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【議事録】国土交通委員会

2017年06月24日

平成29年6月8日 国土交通委員会

○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。
民泊は既に既成事実化しているという中でのこの民泊新法というのは、言ってみれば後追いの法律であり、また後追いの制度導入ということと理解をしております。
既に様々な問題点も顕在化をしていて、そして懸念の声も上がっていて、一方で、例えば遊休資産の活用とか日本経済への刺激になるということで推進をするという声も一方であると。こうした様々なというか両方の声がある中で、規制をしながら振興をするという大変に難しい命題の中での立法ではなかったのかなというふうに思っております。
こうした中で、今日も、様々なお声をどのように立法過程において踏まえながらこの制度をつくっていったのか、こういった視点で幾つか伺っていきたいと思っております。
まず、先ほども室井委員から少し出ましたけれども、イベント民泊なんですけれども、イベント民泊については、昨年の四月に観光庁と厚生労働省が共同でガイドラインを改めて示しているところでありますけれども、こうした声もあります。宿泊施設が一時的にイベントなどで供給が不足するということへの対応であれば、こういった民泊制度を導入するということではなくて、イベント民泊を、期間やまたあるいは対象を広げたりとか、それから条件を緩和したりということで十分なのではないかと、こんな意見もあるかと思いますけれども、にもかかわらずといいますか、本法案のような制度導入をした理由をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) イベント民泊につきましては、先ほどの御質問にもお答え申し上げましたように、年一回、二、三日程度のイベント開催時の一時的な宿泊施設の不足に対応するために、一定の条件の下に、旅館業法に基づく営業許可を受けずに宿泊サービスを提供することを可能とするものでございます。
一方で、特に訪日外国人旅行者の宿泊ニーズというのは多様化をしておりまして、日本人と交流し、その生活を体験したいというニーズや、できるだけシンプルでリーズナブル、あるいは中長期の滞在に適した宿泊サービスを求めるニーズが一年を通じて存在するようになってきているわけでございます。
こうしたことから、イベント開催に伴う一時的な宿泊施設の不足に対応するイベント民泊ではなく、新たに住宅宿泊事業の制度を創設することとし、本法案を提出させていただいたところでございます。
○行田邦子君 これから首都圏ではオリンピック・パラリンピック迎えますけれども、そうしたイベント民泊はこのような需要にも更に応えていくものであるのかなとも思っていますし、また、それとは別に今回の新しい民泊制度を導入するということで理解をいたしました。
次に、ちょっと順番を変えて伺いたいんですけれども、先ほど辰巳委員からも質問があったその関連というふうに理解していただければと思うんですけれども、本法案では、インターネットでの民泊の仲介を行う日本に事務所がない外国住宅宿泊仲介業者に対しても登録を義務付けるということになっております。今まで法の網は掛かっていなかったのを、あえて外国の事業者に対しても規制をするということでありますけれども。
また、国内の宿泊施設や旅行について、インターネットで仲介する国内に事務所を置くオンライン旅行業者については、旅行業法の登録が今現在も義務付けられていますけれども、日本に事務所のないオンライン旅行業者については、現状では旅行業法の法規制の対象となっていません。その理由、そしてまた、今後法規制の対象とする予定があるのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 本法案におきましては、住宅宿泊事業者に対して、登録を受けた住宅宿泊仲介業者への委託義務を課しているところでございます。このため、無登録又は登録を取り消された外国の住宅宿泊仲介業者は物件の提供を受けられず、市場から淘汰されることによりまして外国仲介業者に対する規制の実効性を担保することといたしているところでございます。
一方、オンライン旅行業者、いわゆるOTAにつきましては、契約に関するトラブルを防止するため、オンライン旅行取引の表示等に関するガイドラインというものにおきまして、OTA等に関する代表者氏名等の基本情報や旅行業登録の有無、問合せ先に関する事項、契約条件に関する事項を表示するよう要請をいたしております。
ただ、日本に拠点のない海外OTAに対しましては、一般的に法律の適用範囲がその国の主権の及ぶ範囲に限られており、実効的な手段をもって適用するというのは困難であるということで適用対象外ということになっているわけでありますけれど、消費者保護の観点から、海外OTAについてどのような対応が可能かということは、これいろいろ難しい問題があると思われますけれども、海外の動向等も研究をしてまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 日本に事務所のない海外のオンライン旅行業者についても、どのような規制を加える必要があるのか、あるのであればどのようなことができるのか、検討していただきたいと思っております。
そして、次にですけど、ちょっと今の二つの質問はどちらかというと民泊に対する懸念の視点からの質問だったんですけれども、逆に民泊を推進したいというような視点からの質問をさせていただきたいと思います。
これは第七条なんですけど、新妻委員から第七条の質問がありましたが、そこで更にということで質問させていただきます。
第七条は、外国人観光旅客である宿泊者の快適性及び利便性の確保ということでありますけれども、用いる外国語については宿泊者の実態に合わせてということで理解をいたしました。
この条文を見ていますと、どういった形で快適性及び利便性を確保するのかというところなんですが、「届出住宅の設備の使用方法に関する外国語を用いた案内」と、これは理解が私もできるんです。ただ、「移動のための交通手段に関する外国語を用いた情報提供その他の」となっているんですが、移動のための交通手段に関する情報というと、ここまで民泊のサービス事業者に対して義務付けるというのは、ちょっと私は過度な負担になってしまうのではないかなと。民泊の自由度や幅を狭めることになるのではないかと思いますけれども、お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 第七条の御質問でございますけれども、この条文に規定する外国語を用いた案内や情報提供というのは、宿泊者の実態に応じてどういう外国語を用いるのかということが判断されるわけでありますけど、移動のための交通手段に関する外国語を用いた情報提供というのは、近隣の駅やバス停までの道順等を英語等によって表示することなどを想定をいたしておりまして、住宅宿泊事業者又は住宅宿泊管理業者にとって過度な負担とはならないようなものというふうに認識はしております。
必要に応じて表示のひな形を示す等、住宅宿泊業者又は住宅宿泊管理業者の適切な義務の履行を支援してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 近隣の駅までの移動のための交通手段を外国語で情報提供するということが過度に感じるかどうかというのはその事業者によるかとは思うんですけれども、ただ、義務付けで法律にも明示していますので、ここまで義務付けるというのはちょっとどうなのかなというのは個人的な印象としてありました。
次に伺いたいと思いますけれども、この新しい制度では家主同居型と家主不在型と二つの類型に分けていますけれども、家主同居型に関係して伺いたいと思います。
まず伺いたいのは、日本における有料ホームステイの状況、例えば宿泊日数とか利用者がどのくらいいるのか、その状況をひとつお聞かせいただきたいと思います。
また、確認ですけれども、今の現行法制では、旅館業法の簡易宿所営業の許可を取得をしてサービスを提供しているというふうに思いますけれども、この法案が成立をすれば、有料ホームステイサービスについても民泊の届出によって提供できるようになるのでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 御指摘の有料ホームステイにつきましては、様々な形態があり得るものと承知しておりますけれども、宿泊料を受けて本法案に基づく住宅に人を宿泊させる行為というのが社会性を持って反復継続的に行われている場合におきましては、人を宿泊させる日数が百八十日を超えないものに限り、住宅宿泊事業の届出によって可能となるというふうに考えております。
○行田邦子君 この制度、民泊制度ができたことによって、家主同居型、有料でのホームステイの裾野が広がっていくのかなという期待もしたいと思っております。
続けての確認の質問ですけれども、ホームステイというと語学留学とか体験留学などがイメージされますけれども、外国からの留学生の受入れについては、留学支援事業を行う財団法人などの法人などが仲介するケースが多いと思われます。ホストファミリーが民泊として留学生を受け入れる場合、これもあり得るかと思うんですけれども、今後、その場合、住宅宿泊事業者の届出をホストファミリーが行うことになると思いますが、ホストファミリーと留学生を仲介する留学支援事業を行う法人等は、この場合は住宅宿泊仲介業者の登録を行う必要はあるんでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 現状において、そのホストファミリーが宿泊料を受けて留学生を宿泊させる行為、これが報酬性及び事業性を持って旅行業法上の宿泊サービスに該当するという可能性があります。それで、留学支援事業を行う法人等が報酬を得て当該ホストファミリーと留学生を仲介する場合は、旅行業法の登録を行う必要があるというふうに考えられます。
一方、この法案四十六条一項に基づきまして、報酬を得て住宅宿泊事業者と宿泊者との間の宿泊契約の締結の仲介を行う事業を営もうとする者は、住宅宿泊仲介業の登録を行う必要があるところでございます。
そういう意味で、ホストファミリーがこの法案の対象とする住宅宿泊事業として届出住宅に留学生を宿泊させることとして、この留学支援事業を行う法人等が報酬を得てこのホストファミリーと留学生との宿泊契約の締結の仲介を行う事業を営もうとする場合には、例えば既に旅行業法の登録を受けていないというふうな場合には、住宅宿泊仲介業者の登録を行う必要があろうかと考えております。
○行田邦子君 ホームステイを受け入れるホストファミリーが有料か無料かというのは、その国でそれぞれ違うと思うんですけれども、日本ではどちらかというと無料の方が多いのかもしれないんですけれども、国によっては有料での受入れというのもかなり根付いているかと思います。これから留学生を日本が更に受け入れるに当たって、有料ホームステイを民泊でという可能性も大いに私はあり得ると思いますので、質問させていただきました。
最後、一言、大臣に御決意を伺いたいと思います。
平成二十八年の外国人延べ宿泊者数は前年比八・〇%増と、調査開始以来最高となりました。また、三大都市圏以外の地方部でも一三・二%と、大きく伸びているということです。このことへの御所見と、また、二〇二〇年に訪日外国人旅行客四千万人という意欲的な目標達成への御決意を最後一言お願いいたします。
○国務大臣(石井啓一君) 委員が御紹介いただいた平成二十八年の外国延べ宿泊者数の推移でありますが、これは訪日外国人旅行者が地方部まで旅行エリアを広げ始めている証拠と考えておりまして、引き続き地方部への誘客に取り組んでいきたいと考えております。
また、訪日外国人旅行者数を二〇二〇年までに四千万人にするという目標は非常に意欲的な目標でございますけれども、観光ビジョン及びそれを踏まえた新たな観光立国推進基本計画に盛り込まれた総合的な施策を国を挙げて着実に実施をすれば達成できる目標であると考えております。
国土交通省といたしましては、世界が訪れたくなる日本を目指しまして、観光ビジョン及びそれを踏まえた新たな観光立国推進基本計画に基づきまして、関係省庁と連携しつつ、政府一丸となりまして訪日外国人旅行者の増加や地方誘客に努めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 終わります。

【議事録】決算委員会

2017年06月20日

平成29年6月5日 決算委員会

○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
今国会では、森友学園、そして南スーダンPKO部隊の日報問題、また内閣法制局による集団的自衛権の想定問答の開示の問題、そして加計学園問題と、実に様々な行政執行にまつわる問題が議論をされています。そして、これら全てに共通するのは公文書の管理の問題であると考えています。先ほどから公文書管理の質問が続いていますけれども、私も、私自身の視点から公文書の管理の問題について質問させていただきます。
我が国におきまして遅まきながら公文書管理法が施行されたのは、平成二十三年四月のことです。この第一条では、公文書は民主主義の根幹を支える国民の知的資源であり、主権者である国民が主体的に利用し得るものであるとうたわれています。公文書管理がいかに適切になされるか、これは民主主義のバロメーターであるとも言えます。
そこで、まず総理に伺いたいと思います。
総理は、公文書管理の重要性についてどのような御認識をされていますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公文書管理については、過去から、そして現在、さらには未来へと、国の歴史や文化を引き継いでいく貴重なインフラであり、行政の適正かつ効率的な運営を実現するとともに、現在と将来の国民への説明責任を全うするために極めて重要な制度であると認識しております。
○行田邦子君 その総理の御認識どおりに公文書の管理がなされているのか、南スーダンPKO部隊の日報問題について伺いたいと思います。
昨年の七月の部隊の日報について情報公開請求がなされました。昨年の十月のことです。そして、それに対して防衛省は、日報は廃棄をしたので不開示という決定をしました。ところが、その後にもう一回調べてみたらば、何と、統合幕僚監部において日報データが保存されていた、しかも、五年分のPKOの日報が全て保存されていたということであります。
稲田大臣に伺いたいと思います。
この南スーダンPKO部隊の日報の文書管理の取扱いについてどのように決めたのか、そして誰がどのような手続で決めたのでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員御指摘のように、南スーダンのこの施設部隊の作っている日報については、昨年の十二月、破棄をしているというものを私の指示で再捜索をして、全て二月に情報公開をいたしました。
どのようにその保存期間を決めていたかということでございますが、この日報は、中央即応集団司令官が南スーダンの派遣施設隊に対して日々の活動状況を報告をさせるために作成を命じたものであって、それぞれの組織の文書管理者、すなわち、南スーダンの施設隊長、そして中央即応集団司令部の防衛部長によって、陸上自衛隊の文書管理規則に言う随時発生し、短期に目的を終えるものとして保存期間が一年未満と整理をされていたところでございます。
○行田邦子君 文書を作成したその一次管理者というのは南スーダン派遣施設隊長であって、その施設隊長の取決めとしては、一年未満というよりもむしろ用済み廃棄ということであったかと思います。
そして、更に伺いたいんですけれども、この文書管理者である南スーダン派遣施設隊長が用済み廃棄と決めた、この文書は用済み廃棄であると決めたことを中央即応集団司令部に対して、文書を受け取る側に対してどのように伝えたんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 先ほど申しましたように、随時発生し、短期に目的を終えるものとして保存期間一年未満、そして用済み後廃棄というふうに決めましたのは、南スーダンの施設隊長、さらにはその報告先であるところの中央即応集団司令部防衛部長、双方において取決めをしていたということでございます。
○行田邦子君 ですから、この日報については、それぞれの部署においてそれぞれの判断でこの文書はどれだけの保存期間にするということを決めていたと、つまり、防衛省の中でこの日報の扱いがばらばらになっていたということであります。
私もこの日報を見させていただきました。その上での私の印象なんですけれども、ここに書かれている情報というのは非常に取扱いを注意すべきものであるというふうに考えております。例えば、現地の部隊が国連やまたその他の機関から入手した情報もここに盛り込まれていて、そして、もしこの日報の取扱いを間違えると、そうした情報入手先との信頼関係も損ねかねないというものだと思いますし、また、日々現地において厳しい環境の中で活動している自衛隊員のその活動にも影響を与えかねないと、今帰国されていますけれども、そのような文書の類いであるというふうに認識をしております。
ですから、私は大臣に伺いたいんですけれども、そもそも、この南スーダンPKOの日報の文書の取扱いについては、事前に組織の中でどのようにするのか統一した決まりを設けて、そしてそれを徹底されるべきではなかったでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今おっしゃったような取扱いに注意すべき部分、この点については、情報公開する場合にはしっかりと検討してまいります。
一方でまた、第一次資料であるので、それを一年未満、用済み後廃棄とするのはいかがなものかという議論も国会の中でございました。特に、第十一次要員、これは新しい任務も付与をいたしておりますので、この第十一次要員の日報については、その活動成果について評価が定まるまでは日報を破棄せず、保存しておくように私から指示をしたところでございます。
委員御指摘のように、公文書管理の在り方については、法の趣旨を踏まえ、不断の改善の努力を行ってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 第十一次要員については、駆け付け警護という新たな任務が付与されて、国民の間でも非常に関心が高い、そしてまた、総理の言葉を借りますと歴史的意義を持つものであったという、その部隊の活動についての日報については、どのように保存をすべきなのかということは組織としてしっかりと決めておくべきだったということを指摘をさせていただきたいと思います。
それで、森友学園への国有地売却の文書について伺いたいと思います。
森友学園についてはもうさんざんこの国会で議論がなされていますけれども、その文書についてなんですが、売買契約書、それから売払い決議書は財務省の規則にのっとって三十年は保存するということとされています。一方で、森友学園などの相手方との協議や、また面談の記録については事案終了後廃棄とされているので捨てた、残していないということでありますけれども、それでは伺いたいんですけれども、これらの文書を事案終了後廃棄と決めたのは誰なんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
公文書管理法に基づきまして、財務省の行政文書管理規則で我々文書管理をしてございますが、文書管理者は、保存期間基準の作成や行政文書の管理に関する職員の指導を行うこととされておりまして、こうした制度の下、文書管理者は、所掌する事務及び事業の性質、内容等に応じて保存期間基準を定めることとされておりまして、個別の面会記録につきましては、組織で共有した後に最終的には決裁文書の形で組織としての意思決定として集約されていくことから、保存期間を一年未満とし、保存期間満了時期につきましては、時期を明確化する観点から、事案の終了後とする取扱いをしているところでございます。
○行田邦子君 済みません、もう一度確認ですけれども、これらの文書については、事案終了後廃棄と決めたのは誰なんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
文書管理規則上、文書管理者がそういう保存期間基準を定めることとされておりまして、それに基づきまして、各職員はそれぞれの文書期間の保存期間を定めているということでございます。
○行田邦子君 ですから、個々の文書については、文書を作成した本人あるいはその当該部署において、これは事案終了後は捨てるあるいは用済み廃棄、また個人のメモだから廃棄、そしてまた軽微なものだから廃棄、組織で用いない文書だから廃棄ということを文書を作成した当事者が決めるということになっています。これでは私は主権者たる国民が主体的に利用し得る公文書管理制度になっていないのではないかと、このように考えております。
もちろんなんですけれども、国の行政機関においては日々様々な文書が、膨大な文書が作られている。ですから、要らないものは捨てる、要らないものは廃棄というのは、これは合理的な判断だと思っていますけれども、私が危惧しておりますのは、こうして官僚の皆さんが実務家の視点としてこれは要らない、取るに足らない文書であるといって捨てたその文書の中に、実は国民にとっては、あるいは将来の国民にとっては歴史的価値のある文書も紛れ込んでいるのではないかということ、そしてまた、こうして日々行政が事務を執行するその内容や政策判断を国民が評価をするためのその判断材料も紛れ込んでいるのではないかという危惧であります。
そして、公文書管理について、私はこういった視点が欠かせないというふうに思っておりますけれども、ただ、やはり官僚の皆さんというのは、日々たくさんの任務を抱えていて、そしてまた、それを迅速に、的確に、そして間違いなく行っていかなければいけないという日々の中で、自分が作った文書が、もうこれは事務的には要らないけれども、けれども後々の国民のために取っておこうかというような、このような判断というのはなかなかしないんじゃないかというふうに思っております。
だからこそ、公文書の管理については、特に一年未満の文書は、どれが一年未満の保存でよいのかというルールについては、しっかりとそれはルールで厳しく縛っていく必要があるというふうに思っています。そしてさらには、それぞれの部署において公文書の保存期間を決めるに当たっては、当事者だけで決めるのではなくて、公文書の専門家の判断を仰いだり、また指導を受けたり、あるいは審査制度を設けるということも私は検討すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本幸三君) 行政文書の保存期間につきましては、公文書管理法施行令において、歴史資料として重要な公文書等については一年以上の保存期間を設定することとされており、内閣総理大臣決定による行政文書の管理に関するガイドラインにおいて、その判断の考え方や指針を示しております。
このガイドラインについて、各行政機関の職員が歴史資料としての重要性をより判断しやすくなるよう今年度中に改正することとしておりまして、保存期間設定の考え方等について各府省庁に周知徹底を行うなど、制度所管官庁としてしっかり対応してまいりたいと思います。
また、公文書管理法施行五年後見直しの中で、各府省庁における公文書管理業務を支援するため、国立公文書館の専門職員による実践的なサポートについても検討しているところであります。
現在と将来の国民への説明責任を全うするという法の目的を踏まえ、今後とも、各行政機関における公文書管理の質を高めるための不断の取組を進めてまいりたいと思います。
○行田邦子君 今、法施行後の五年後の見直しを行っていますので、是非そういった視点を盛り込んでいただきたいと思います。
そして、今は現用文書について伺いましたけれども、歴史文書についても一点指摘をしたいと思っております。
外交史料館が保管する文書の開示についてなんですけれども、公文書管理法施行後、むしろ黒塗りが増えたんではないかという指摘がなされています。(資料提示)この黒塗りになっている部分なんですけれども、企業名でありますけれども、この企業、実は既に存在しない企業であります。
私は、現用文書であれば、個人、法人の情報というのをこれを黒塗りにするというのは、それは理解ができます。けれども、これは歴史文書です。外交史料館というのは、国民の皆さんに広く外交文書を知ってもらおう、見てもらおうという趣旨のものでありますけれども、その歴史文書においては、黒塗りというのは最小限にすべきではないでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 外交記録というのは国民共有の知的資源であり、民主主義の下においては、これはいずれ公開されるべきものであると認識をしています。
そういった観点から、外務省においても昭和五十一年から自主的に公開を開始し、文書公開を行ってきたわけですが、現在、公文書管理法の下で外交史料館の所蔵文書に利用請求がなされ、個人、法人情報が含まれる際には、時の経過を考慮してもなお個人、法人の権利利益を害するおそれがある場合に限り非公開としています。その際には、非公開箇所が必要最低限になるよう努力をする、これは当然のことだと思います。
そして、委員の方から、もう既に存在しない法人についても黒塗りにするのは行き過ぎではないかという御指摘がありました。
既に存在しない法人といえども、この権利義務関係というのは継承されている経緯があります。そういったところまでしっかり確認をする必要があるという認識は持っています。逆に、過去において、そうした権利義務関係が確認された、必要な確認が取れた場合には企業名を公開したという事例もあると承知をしています。
いずれにしましても、文書ごとに検討を行って、非公開箇所が必要最低限になるよう、これは適切に判断をしていかなければならない、このように考えます。
○行田邦子君 研究者の指摘ですので謙虚に受け止めていただきたいと思います。
最後、時間ですので質問はしませんけれども、総理に申し上げたいと思います。
岩盤規制にドリルで穴を空ける、これは結構なことだと思いますけれども、それと同じエネルギーを公文書管理改革にも注いでいただきますようお願いを申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。

【議事録】国土交通委員会

2017年06月15日

平成29年6月6日 国土交通委員会

○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
この民泊ですけれども、それぞれの立場から様々な意見もなされているわけでありますけれども、こうした意見を念頭に、国土交通省、観光庁、また関係省庁においてはどのような検討がなされたのか、この法案提出に至るまでどのような検討がなされたのか、そうした視点も踏まえて質問させていただきたいと思っております。
まず、ちょっと質問の順番を変えさせていただきたいので御了承いただきたいと思いますが、まず初めに大臣に伺わせていただきます。
現状の宿泊施設の稼働率を見ました。結構地域差があるということが分かります。観光庁からいただいた資料ですと、昨年の八月、平成二十八年八月の第二次速報値で宿泊施設タイプごとの都道府県別の稼働率を見ていますと、例えばビジネスホテルですと、京都府は八八・二%の稼働率であるのに対して、茨城県が六四・八%と一番低いと。シティーホテルはどうかというと、これまた京都府がナンバーワン、九二・七%で、一方、宮崎県が五七・〇%と。リゾートホテルでいうと、大阪府が九五・〇%で山形県が四二・五%と。こういった地域差があるということが見て取れます。宿泊施設の供給量の不足の地域というのは限られているのではないかという見方もなされるかと思います。
そこで大臣に伺いたいんですけれども、各々の地域事情を踏まえて、制度の導入については都道府県知事が決定するという仕組みにしてもよいのではないか、こういった考え方もあろうかと思いますけれども、その点について御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 最近では、訪日外国人観光客の急増に伴いまして、東京、大阪を中心とした都市部のホテルの稼働率が高い水準で推移をしております。一方で、地方部におきましても、そもそも宿泊施設が不足する地域や需要のピーク時に宿泊施設が不足する地域も見られます。また、訪日外国人観光旅客の間では、日本人と交流し、その生活を体験したいというニーズや、できるだけシンプルでリーズナブル、あるいは中長期の滞在に適した宿泊サービスを求めるニーズなど、多様な宿泊ニーズがございます。さらに、住宅の空きストックを有効活用して宿泊サービスを提供したいという供給側のニーズも存在をいたします。
このような背景の下、現状では、いわゆる民泊について旅館業法の規制が必ずしも遵守されないまま実態が先行しておりまして、安全衛生面のほか、騒音やごみ出しなどによる近隣トラブルなどが問題となっておりますが、こうした問題は全国どこでも発生し得るものでございますので、本法案では、民泊に関する一定のルールを全国一律で定め、全国的に健全な民泊の普及を図ることとしたものでございます。
なお、住宅宿泊事業は、例えば静ひつな環境が求められる場所においても実施され得るものであることから、住宅宿泊事業に起因する騒音が多く発生する場合などにあっては、生活環境の悪化を防止する必要がございます。このため、本法案におきましては、都道府県等は、生活環境の悪化を防止するため必要があるときに、合理的に必要と認められる限度において、条例で定めるところにより、区域を定めて住宅宿泊事業を実施する期間を制限することができることとしておりまして、都道府県等が地域の実情に配慮できるとしているところでございます。
○行田邦子君 今大臣から後段御答弁がありました第十八条についてなんですけれども、地域の実情を反映する仕組みということの条文でありますが、条例によって住宅宿泊事業の実施を制限できることとなっております。
そこで長官に伺いたいんですけれども、この条文では、生活環境の悪化を防止するためということの必要があるときに、合理的に必要と認められる限度において、区域を定めてというふうになっておりますけれども、合理的に必要と認められる限度のこの解釈、それから、区域を定めてとなっていますけれども、どの程度の区域ならよいのか、その解釈について伺いたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) この法案の十八条における合理的に必要と認められる限度においてというのは、生活環境の悪化を防止する目的を達するための制限としてその必要性や制限の内容が合理的であると認められなければならず、必要以上に過度な制限となる場合や、目的と手段の因果関係が認められない場合などは、合理的に必要と認められる限度の制限とは考えられないというふうに解釈されます。
具体的には個々の事案ごとに判断されることになりますけれども、例えば避暑地における別荘地域での住宅宿泊事業について、静穏な環境の維持の目的で制限するにもかかわらず、別荘地に住民がほとんどいない冬期も含めて制限をするというような場合には、例えばこの合理的な限度の制限を超えているというふうに考えられます。
それから、区域でございますけれども、都道府県又は保健所設置市等の一定の地域を指すものでございまして、具体的には、例えば学校の半径百メートル以内でございますとか、あるいは何丁目に係る区域というような、そういう単位で区域を定めることを考えております。
○行田邦子君 これから政令で基準を定めていくと承知をしていますけれども、地域の実情を踏まえた条例制定が可能となるようにしていただきたいと思います。
それでは、続けて質問させていただきますけれども、この民泊制度の導入が今後の民泊の利用数にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。民泊は今よりも増加すると予測をしているのか、もしそうであればどの程度と見込まれているのか。また、多くの利用客は今現在外国人というふうに承知していますけれども、この民泊制度が導入された後にどのような客層が増えて、またどのような民泊形態の増加が予測できるのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 最近、いわゆる民泊の利用は外国人を中心に急速に拡大しております。平成二十八年における訪日外国人旅客数の伸びに比べまして、ホテルや旅館などの宿泊施設の宿泊者数の伸びが低い傾向となっていることからも、民泊を利用して滞在している訪日外国人が相当数存在しているというふうに推定されます。
一方で、厚生労働省の調査によりますと、調査対象施設数のうち、約五割は物件の特定ができず、約三割は旅館業法上無許可営業であったとされまして、一定のルールの下に健全な民泊を普及させることが急務となっております。
今般、本法案に基づく制度の導入によりまして、相当数の住宅宿泊事業の届出がなされるものと考えております。また、民泊につきましては、戸建て住宅を使用した家主居住型の民泊につきましては、日本人と交流し、その生活を体験したいというニーズ、それから、空き家を使用した家主不在型の民泊につきましては、できるだけシンプルでリーズナブル、あるいは中長期の滞在に適した宿泊サービスを求めるニーズ等が存在しておりまして、一定の規制の下で健全な民泊の普及を図るという今般の法案でございますけれども、現在の状況というものを踏まえますと、家主居住型、家主不在型、いずれの民泊につきましても今後増加していくのではないかというふうに考えております。
○行田邦子君 昨年の十月から十二月にかけて厚生労働省で調査を行ったと。これが政府としての大規模な初めての調査だったろうと思いますけれども、そこでも、先ほど御答弁があったように、五割は物件が特定できなかった、三割が無許可であるというような状況であります。何しろ、こうした民泊という新しい事業形態に着目した法規制が今までなされてきていなかったわけですので、なかなか実態が十分に把握は現状できていないというふうに思います。
ただ、本法案が施行されますと届出制になって、それが一定程度というか実態が把握できるということですけれども、そしてさらに、この附則の第四条には検討条項が設けられていまして、法施行後に施行の状況について検討を加えて、必要があると認めるときには、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすると、このようになっています。ですので、制度導入後にどのような実態把握を行う予定なのか、そしてまた制度評価をどのように行う予定なのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 民泊を始めとするシェアリングエコノミーの分野は新しい産業でございまして、今後、状況が大きく変化していくと考えられます。また、安全面、衛生面や近隣トラブルへの対応、さらには訪日外国人旅行者の動向など短期間での状況変化が想定されます。
法案附則第四条には、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするという規定が盛り込まれているところでございますが、家主居住型、家主不在型の形態別の課題や、取締りが十分にできていない闇民泊の件数等を含めまして、関係省庁や都道府県等、地方公共団体、警察等と連携をしながら実態把握に努め、制度の評価を行ってまいります。
○行田邦子君 それでは続けて質問させていただきますけれども、民泊の対象となるのは、戸建てだけではなくてマンションも含まれます。先ほどから質問がなされていますけれども、確認のため質問させていただきたいと思います。
そうしますと、マンションの管理規約におきまして、民泊を許容するのかしないのかということもこれは決めておかなければいけないというふうになります。そして、今、法が公布後速やかにマンションの標準管理規約の改正を行って、そして、許容する場合はどういう文章になるのか、許容しない場合はどうなのかといった例を示すということが先ほどの御答弁でありましたけれども、この標準管理規約の改正をどのようにマンション管理組合などに周知をしていかれるのでしょうか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
マンションの標準管理規約を改正をいたしまして、許容する場合、それから禁止する場合のひな形をできるだけ早急にお示しをしたいというふうに考えております。法施行までの間のなるべく早い時期にこれをお示しすることを考えております。
具体的には、当然でございますけれども、この規約の改正内容を当省のホームページ等で広く周知をすること、あるいは全国の地方公共団体に通知を行いまして改正内容を周知すること、これは当然やってまいります。さらに、全国のマンションの約九割は管理会社、これは一般社団法人マンション管理業協会というところに加盟をしております管理会社に、全体のストックの九割以上、実は管理が委託をされております。この協会を通じまして、その管理会社や委託をしております管理組合への周知を徹底してまいりたいと思っております。
また、公益財団法人が各地で管理組合向けのセミナーを開催をいたします。そのセミナーの開催への協力をしてまいりたいと思っております。さらに、マンション居住者や管理組合の方々からの相談に対応する体制、これも電話相談の窓口として整備をしてまいります。さらに、NPOや社団法人がこうした管理組合に様々な助言活動を行っていただいているところがございますので、そうした活動に対しての助成も行うというような様々な手法を通じまして管理組合の改正を支援してまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 マンション居住者、またオーナー間のトラブルを回避するためにしっかりと周知をしていただくことをお願いを申し上げて、今日の質問は終わります。ありがとうございました。

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