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6兆円という過剰な積立金、雇用保険料の引き下げを

2015年04月28日

4月14日、参議院厚生労働委員会の一般質疑において、労働保険特別会計雇用勘定の失業等給付金の積立金について質問しました。

雇用保険制度は、労働者が失業した場合などの給付や、再就職の支援などを行い、労働者の生活及び雇用の安定を確保する保険制度です。労働者を雇用する事業は、業種、規模等を問わず、雇用保険の適用を受け、事業主や労働者の意思に関係なく、事業主は労働保険料の納付や各種届出の義務があり、労働者は雇用保険の被保険者となります。臨時内職的に就労する方や、65歳に達した日以後に新たに雇用される方は適用除外となりますが、パート労働であっても、31日以上の雇用が見込まれ、1週間の所定労働時間が20時間以上であれば雇用保険の被保険者となります。

雇用保険料率は賃金総額の1.75%と雇用保険法で定められており、事業主が1.05%、労働者は0.7%を負担しています。事業主負担の0.35%分は雇用保険2事業という就労支援の職業訓練や失業を防ぐ雇用調整助成金などに使われ、それ以外は失業時の給付金や育児・介護休業中の給付などに充てられており、事業主と労働者双方から納められる雇用保険料は労働保険特別会計の雇用勘定に積み立てられる仕組みとなっています。なお、雇用保険法では、法定料率の弾力条項として、積立金の水準が一定レベルを超えた時は雇用保険料率を1.3%まで引き下げることが出来るとされており、現在は、1.35%まで引き下げられています。

私がかねてから気になっていたことは、雇用保険料の失業等給付の積立金が現在、かなり高い水準となっていることです。平成25年度決算では、何と6兆621億円にも上っており過去最高となっています。平成25年度の支出額1兆6,642億円と比較すると4倍を超える積立金残高は過剰ではないかと考えます。この点、塩崎厚生労働大臣に見解を質したところ、不況期に備えて好況期に積み立てておく必要性と、「一時的に積立金があることだけで過大ではないかという判断は、少し時間を掛けて評価をして、ダイナミックに変わる可能性を含めて、それでも過剰かどうかということを考えていくべきなのかなというふうに考えている」との答弁でした。

塩崎大臣のはっきりしない答弁とは裏腹に、実は厚生労働省は、失業等給付の積立金が過去最高まで積み上がっていることについて問題意識を持っており、今後5年間の収支見込みについて2つのケースでシミュレーションを行っています。失業等給付の受給者実人員が平成27年度見込みの50万人で推移する、つまり現在の低い失業率が5年間続くケース1と、リーマンショック期を含めた平成21年から25年度実績平均ベースの63万人で推移するケース2と、両方のケースについて、5年後の平成31年度においても失業等給付支出の2倍を超える積立金残高が維持できる試算となっているのです。

失業等給付の過剰な積立金については、予算委員会においても議論がなされ、一般会計に繰り入れて他の政策に使うべきとの意見や、事業主や労働者に返すべきなど様々な意見がありますが、雇用保険は事業主、労働者が保険料を拠出し、失業などに備える公的相互扶助制度であることを踏まえれば、積立金残高が適切な水準を超えれば、保険料率を下げて安定的に積立水準を下げていくことが最も納得の行く方法であると考えます。この点、塩崎大臣からは、「保険料率の在り方については、育児休業給付の引上げの見通しがはっきりしてこないとなかなかうまくいかず、今年の秋頃に財政状況については大体見えてくると思っており、それを見届けてからどうするかを考える」との答弁がありました。安倍総理は事あるごとに、「私の政権で経済が回復傾向にあり失業率が下がった」と言うのであれば、その成果として、雇用保険料を引き下げるべきではないでしょうか。皆様のご意見をお聞かせ下さい。