。
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
この企業実証特例制度と申しますのは、今も何回か御議論ございましたとおり、いわゆるフロンティアに立つ意欲のある企業が、従来の規制の形に必ずしもとらわれることなく創意工夫や挑戦を行い、この法律に言うところの新事業活動を展開するということを目的としております。
したがいまして、この法律に基づきまして一旦新事業活動計画が認定された後、この事業者はその規制の特例措置を受けてそれに取り組むわけでございますけれども、その中で、その新事業活動がきちんと実施されているのか、あるいはその事業者から見て、例えば安全性に係る代替措置を講じることになるわけですけれども、その事業の進捗を見た中で、その措置が依然として適切かどうかということについては見直すことが必要だということでございまして、ここで言っております必要があると認めるときというのはそのような場合を想定しているということでございます。
○行田邦子君 必要があると認めるときはというと、この解釈が広がってしまうのではないかなというふうに私は危惧しておりまして、その条文の解釈で規制改革の抑止力にならないようにしてほしいなと思っております。そういう意味では、今の御答弁で理解はできましたけれども、やはり法律の条文上も、この必要があるときという、どういう必要なのかということをもう少し限定した方がよかったのではないかなというふうに感じております。
次の質問に移らせていただきます。
過剰規制、過当競争、過小投資という日本経済の三つのゆがみを根本から是正をするという緊急構造改革プログラムを実行するための産業競争力強化法案であり、また、特に過剰規制を解消するための企業実証特例制度であるかと思いますけれども、スピードが求められていると思います。
一方で、この法案の条文上、申請から申請の認定可否の返事までに掛かる期間というのが法律上明記されていません。それはなぜでしょうか。
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
今回の企業実証特例制度に基づきます措置というのは、まず基本的な考え方として、これも数度議論になっておりますけれども、様々な企業が取り組む新しい取組に応じて行われるということになりますので、その分野ですとかその内容について事前に想定することが難しいということがございます。
それから、特にこの法律上は規制の特例措置というふうに大ぐくりで言っておりますけれども、この規制の特例措置の内容としては、物によっては法律レベル、つまり法律改正そのものをしなければいけないもの、あるいは政令、省令の改正で手当てができるものといった様々なものがございますので、その全てについて一律で一定の期間の中に全て決着を付けるというのはなかなか難しいということがございますので、この法律で一定の期間を明記するということはしていないということでございます。
ただし、もちろんのことでございますけれども、そうしたことの中で、一つには、できる限りこの法律の中で言いますところの事業所管大臣が規制を担当している大臣と速やかに調整をして、できるだけ早くその新事業活動が実現するように取り組むことはもとより、さらに、その期間が定まってはいないにしても、例えばその申請があってから一定の期間がたった段階で、一体その申請した人の申請内容についてどういう検討が行われているのか、つまり、単純になしのつぶてということではなくて、どういうことが問題になって、どういうことを議論していかなければいけないかということについてはきちんと申請者にお知らせする、御連絡するといったようなことを取り組みたいというふうに考えております。
○行田邦子君 その手続的な順序は分かったんですけれども、どのぐらいのスピード感でおおよそ、いろいろな申請があるでしょうから一概には言えないというのはある程度理解しましたけれども、申請する側からすると、一体、じゃ自分の申請がいつごろ返事が来るのかと、あるいは途中経過の報告が来るのか来ないのかというのが大変気になると思うんですけれども、そこはどのように予定しているんでしょうか。
○政府参考人(西山圭太君) この点につきましては、衆議院で御議論をちょうだいした際にもいろいろな御指摘を受けておりまして、衆議院の中でちょうだいした附帯決議の中では、この運用に当たりましては原則として一か月以内に回答を行うこととしという附帯決議をちょうだいしております。その全てのものについて一か月ということはなかなか難しいとは思いますけれども、先ほど申しましたように、少なくとも一か月たった段階でその申請されたものがどうなっていて、今委員から御指摘のように、どういう見通しなのか、つまり、すぐできるのか、もう少しこういう点を議論しなければ結論が出ないようなものかについてはきちんと連絡をし、御理解をいただくような取組にしたいというふうに考えております。
○行田邦子君 スピードが重要ですので、是非、衆議院の附帯決議、守っていただきたいと思います。
次の質問に移りたいと思います。規制の特例措置の認定についてなんですけれども、大臣に伺います。
事業所管大臣と規制所管大臣で協議をすることになりますけれども、想像できるのは、決着が付かないと、膠着状態になってしまうということが想定できますけれども、その場合どうするんでしょうか。また、決着の期限というのを設けるんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 事業所管大臣は何か物事を進めたいと、そして規制所管大臣は物事を進めたくない、そういう考え方というのも分かるんですけれども、この法案、当然閣議決定をしております。私も事業所管大臣になることもあります。そして、エネルギー始め規制も持っております。そういった中で、全大臣がサインをしてこういった制度をしっかりと進めていく、こういう思いで内閣一体として取組を進めております。
もちろん、そういった中で最終的に事業所管大臣と規制の所管大臣の意見が調整できないというときは出てまいります。ずるずると引っ張るつもりはありません。どうしても意見の調整ができなければ、総合調整を行います内閣官房におきまして調整を行うと、そして、そのプロセスの中で最終的には総理大臣のリーダーシップで必ず結論を出す、こういう形を取ってまいります。
○行田邦子君 事業所管大臣が茂木大臣のような規制改革を行うという方であればよいのかと思いますが、こうしたケースが考えられると思います。
例えば、事業所管大臣と規制所管大臣が同一の場合というのも中には想定されると思います。例えば、金融機関からの金融に関する規制の特例、それから通信業者からの通信に関する規制の緩和の特例、それから飲食業からの食品衛生法に関する規制特例、また建築業者からの建築基準法といった、ほかにも幾つか想定されると思うんですけれども、多くはないかもしれませんけれども、特に医療法人からの医療に関する規制とかもあると思います。こうした事業所管大臣と規制所管大臣が同一の場合というのも十分想定されると思うんですけれども、そうなると、どうしても一人の大臣でそれを判断することになる、スキーム上そうなると思うんですが、そうなると、どうしてもその規制を守ろうと。規制所管大臣からすれば、何らかの正当な理由、安全性などの正当な理由があってこの規制はあるということでしょうから、それを守りたいという意識の方が働いてしまうのではないかなということを危惧しておりまして。
そこで、質問なんですけれども、構造改革特区、またあるいは今審議中の国家戦略特区、これは内閣総理大臣が認定をする、そのときに主務大臣の同意を求める必要がありますけれども、内閣総理大臣が認定をするというスキームになっていますが、このスキームをうまく活用すれば企業実証特例制度と同様の効果が得られるのではないかなと考えられますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 委員からも御指摘いただいたケースだけではなくて、様々なケースを想定しまして、つまり、事業所管大臣と規制所管大臣が同じ大臣になってジキルとハイドの役をやらなきゃならないとか、例えば事業所管官庁が複数に及ぶ、若しくは規制所管官庁が複数に及ぶ、事業所管官庁がどこになるのか分からない、少なくとも事業者から見ると。規制所管官庁がどこか分からないのは事業所管官庁が見付ければいいんですから構わないんですけれど、様々なケースについてシミュレーションも行いました。
一つの省庁で事業所管、そして規制を所管ということになりましても、実際に行う作業としては、もちろん大臣が所管しておりますけれど、それぞれの担当部門について、何というか、意見、そこの中でのロールプレーというか、それをやった上で、それについて両方を所管している大臣として判断をすると。そして、大臣が判断が付かなければ、そんな愚かな大臣は私は余りいないと思うんですけれど、内閣官房に調整をしてもらい、先ほど申し上げたように、そのプロセスの中で最終的には総理が判断をするということですけれど、お考えください、私はどうしても判断できませんと、悩んじゃってどうにもならないですから総理決めてくださいという大臣というのは、そんなにケースとしては多くないんではないかなと私は考えております。
○行田邦子君 私は、事業所管大臣と規制所管大臣が同一の場合、早期のうちに規制を守るというようなベクトルが働くんではないかなということを心配しているわけでありますけれども。
そしてまた、それぞれの閣僚は閣議決定にサインをしているわけでありますので、規制改革を安倍政権挙げて実行するんだという決意はあると思いますが、その下にいる官僚の皆さんが同じような決意と覚悟を持って臨んでいくことが重要かというふうに思っています。
企業実証特例制度について、最後の質問になります。
このような企業実証特例制度で、いわゆる、直嶋先生には厳しい御指摘ありましたけれども、岩盤規制を打ち破る突破口となるのでしょうか。個別企業の求める規制緩和ではどうしても小粒なものになってしまいがちだという指摘もあります。経済的なインパクトをどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) アリの一穴という言葉もあります。小さく産んで大きく育てると、こういう言葉もあります。
シェールガス、これくらいのパイプなんです。そこから掘り出しているんですよ。ところが、例えば今、ピッツバーグのそばのマーセラスの岩盤層、ここからはもう七千万トンのシェールガスが出ております。日本の総輸入量、世界で一番多いわけでありますけど、九千万トン。あと二年すると、マーセラスだけからで日本の総輸入量のガスが出ると、こういう状態が生まれてまいります。
小さなところから入っても、それを全国展開するということによって大胆な改革につなげていきたいと、そんなふうに思っています。
○行田邦子君 大臣の意気込みと、それから御決意、すばらしいと思います。けれども、企業実証特例制度という制度そのものが本当に有効に機能するのかといったことには率直なところ疑問を残しながら、今日は時間となりましたので、質問を終わらせていただきます。